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2009.06.14

クリームダウンの魅力

20090614_tea

アイスティー用の紅茶を発売したので…朝焙煎終わって、次にするのが…アイスコーヒーとアイスティーを淹れることになりました。アイスコーヒーは、スプラッシュカフェを使い、30gで500ccのカフェプレスで淹れてます。それを別の容器に氷を準備して、オンザロック式で急冷し、出来上がりです。土曜日はお出かけ前に来店される常連さんがお昼過ぎまでに集中するので…昨日は午前中に3回淹れました。(お店に来られた常連さんが、試飲して紅茶を買われるのは分かりますが…ネットでのご注文も頂き、紅茶が売れるんだなぁーと喜んだ一週間でした。)

お客様にアイスコーヒー向けのこーひーを聞かれると…スプラッシュカフェと茜ブレンドをお勧めしています。スプラッシュカフェは…夏向けに切れの良い後味をイメージしていますので…アイスコーヒーにしても、さらにミルクを入れてラテにしても、切れよく爽やかな後味です。真夏にベタつく味わいのアイスコーヒーは困ったもんですからね。茜ブレンドは…円やかなコクが特徴ですので、アイスコーヒーにしてもその円やかさとコクがあるので水っぽくならず、茜ブレンド好きの常連さんに好評です。どちらもホットでもアイスでも楽しめるので便利です。

で、アイスティーですが…少し分かりづらいかもしれませんが…上の写真は…一番手前がプレーンのアイスティーです。ミルク無しできれいな水色(すいしょく)と軽めの味わいのアイスティーです。

真ん中は…濁っているのが分かるでしょうか。ミルクを入れる前の、濃く淹れた紅茶を急冷し、タンニン等の成分によってクリームダウンと言われる白濁した状態です。

一番奥が、その白濁したアイスティーにたっぷりのミルクを入れたもので…この薄い茶色のミルクティー色をキャンブリックと言っています。(「キャンブリック」というのは、亜麻色のことからきていて、亜麻の薄い茶色とミルクティーの色が似ているのでそう表現されているようです。)

このように、白濁するほど濃く淹れて、発酵によって出来る紅茶の良質な渋みや深い味わいとコクに、たっぷりのミルクが出会い…長年イギリス人がミルクティー、ミルクティーと親しんできた(勿論、僕やうちのかみさんも長年惹かれた)紅茶の魅力になります。

30年程前にスリランカの紅茶園を巡りましたが…リプトンのテイスティングルームで、ずら~っと何十と並んだテイスティングカップにはミルクが入っていました。ミルクティー用のテイスティングをするということで、ミルクを入れて準備していたのでした。言われてみれば当たり前のことなんでしょうが、その時は妙に感心したのを覚えています。

余談ですが、そのミルク入りのテイスティングに倣い…こーひーでも、チョコレートやお菓子とひと口食べ、その味が残っている内にカッピングするということもしています。通常のカッピングでは、食事の後1時間位は時間を置いて口や舌の状態を整えますが…フードペアリングの相性を観る時にはわざとチョコレート等と一緒にカッピングしています。

ミルクティーの話しになると、いつも思うのが…昔、35年程前の喫茶店やコーヒー専門店です。あの頃、ミルクティーを頼むと、小さなピッチャーに入ったコーヒー用のクリーム(クリームならまだましですが、植物性の白い液体?)が付いてきました。今はどうなんでしょう。その影響が思ったより大きいんですね。

ミルクティーに牛乳を入れるのは普通になってきたようですが、その量が少ないことが多いです。コーヒーのクリームの感覚の量です。もう紅茶が冷める程たっぷり(淹れたての紅茶はとっても熱いので火傷しますので、常温の牛乳を冷めるほどたっぷり入れてちょうど良い位です)最低30cc、たっぷり40cc50cc位は入れるんです。

