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2011.06.28

「コーヒービジネスを考える(15)」

「コーヒービジネスを考える(15)」です。

前回は、

バッハの田口さんの「スペシャルティコーヒー大全」から
「販売は人間力?」…。

と疑問を書きました。

以前、堀口さんは業界誌で、
豆は150kg?くらいしか売れないので、
それを前提に考える…不正確ですが、
そんなこと書いていたと思います。

どちらにしても、

豆の販売の方程式や仕組み、基本が業界に無いんです。

もっとも、
ロースターの営業出身の方々が独立して、
1トン2トンと売っている事例はいくつもあります。

しかし、それらは、コモデティコーヒーの安売りがベースに
なっていることが多いので、

スペシャルティコーヒーの販売とは
少し違ってくると思います。

スペシャルティコーヒーでは、
250gと500gのパック販売にして、
500gパックを250gパックよりも
大幅に安くするボリュームディスカウントが
広まっています。

さかもとこーひーでも、
以前その方法を取り入れていましたが、

スペシャルティコーヒーは、
それぞれのこーひーの魅力の違いに
価値のひとつがありますから、

いくらお得でも、
500gパックでは、
色々と比較する楽しみが無くなりますので、

その方法を止めて、もうだいぶ経ちます。

止めて良かったと思ってます。

では、
販売に人間力が大きく影響することは否定できませんが、

それでも、
基本を学べば、誰でもある程度は売れるようになる、
仕組みを次回から書いてみようと思います。

この辺が、飲食喫茶業界にいると分かりづらいところでしょう。


一年程前に書いたブログをご紹介します。
スペシャルティコーヒー・スモールビジネスマーケティング


さかもとこーひーのHPのバックナンバーから、
「独立を目指す君へ」
でも、色々と書いています。

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2011.06.26

「焙煎のレシピ&方程式・2」

20110626_photo

蒸し暑かったり、風が強かったり、不安定な陽気が続く千葉です。いよいよ、焙煎時の暑さが夏モードになってきました。Tシャツが汗で濡れてきました…まだ、ぐっしょりにならないだけ良いですけども…。節電の夏がやってきます、みなさん、くれぐれもご自愛ください。

さて、中米のこーひーの買い付けが終盤になってきました。後はスポットで入ってくる豆で魅力的なものがあったら抑えていくだけです。そして、予想できたこととはいえ、豆の高騰には頭が痛いです。しかし、個人にはどうしようもないことで、できることは、クオリティの高い、魅力的な豆を選ぶことだけだと思っています。

さかもとこーひーとしては「日常の暮らしの中のこーひー」を大切にしていますので…ご注文全体の60-70%を占める「セット」の価格と、「3000円以上・送料無料」の、2つは堅持いたします、ご安心ください。(こーひー個々の価格アップはさけられませんが…。)

しかし…「送料無料と代金引換手数料無料」のコストの負担が大きくなりすぎましたので…ご不便おかけしますが…お支払いは…「コンビニ、郵便振替払い(手数料無料)」…を、標準にさせて頂きます。(8月中旬以降に予定しています。)手数料分を高騰している生豆の仕入れにまわし、より際立つ魅力、クオリティの生豆を仕入れていきたい思います。よろしく、ご理解をお願いします。

「代金引換払い」は…「4200円(豆代)以上、代金引換手数料・無料」…「4200円(豆代)未満、代金引換手数料・210円」になります。「代金引換払い」をご希望の方は…「連絡欄」に…「代金引換」「代引き」「コレクト払い」とお申し付けください。ご記入の無い場合は「コンビニ、郵便振替払い(手数料無料)」でお届けいたします。(8月中旬以降に予定しています。)

そんなこんなで…「焙煎のレシピ&方程式・2」です。普段、同業者からのコメントはほとんど無いのですが…常連さんからの、ご感想、コメントが多く、とっても参考になっています…先日、カップオブエクセレンスのカッピング会で、若い同業の方から「焙煎のレシピ&方程式」について声をかけられました。他にも、けっこう同業者が見ているそうです。やはり、反応があると、励みになりますね。

