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2010.09.26

「素材の味を最大限に引き出す?」

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台風が房総沖を通り過ぎて…前線も通り過ぎたら…夏から晩秋の冷え込みになってしまった千葉です。昨晩のお月さんは十六夜な感じで、とってもきれいでした。今朝起きると晴れ上がって秋の空です。昨日の土曜日は来店のお客様がとっても多くて…やっと、みなさんこーひーの季節を感じてくださったようです。

さかもとこーひーは本当に狭い層のお客様との商いですが…チラシも撒かないし、セールもしないし、店頭に幟も無いし、ペーパーやポーションミルクからドリッパーもドリップポットも置いていないし、あんまり一般的な店ではないです。

そんな店を気に入ってくださっている狭い層の常連さんでも…お好みやライフスタイルがみなさんそれぞれ違いますので、おひとりおひとりにとって、使い勝手の良いセットを用意するのに時間をかけて、少しずつ調整するしかありませんでした。

先週バージョンアップした「選べるSセット」ですが…さっそく、常連さんのみなさんが自由自在にお好みを選んでいるのが伝わってきています。ボリビアCOENWフェミニーナ、ベラ・ノッテ、マンデリン・ボナンドロク、ケニア・カロゴト、ブラジル・バハラス、エルサルバドル・エルレクエルド、パナマ・ベルリナ農園…もう、それぞれ自由自在に選ばれていますし…そこからみなさんおひとりおひとりのお好みを感じられます。

勿論、「《旬・瞬》カフェCセット」も安定した人気で…「深煎り定番Bセット」は、このところ数年前までの人気が無くなっていたが、定番の深煎りこーひーに囚われず、今のお勧め深煎りこーひーを組み合わせるようにしたら、人気が戻って来ました。こんな感じのセットで、しばらく続けていこうと思ってます、お楽しみください。勿論、ご希望、わがまま?等お気軽に言ってください。時間はかかるかもしれませんが、徐々に実現できるようにしていきます。

そんなこんなで…先週日本スペシャルティコーヒー協会の展示会が行われた関係で、各国の生産者のみなさんが来日されているので、この1週間は当店に来店されたり、こちらから出かけたりでお会いする機会が多くなっています。世界的にスペシャルティコーヒーの質も量も発展していっていることを実感しますね。

実際、この10年の素材のクオリティアップ、流通、情報量と夢のような環境になっていると思ってます。スペシャルティコーヒーに興味を持って、新しく入ってくる若い人も増えていっていますので…とっても頼もしいのですが…素材が流通し、情報も増えていっていますが…それでも、業界の未成熟な問題点も感じます。

先日焙煎の話しの中で…「素材の味を最大限に引き出す」…ってことが話題になりました。料理でもわりとよく見聞きする話題ですね。まず、素晴らしい魅力をもった素材を探し、手に入れる。これは、美味しいものを作りたいと思ったら、誰でも頑張ると思います。

「素材の味を最大限に引き出さないと、素材に申し訳ない」…そんな考え方もあります。或は…「その素晴らしい素材を生産してくれた生産者のみなさんに申し訳ない」…って、言う人もいます。

なかなか、道徳的で口当たりの良い考え方だと思いますが…さかもとこーひーはちょっと違います。勿論、素材を台無しにしてしまっては話しになりませんし…生産者のみなさんに敬意を持つことは当然です。

でも…「素材の味を最大限に引き出さないと、素材に申し訳ない」って言っている人からは…素材の味を最大限に引き出す?活かす?ことが目的?…そんな感じが伝わってくるんです。これって…素材オリエンテッド?…素材志向?…って受け止めちゃいます。

僕がスペシャルティコーヒーに踏み込んでから肝に銘じていることのひとつが…「スペシャルティコーヒーはカスタマーオリエンテッド」…ってことです。すべては…「お客様が美味しい!って感じること」…に向かっていることだと思ってます。

そうすると…素材は手段であって、目的ではないんですね。素材のポテンシャルを把握するために、よく観る事が大切で…カスタマーオリエンテッドで味をデザインすることが何よりも大切だと思ってます。その素材の良さを、取捨選択し、印象的な魅力に
どうデザインするか…そこが楽しいですね。

