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2010.01.31

「リズムとメロディー」

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まだ少し先ですが…長期臨時休業のお知らせです。

「2/27(土)~3/9(火)…臨時休業します。」…11日間と長く、ご不便おかけしますが、よろしくお願いします。

ここ数年…「スペシャルティコーヒーはカスタマー・オリエンテッド」の原則に従って、さかもとこーひーの常連さんにとっての「美味しさ」や「使い勝手の良さ」を整えることにフォーカスして、国内で大人しくしてきました。おゆみ野店移転して一年経ち、だいぶ形になってきましたので…中米「ニカラグア」と「エルサルバドル」の農園を回ってきます。さかもとこーひーで使っている農園にも行きます。帰国後は、農園で感じ、考えたことをレポートしますので、ご期待ください。

・・・
最近…「リズムとメロディー」が頭の中をグルグル回っています。昨晩は千葉みなと駅近くの新しいジャズ&バーclipperに…外山安樹子トリオ
(w.bass関口宗之、drums秋葉正樹)行ってきました。お初の秋葉さんの繊細で表情豊かなドラムがご機嫌で…お馴染み外山さんと関口さんのプレイはどんどん成熟してきていて…満員のお客さんはダブルアンコールで素晴らしいライブでした。(最新アルバム「All in the Sky」の曲が中心で、さかもとこーひーの紅茶の名前に借りた「Calm Days」の演奏の後に、さかもとこーひーと僕を紹介されたのは、少し恥ずかしかったですね。)

外山さんと関口さんの「リズムとメロディー」はCDとライブですっかり馴染んでいますが、そこに秋葉さんが加わってさらに魅力的になったのを実感しました。CDも素晴らしいですが…やはりライブは格別ですね。先日の半泥子や魯山人を観ていても「リズムとメロディー」が浮かびます。特に、半泥子の器には、ろくろや筆の勢い・力強さ、形や色合いの美しさから「リズムとメロディー」が迫ってきました。

談志師が言う「リズムとメロディー」、達郎が言う「強いリズムときれいなメロディー」…そして、立川談春の「赤めだか」で出てきた「リズムとメロディー」に共通点を感じてきました。最近呼んだ立川志らくの「全身落語家読本」には、「リズムとメロディー」が基礎になるとあり…リズムは間ですから、話しのテンポや間だと思っていたら、上下(かみしも)をきる間でありスピードだと言っているんですね。これは、映画のカット割りに通じるので、編集によるカット割りのリズム感の良し悪しは納得できます。メロディーは口調であり、言い回し、節とも言えるんですが…先日のパルコ志の輔師を聞いていても「リズムとメロディー」についつい意識が行ってしまいました。

さて…そこで、さかもとこーひーの香りと味わいの「リズムとメロディー」です。

先日、「グアテマラ・エルインフェルト」をひと口飲み込み…10秒、20秒、30秒…そこからふわ~っと豊かに膨らんでくる香りと味わいに驚きました。カッピングしている時にも、この「グアテマラ・エルインフェルト」の繊細さと豊かさに惹き付けられましたが…ゆっくりとリラックスして味わった時、そのひと口飲んでしばらく間が空いた時にふわ~っと膨らんで来た香りと味わいはカッピングで見逃してしまいがちな魅力がありました。

サンク・オ・ピエのブログで 「グアテマラ・エルインフェルト」と「ハートバレンタインカフェ」のことを書いてくれています。

今週新宿伊勢丹で開催されている「サロン・デュ・ショコラ」に行った友人がチョコレートを差し入れしてくれました。それぞれのチョコレートの口溶けや余韻の違い、香りやコクの違いを楽しみました。

ヘーゼルナッツのガナッシュ…パッションフルーツのキャラメル入りガナッシュ…キャラメルとヴァニラのガナッシュ、といった繊細さな口溶けや円やかなコクをもったチョコレートには「ハートバレンタインカフェ」がピッタリと合いました。

一方…「ミントのガナッシュ」…「フランボワーズとライチのガナッシュ」…「ジャスミン風味のガナッシュ」…「クロイチゴとカルダモン風味のガナッシュ」といったような個性的なチョコレートには、なんと「グアテマラ・エルインフェルト」が見事に受け止めてお互いの魅力を引き立てたのには驚きました。

