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2008.08.03

「人生、成り行き」

暑中お見舞い申し上げます。8月に入りました。昨日の土曜日はかみさんとキッチンの小物を探しに船橋のイケアへ行ってきました。駐車場はさすがに8月で車が少ないと思いましたが、店内は小さな子供連れのファミリーでいっぱいでした。50代60代は少ないですね。

お昼を店内のレストランで頂いた時、リンゴンベリー(Lingon berry)ジャムが売っていて、買ってきました。今朝トーストと一緒に食べたら、きれいな酸味で美味しかったですねー。リンゴンベリーと砂糖だけなのにしっかりゼリーのように固まっていたので…調べたら、ペクチンも豊富のようです。コケモモの改良種だそうです。酸味も強いようなのでジャムにピッタリでしょうね。ミートボールのソースにも使われるようです…あの酸味なら、ソースに使われるのがよく分かります。お気に入りがひとつ増えました。

8月になるとさかもとこーひー開店前にかみさんと妹と3人で近所にポスティングした日の暑さを思い出します。もう、15年前になってしまいました。当たり前ですが…あの頃40前だったのに、今は50過ぎて、特に今年になってからは明らかに身体も気持ちも変わっていっているのを実感し、静かな苛立ちとどう対応していったものか右往左往しています。人生の大きなコーナーを回っているんでしょう。

そんな折、談志師の「人生、成り行き-談志一代記-」を読みました。立川流の顧問でもあり、談志師の信頼篤く…「江戸前の男」「浮かれ三亀松」「芝居の神様 島田正吾・新国劇一代」等々演芸著作も多い吉川潮さんが聞き手となった半生記です。

まぁ、談志師は本もたくさん書いてますし、CD、DVDも多くその中でも色々と語っていますので、何度も聞いた内容が多いですが…はじめてのエピソードも含め、50過ぎて読むとあらためてヒヤッとする箇所が多かったのにビックリでした。

僕にとっての談志師は…笑点(笑点を企画し、司会をしていたんです、40年位前)で新しい笑いのセンスに触れ…「伝統を現代に」から影響受け…「落語は人間の業の肯定」でなるほど!…10数年前からは「イリュージョン」が前にでるようになってたんですが…僕の中で「イリュージョン」がイマイチぼやっとしていたんですね。その「イリュージョン」は人間のなんともいえないもやもや、不完全さ、いい加減さ、人間の奥底にあるワケのわからないもの、言葉で説明できないもの…イリュージョンこそが人間の業の最たるものではないか…と、信頼している聞き手を得て微にいり細にいり語っていて…スッキリ腑に落ちました。

最後は…立川流の傑作と評価する志の輔師との対談で…ここも子弟ならではの興味深い言葉の数々にページをめくるのがもどかしくなりましたが…今の落語家で、この手の落語(妾馬とか紺屋高尾といった内容を含んだ中くらいの噺)を分解し、そこに花を咲かせるという点においては、こやつが一番うまい。…といったように褒めてます。噺に見事に桜花を爛漫と咲かせてくれます。ダリアの花を満開にさせるし、あるいは一面を菊畑に埋めてしまう。

そうなんでうよねー、僕が志の輔師に惹かれるのもその花の見事な咲かせ方なんでしょう。その花のきれいさに拍手をしているんでしょう。目の前のお客さんにどんな花を咲かせてみせようかという気持ちに拍手しているんでしょう。花の咲かせ方、花の生け方、こーひーの魅力作りにも共通だと思います。素材をみつめ、常連さんを思い浮かべ…魅力をイメージする。

最後に志の輔師も「苛立ち」を口にしてます。僕としては…我の強い子供だったので、少しはおだやかになりたいと思ってきましたが…50過ぎての今迄に無い「苛立ち」に戸惑いがあります。何の解決にはならないものの、同世代の「苛立ち」に触れると、共感し救いになります。

そんなこんなで、もうすぐコーナー回りきって直線コースが見えてきそうです。プライベートも仕事も上手くコーナーリングして…充実の50代60代に向かいたいと思ってます。8月後半にはその志の輔師のディープな落語会のチケットを取れました。都内の60人前後の会です。東京の大きな会場とも違う、地方の会とも違う、小さな小さな都内の会に行きたいけれども、そんなの無理だろうと思っていたら…見つけて、取れました。

「世の中どうという程の事あない」…僕の持っている談志師直筆の短冊の言葉です。「人生暇つぶしですが、暇つぶしのひとつとして、大変いい暇つぶしを志の輔はしているんじゃないですか。」…談志師の志の輔への言葉です。

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