前回は…「コーヒー豆を焼けば…コーヒーになります。少し焦がしても、少し生焼けでも、コーヒーになります。勿論、苦かったり、酸っぱかったり、冷めるとキレの悪い後味になったり…素材と焙煎のレベルによって様々ですが…。」…「この数年準備を進めてきました。ちょうど、タイミング良く、焙煎のアドバイスをする機会が増えてきまして…新しい焙煎機を使い…僕の焙煎手法… 「焙煎のレシピ&方程式」がそのまま効果的なことを確認できました。そのままと言うよりも、その焙煎機の方が、僕の 「焙煎のレシピ&方程式」がもっと効果的なことがわかりました。」…そんな流れでした。

ところで…焙煎の本質について考えるようになったきっかけは…柴田書店の喫茶店経営に連載されていた「銀座カフェ・ド・ランブル物語」の中でランブルで焙煎していた山田さんが「コーヒーの焙煎はカラメル化するだけなんですよ。」って言っていたことや…バッハの田口さんの「自家焙煎技術講座、1986年刊」で焙煎を細分化して、細分化したそれぞれの工程についての考えを書かれていたことがきっかけでした。

それまでは、焙煎を秘伝のように語る先輩が多く…輸入文化の神秘性に包まれていたんです。まぁ、今でも…どこの焙煎機が良いとか、新しい焙煎機が出るとそれが注目され、それまで素晴らしいと言われていた焙煎機から換わったり…外国の有名な人が言っている焙煎理論がでればそこになだれ込んだり…短時間焙煎が良いとか長時間焙煎が良いとか…そこには、本質が見えてきません。日本人だろうが、外人だろうが、ローストの本質は変わりないはずです。

で…「焙煎ってどういうこと?」…の答えを探しはじめたのですが…要は「ロースト」という位ですから「調理」なんですね。「焙煎機」って「オーブン」だと思うとすっきりしました。

で、調理の基本を学んでいくと…「乾熱調理」に行き着いたのです。調理には「乾熱調理」と「湿熱調理」があって…「乾熱調理」は180℃前後での調理で…焼くことも、フライや天ぷらもみんな共通なんです。「湿熱調理」は茹でたり蒸したりで100℃以下の調理になります。(乾熱調理の3つのポイントは…「メラノイジン」「ディープフライフレーバー」「カラメル」だそうです。)

その「乾熱調理」によって、生豆の持つ成分を、美味しいと感じるように、化学変化・発達・デベロップさせることだと思ってます。

そう考えると…「レシピ」が出来るはずなんです。オーブンの調理は、温度管理をきちっとしていて…料理好きの主婦のみなさんは、本当に美味しいパンやケーキを焼きますからね。

レシピはひとつである必要はありませんが、レシピが無い状況は進歩が無いと思います。レシピは計測できることがポイントでしょうか。グラム、温度、時間等簡単に計測できます。ケーキやパンの世界では、10年前20年前には考えられないような高度なものを主婦のみなさんが焼いているのは…レシピの進化でしょう。

さかもとこーひーの前、紅茶の店テ・カーマリーの頃、8年位手網で焙煎して、こーひーをだしていました。紅茶の店なので、こーひーは一日10杯くらいしかでないので、手網で一回200g焙くと足りたんですね。開店前や閉店後に、週4.5回焙いてました。その時は、グラムと時間の計測は簡単ですが…温度は、アルミの天ぷらガードの内側に目盛りを書いて、火からの距離に置き換えてました。(これは、豆の色や香り、音の変化を身につけるのに大変役立ちました。)

その後、自家焙煎している方とたくさん知り合うようになりましたが…記録をとっている人が本当に少ないことに驚きました。今日本のスペシャルティコーヒー界をリードしているある人が豆を量っていなかったことを知った時のショックは忘れられません。ボールか何かで、これで何杯で何キロくらいって感じでしたから。ケーキでは、1グラム以下の計測が必要なこともあるのに。焙煎はコントロールが難しいところがあるので、自分でコントロールできること(計量したり、焙煎の時間だったり…。)に手抜きをすることは考えられませんので…。

計測し、それをカッピングして検証する…その繰り返しを続けると、徐々に見えてくるものがあります。そして、ではどこを計測するのか?…次にそこがポイントになってくると思います。見当違いの計測をしていても進歩できません。

「銀座カフェ・ド・ランブル物語」の中で山田さんが「コーヒーの焙煎はカラメル化」と言ったことから…「焙煎は調理」で、さらに「乾熱調理」へと進めました。バッハの田口さんの「自家焙煎技術講座」で焙煎を細分化していたところから…焙煎の全体をどう細分化し、計測していったら効果的かと進めました。