スタッフのKさんは元々ジャスミンが苦手と言ってましたが…僕は「ジャスミン風味のガナッシュ」と「グアテマラ・エルインフェルト」のフードペアリングがお気に入りで…今迄に無い新しい体験を楽しめました。

そんなこんなで、さかもとこーひーの「リズムとメロディー」を追い求めながら…これからのこーひーの可能性、フードペアリングの可能性が広がっていきそうです。

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2010.01.24

「半泥子と魯山人」

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まだ少し先ですが…長期臨時休業のお知らせです。

「2/27(土)~3/9(火)…臨時休業します。」…11日間と長く、ご不便おかけしますが、よろしくお願いします。

ここ数年…「スペシャルティコーヒーはカスタマー・オリエンテッド」の原則に従って、さかもとこーひーの常連さんにとっての「美味しさ」や「使い勝手の良さ」を整えることにフォーカスして、国内で大人しくしてきました。おゆみ野店移転して一年経ち、だいぶ形になってきましたので…中米「ニカラグア」と「エルサルバドル」の農園を回ってきます。さかもとこーひーで使っている農園にも行きます。帰国後は、農園で感じ、考えたことをレポートしますので、ご期待ください。

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寒い日が続いてますが…朝明るくなるのが早くなってきましたね。店のお花は桜も入ってもう春です。花市場は色々と種類が増えてきているそうです。我が家は、センター試験が終わり、次男の受験本番が近づいて微妙な緊張感があります。僕は受験にトラウマがあるので…自分のことでは無いのに、居心地の悪い嫌ーな不安な気分に覆われています。

そんなこんなの一月ですが…1/10(日)は、午前中に銀座松屋で「川喜田半泥子展」、午後は渋谷のパルコ劇場で志の輔落語…1/18(月)は、日本橋高島屋で「魯山人展」に行ってきて、なかなか充実して楽しめました。

19年ぶりの半泥子は、やっぱり魅力的でした。日曜だってこともあるんでしょうが…茶道を嗜んでいそうな女性でいっぱいで、結構人気あるんだなぁーとビックリしました。ずらーっと並んだ茶器を上から横から下から観てました。半泥子のプロでは無い良さが出ていて…感じたのは、以前と変らずに「おおらかな美しさ」でした。売り物にする必要が無いので…多少拙いところがあっても頓着しないで…自分のリズムとメロディーで美しさを表現しているように感じましたね。

囚われない拘らない良さでしょう。職人仕事は…売るための商品を効率よく作る仕事って意味合いもありますが…僕としては、毎日クラフトとしての仕事を重ねながら…先入観に囚われず拘らないおおらかな仕事をしたいと思ってます。まぁ、型破りな良さは型があってのものですから…型を作っては破っての繰り返しが楽しいです。形無しでは型破りになりません。

で、ひとつひとつのお茶碗に…抹茶を点てた時の美しさや手にもって飲み干したときの美味しさが目の前に浮かんでくるような感じがして、ご機嫌でした。一緒に行ったかみさんも退屈しなかったようで…書や画もたくさんあったのですが、堅苦しい感じを受けなかったようで…なんかポップさを感じてたようです。軽やかな印象だったんでしょうね。

一方、「魯山人展」は月曜日で最終日だったこともあったと思いますが、結構空いていてゆっくりと観て回れました。こちらは茶器はいくつも無くて、食器がずらーっと並んでました。「魯山人展」は何回か観てますが、やはり印象は変らないですね。食器なんで…器として迫ってくる感じよりも…所々にある、料理を盛りつけた写真のほうが印象的です。同じお皿が、料理を盛りつけるとこんなにも魅力的になるのか!とあらためて驚きましたね。僕に料理の力量があったら…お皿を見ただけで、自分でどう盛りつけるかイメージが湧くのでしょうが…残念ながら何にも浮かんできませんでした。

