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2010.10.24

「僕の贅沢な日々」

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ここ数日、朝の自転車通勤の時に肌寒さを感じるようになりました…焙煎するには良い季節なんですけどね。お陰さまで…毎日忙しく…バージョンアップした「選べるSセット」のご注文からみなさんのお好みがストレートに伝わってきまして…喜んでいます。+525円の「エルサルバドルCOEホコティージョ」を加える方も多く…今迄、「選べるSセット」や「旬瞬Cセット」とオークションこーひーのどちらを選ぶかで迷っていたのが…バージョンアップで解決したようです。

そんなこんなの心地よい秋ですが…先日の月曜日は…早起きして、まず巣鴨に行きまして…友人のお店「ときわ食堂」でお昼。このお店は…昭和の料理上手なお母さんのご飯が手軽に頂ける店なんです。朝9時から夜11時迄やっていて…朝ご飯に良し…お昼は勿論…夜は軽く一杯晩酌しての夕食と、ご機嫌です。近所に一軒あったら、どんなに幸せかってお店です。

月曜日は、お昼なのに僕は生ビールの大にお刺身盛り合わせと名物鯵フライとホタテフライ…かみさんはその日の煮魚定食で…なかなかのご馳走でした。はじめてこちらのお店に行った時に…どこの街にあってもよさそうなのに、今の日本には全くあり得なくなってしまったお店だなぁーと…こんなお店こそ、本来の意味でのファミリーレストランと言えるんじゃないかと…感じたものでした。

実際、家族連れも、一人でも、サラリーマンも近所の人も…色々なお客さんが来ているし…夜なんか、近所のおっさんに混じって若い男女が軽くビール飲んで仲良く夕ご飯食べています。まぁ、僕のように昼間っから一杯やっているお客さんがいるのもいい感じです。

で、巣鴨の商店街をぶらぶらしながら…志の輔師のディープな独演会に行ってきました。50人60人くらいしか入れない小さなスタジオでの独演会です。なかなかスケジュールが合わないのと、勿論チケット争奪戦が強烈なんで…僕はここの独演会は二年振りくらいでした。月曜日の昼間っから巣鴨で志の輔観るなんて、みなさんどんな仕事しているんでしょう。若い人もいるし、リタイアした世代もいるし、男性も女性もいます。まぁ、東京ローカルって感じがご機嫌です。

一席目の「茶の湯」で、ゲラゲラ涙流しながら大爆笑して…二席目は「抜け雀」のじっくり熱演を堪能…前から二列目で、座布団座椅子で体育座りの二時間半…師匠ちょっと太ったみたいでした。

5時頃終わったら…ダッシュで大宮へ…達郎大宮ソニックに駆け込みました。山形、中野サンプラザに続いて今回のツアー3回目で…大宮はお初です。前から4番目の一番右のスピーカー前だったので…怒濤の3時間20分、からだに響く響く。大宮は都内と同じ雰囲気なのかと思ったら…NHKホールやサンプラザとは全く違うんですね。マスコミや招待客が来ていないそうで…柔らかいリラックスした雰囲気で…勿論、大盛り上がり…お腹いっぱいの一日でした。

達郎が昔から言ってますが…ライブはお客さんと一緒に作るものなんで…山形、サンプラザ、大宮と違うお客さんのライブを体験したら…なるほど!ってガッテンしました。今迄は、NHKとサンプラザばっかりでしたから…その違いがとっても印象的でしたね。ファンクラブばっかりのライブも良いものですが…はじめてのお客さんが多いのもなかなか良いものだと思いました。

そうそう…巣鴨の志の輔師も…落語はお客様の頭の中にあるので、50人の人の頭の中にそれぞれの落語があると言ってました。一生懸命落語をお客さんに投げて…それをお客さんが受け取り…お客さんの頭の中で出来上がる…そんな話しをしてました。

なんでも、そうなんでしょう。さかもとこーひーは家庭向けのビーンズショップなんで…豆を届けて…淹れるのはお客さん、飲むのもお客さんですから…全く同感です。こーひーの美味しさはお客様それぞれの中にあるってことですね。

それから、水曜日の夜は…横浜の友人から誘われてサンク・オ・ピエに行ってきました。その友人とは2回サンクに行ったんですが…今回は友人からのご指名でした。今度は奥さんと一緒に行くようです。

今シーズンお初の生牡蠣から快適なスタートです。シェフの説明がある前に…実は、牡蠣を開けるのが調理なんですよ。…って、自慢してました、別に僕が開けるわけではないのに。ほんと、開け方ひとつで味わいが変わるんです。で、ご指名でよけいに気合いの入った料理の数々とワインを愉しみ…最後は仕事です。今回、サンク・オ・ピエの秋のデザートのテーマ…栗、胡桃、アーモンド、チョコレート…をイメージしたサンク・オ・ピエブレンドとの相性はどんなもんなんだ?