焙煎をいくつかの工程に細分化し、それぞれの工程に過不足の無いカロリーを与えること…それがレシピになると思いました。(だから、焙煎のトータルの時間を云々しても意味が無いと思ってます。)なんだか、まとまりませんので…次回 「焙煎のレシピ&方程式・3」へ進みます。

最後に、僕の「焙煎のレシピ&方程式」を使い、今もアドバイスしている方からのメールを要約してご紹介します。

「僕にとって焙煎はまだまだ難しいです。ただ、レシピ通りに水分抜き工程・ロースティング工程を把握し、後は記録を取っていれば、そうぶれずに焼けるように感じて来ました。僕は料理やパンやケーキを焼くことが好きで、レシピの大切さはわかります。それがなかったら作れないし焼けないし。なので、もし焙煎にこれがなかったらいつまでもトンネルの中にいる状態だと思います。ひょっとしてそれさえも気付かないのかも。焙煎も調理している感覚があります。でも、豆の違い・気候・気温の変化・・まだまだ簡単なものではないです。でも、おもしろいです。」


震災をきっかけにして、Twitterはじめています。こーひーの話しをメインにぽつぽつやってます。
http://twitter.com/sakamotocoffee

「この味を知ることができて幸せです。」…お客様にそう言ってもらえるようなこーひーをお届けしたいと思っています。

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2011.06.20

「ブラジルCOEカンバラ、ボリビアCOENWアルベルト、エルサルバドル・サンイシドロ、エチオピアモカ2.0」

20110619_logo

梅雨まっただ中の千葉で…湿度が高いためか、毎日鬱陶しい気分でいっぱいです。春から続いていた…中米のサンプルやオークションのカッピング会がそろそろ終わりに近づいてきました。相場の高騰が悩ましいところですが…クオリティにフォーカスして、より際立った魅力のこーひーを選んでいます。

そんな相場高騰の中でも…セット価格はこのまま維持していくつもりですので…ご安心ください。さかもとこーひーの常連のみなさんが、ひとつひとつの価格を気にせず、いつものご予算で、色々なこーひーを選んでお楽しみ頂けることを大切にしていきます。

しかし、クオリティが落ちていっては、楽しみが半減してしまいますので…カップオブエクセレンス他のオークションこーひーは、今までよりももっと予算をかけていこうと思ってます。そうすると…250gパックでは、お試し辛い価格になってしまいますので…100gパックを選べるようにして…少量であっても、こーひーの頂点の中の頂点の魅力を愉しんで頂けるようにしていこうと思ってます。

また、本当に心苦しいのですが…「ほのぼのこーひー」の…「アトムの子」…「カフェヴィータ」…「カフェコージー」…「アイスコーヒー」を…1400円/500g、790円/250gから…1575円/500g、945円/250gに…8月中旬から変えさせて頂きます。さかもとこーひーのベースになる「ほのぼのこーひー」ですが…あまりの相場高騰で価格を維持できなくなりました、よろしくご了承ください。

そんなこんなで…梅雨を爽やかに!!…6月のこーひーのご紹介です。ストロベリー系フローラルさと柔らかで品の良い甘さが素晴らしい「ブラジルCOEカンバラ」…去年、売り切れてからもリピートが続いた人気上昇している「ボリビアCOENWアルベルト」…昨年訪問したエルサルバドルの「エルサルバドル・サンイシドロ」…最後に、自分用にブレンドして愉しんでいた「エチオピアモカ2.0」…の4つのこーひーです、お楽しみください。

【ブラジルCOEカンバラ】
最初にご紹介するのは、ブラジルのカップオブエクセレンスこーひー「ブラジルCOEカンバラ」です。ブラジルのカップオブエクセレンスこーひーをご紹介し続けて10年になると思いますが…ほんと、毎年毎年、同じブラジルのこーひーであっても…その魅力、キャラクターの違いに驚き、楽しんでいます。

今回、ご紹介する「ブラジルCOEカンバラ」は…チョコレートでも、ホワイトチョコレートといった感じが印象的です。その分、ストロベリーとオレンジの明るいキャラクターがより魅力的に感じられると思います。ひと口目のホワイトチョコレートっぽい口当たりを追いかけるようにストロベリーとオレンジの明るいキャラクターが感じられると思います。