「半泥子展」の後は、渋谷に行きましたが…銀座とは歩いている人がの違いがあまりにも大きいのにいつもながら驚いてしまいます。「志の輔らくご in パルコ」は、新作が二席、古典が一席…かみさんは新作二席は楽しめたようですが、古典は少し退屈だったそうです。その古典の噺は…僕が以前聞いたときよりも、初心者向けなのか、あんまり話しを端折らないで丁寧に話しを進めていたので、僕にとっては少し間延びした感じだったので、その辺が退屈だったのかもしれません。

そんななか、志の輔師の印象的だった話しは…ひと月間毎日同じ落語を高座にかけるのですから、如何に飽きない技術を使うか、毎日新鮮な気分で高座に向かうか、自分を鼓舞しているってことでした。

う~~ん、共感します。慣れ、飽き…避けられないです…やる気や根性だけでは、人間慣れるし、飽きるんですよね。新鮮な気分になる技術も必要だし、環境作りも必要だし…元気になって、励みになりました。帰りはヴィロンでパンを買ってきて、相変わらずの美味しさでした。自分のこーひーと美味しいパン、ご機嫌です。(サンク・オ・ピエに「ハートバレンタイン・カフェ」と「グアテマラ・エルインフェルト」を送ったので、サンク・オ・ピエの料理とデザート、ワインにさかもとこーひーもお楽しみください。)

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2010.01.18

「グアテマラ・エルインフェルト、ハートバレンタイン・カフェ、グアテマラ・サンタクルス」

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寒中お見舞い申し上げます。温暖な千葉も流石に毎朝冷え込んできました。みなさん、ご自愛ください。

まだ少し先ですが…長期臨時休業のお知らせです。

「2/27(土)~3/9(火)…臨時休業します。」…11日間と長く、ご不便おかけしますが、よろしくお願いします。

ここ数年…「スペシャルティコーヒーはカスタマー・オリエンテッド」の原則に従って、さかもとこーひーの常連さんにとっての「美味しさ」や「使い勝手の良さ」を整えることにフォーカスして、国内で大人しくしてきました。おゆみ野店移転して一年経ち、だいぶ形になってきましたので…中米「ニカラグア」と「エルサルバドル」の農園を回ってきます。さかもとこーひーで使っている農園にも行きます。帰国後は、農園で感じ、考えたことをレポートしますので、ご期待ください。

素晴らしい素材が無くては「美味しさ」にも限界がありますが…一方、どんなに素晴らしい素材があってもお客さんの「美味しさの感覚」とズレていたら台無しです。先日、僕が一番信頼している店「サンク・オ・ピエ」のシェフから貴重な情報が届きました。

12月からサンク・オ・ピエの食後のこーひーを全てさかもとこーひーにして頂き、フレンチの食後をさらに心地よい余韻に浸ってもらえるよう、新しいチャレンジをしています。で、今月は「茜ブレンド」と「グアテマラ・ラファエル」にしました。(12月は、サンク・オ・ピエのXマスディナーに合わせた「サンク・オ・ピエ専用ブレンド」でした。)その感想が、さかもとこーひーの常連さんの人気とは少し違って…フレンチとワイン、デザートの後のこーひーとして、こーひーにどのような要素があるとより魅力的、印象的なのかが掴めるヒント、これからの入り口が感じられました。う~~ん、楽しい~!

そんなこんなで…今日は、チョコレートとこーひーが一緒になった美味しさが一番楽しめる季節向けのこーひー3種類のお知らせです。まずは…「グアテマラ・エルインフェルト」グアテマラ・カップオブエクセレンスのチャンピョンとなった農園の限定ロットです。…次もグアテマラで「グアテマラ・サンタクルス」今迄お届けしてきたグアテマラ・フェリシダ農園に替わって登場です。…最後は、バレンタイン季節お馴染みの「ハートバレンタイン・カフェ」年々進化してきました。お楽しみください。

【★グアテマラ・エルインフェルト】
スペシャルティコーヒーに踏み込んで、もう10年くらいになりますか…毎年素晴らしい素材に出会う度に、ドキドキわくわくしていましたが…ここ数年はすっかり慣れてしまって…勿論、その素晴らしさ、魅力をどうやってお客様に届けるかの楽しさに変わりはありませんが…けっこう冷静な部分が増えてきてました。