素材を見極めて、味わいや香りのバランスをどうとり、どう崩すか…それによって、自店のお客様がどう印象的に感じてもらえるか…その為には、幅広いお客様を対象としては、お好みがさんばらばんになって、美味しさにフォーカスすることに無理がでてしまうと思うんで…自ずと幅の狭いお客様を対象にするようになってしまうんです。

と、言っても…通とかマニアとか拘っている人とかじゃないんですけどね。美味しいものが好きで、こーひー淹れて、ちょっとゆったりした時間を大切にしている方々でしょうか。

「この味を知ることができて幸せです。」…お客様にそう言ってもらえるようなこーひーをお届けしたいと思っています。


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2010.09.20

「コスタリカCOENWオアハカ、エルサルバドル・エルレクエルド、ブラジル・バハラス、ベラ・ノッテ」

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今週になって、一気に秋めいてきた千葉です、涼しいですねー。そうなると、 焙煎の火力の調整に神経を使う季節ですが…まぁ、毎年のことで慣れていますので、焙煎していて身体が楽になったのが一番助かります。実は、新しいスタッフが8月から加わり…Kさんとかみさんと新しいOさんで女性3人体制になり、店の雰囲気が柔らかくなったと思います…もうだいぶ連係が慣れてきたので…秋冬に向けて準備万端整ってきました。今日は、心地よい秋に向けて…「コスタリカCOENWオアハカ」…「エルサルバドル・エルレクエルド」…「ブラジル・バハラス」…「ベラ・ノッテ」…の4つのこーひーのご紹介です、お楽しみください。

そんなこんなでですが…その前に大切なお知らせが2つあります。

まず…「選べるSセット」のバージョンアップです。去年の7月に5つのこーひーから自由に選べる「選べるSセット」をスタートし…この春4月から7つのこーひーから選べるようにしまして…あっという間にさかもとこーひーの人気NO1になりました。

「選べるSセット」と同時に「オークション豆」も気になり…どちらを選ぶか悩むってお話しを何人かの常連さんから聞き…オークション豆等の1890円/250gのこーひーを「選べるSセット」に加えて欲しいとのリクエストを頂いていました。「なるほど!そりゃそうだ。」と思っていましたので…今回のバージョンアップで…「オークション豆」を「+525円」で選べるようにいたしました。

今月は…香りと繊細な口当たりが素晴らしい限定エリア&ティピカ種の「パナマ・ベルリナ農園」を「+525円」で「選べるSセット」に加えました。さらに、太っ腹で…在庫に余裕のある「ボリビアCOENWフェミニーナ」を価格をプラスしないで「選べるSセット」に加えました、お楽しみください。(フレンチやイタリアンのプレフィクスコースで…フォアグラやオマール等の料理を+500円、+1000円で選ぶのと同じ感覚です。)

これで、かなりみなさんおひとりおひとりのお好みに合ったこーひーを…ひとつひとつのお値段を気にしないで選び、楽しんで頂けると思います。毎月魅力的なオークションこーひーを「選べるSセット」に入れていきます。

「美味しさはあるものじゃなくて…感じるもの!」…を大切にしていますので…みなさんおひとりおひとりが「美味しい!」って感じてもらえるように、選んでもらいたいと思います。

次は…「深煎り定番Bセット」「《旬・瞬》カフェCセット」「選べるSセット」の価格を…1050円/250gと…50円/250g値上げさせて頂きたいと思います。ご理解をお願いします。

せっかくの円高なんですが…コーヒーの相場の上昇が続き…さらに、スペシャルティコーヒー、とりわけトップクオリティのスペシャルティコーヒーの世界的な買い付け競争が激しく…素晴らしい素材になればなるほど仕入れ価格が上がっています。

さかもとこーひーは…日常的に楽しめるお値段で、できるだけ素晴らしい品質の豆を焙煎し、より魅力的なこーひーをお届けしたい…と思っていますが、この夏秋からお届けする豆の仕入れがさらに高くなり限界を越えてしまいました。