シェフは…「去年のクリスマスから始まった、さかもとこーひーのサンク・オ・ピエのデザートのコラボは、まずます玄妙の域に入ってきました。やあ、実に楽しい限りです。」…と、言ってくれていますが…本当に楽しい限りです。若い頃から…コーヒーや紅茶の仕事なのに…無駄に、お酒やら料理やらお菓子やら食べ続け、学んで来た甲斐がありました。

で、そのサンク・オ・ピエブレンドとデザートの結果なんですが…シェフから良い評価を聞いていたんですが…イメージ以上に満足しました。実は、このブレンド気に入って、休日に我が家で飲んでいるんです。

と、いうことで…この一週間はとっても贅沢な日々でした。そうそう…冷え込んできたので、冬向け紅茶の準備をしています。

「この味を知ることができて幸せです。」…お客様にそう言ってもらえるようなこーひーをお届けしたいと思っています。


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2010.10.17

「エルサルバドルCOEホコティージョ、エチオピアモカ、ニカラグア・エルポルベニール、ペーパームーン」

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とっても心地よい陽気になって…あの雲「さば雲?」「いわし雲?」「うろこ雲?」…「え~、ひつじ雲じゃない?」なんて、スタッフとミニ知識を競っている秋ですが…あまりにも暑かった夏の間ご無沙汰していた常連さんからもご注文が増えて、お陰さまで、毎日忙しくしています。そんな季節にぴったりな…「香りが良くて、円やかな甘さのこーひー」が4つ揃いました。

ローズ系フローラルと呼びたい「エルサルバドルCOEホコティージョ」…やっと手に入れたエレガントさが素晴らしい「エチオピアモカ」…この春に訪問したセルヒオさんの「ニカラグア・エルポルベニール」…そして、秋の爽やか系「ペーパームーン」。

さらに…「茜ブレンド」がバージョンアップして復活しました。「茜ブレンド」ファンのみなさん、お待たせしました、お楽しみください。

【エルサルバドルCOEホコティージョ】
最初にご紹介するのは…エルサルバドルのカップオブエクセレンスを受けた「エルサルバドルCOEホコティージョ」です。エルサルバドル特有の滑らかな口当たりから…甘さに続く流れが素晴らしいと思います。透明感、クリーミーな口当たり、柔らかな甘さがどなたにも安心してお勧めできる親しみ易い魅力になっていると思います。

さらに、そこはカップオブエクセレンスこーひーですから…親しみ易さだけではありません。まず、印象的な香りは…ローズ系のフローラルと呼びたい素晴らしさ!…こんなキャラクターのこーひーはとても珍しいと思います…時間の経過とともに感じられるのは…アップルからミルクチョコレート…そして、上品なアプリコットと続き…様々な表情を現す余韻の複雑さが抜群だと思います、この辺にトップオブトップクオリティのこーひーを焙く愉しみがあります。

この農園はエルサルバドルのカップオブエクセレンスで…COE2008で9位、COE2009には2位、COE2010は25位…凄い農園ですね。栽培や収穫、精選処理の技術の高さが素晴らしいことは勿論…運ぶことが出来ない農園の土壌やテロワールも素晴らしいんでしょう。

農園は1200-1550mの標高にあって…今回のロットは1450mの地域のものだそうです。品種は、ブルボン種で、祖父母から受け継がれた木々を100年以上にわたって大切に育てて来ているようです。春にエルサルバドルを訪問した際に、何度も聞いたのですが…エルサルバドルは気候に恵まれていて、古い樹を大切にしているので…この農園もエルサルバドルの伝統的な良さを守っているのでしょう。農園名は、シェードツリーのホコテに由来していて、シェードツリーを大切にし、環境保護に力をいれているそうです。

1890円/250gパック(税込み)