この「グアテマラ・エルインフェルト」は、はじめてカップオブエクセレンスコーヒーに出会った時のような興奮を感じました。香りは勿論素晴らしいのですが、ひと口目の口当たりの際立った魅力からビックリしました。繊細さとエレガントな滑らかさと言ったら良いのでしょうか、そこになんとも優しく円やかな甘さが追いかけてきます。高級なブルゴーニュワインと共通する魅力を感じました。多分、魅力的な心地よい酸味と熟した甘味のバランスが際立っているのでしょう。

少し冷めて、落ち着いて味わうと…香りが静かに上がってきます。フローラル、ワイニー、オレンジ、ピーチ…さらに冷めると、滑らかなチョコレート感が印象的です。

前回のグアテマラ・カップオブエクセレンスで一位になった農園の限定ロットだそうです。品種は「パカマラ種」(昨年さかもとこーひーでお届けした「グアテマラCOEラスパド」と同じ品種ですね。)で、品種と土壌、気候、栽培・収穫や精選の高い技術が素晴らしいレベルの高さで完結しているのでしょうか。(最初のテスト焙煎では、香りと生かす為に普段のさかもとこーひーよりもう少し手前で煎り止めました。それでも、チョコレートのキャラクターに他の香りが隠れてしまいました。もっとも、それも素晴らしく美味しいですが。で、2回目のテスト焙煎で、これはもう2℃は手前にした方が良いかな?と煎り止めたら、バッチリでした。それでも酸が突出せずに、甘さとバランスが良くて、熟成したワインに魅力に通じるものを感じました。)お楽しみください。

1890円/250gパック(税込み)

【★グアテマラ・サンタクルス】
こちらは…「グアテマラ・フェリシダ」に替わってお届けする「グアテマラ・サンタクルス」です。まず、最初に…きれいで華やかな味わいが印象的でした。この魅力を生かす為に…ほんの少し手前で煎り止めしています。すると…フローラルからハニーライクな僕の好きなグアテマラの魅力がさらに良くなってきました。

その後、スイートシトリックと言われる甘さと一体となった柑橘系とミルクチョコレートのキャラクターが顔を出して…余韻でふわふわ漂う香りがなんとも心地よく、柔らかな甘さを伴って、相変わらずさすがグアテマラのスペシャルティコーヒーは美味しいなぁーと感じました。少し早いですが…待ち遠しい春を思わせる明るくてきれいで華やか味わいです。お楽しみください。

1575円/250gパック(税込み)

【★ハートバレンタイン・カフェ】
さて、お待たせしました…チョコレートとこーひーの冬の幸せをお届けします。年々盛んになって品質も種類も進化する高級チョコレートの世界に負けず…「ハートバレンタイン・カフェ」も進化しています。「陽だまり」もチョコレートにとっても合うのですが、「ハートバレンタイン・カフェ」は、さらに洗練、成熟したチョコレートとのフードペアリングの可能性にチャレンジしています。

「グアテマラ・エルインフェルト」をカッピングしていたら…すーっと「ハートバレンタイン・カフェ」のブレンドが出来てきました。「グアテマラ・エルインフェルト」と「グアテマラ・ラファエル」の2つの素晴らしいグアテマラを使って…つなぎでバランスをとるのは「エルサルバドル・シャングリラ」…あとは微妙な比率を調節するだけ。

高級チョコレートの持つ…滑らかさ繊細さ豊かさ余韻口溶け…カカオの種類や…ビターチョコレート、ミルクチョコレート、ガナッシュの違い…合わせる素材は…ヘーゼルナッツやアーモンド、胡桃、マロン、プラリネ、キャラメル、ココナッツ…オレンジ、レモン、ライム、イチゴ、チェリー、マンゴー、パッションフルーツ、ベリー、ドライイチジク等々ナッツやフルーツに…エッと思うようなエストラゴン、タイム等も最近は使われて…お馴染みのミント、ヴァニラ、シナモンのハーブやスパイスに勿論リキュール…さらに、チーズはミルクの親戚で…ハチミツは分かりやすいですし…アールグレイに使われるベルガモットは柑橘系の香りですから納得です。