「素晴らしいこーひーを、価格を気にしないで、選ぶ楽しさをお届けしたい。」…「より魅力的な、印象的な素材に出会った時に躊躇無く仕入れたい。」…を変わりなく続けたいと思っていますので…「深煎り定番Bセット」「《旬・瞬》カフェCセット」「選べるSセット」の価格を今迄消費税分端折っていた分、改訂させて頂きたいと思います。ご負担おかけしまして、恐縮です。(これからも…マンデリン、ケニア、グアテマラ等…これしか飲まないという常連さんにも「選べるSセット」で気軽に楽しんで頂けるよう頑張っていきます、ご期待ください。)

すみません、長くなりましたが…ここから新しいこーひーのご紹介です、お楽しみください。

【コスタリカCOENWオアハカ】
コスタリカの魅力がみなさんに広く伝わってきたようで…年々コスタリカのリピートが増えて来て喜んでいます。「コスタリカ・ブルマス」が終わりましたので…代わっては…「コスタリカCOENWオアハカ」をお届けします。コスタリカのナショナルウィナーの素晴らしいこーひーです。

まずは、コスタリカ特有の明るい口当たりが印象的です。それを支えるのがオレンジのキャラクターでしょう。その後には、円やかな口当たりがミルクチョコレートの感じと共に感じられてきます。冷めてからのクリーミーな甘さから、この豆のクオリティの高さを感じます。

ひと口目の華やかな香りと明るい口当たりから…余韻の円やかな甘さの心地よさまでバランス良く、とっても素晴らしいこーひーだと思います。

涼しくなってお菓子が欲しくなる季節ですが…チョコレート系のお菓子は勿論、生クリームやムース系の軽やかなお菓子にもピッタリだと思います、お楽しみください。

1890円/250gパック(税込み)

【エルサルバドル・エルレクエルド】
今年の春に訪問した農園の豆がやっと届いてきました。これからエルサルバドル、ニカラグアと順番に入港してきますので…ご期待ください。

その第一弾は…「エルサルバドル・エルレクエルド」です。去年もご紹介しました。

エルサルバドルこーひー特有の口当たりの素晴らしさ、甘さをベースにして…繊細さと華やかさが印象的です。滑らかな口当たりと心地よい甘さから…透明感のあるフルーティさがより魅力的にしていると思います。冷めてからは、チョコレートな感じにオレンジが潜み…さらにワイニーなキャラクターが深みを加えていると思います。飲み終わると…爽やかな切れの良い余韻が残って素晴らしいですね。

おゆみ野店では…さかもとこーひーはじめてのお客様に安心してエルサルバドルこーひーをお勧めできます。親しみ易い口当たりの良さ、心地よい甘さ、明るい透明感の素晴らしさ…日常的なこーひーとして親しみ…お菓子やパンと一緒に楽しみ…時にはゆっくりと味わい心落ち着ける…そんなこーひーだと思います、お楽しみください。

この「レクエルド農園」は、エルサルバドルの初日に「シャングリラ農園」の次に訪問しました。1400から1500mの高さにあって…山に登っていく途中、遠くからコーヒー農園を見ると…ウインドブレーカーと呼ばれるワッフルのような模様の防風林が印象的でした。エルサルバドルは風が強く…風速100m吹いたこともあったそうです、想像できませんね。「レクエルド農園」は…100%ブルボン種で、無化学肥料、落葉での肥料にもなっているそうです。

もうひとつは、火山が多いことですね。2005年にも噴火して、こちらも大被害を受けたそうです。太平洋からコーヒー農園のある山岳地帯まで、ずーっと平地なので、海からの風が直接吹いてくるんでしょう。ある程度海陸性気候の要素があるんでしょうか。高地であっても穏やかな気候なのと、豊かな火山灰土壌なのが、エルサルバドルの魅力に影響しているのかな?と感じました。

気候も土壌も良いので「樹が長持ちする」ということでした。50年以上の樹もありました。日射しが強かったのですが、風が冷たく感じ、蒸し暑くは無かったですね。土まで陽が当たっているのも印象的でした。剪定によっての陽の当たり具合や風通しは農園にとって大切なことですから…その辺のコントロールの良さも実感しました。湿度高いとさび病の原因にもなりますし、シェードツリーが多いと、コーヒーの樹高が高くなるそうです。