【エチオピアモカ】
約2年ぶりの「エチオピアモカ」になります。農薬問題で、日本中から一斉に姿を消したモカですが…さかもとこーひーでも在庫のモカが無くなってから…モカを使った「茜ブレンド」や「モカジャバ」も作れなくなり…なんとかブレンド用のモカを手に入れて大切に使ってきましたが…シングルオリジン(ストレートコーヒー)でお届けできるような素晴らしいモカは見つかりませんでした。で、やっと…シングルオリジン(ストレートコーヒー)でご紹介できるモカが見つかりました、お楽しみください。

まず、大前提がクリーンな味わいであること…いくら素晴らしい魅力を持っていても、味わいが汚れていたら、その魅力が隠れ、かすんでしまいますし…心地よさがありません。(クリーンなモカって、ハードル高いんです。)

そのクリーンカップな味わいからは…まず、ベリー系ワイニーが魅力的です。ベルベッティな円やかなマウスフィールからエレガントな印象を受けます。ベリー、カシスとフルーツな感じに…隠し味的に浮かび上がってくるスイートジンジャーのキャラクターが見事に余韻を引き立てていると思います。

さらに、「茜ブレンド」で活躍するエチオピアモカ特有のコクが加わって…「エチオピアモカ」にしかない、他のこーひーでは代わりにならない魅力に仕上がっていると思います。

エチオピアのシダモ地域アレタウンドの農協産のウオッシュドシダモコーヒーで…標高1,600-1,800mの小規模農家が有機手法により丁寧に栽培した逸品です、お楽しみください。

【ニカラグア・エルポルベニール】
この春に訪れたニカラグアのセルヒオさんのこーひー「ニカラグア・エルポルベニール」をご紹介します。まず品種が「パカマラ種」です。去年何度もご紹介した品種で…そうあの大きな豆です。パカマラ種特有のフルーツ感やフローラルな素晴らしい香りや繊細な味わいが特徴だと思います。

そこで、セルヒオさんのパカマラ種の「ニカラグア・エルポルベニール」ですが…まず、繊細さが発揮されているシルキーマウスフィールな味わいに…アプリコットやオレンジのフルーツな印象…さらに、冷めるとカシスや上品で柔らかなハニーライクな甘さやミルクチョコレートのキャラクターが心地よい甘さが長い余韻となっています。特に、さりげないハニーライクさは、このこーひーの魅力に大きな効果を発揮していると思います。

パカマラ種の魅力が引き立つ、繊細さや様々なフルーツ感は、セルヒオさんがいつも仰っている…選別、選別の積み重ねによって現れているものだと思います。ニカラグアのこーひーは一般的にはまだ知られていませんが…さかもとこーひーではこの一年で常連さん達にニカラグアの魅力が一気に広まってきました、お楽しみください。

1575円/250gパック(税込み)

【ペーパームーン】
日が暮れるのがどんどん早くなってくるこの季節、夕方買い物にでた帰り、車から見上げるお月さんの奇麗な事、そんな季節をイメージした…6年目になった秋の爽やかなブレンド「ペーパームーン」です。

今年の「ペーパームーン」は…去年使った「パナマ・ベルリナ農園」と「エルサルバドル・シャングリラ」に…「コスタリカCOENWオアハカ」を加えました。この「コスタリカCOENWオアハカ」は、最初のひと口があまりにも静かで繊細な為にうっかりと飲み干してしまいそうなこーひーなんですが…ゆっくりとひと口ひと口飲んでいると…煌めくような華やかな味わいを堪能できます。そんな華やかなキラキラ感をブレンドしようと…じっと狙っていました。

「エルサルバドル・シャングリラ」の滑らかな味わいと…「パナマ・ベルリナ農園」の抜きん出た甘いフローラルやフルーツの魅力に…「コスタリカCOENWオアハカ」のキラキラが加わって…イメージ以上の仕上がりになりました。ひと月かふた月くらいのお届けになると思います、お楽しみください。

1575円/250gパック(税込み)

【茜ブレンド】
お待たせしました…「茜ブレンド」バージョンアップして復活です。「モカ・イルガチェフェ」の在庫が無くなってからは…繋ぎでの「茜ブレンド」でしたが…やっと、納得の新しい「茜ブレンド」をお届けできます。今回手に入ったシダモ地域アレタウンド農協産「エチオピアモカ」を使っています。

「エチオピアモカ」を使った、開店してしばらくしてからのさかもとこーひーを代表する人気ブレンドです。エチオピアモカは他に似たものが無い、代わりになるものが無い素晴らしいキャラクター魅力のコーヒーなんですね。そこが素晴らしいんですね。