まだあるでしょうが…ほんと、豊富な組み合わせですね。でも…ゆっくりと眺めると…どれもスペシャルティコーヒーに関連しているようなキャラクターばかりです。まぁ、どちらも農産物ですからね…自然の恵みと受け止めれば、何の不思議も無いでしょう。チョコレートもこーひーもローストするし、酸味も裏で活躍しますしね。

そんなこんなで…今年の「ハートバレンタイン・カフェ」ですが…そのまま飲むと、最初にココアの印象が感じられて、その後にフルーツやワイニーなキャラクターが追いかけてきます。口当たりは、静かで滑らかで上品です。高級なチョコレート、滑らかな口溶けの心地よいチョコレートとスッと寄り添ってしまう相性の良さ、口の中で一緒になった時の心地よさ、上品なココアフレーバー、柔らかく長く続く余韻がベースのイメージになっています。

色々なフルーツやフローラルな香りがそっと活躍していて…色々な素材を組み合わせたチョコレートと一緒になって、さらに魅力的になるよう仕上げました。「グアテマラ・エルインフェルト」と「グアテマラ・ラファエル」の素晴らしい魅力が無かったら作れませんでした。お気に入りのチョコレートと一緒に、ニヤッとしながら、お楽しみください。

1575円/250gパック(税込み)


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2010.01.12

「2010年新春こーひー放談(2)」

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千葉は毎日晴れが続いて冬らしい陽気です。朝6時頃出勤の時は真っ暗なんですが…微妙に東の空が明るくなっているような気がします。北風の中を自転車で農道を突っ走ってますが…日が昇ってくる方角にちょうどお寺があって、朝日のシルエットがなかなかきれいな屋根のラインなんです。朝もやなんかでてるとグッと良いです。

そんなこんなで、正月あけて休み明けの注文で忙しかったり、暮れに出来なかった仕事でバタバタしたりの1週間でしたが…ネット情報で「川喜田半泥子展」が銀座でやっているのを知りました。「東の魯山人、西の半泥子」って説明がよくされます。僕の一番好きな陶芸家なんですが…はじめて生で半泥子を観たのがやはり銀座松屋での展覧会でした。調べたら…19年前だったんです。

ちょうど、この日曜日は午後からパルコ劇場での「志の輔落語」なんで、少し早く家を出て「半泥子展」行ってきます。はじめて観た時の、会場に入って10分後にはそのおおらかな美しさに釘付けになってしまったのを今でもはっきりと憶えています。あーいった魅力をこーひーで目指したいものです。「おおらかで清々しいこーひー」なんて感じになったら最高にご機嫌です。

ちょうど、日本橋では「魯山人展」もやっているので…月曜日は都内に用事があるので…半泥子、魯山人とはしごしてみましょうか。20代30代で焼き物趣味なんて言っていると…爺臭いと言われたものですが…いつのまにか、ふさわしい年になってしまいました。

「志の輔らくご in パルコ」の第一回が1996年でしたから、15年目ですかー。第一回は12月に確か3日間か4日間だったと思います、それが一ヶ月公演ですからね、凄いです。第一回から毎年行ってますが(2回くらいかな?スケジュール合わなくて行けなかったのは)…最初の頃は、さかもとこーひー開店して、まだまだ軌道に乗っていなかったので、志の輔師のチャレンジやパワーに励まされたものでした。それから10年以上経って、志の輔師はすっかり大看板になり…さかもとこーひーもなんとか暮らせています。

ここからの精進が職人の分かれ道だと肝に銘じながら…志の輔師の高座を楽しもうと思ってます。

では、もうひとつ抹香臭い話題をひとつ。去年、プロのつぶやき479「見えない氷」で紹介したコミック「バーテンダー」のVol.15「一滴水」がなかなか良かったのです。

禅僧と完璧なカクテルを追い求めている若きバーテンダーの話しです。高度経済成長期のその頃の日本のバーは、ボトルキープ、水割り全盛で(今はウイスキー売れなくなって、日本のウイスキーが真面目になかなかなもの作ってますが…)バーテンダーの社会的地位も低く…酔っぱらいに怒りをぶつけたバーテンダー…「己の努力はお客さんに通じないのではないか」…「客の舌が未熟すぎるのではないか」…と、苛立っていました。