甘さは、ブラジルのカップオブエクセレンスこーひーに感じられる、いつもの柔らかで品の良い甘さです。余韻は、それらにフローラルさが重なって、とっても心地よいですね。

去年、ブラジルのカップオブエクセレンス「ブラジルCOE・ファティマ農園」をご紹介した時に…そのフローラルについて以下のように書きました。

「数年前にはフローラルな香りと言っても数少なく、なかなか無かったのですが…いつの間にか、フローラルな香りのこーひーでも幾つもタイプの違いが楽しめるようになりました。僕の中では、フローラル系のこーひーを…「リンゴ系フローラル」…「オレンジ系フローラル」…「ハニーライク系フローラル」…「ジャスミン系フローラル」…「紅茶やローズ系フローラル」…「ピーチ系フローラル」と分けていましたが、このブラジルCOE・ファティマ農園の「メロン系フローラル」には新鮮な驚きを感じました。」

今回の「ブラジルCOEカンバラ」は…「ストロベリー系フローラル」と言いたくなる魅力です。そして…冷めると、柔らかでシルキーのような口当たりの心地よさにフローラルな香りが追いかけて、とっても素晴らしく…さらに冷めると、ホワイトチョコレートにキャラメルのキャラクターが浮かんできました、お楽しみください。

1890円/250gパック(税込み)

【ボリビアCOENWアルベルト】
一般的には、まだあまり知られていないボリビアのこーひーですが…さかもとこーひーでは、年々その魅力が伝わり…去年「ボリビアCOENWフェミニーナ」が売り切れてからのリピートの問い合わせが多かったのがとっても印象に残っています。

今年のボリビア・カップオブエクセレンス・ナショナルウィナーのこーひーは、いくつかのナショナルウィナーのサンプルをカッピングし…その中から、さかもとこーひー向けに選び確保した「ボリビアCOENWアルベルト」です。今年は、しっかりと量を確保しましたので…シングルオリジンに、ブレンドにと活躍してもらおうと思ってます。

さて、その「ボリビアCOENWアルベルト」の魅力ですが…まず、口当たりのとっても優しい円やかさだと思います。この優しい円やかさが人気のひとつの理由になっているんでしょうか?

そこに…ココア的な円やかなコクが加わっています。チョコレートまでいかないココア的なコクが加わると、優しい口当たりだけでは無い満足感が高まってくると思います。

さらに…「ボリビアCOENWフェミニーナ」にもあった…ミントのような爽やかな印象が寄り添っています。ほんとさりげないミントの印象なんですが…さりげなくても、このミントのキャラクターがあることで、グッとキャラが立ってきます。余韻には、オレンジのような柑橘系の魅力があって、華やかさを加えています。梅雨の鬱陶しさを爽やかに華やかに気分よくしてくれるでしょう、お楽しみください。完全に冷めてから、たっぷりのミルクを加えるのが、僕の好きな飲み方です。

1890円/250gパック(税込み)

【エルサルバドル・サンイシドロ】
3番目にご紹介するのは…去年、エルサルバドルに訪問した時のカッピングで、とっても印象的だった「エルサルバドル・サンイシドロ」です。エルサルバドルは、四国より少し大きいくらいの小さな国ですが…日本と同じような火山が多く、こーひー農園のある山岳地帯まで、海から平野が続き、海からの風が強く、遠くから見ると、防風林がワッフルのような模様になっていたことを思い出します。

温暖な気候で、何十年も経つブルボン種が多く、完熟豆だけに揃えたエルサルバドルこーひーは…口当たりの心地よさや甘さが共通の魅力だと思っていますが、その中でも、この「エルサルバドル・サンイシドロ」は…フルーティさや柑橘系のキャラクターが、エルサルバドルこーひーをより軽やかで爽やかな魅力にしています。

透明感溢れる明るい味わいと品の良い甘さ、ミルクチョコレートのキャラクター…冷めると、オレンジからアプリコットやプラムの余韻に滑らかな甘さが心地よく…エルサルバドルこーひーの素晴らしさがとってもよくわかる「エルサルバドル・サンイシドロ」だと思います、お楽しみください。