何故、こんなに「茜ブレンド」でなければいけない常連さんがいるのか?長年分かりませんでした。たくさんの茜ブレンドファンのお客さんに聞き続けて感じられたのは…「エチオピアモカ」の円やかで甘さが包まれた味わいやコクの豊かさが他のコーヒーと違うんだということでした。そこに、やはり他に無い魅力をもった香りが加わるので、その魅力にはまると他のコーヒーでは…違うんだなぁー…となるらしいです。それと、こういったブレンドは他所にあんまり無いんでしょう。

そうそう、茜ちゃんってお子さんの名前ですか?良く聞かれました。珈琲は茜科なのと茜色からか珈琲屋さんの名前に使われたり、その他珈琲関係では使われることが多いようです。そんな処から、納得のブレンドが出来たら使おうと決めていた名前です。 豆は「エチオピアモカ」のキャラクターを活かし、その時の深煎りコーヒーの中から脇役を選んで、ブレンドしています。初代茜ブレンドから・・・もう何代目になったでしょう。ブレンドのリニューアルを繰り返しながら・・・常連さん、超常連さんにどんどんどんどん人気が出てきて、さかもとこーひーの《人気NO1定番ブレンド》に育っています。家でエスプレッソを楽しんでいる常連さんに人気のブレンドでもあります。円やかなコクとエチオピアモカのキャラクターが活躍している、深煎り定番こーひーです。

1050円/250gパック(税込み)

「この味を知ることができて幸せです。」…お客様にそう言ってもらえるようなこーひーをお届けしたいと思っています。


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2010.10.10

「おゆみ野店移転2周年」

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お陰さまで…10月14日(火)に、おゆみ野店移転2周年を迎えます。いつも、ありがとうございます!一昨年の夏から今頃にかけて、毎週定休日に引っ越しの準備をしていました。特に、天井から壁から床を、3人でペンキ塗ったのが一番大変でした。今年の過酷な暑さだったら、とてもペンキ塗りが続かなかったかもしれません。今は、女性スタッフがもうひとり増えて、4人体制になっています。おゆみ野店になってからのお客様もすっかり馴染んで、常連のみなさんと和やかな毎日になっています。

おゆみ野店やお客様のお宅にお邪魔しての「こーひーレッスン」もいい感じで増えて来て…近所の小中学校からのお問い合わせもあり…徐々に地域に馴染んでいっている感じがうれしいです。

さかもとこーひーは通販がメインですが…おゆみ野店に移転してからは地元のこーひー好きのみなさんに、スペシャルティコーヒーの魅力が少しずつ広まっていくのが実感できて、励みになっています。

そんなこんなの今日この頃ですが…先週の「和田誠の仕事展」と「山下達郎の中野サンプラザ」の帰り道…引退について考えていました。この7月に55歳になりまして…50歳になった時のショックはもうありませんが、残りの仕事人生を考えるようになりました。19で喫茶の仕事に入って36年…そろそろ第四コーナーに向けて、ラストスパートが気になっています。

「和田誠の仕事展」は…渋谷公園通りの「たばこと塩の博物館」へ行くと、日曜日なのに、あんまり混んでいなくて、ゆっくりと観て回れました。周りの人に聞いてみると、和田誠さんってあまり知られていないんですね。まぁ、裏方の仕事と言えば言えますから当たり前かもしれません。週刊文春の表紙書いている人って言うと、少し伝わって…「麻雀放浪記」や「怪盗ルビイ」の監督って言うと、へぇ~、って感じで…奥さんが平野レミって言うと、あぁーなるほど…そんな感じですね。デビューは学校卒業してすぐにタバコのハイライトのデザインが採用され、名前が出たようです。

僕にとっては…好きな本の装丁が和田誠さんだったことが多く、そのデザインによって、より大切な存在な本になったり…映画やジャズの本をたくさん書いているので…それによって芸の愉しみ方の影響を受けたり…大芸術じゃなくて、ポップカルチャーの魅力や可能性を感じたりした…山藤章二さんと並ぶ憧れの人です。

で、きれいなポスターや原画を観て行くと…仕事をしているビデオが上映されていました。下書きして、色を作って、時には資料を確認しながら、仕上げていく様子は…職人として一番興味深いものでした。和田誠さん74歳の生き生きとした仕事をビデオで観ていると…ほんと、憧れます。あと20年、生き生きと仕事をしていきたいなぁーと、元気いっぱいになりますね。お土産に和田誠さんのイラストの缶バッチや数冊の本を買ってきました。