禅僧は苛立ったバーテンダーに対して「慢心外道」と言い放ちます。「なぜ?通じないのか?」…「ここには美味しさしかない」…「それは一瞬の舌の感動であって、魂まではとどかない」…「刹那、一瞬を重ねた先に永遠がある」…「一瞬を永遠にしようと思わないのか」

その若きバーテンダーは、その後店を閉め禅寺に修行にでてしまいます…その修行で、掃除に使った水を何気なく庭に捨てると、禅僧に激しく叱られます…「なぜ、木々の根本に水をやらないのか」…「人は水の一滴すら作る事はできない」と「一滴水」の教えを伝えます。

僕は若い頃、道元禅師の「典座教訓」にはまったことがあり…典座とは、台所・料理の役目だそうですが…座禅をするのだけが修行ではない、料理をしていても、掃除をしていても修行なんだそうです。僕は 道元禅師の言葉で…「両辺をけがすなかれ」が忘れられません。両辺とは、ご不浄の両辺、まぁトイレの周りを汚さないってことでしょうか、そんな当たり前のことを誰が見ていなくても当たり前にする、そんな心構えでしょう。

そして、若きバーテンダーは日本を代表するバーテンダーになり、あの禅増がカウンターにいます。

「老師のおかげで…禅の基本と言われている「一滴水」の教え…水の力、水の意味…がほんの少し分かった。その恩返しにお飲み頂きたい一杯…。」

シングルモルトを原酒でひと口…ほんの少しの水をたらし…頑固で固い味が…華やかで柔らかい味に…これが一滴水の教え、水一滴の力…白い花の香り、モクレンの香り…それが、ブッタの高弟木蓮尊社者からモクレンの由来…全ての酒は水からできている。

どこの大河大海の水もその水は木の葉に落ちた一滴の水がはじまり小川となり、畑に流れ、植物の命を育む全ての酒は水の一滴にたどり着く。

一方、主人公の佐々倉溜に…「水の力を感じる一杯」を頼むと…「アフリカの女王」という映画からジンスリングを…その一杯からは…アフリカを悠々と流れる川の風、木々のざわめき、鳥の鳴き声まで感じさせた…カクテル一杯でお客さんをアフリカまで運ぶ見事さ。

そんな魅力は…作る人と…飲む人…の間にあるんでしょう。作っても、味わう人がいなけりゃ魅力にならないし…味わいたくても、作る人がいなけりゃ味わえない。カクテルもこーひーも基本は共通ですね。


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2010.01.03

「2010年新春こーひー放談」

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明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

昨年のお正月休みは…大晦日から怠くなり、元旦二日とお酒も少し、食欲も無く、調子が落ちてしまい…一月中ず~っと疲れが抜けなくて往生したんですが…今年は、31日、元旦と気を緩めたら、グッとコンデション上がってきました。おゆみ野店移転して一年と少し、どうやら仕事のペースが整ってきたようです。

で、次男が受験なんで、二日は湯島の天神様まで初詣で…行列行列、一時間くらい並んでやっとお参りできました。風も無く晴れて初詣日和だったので…そのまま、歩いて…上野広小路で岡埜の豆大福買って、遅いお昼は池之端伊豆栄でうな丼、そのまま不忍池を散歩…ぶらり湯島池之端散歩しました。

そんなこんなで…暮れに買っておいた「落語ファン倶楽部VOL.8」で…付録が「昭和44年の志ん朝 のり平 文七元結」CDで…おふたりの伝説の場面を聞き…同じ場面の落語で、立川談春「文七元結」と聞き比べ…満足満足でした。巻頭特集が「新春寿対談」中村勘三郎、立川談春のふたり。その中で…談志師匠は、勘三郎の舞台は古典しかほめない…自分は抽象画の世界にいっちゃっているのに、好みは絶対古典にある…そんなに伝統的なもの、古典芸能が好きなのに、なんで自分はイリュージョンに行っちゃうのか…な~んてふたりが語ってました。