で、そうなると…薄い紅茶ではミルクに負けてしまいますから…豊かなコクと味わい、良質な渋みを持った紅茶をしっかりと淹れることが前提になります。勿論、低品質な渋みや雑味のある汚れた味わいでは、爽やかな魅力の紅茶にはなりません。この辺はコーヒーと一緒で、きれいな味わいが基本になります。そこに、香りや渋み、味わいの様々なキャラクターがあると楽しみやお好みが広がると思います。(もうひとつ、紅茶の淹れ方で…僕は時間がきたら、スプーンで軽くひとまぜします。これで、茶葉のまわりににじんでいた色や香り、味わいが一気に広がります。紅茶の専門家で、これをしないよう指導していることがあります。もう、ぼやけた味わいにしかなりません。そのような紅茶では僕が魅力を感じているミルクティーとは全く別のものになります。)

紅茶の魅力は発酵による香りや渋みコク味わいですが、これだけ赤ワインがひろまり、渋みや味わいや香りと料理の組み合わせの楽しみが親しまれているのに…紅茶が渋みの無い、分かり易い香りや希少性が売りの紅茶だったり、50gでとっても高いパックだったりで、紅茶の魅力の可能性が生かされていないと思ってます。

紅茶の話しになると、どんどん怒ってきて、哀しくなりますが、うちの常連さんには、さかもとこーひーの紅茶の魅力を伝えていこうと思ってます。

【キャンブリックティー】
僕自身19の時から紅茶の魅力に取り付かれ、21の時に神田神保町のティーハウスタカノに入り、紅茶にどっぷりつかるようになりました。その時に一番衝撃的だったのが「キャンブリックティー」というアイスミルクティーでした。

アイスティーは、通常濁りの無いきれいな色合いを出せると上手な淹れ方とされていましたが…それでは味わいの薄い(良く言えばさっぱりした)ものにしかなりません。で、その「キャンブリックティー」は、茶葉をたっぷり使い、抽出も時間をかけてしっかり淹れ、氷で急冷すると一瞬でクリームダウンという白濁するほど濃く淹れ、そこにたっぷりのミルクと隠し味のハチミツを入れました。

その発想の素晴らしさ、出来上がったアイスミルクティーの豊かで切れが良く爽やかな魅力に驚きました。夏は勿論、冬でもかなり出る人気の紅茶で、その後独立したテ・カーマリーでも変らず人気でした。

その魅力を、今の僕の感覚でブレンドし、お届けします。(勿論、レモンやその他プレーンのアイスティーにも使える茶葉です。)「キャンブリック」というのは、亜麻色のことからきていて、亜麻の薄い茶色とミルクティーの色が似ているのでそう表現されているようです。

1260円/100g

【シナモンティー】
こちらは、キャンブリックティー用のお茶にシナモンスティックを砕いて混ぜています。これは、テ・カーマリーの時に、キャンブリックティーにシナモンの香りを加え、爽やかな甘さのアイスティーにしていました。その時は一杯一杯、シナモンスティックを砕いて淹れていましたが、家庭で気軽に淹れられるように、あらかじめブレンドしました。あの頃良くテニスをしていましたが、夏には、シナモンティーやミントティーのキャンブリックティーをまとめてつくり、持っていったのを思い出します。テニス仲間に大好評でした。シナモンスティックでかき混ぜただけのシナモンティーとは別物です。ひと口ひと口飲む毎に心地よく漂う紅茶とシナモンの香りをお楽しみください。(ミルクを入れても、プレーンでも楽しめます。)

1260円/100g

【ミントティー】
こちらは、その頃(25年位前)ハーブをたくさん庭で育てはじめ、特にミントはスペアーミント、クールミント、ペパーミント、アップルミント、ベルガモットミント、あとは何があったか?手に入るだけ育て、毎朝摘んで店でミントティーとして使っていました。

フレッシュを使う時には、クールミントに少しドライのミントを加えると、フレッシュだけの時にある少しの青臭さがやわらぎ、ミントの爽快感が格別でした。その魅力を手軽に楽しめるようドライのミントを少し砕いてブレンドしました。この砕き具合もポイントなんです。パァ~っと香りが広がります。(ミルクを入れても、プレーンでも楽しめます。)

1260円/100g

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