気候と土壌に恵まれ長持ちするので樹齢の古い樹を大切に使い…ブルボン種中心で…勿論、完熟実を選別収穫することも徹底していて(収穫後、自分で摘んできた豆を選別した後、計量していました。)…それらの条件がエルサルバドルの魅力になっているんだろうかと思いました。(樹齢の古い樹は、ワインでも言われますが、成熟期になっていますので栄養生長よりも生殖生長になっているんですね。なので、元気に樹が成長することよりも、子孫を残そうとするので、実に複雑性があって味わいが魅力的になるんでしょう。若い魅力よりも、成熟した魅力ってことでしょうか?)

1260円/250gパック(税込み)

【ブラジル・バハラス】
さて…ブラジルは「ブラジル・カクェンジ」に代わって…去年お届けして人気になった「ブラジル・バハラス」の登場です。「ブラジル・カクェンジ」のお父さんの農園ですね。親子で素晴らしい品質のコーヒーを生産していますね。

ブラジルの柔らかな口当たりと甘さが心地よい魅力的なこーひーです。まずは、チョコレートなキャラクターに柑橘系が効いていて…少し冷めると去年も感じたパッションフルーツが顔を出します。余韻にはココアな感じに表情が変わってきますね。

なんか、このような素晴らしいクオリティがさかもとこーひーのブラジルの当たり前になってしまった感じで…この10年のクオリティアップを実感します。10年前だったら…「こんなブラジルがあるんだ!」って感じで…感動したり、驚愕したり…だったと思います、贅沢になったものです。

息子さんの「ブラジル・カクェンジ」は甘い香りの華やかさが印象的で、ピーチ系のフローラルと言いましたが…お父さんの「ブラジル・バハラス」はチョコレート、柑橘系、パッションフルーツって感じで…その完熟の素晴らしさからの滑らかな口当たりや余韻の心地よさが印象的です。

去年はこの「ブラジル・バハラス」を試飲したら…すぐに「オペラ」を買いに走りましたが…勿論「オペラ」等のチョコレートケーキは抜群ですが…今年は秋らしく栗のお菓子にもピッタリだと思います。

1575円/250gパック(税込み)

【ベラ・ノッテ】
お待たせしました、最後はさかもとこーひーのエース「ベラ・ノッテ」です。

秋向け《旬・瞬》ブレンドとして2001年の10月にデビューして、もう10年目。秋冬人気NO1ブレンド「ベラ・ノッテ」です。ディズニー・アニメ映画『わんわん物語(Lady & The Tramp)』の挿入歌『Bella Notte』(美しい夜)からネーミングしました。

1993年発売の達郎の「シーズンズ・グリーティングス」というアルバムの2曲目で…This is the night,it's a beautiful night~…ではじまるきれいな歌詞とメロディで、子供の頃から馴染んでいたこの「Bella Notte」をますます好きになり、いつかベラ・ノッテというブレンドを作りたいと思うようになったのでした。

秋から冬に向けてどんどん空気が澄んでいく奇麗な夜、輝きをます星をイメージしました。ベースになるのは「グアテマラ」と「ケニア」です。柔らかな口当たり、きれいな余韻、深い甘さと味わい、円やかな甘く良い感じの苦味…香りは、柑橘系、フローラル、チョコレート、奇麗で輝くような爽やかさが基本です。深煎りのブレンドですが、苦味よりも円やかさきれいさ味わいの深みの魅力をイメージしています。

初秋から晩秋…初冬から厳冬…グアテマラ、ケニア、エルサルバドルを使って微妙にブレンドを変えていきます。季節の人気ブレンドになった「ベラ・ノッテ」をこれから約半年…お楽しみください。リッチな味わいのパイや勿論チョコレート系のお菓子、フルーツたっぷりのお菓子、シュークリームやエクレアにもご機嫌な組み合わせになると思います。

1575円/250gパック(税込み)