1575円/250gパック(税込み)

【エチオピアモカ2.0】
最後は…申し訳ありませんが、僕が内緒で楽しんでいたモカです。数年ぶりに素晴らしいクオリティ、魅力のモカ…「モカ・シダモ」…「モカ・イルガチェフェ」…「エチオピアモカ・ナチュラル」…と、3種類ご紹介してきましたが…華やかで繊細な「モカ・イルガチェフェ」とワイニーで味わい深い「エチオピアモカ・ナチュラル」を自分用にブレンドして飲んでいました。で、せっかくなので…みなさんにもご紹介しようと…ちょっと変化球ですが、発売いたします。

いつものように店でカッピングしている時に…「モカ・イルガチェフェ」と「エチオピアモカ・ナチュラル」がたまたま並んでいたので…エレガントで華やかな香りと味わいの「モカ・イルガチェフェ」とナチュラル式の味わい深さやエキゾチックな魅力をブレンドしたら、どうなるんだろう?と…色々な割合でブレンドし、カッピングしてみたんです。そうしたら…それぞれの魅力を打ち消し合ってしまう割合が多かったのですが…ひとつ、お互いの魅力が絶妙に引き立て合い、新しい魅力になっていたんです。

安易なネーミングですが…その「エチオピアモカ2.0」は…しっかりとしつつ、上品で滑らかな口当たりだと思います。少し冷めると、複雑な味わいと甘さが浮かんで来て、スパイシーな余韻へ…この変化がシングルオリジンではなかなか無いんです。そして「モカ・イルガチェフェ」のフローラルやジンジャーにフルーツ感が伴ってくると…おぉ!きたねぇー♪って感じになってきました。余韻は…「エチオピアモカ・ナチュラル」の味わい甘さがスパイシーさとともに感じられ、ぐっと魅力的だと思います、ちょっとお遊びですが…お楽しみください。

1575円/250gパック(税込み)


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2011.06.18

「コーヒービジネスを考える(14)」

Photo_2

「コーヒービジネスを考える(14)」です。

昨日書いた…

「スペシャルティコーヒー業界では、
喫茶出身感覚の影響が大きく、
小売りの感覚が乏しい。」

は、

バッハの田口さんが書かれた
「スペシャルティコーヒー大全」を読んで、

その中で、
「システム珈琲学」として、

田口さんの分類思考をまとめておられるのに、

スペシャルティコーヒーの販売になると…

「人間力で売るしかない?」

なんて、ほんとあっさり通りすぎていたからなんです。

え~!

自家焙煎のリーダーとして、
30年以上も業界誌で発言し、
グループもリードしてきた方が、

「販売は人間力?」

確かに、人間力の大きさによって、
販売のパワーは違ってきますが、

それなら、
焙煎だって、
美味しさだって、
人間力?
で、片付けられます。

それを良しとしなかったはずなのに…。

そこに、
業界全体に、
小売りの基礎の脆弱さを感じたのです。

焙煎をシステムとしてまとめることで、
再現性のある、
技術の共有と伝達、
を主張していらっしゃいます。

それなのに、
「販売は人間力?」…。


一年程前に書いたブログをご紹介します。
スペシャルティコーヒー・スモールビジネスマーケティング


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でも、色々と書いています。

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2011.06.17

「コーヒービジネスを考える(13)」

「コーヒービジネスを考える(13)」です。

前回書いたのが、5月19日でしたので、
またまた、ひと月以上空いてしまいました。

ここのところ、
定休日にゆっくりと休める日が無くて、
なんだかんだ、疲れがたまっている毎日です。

そんなこんなで、
「コーヒービジネスを考える」シリーズは、
短めにいったほうが良いかな?と思ってます。

最近、毎週毎週…或は週に2回の時もありますが…
カッピング会に通っています。

カッピング会がある時は、
よほど他に用事が無いかぎり参加するようにしています。

普段、自分の店で扱う豆だけでは経験が広がりませんので、
一度に数多くの豆をカッピングできる環境に恵まれて感謝感謝です。

そんなカッピング会には、
大きな会社から、自営レベルまで、
長いキャリアの方から、独立間もない方まで、
参加されます。

で、スペシャルティコーヒーの業界を見回すと…

ロースターの会社の方は、
卸中心で、卸先は喫茶店、レストラン、カフェ等、
或は、流通業。

後は、喫茶出身の方。

どちらにしても、
小売りの感覚が乏しいと思ってます。

ビーンズショップを見ていると、
同じコーヒーを扱っていても、
カフェとビーンズショップでは
全く違う商売なのに、
コーヒーというだけで、
何の疑問も無く両方扱う店が多いように思います。