その後は、中野に移動して…達郎のサンプラザです。ツアーが、2/3を過ぎて、バンドの演奏が熟成し、メンバーの熱いソロが長い長い…本人も言ってましたが、達郎の声もどんどん調子が上がって来て…身体が鳴って来たと達郎が言うことがありますが、そんな感じが伝わってきましたね…さらに、お客さんの雰囲気が抜群に良くって…お客さんの持つ気が、コンサートを支配すると言われる達郎の言葉を実感できました。これから還暦まで毎年ライブをやるそうですが…言い換えれば…終わりをイメージしているってことですね。メンバーも、変な緊張がないらしく、リラックスして集中し、自由自在に演奏していました。

帰ってから…ライブアルバムの「JOY」を聴き直したら…若い頃はやっぱり違いますね。今回のサンプラザは凄かったけど…「JOY」の頃も凄い…でも、違う。

達郎がMCで…「若い時にしか作れない歌もあれば、年齢を重ねた今でないと作れない歌もある」って言ってました。そんな話しを聞き…自分でも考える…ような今日この頃です。

生き生きとした和田誠さんの仕事ぶりを観たり…ガンガンに調子上げている達郎のライブ観たりしながら…昨年、談志師の入院前の高座を有楽町で観ましたが…体調悪い中、一瞬見せる眼光の輝きや迫力には圧倒されたことを思い出していました。

で、今週は…ルワンダやボリビア、エルサルバドルのカッピング会に行ってきました。半日で、40近いサンプルをカッピングしましたが…あまり知られていない生産国で、今迄無かったような新しいキャラクター、魅力の豆が作られはじめています。そんな素材をどう仕上げて、こーひーの新しい魅力をお届けするか…まだまだお楽しみはこれからのようです。

「この味を知ることができて幸せです。」…お客様にそう言ってもらえるようなこーひーをお届けしたいと思っています。

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2010.10.04

「こーひーの性能」

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あっという間に、涼しさの中に冷たさを感じるようになってしまいました。そんな季節にはみなさん温かいこーひーが恋しくなるようで…最近おゆみ野店には、三ヶ月振り、四ヶ月振りのお客様がいらしてくれています。先週は、ニカラグアやコスタリカの生産者のみなさんとお会いしました。春にお邪魔してきたニカラグアのセルヒオさんやルイスさんともお会いできました。(写真はセルヒオさんです。)

その行き帰りに、少し時間があったので…リニューアルした銀座三越のデパ地下を覗いてきました。平日の昼間なのに…60代70代の余裕たっぷりな感じの奥様方で大混雑してました。リニューアル前は狭くて少し古くさい感じでしたが…広くなり新しい店も入って賑わってます。

食品は地下2階3階なんですが…地下3階のワイン売り場の隣にパリの三ツ星レストランで使われるというパンの「ドミニク・サブロン」がありました。赤坂の店はいつも行列だということで…そのうち買ってみたいなと思っていたので…おっ、ラッキー!と、さっそくたくさん買ってきて、家族やスタッフと楽しみました。

デパ地下の2フロアーにパンの店が4軒も5軒も入っていて…「ドミニク・サブロン」はワイン売り場の隣にあるっていうことに、最近のパン屋さんの多様性と言いますか、がんばりを感じますね。コーヒー売り場はデパ地下の一番奥に、昔ながらのスタイルであるだけですから…ちょっと寂しい。

そんなこんなで…今日は、山下達郎の中野サンプラザです。ツアーが半分過ぎて、だいぶバンドが熟成してきているようですので…とっても楽しみです。渋谷の塩とたばこの博物館でちょうど「和田誠の仕事」をやっていて、和田誠さんの仕事の裏側まで紹介されているそうなので…昼間は渋谷で和田誠さんの仕事っぷりに浸ってこようと思ってます。ハイライトのデザインをしたことや週刊文春の表紙が有名ですが…ハイライトがらみで塩とたばこの博物館なんですね。

で、日月水とコスタリカとニカラグアの8人の生産者に会ったのですが…まずプレゼンを聞いて、その後にカッピングの流れです。

プレゼンの内容は…スペシャルティコーヒー生産の基本的な内容から、肥培管理、最新の試みまでかなり興味深いお話しが
聞けて楽しい毎日でした。印象的だったのは、完熟豆の選別は勿論のこと、テロワールとかマイクロクライメット、新しかったり在来種だったりの品種の特性、精選処理のレベルアップ、土壌分析や葉っぱからの栄養分析、肥料設計と…数年前に比べるとずいぶんと専門的な深いものになっています。