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2010.09.12

「焙煎の難しさ」

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やっと、土曜日から試飲を温かいこーひーに切り替えました。これからしばらく僕の一番好きな気持ちのよい季節です。みなさん、気分が変わったのでしょうか…急にはじめてのお客様が増えてきました。やっぱり秋を感じているんでしょうね。普段は女性のお客様が多いのですが…なぜか、昨日の土曜日は男性ひとりのはじめてのお客様が重なりました。僕と同世代の方から、若い方までいらして…楽しかったです。

で、去年くらいから、何人かの若い方に焙煎のアドバイスをしているんですが…自分では当たり前になっていたことでも…あらためて、焙煎の難しさを感じています。

まぁ、その店に行って、普段通りに焙煎してもらい…それを記録して…カッピングすれば…焙煎スタートの温度、火力、排気…水分抜き工程…ロースティング工程…と、それぞれの基準を確立できます。

後は、その基準に則って焙煎するだけなんで…まぁ、安定してブレずに焙煎できるようになるには多少の慣れが必要ですが…プロだったら毎日繰り返し焙煎できるので、それほど難しいことでは無いと思います。勿論、初心者にとって、自分の環境での基準作りはかなりハードルが高いと言いますか、無理な場合がほとんどでしょう。

昔から繰り返し言っていますが…焙煎は「乾熱調理」だと思っているので…必要なタイミングで、過不足の無いカロリーを与えれば、美味しいコーヒーが焙けると思います。自分が美味しいと思うゴールから逆算して、カロリーを与えれば良いのです。昔から業界に流れていたり、国内外の偉い人が言うような何かの必殺技や魔法の焙煎機があるわけでは無いのです。調理のひとつですから…。

基準を作った後は…焙煎の記録表と豆を送ってもらい…カッピングして…電話でアドバイスをしています。その際に、水分抜き工程やロースティング工程で…同じ素材で…基準ドンピシャの豆と0.2分ズレた豆と0.3分ズレた豆を比較すると、カッピングの基礎が出来ている人だったら、誰でもその違いが分かります。指導している人は…そんな微妙な違いが出るのか、みなさん最初は疑っていますが…自分の焙煎でも、その違いが毎回必ず出るので…いつしかそれが当たり前に成って行っています。

そこを体験してしまえば…後は、同じように繰り返し焙煎できるようにトレーニングすれば良いので、簡単なはずです。

ところが、焙煎していけば、焙煎機が汚れてきますので、排気が変わってきますし、季節も変わり、使う素材も変わって行きます。すると、同じように焙けません、なかなか厄介です。

送ってもらう記録表には、必ずコメントを書いてもらうようにしているんですが…その時、まず、その豆の良いところから書いてもらうようにしています。放っておくと…気になる点や欠点ばかり書いてしまうんです。そうすると…いくら繰り返しても、イメージする美味しさに近づいていきません。失敗した焙煎でも、冷静に観察して…まず、良いところを探す。そして、直すところを書く。素材が素晴らしいだけに…きちんと焙けた時は、コメントが出る出る、様々なキャラクター魅力が表現されて、書き込んでいます。しかし、ブレた時は書き用が無いんです。

そんなこんなで、焙煎の難しさは…別に上手に包丁使ったり、細工をしたりするわけでは無くて、焙煎機を操作するだけですから…「よく観ること」の難しさだと思ってます。

「素材」を観る…「焙煎豆」を観る…「お客様の感じ方」を観る。「観て」…「イメージする」…繰り返しですね。

先日山形への行き帰りに…24年振りに文庫で再発された「挫折と栄光-世界チャンピオン浜田剛史の時代」を読みました。僕は具志堅チャンピオンと同い年なんで、浜田チャンピンは少し世代が下です。15試合連続KO勝ちの日本記録を打ち立て…名チャンピョンアルレドンドへの挑戦タイトルマッチでの、初回KO勝利の衝撃は今でも覚えています。

そんな浜田さんは、僕が毎週一番楽しみにしているTV番組…WOWOWのエキサイトマッチでの解説でお目にかかって居ます。試合良し、解説良し、アナウンサー良し、アシスタント良し、の素晴らしい番組なんですが…何と云っても、ジョー小泉さんとの解説のバランスが素晴らしい。この番組を観ているプロに向けた解説が時々あって、それも聴き応えがあります。