それに続いて…「テクニックは見て覚えろ」と話しが進み…勘三郎さんは「とにかく人の芝居を観ること」だと…「それでダメならアンテナが壊れているだから、もうやめたほうがいい」と…納得の話しでした。

コーヒーに限らず、味作りをしようと思ったら…やはり、日常的に味や香りに関心を持っていないとはじまりません。しかも、素材と調理加工の両面があるので…農産物についても、調理についてもアンテナを張ることからスタートでしょう。コーヒーだけ飲んでいても、お客さんの喜ぶ魅力には届かないと思います。

次の特集では…志の輔師が…「落語ってお客さんの中にしかない」と興味深い話しをしていました。高座で落語家がひとりで喋っているんですから…落語の登場人物は聞いているそれぞれのお客さんの中にいるんですね、芝居や映画のように目の前には登場人物いないですからね。なので…同じ落語を聞いていても…お客さん、ひとりひとり、うかんでいる落語が違うし、それが又良いですね。うかばない落語家のファンにはなりません。

普段、こーひーに同じことを感じているので…印象的でした。同じこーひー飲んでも、ひとりひとりの感想が違いますし…ましてや、淹れ方の違いがありますから…その違いが増幅します。

さらに、もうひとつ納得の話しがありました。

「若いうちは、リズムとメロディー(間と調子)」「前座の5年6年は、お客さんとの間に壁が出来ようが、リズムとメロディー(間と調子)を叩き込むことに専念する」「登場人物のキャラクターだけを頼りにやっていると、本当に聴き辛い、一人芝居崩れみたいになってしまう」「一度身体にリズムとメロディー(間と調子)を入れてしまえば、あとは自由にはばたける」

談志師が常に「落語のリズムとメロディー」「俺のリズムとメロディー」と語っていますが…その意味が少し入ってきました。

それを読みながら…若い人に焙煎の相談をされた時を思い浮かべていました。

スペシャルティコーヒーの素材や情報が豊富になってきて…カッピングのセミナーも充実して…スペシャルティコーヒーを学ぶ環境が整ってきていますが…実際に合って話しをしたり、ブログやHPを読んだりすると…素材のキャラクター頼りだけなのが気になります。で、そういった豆が手に入ることがあると、全く焙煎になっていないことが思った以上に多いんですね。

多少クオリティの低い素材でも、素晴らしい素材でも…とにかく、しっかりと…焙煎の水分抜きとロースティング工程をコントロールできるようにすること…それが、身に付いてしまえば…それこそ、どんな素晴らしいポテンシャルを持った素材が手に入っても、その魅力を自由にはばたけさせることができるようになると思います。

でないと…ある時は上手に焙けて、次は上手くいかなくて…そんな繰り返しで、いつまでも安定した焙煎を身につけられないと…お客さんのツボも感じられないし、ブレンドのスキルもイメージも向上しないでしょう。きちんと焙けていない豆でブレンド作っても、可能性広がる訳無いですからね。何が基礎なのか…カッピングも重要ですが…他の重要な基礎を身につけないと厳しいでしょう。

と、いうことで…2010年もこーひーの魅力の可能性を探っていこうと思ってます、ご期待ください。

1/5(火)から通常営業です

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2010.01.01

明けましておめでとうございます!

明けましておめでとうございます!

30日は大掃除で、焙煎機の煙突から冷却機から掃除してました。その後は、思いっきり弛緩して、WOWOWのエキサイトマッチ総集編に、昨日はオスカー・デラ・ホーヤ特集で、世界トップのボクシングでお腹いっぱい。

パワー、スピード、テクニック…ハートにセンス…素晴らしい。

それに比べて、期待していた吉田・石井戦が、柔道家の素人ボクシングで…なんともはや。

午前中は、義母のお墓参りで…これから妹夫婦が来て、新年会です。

お酒もシャンパンも焼酎も揃っているし、

サンク・オ・ピエからお正月用に取り寄せたフォアグラのテリーヌにスモークサーモン…ちょっと贅沢な蒲鉾に卵焼き…鶴もとの栗に最中…頂き物のマスクメロン…明日明後日くらいまではユルユルに緩めます。

そんなこんなで、今年もよろしくお願いします。

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