窒素、リン酸、カリは基本ですが、カルシュームや鉄分が味わいに与える影響の話しが出て興味深いものでした。今迄は農業関係の本は八重洲ブックセンターで探してましたが、大手町に農業に関する本だけの本屋さんがあるって知ったので、今度その本屋さんに行ってこようと思ってます。あんまりプロ向けだと難しいし、家庭菜園レベルだと参考にならないし、本のレベルが難しいんですけどね。

今回のプレゼンから感じた事は…スペシャルティコーヒーでもトップレベルのものは…テロワールとかマイクロクライメットや品種を分けて…それぞれの魅力を際立たせて楽しんでもらう方向に進んでいるようです。僕にしたら、願ったり叶ったりで、まだまだ楽しめそうです。

そんな中…ニカラグアのセルヒオさんの「エンバシー農園」をカッピングしました。セルヒオさんが栽培から精選処理まで手を尽くしてクオリティアップに努めて来て…その上にいくら技術を高めても手に入らないテロワールとかマイクロクライメットを求めて買った農園なんです。1500-1600mとニカラグアで一番高い地域にあって…春にこの「エンバシー農園」を登った時には…あまりにも急な斜面をセルヒオさんがすいすい先に登っていってしまい…心臓はバクバクしてくるし、足はふらつくし、どうなるかと思いました…でも、頑張って登った農園の一番上からの眺めは忘れられません。

その「エンバシー」カッピングした僕のコメントは…フローラル、アップル、シトラスといった華やかな香りからはじまり…ダークチェリー、クランベリーといったフルーツ感…冷めてくると、ワイニーでもブルゴーニュの感じのワイニー…さらに最後には、白コショーのような爽やかなスパイシーさからシガーの感じまで感じました、素晴らしい!

華やかさ、爽快感から妖しさまで揃った…高級なワインに通じるような魅力が伝わってきて…これこそが、その限られた土地や気候でしか得られないものなんでしょう。あの山の上で感じた強い日射しや心地よい風を思い出しました。まだ生産量がとっても少なくて…実際に農園に行った人だけで分けたようです。さかもとこーひーはヴァキュームパックで35kg確保できました。今年中には発売します、お待たせします。

このような仕事は、生豆の性能と言いますか、スペックと言いますか、素材の持っているクオリティとかポテンシャルを見極めるものですね。車でもパソコンでも…出始めはスペックが頼りですし、日に日にスペックが上がっていくと、高性能になって快適になっていきました。しかし、ある程度の性能になると…お客様の使い勝手やデザインが重視されるようになってます。いくら性能やスペックが高くても…そのまま魅力的になるとは限らないのが難しく、楽しいところです。先週のプロのつぶやき「素材の味を最大限に引き出す?」で書いたことですね。

で、生豆に可能性が無いとどう焙煎してもそれなりにしかなりませんので…生産者のみなさんとのミーティングやカッピング会が重要になってきます。先週はそういった「こーひーの性能」を見極める日々でした。高い性能を持った素材に負けずに、イメージを膨らませて仕上げるのは何よりの楽しみです。

最後に…サンク・オ・ピエ の秋のコースがスタートして、そのデザートに合わせたブレンドを作りました。コースの料理がほんと秋いっぱいで…「白身魚とキノコのテリーヌ」「フォアグラのソテー、セープ茸添え」「シャンピニオン・ド・パリのスープ、カプチーノ仕立て」「イタリア産ウサギのもも肉のロースト、秋トリュフの香り」といかにもワインに合いそうです。

デザートは…「秋のケーキ(くるみ、レーズンとアーモンド)」「栗のアイスクリーム」「マルキーズ・ショコラ」なんで…くるみ、レーズン、アーモンドプードル、栗、チョコレート…とイメージしてブレンドしました。こーひーだけで飲むと、少し癖を感じるので、そのままでは商品にできないんですが…デザートと一緒だと…一転して、ご機嫌になります。

シェフの感想は…「こーひーもデザートもお互いに出会えて喜んでいました。デザートがこーひーを呼び、そのこーひーがまたデザートを呼び、、、、。幸せな組み合わせですね!」…とあるんで、ひと安心です。こういった仕事はこーひーの高いスペックだけでは出来ないんですが…そこにやりがいを感じます。

「この味を知ることができて幸せです。」…お客様にそう言ってもらえるようなこーひーをお届けしたいと思っています。

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