同じビデオを観ていても、観る視点によって、こんなにも違う風景が見えるものなのか?といつも感心しています。ジョーさんと浜田さんで、観点の違いも面白く…「よく観ること」の大切さと凄さが伝わってきます。

「世界が大切にする ニッポン工場力」という本でも、その世界から引っ張りだこの技術を支えているのは…よく見て観察すること、その上で創意工夫…が伝わってきます。もうひとつ、今読んでいる「一流たちの仕事術」の中でも…日本画家の千住博さんが「描くことよりも見ること」と言っています。一流のミュージシャンになると、技術は当たり前、如何に自分以外の音をよく聴いて、演奏し、全体として素晴らしい音にしているかを感じますね。

日本のスペシャルティコーヒーは、この10年で素晴らしい素材が手に入り易くなり、素材のカッピングスキルも広まっていますが…その先が分からず右往左往している若い人が目立っています。難しいものです。味作りも表現だと思いますが…表現するには「観るレベルアップ」が重要ですね。


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2010.09.06

「山形2デイズ」

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*[臨時休業のお知らせ]
9月10日(金)都合により、臨時休業いたします。
ご不便おかけしますが、よろしくお願いします。

*「茜ブレンド」「モカジャバ」が終わってしまいました。
ブレンドに使っている「エチオピアモカ」が完全に無くなってしまいました。今、新しい「エチオピアモカ」が日本に向かっています。10月には「茜ブレンド」の再発売が出来ると思います。申し訳ありませんが、お待ちください。

「113年間で最も暑い夏」…気象庁は1日、今年の夏(6~8月)の平均気温が平年より1.64度高く、統計を開始した1898年以降で最も高かったと発表していました。全国154の観測点のうち55地点で記録を更新し、特に北日本と東日本では過去最高になったそうですが、ビックリです。

そんな暑さの中…先日の日月で…山形県民会館での山下達郎のコンサートに行ってきました。僕は達郎のライブは都内の会場しか行ったことが無くて…昔から、都内と地方では雰囲気が違うと何度も聞いていたんです。

で、今回は都内の日数が少なく、チケットが思うように確保できなそうなので…では、日曜日でどこか無いかなぁーと探して…行ってきました。

山形はさかもとこーひーの常連さんも多く、親しみがありましたが…近いんですね。駅に着いたら…まず翌日のレンタカーを予約して…もの凄い日射しの中をテクテク歩き、ホテルへ荷物を置いて…3時間ライブなんで、名物の冷やしラーメンで腹ごしらえ…どこからでも、四方に山が見えるのが良かったです。千葉は山も川も無いんで、ちょっと寂しいんです。

早めに会場に行ったら…あれっ?…行列が無い…う~~ん…それでも時間が迫ってきたら少し並んで…開場したら、ツアーグッツ売り場へ…この夏、我が家は手ぬぐいがブームで…きれいな手ぬぐいを見つけるとついつい買ってしまいますが…達郎のツアーグッズに手ぬぐいと扇子があって、勿論買ってしまいました、ここは落語会か!って。

先日の「やもり」でも手ぬぐい買って来たので…ミュージシャンもファンも一緒に年取ったってことですね。でも、手ぬぐいはとってもきれいな色や柄が多いし、色々と使い勝手が良いんですよね。

で、客席に一歩入ると…いつもの、達郎のコレクションからのドゥーワップが開場を満たし…そこからグングン気分が盛り上がっていきます。(でも、ちょっと音が小さい?)

後は、怒濤の3時間…辛口MCをなんだかんだと言いながら…「シャレですから、シャレ!」…「立川談志さんと一緒です。」…シーン!…米朝師匠や、志ん生師匠のエピソード話しても…シーン!…勿論、僕には大受けですが、マニアックなファンが多い達郎ファンでも落語ファンは少数派なんですね。

1500人キャパくらいの会場だったんですが…この位の大きさって良いですねー。腕っこきのバンドメンバーによる繊細なアンサンブルが活きないんで…達郎は武道館や球場ではやらないで、ホールツアーを頑に守ってるんですが…それでも、3000人規模と1500人では一体感が違いますね。