その根底には、
喫茶の尾っぽを感じます。

喫茶とビーンズショップは
区別して考えるのが大切だと思ってます。

それは、お客様の求める価値も利用動機も違うからです。

勿論、利益構造も違います。

20-30年前は、
自家焙煎の喫茶店が、豆を分けるスタイルからスタートしましたから、
その流れが未だにあるのでしょう。

小売り専門でスタートした店は、
安売りが多いので、
その影響も感じられます。

どうも、業界内で、それらを明確に分けていないように
感じています。

コーヒーなら、どう売ってもOK?


一年程前に書いたブログをご紹介します。
スペシャルティコーヒー・スモールビジネスマーケティング


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2011.06.12

「焙煎のレシピ&方程式」

20110612_photo

震災から三ヶ月経ちました。被災されたさかもとこーひーの常連のお客様からのメールやお電話が震災前のような内容になってきました。勿論、まだまだ大変なことは当然なんですが…いつものようにこーひーがある暮らしになっていることに、少しホッとします。復旧の本当の厳しさはこれから長く長く続くと思いますが…そのエネルギーの為にも、いつもの暮らしがあってこそだと思いますので…さかもとこーひーが少しでも暮らしのリズムに役立って欲しいと願っています。

そんなこんなで…今日は、こーひーの焙煎や焙煎機について少しお話しします。この夏で、さかもとこーひーを開店して18年…私自身は、来月56歳になりますが…目標があと20年現役ですので…どうやら折り返し地点に来てしまったようです。

スペシャルティコーヒーに踏み込んで、10年を過ぎていますが…この10年で、本当に素材の質も量も向上し…数多くのサンプルから、よりクオリティの高い豆、よりさかもとこーひーのお客様のお好みに合った豆、さらに新しい魅力を持った豆を使えるようになってきました。

そんな毎日の積み重ねで…素材の微妙な魅力やキャラクターを細部まで感じ取れるようになり…その魅力を活かすイマジネーションも豊かになってきました。そこで、ここ数年感じていた事が…素材とイメージのレベルアップに焙煎機の性能が追いつかなくなって来たってことです。

先日、いつものワイン会の時に、フランスブレス産の地鶏を頂きました。その地鶏をテーマにサンク・オ・ピエのシェフがブログで書いています。http://plaza.rakuten.co.jp/cinqchef5/diary/201106060000/ 

「これは本当に美味い!!フランスに渡って焼き鳥屋になりたいくらいです。(笑)」

「この25年余りの料理人人生で、私の最も大切にしていることが、「いかに上手に肉や魚を焼くか?」という事。“フランス料理はソースが命”なんてよく言いますが、どんなに素晴らしいソースが作れても、上手に焼けていない肉や魚は決して美味しい料理にはなりません。私の料理の基本スタイルですね。」(ここは…どんなにエスプレッソの抽出やミルクのフォーミングの技術が素晴らしくても、上手に焙けていないコーヒーでは決して美味しいエスプレッソやラテ、カプチーノにはなりません。…そう伝わってきます。)
 
「ちょっとまねできないような火の通し加減。特に鶏の胸肉を食べていただくとその違いに驚くはずです。皮はカリカリに香ばしく、焦げるぎりぎりまでしっかりと焼いてあり、身のほうはしっとりととろけるような柔らかさです。先日も「どうしてこんなに柔らかいんですか?」と訊かれました。「鶏肉自体も地元の物で鮮度が良いのですが、90%以上は焼く技術なんですよ。と言っても特別なことしているわけではなくて、塩を振ってフライパンで焼くだけなんですけどね。オーブンも使わないんです。」と言うと、驚かれていました。 うちの厨房のガス台がプラックというちょっと特殊なガス台なんです。これがとても仕事の助けになっています。」