それと、山形のお客さんの雰囲気が暖かくて、これもご機嫌でした。はじめてのお客さんが半分近くだったので…はじめてのお客さんが数人しかいないような大ラスの中野サンプラザとは当然雰囲気違いますよね。いつも…ライブは、お客さんとスタッフとミュージシャンみんなで作るものって言ってますが、よく分かりますね。さかもとこーひーもお客様とスタッフと僕で一緒に作っていると思ってます。

そんな達郎も年とって…去年のツアーでも感じましたが…柔らかい雰囲気がありますね。10年以上前なんか、踏ん張ってないと、圧倒されまくってしまう、集中力とパワーが魅力的でした。ミュージシャンもこちらも、毎年年取って行くので…一期一会を楽しみたいです。今回は、佐橋さん(松たか子さんのご主人)のギターと、絶品コーラスがよく聞こえて、堪能できました。

そんなこんなで、いつも通り 「ユアー・アイズ」で、土岐さんの円熟のサックスソロから、ラストを歌い上げ…客電が点き「ザッツ・マイ・デザイア」が流れる中帰りました。昔から同じ客だしの「ザッツ・マイ・デザイア」を聞いていると…それぞれのライブとその当時の状況がどんどん浮かんできます。この時の長い長い心地よい満足感を感じたくて、何度も通ってしまうんでしょうね。

翌日は…我が家で毎年取り寄せている「今野果樹園」さんへ、アポ無し訪問してきました。数年前友人からりんごを頂いて、その美味しさにビックリして、毎年取り寄せるようになったんですが…山形まで行くので、どこか寄りたいなぁーと考え…となりの天童市の「今野果樹園」さんに行ってきました。

いきなり訪ねたんですが…運良く奥さんとお嬢さんがいて、気持ち良く向かい入れてくださり、自家製のしそジュースを頂きながら…たくさんお話しができました。印象的だったのは…市場や量販店ルートからお客様に直売するように切り替えたら…直接お客様の声が聞けるようになって、それが一番嬉しいし、やりがいを感じるってことでした。ちょうど、収穫期では無かったので…今度は果物がいっぱい成っている時に行って、その場で買ってこようとかみさんと話してました。(今回はちょっと重かったけど、かみさんが好きな梅干しを買ってきました。)

さかもとこーひーでも、おゆみ野店になってから、時々遠くからお客様が来店してくれますが…昨日、土曜日も福島の常連さんご夫婦がわざわざ来てくれたました…お客様と顔を合わせるのはなによりの喜びですね。

では、最後にいつもメールしてくださるKさんのご感想を紹介します。Kさんは、農業指導のお仕事をしている専門家なので、そのご感想で勉強させて頂いています。

「まだ、山形からのお帰りではないと思いますが達郎氏のライブいかがだったでしょうか?昨日は、パートナーのまりあ女史の10年ぶり!!の東京と大阪でのライブ決定報告があり、俄然行きたい~という気持ちになりました。(チケット入手自体がレアかも(笑))早速、四季セットとどきましたので2種類とも早々に飲んでみました。

<ボリビアCOENWフェミニーナ>
ミントの香り!!と書いてあったのですが、本当にミント(ハッカの香り)なんですね。これほどの香りの持ち主は、初めてお目にかかりました。他の人にも香ってもらいたいです(珈琲の個性は大事です)飲んでみてからは、とても爽快感とシトラス感が渾然一体としてレモンカードと一緒に食べるパウンドケーキなんかと合いそうです。久々にいいジャブをもらいました。

<パナマ・ベルリナ農園>
こちらは、まず<安定感>があってかつとてもシルキーな香りで、そのクリーンさ目立つ感があります。飲んでみても余韻もほどよく残り、珈琲だけ飲んでもまた、他のものと組み合わせてどちらもほどよいものが残ると思います。いろいろなフードと組み合わせを考えてみたい!と思わせる珈琲です。

それぞれ個性的な珈琲が多いので、こちらがどういうシチュエーションで飲むのか考えることが楽しくなります。とりあえず急ぎ感想レポート送らせていただきました。美味しい珈琲ありがとうございます。」

Kさん、いつも、ありがとうございます。

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