「肉や魚の主成分はたんぱく質ですから、熱を加えると縮みます。よくいわれるように「肉の表面を強火で焼きつけて旨味を閉じ込める」なんて言いますが、そんなことをすると肉の表面が縮んで中に対する圧力が高まり押し込められた肉汁が出てきてしまうんです。強火で一気に焼きしめるというのはそういうことになってしまうんです。」

「“とりあえず食える”という事と“最高に素材の魅力が引き出されて美味しい”というレベルの違い、、、。そのあたりをずっと追求してきたわけです。肉や魚を焼くなんて本当に誰にでも出来ることなんですが、そんなシンプルなことをちょっとマネの出来ないレベルにまで高めたいという気持ちでずっとやってきて、最近だいぶ上手になってきたような気がします。シンプルなものほど奥が深いです。」(達郎は、誰にでも出来ないことを出来るのが「芸」だ、って感じで言ってました。)

このような言葉に、同じ職人として、シェフの毎日の精進が伝わってきます。実際、サンク・オ・ピエのローストやポワレに慣れていると…他の店に行った時に、サンクとのあまりの違いに愕然とします。これは、素材と技術とイマジネーションのどれかが欠けても実現しない魅力だと思います。「芸」は、日々の精進によって磨くものだと思いますので…簡単に一朝一夕では身につかないものだと思います。

コーヒーでも、全く同じように感じていて…コーヒー豆を焼けば…コーヒーになります。少し焦がしても、少し生焼けでも、コーヒーになります。勿論、苦かったり、酸っぱかったり、冷めるとキレの悪い後味になったり…素材と焙煎のレベルによって様々ですが…。

で、素材とイメージのレベルアップに焙煎機の性能が追いつかなくなって来たって感じているわけです。そうは、言っても…安易に焙煎機を替えて…今までのさかもとこーひーのテイストが変わってしまっては台無しです。まぁ、焙煎する人間が同じならば…自ずと同じ方向に向かうものですが…時間がかかると、お客様に迷惑をかけてしまいます。焙煎機を替えたら…テストローストをして…営業再開する時には…今までのさかもとこーひーのテイストのままに、よりレベルアップしないといけないと思ってます。

その為に、この数年準備を進めてきました。ちょうど、タイミング良く、焙煎のアドバイスをする機会が増えてきまして…新しい焙煎機を使い…僕の焙煎手法… 「焙煎のレシピ&方程式」がそのまま効果的なことを確認できました。そのままと言うよりも、その焙煎機の方が、僕の 「焙煎のレシピ&方程式」がもっと効果的なことがわかりました。

実は、この業界には 「焙煎のレシピ&方程式」が無いんです。なんとなく、先輩からの言い伝えや、有名な人の受け売りばかりで…じゃぁ、焙煎とは何なのか?…が、明確にされていません。勿論、従来からのコモデティコーヒーの世界は、成熟されたノウハウがあると思いますが…スペシャルティコーヒーは、それまでにない際立った魅力やポテンシャルがありますから…それらを活かす為には、より明確な、ただ焙くだけでは無い 「焙煎のレシピ&方程式」が必要だと思ってます。

と、言う事で…これから出かけますので… 再来週になると思いますが…「焙煎のレシピ&方程式・2」に続きます。

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2011.06.05

「ひと時の笑顔と幸福感」

20110605_photo

僕の記憶では…物心ついてから一番早い梅雨入りで…暑くなったり、冷え込んだりの毎日ですが…今朝は涼しくて気持ち良い風です。このところ、定休日が仕事だったり用事があったりで全くゆっくりできていないのでバテバテです。

しかし、カップオブエクセレンス等のオークションサンプルをカッピングする会が…5月が4回…6月4回とまだまだ続いていきます。「カップオブエクセレンス」や「ベストオブオパナマ」に「パナマ・エスメラルダ・ゲイシャ」と「グアテマラ・エルインフェルト」といった「農園単独のオークション」のカッピング会です。

それぞれの生産国から選りすぐったコーヒーの頂点と言えるサンプルを20-30並べてカッピングします。生産国毎の個性やクオリティをひたすら肉体化することに集中する2-3時間です。

こういった積み重ねを繰り返し、記憶の引き出しにしまっておくと…店で目の前の新しい素材に向かい合った時…スッとその引き出しが開くんです。シングルオリジンならば、ロースティングポイントをどうすると、どのキャラクターが前に出て、どのキャラクターが脇にまわるか…ブレンドならば…どれとどれをどんなバランスで合わせるか…そこに同じ素材を使っても、他店とは違うさかもとこーひーだけの魅力になる秘密があります。

特に…サンク・オ・ピエのコースやデザートに合わせる時は http://plaza.rakuten.co.jp/cinqchef5/diary/201106040000/ …こーひーだけの味わいでは無く、コースの流れがあり、最後のデザートとこーひーが出会った時に、今迄なかった魅力が現れると…ほぉーっと快感が湧いてきて、思わず笑顔になるように、その2時間3時間の食事全体をイメージします。

そんなこんなで、疲れが溜まっている毎日の中…20数年前のオリジナルレシピを引っ張り出して来たり…店で使うオーブンを何にしようか選びだしたり…家の物置にしまったままになっているケーキ器具を出したりして…ケーキを焼く準備を少しずつしています。

プロのつぶやきで使っているお花の写真は…おゆみ野店移転以来フラワーアレンジの先生のSさんのお願いして飾っているお花ですが…店内だけで無く、店の周りのお花も充実してきて…店横の駐車スペースの奥に少し余裕があったので…こちらも長年の常連さんで、園芸のお仕事をしているHさんにお願いして、大きめのプランターやらなんやらで季節の花でいっぱいになるようになりました。

ケーキを焼いて、お客様にこーひーと一緒に楽しんで頂けるようにしたり(ケーキの販売をするわけではありません、無料です。)…お花でいっぱいにしたりするのは…さかもとこーひーは、こーひーを売っているんじゃない!…そう考えているからです。

最近…「サービスの心得」という本を書かれていて…ベルテンポトラベルという、障害のある方や高齢の方向けのバリアフリー旅行会社をされている高萩徳宗(たかはぎ のりとし)さんと知り合いました。まぁ、お名前は10年近く前から伺っていましたが…。

で、先日高萩さんが書かれているメールレターを読んでいると…。

「私達ベルテンポが提供しているのは手すりのついたお風呂でも、多目的トイレでも、福祉サービスでもなく、ひと時の笑顔と幸福感です。」

「人が笑顔になれる要素はいくつもありますが、その中でも…美味しい食事…人との出逢いと会話…これほど、人を元気にするものはないと信じています。」

「ベルテンポの旅は段取り8割です。その8割はお客様おひとりおひとりの「個別の配慮」を加味しながら、美味しい食事、楽しい旅になるよう、手配を進めて行きます。」

「そして、すべてのベルテンポのお客様は、旅がしたい、旅をして元気になりたい、友達が欲しい、知らない人と出逢いたい、おいしい食事が食べたい、もちろん上げ膳据え膳で。そう願っていらっしゃいます。」

このような言葉が、ぐーっと迫ってきました。勿論、段取りや個別の配慮は簡単ではないでしょうし、ノウハウだけでは無く情熱が無ければできないことでしょう。

しかし、提供しているのは…「ひと時の笑顔と幸福感」や「美味しい食事と出逢い」…だと。

さかもとこーひーが提供しているものはなんだろうといつも考えていますが…「コーヒーはフルーツだ!」と「丁寧な暮らし」をベースにして…やはり「ひと時の笑顔と幸福感」で、高萩さんと一緒なんだなぁーと思いました。

おゆみ野店に来店されるお客様には…「こーひー」を買うだけではなく…いっぱいのお花や、手作りのケーキとこーひーで…「ひと時の笑顔と幸福感」を提供したいなぁーと準備を進めています…まぁ、徐々に…ですけどね。

さて…今日はこれから千葉県立美術館の「山下清展」に行ってこうと思ってます。結婚する前か後だったか?もう憶えていませんが…確か新宿の三越かどこかでの「山下清展」が印象的でした。行列が凄くて…あぁ!きれいだなぁー♪と思いながら歩いて行き…ふと、振り返ると…「花火」がどーーんと上がっていて…その美しさが大きな音と一緒に迫って来て…圧倒されました。少し早いですが…「長岡の花火」を観てきます。

震災をきっかけにして、Twitterはじめています。こーひーの話しをメインにぽつぽつやってます。
http://twitter.com/sakamotocoffee

「この味を知ることができて幸せです。」…お客様にそう言ってもらえるようなこーひーをお届けしたいと思っています。

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