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2011.08.07

「600回記念・焙煎は、技術とイマジネーション」

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*お支払い方法、についてお知らせです。

08/08(月)発送分から…
-お支払いは…「コンビニ、郵便振替払い(手数料無料)」…を、標準にさせて頂きます。

-「代金引換払い」は…「4200円以上、代金引換手数料・無料」…「4200円未満、代金引換手数料・210円」になります。

-「代金引換払い」をご希望の方は…「連絡欄」に…「代金引換」「代引き」「コレクト払い」等とお申し付けください。
ご記入の無い場合は「コンビニ、郵便振替払い(手数料無料)」でお届けいたします。

-送料は…「3000円以上・送料無料(こーひーの金額、税込み)」…のまま変更しません。

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*「ほのぼのこーひーの価格」についてお知らせです。
この春に、大きな話題になったコーヒー相場の高騰ですが、今年の新豆の手当がほぼ終わり、その高騰は、予想されたとはいえ、大変に大きなものでした。
各「セット」の価格と、「3000円以上・送料無料」の、2つは堅持いたします、ご安心ください。
そして、本当に心苦しいのですが…「ほのぼのこーひー」の…「アトムの子」「カフェヴィータ」「カフェコージー」「アイスコーヒー」を…1575円/500g、945円/250gに…新豆を使い始める8月中旬から、変えさせて頂きます。

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先日金曜日の夜…19-21時、 bay FM に、達郎が生出演していて…20-21時にBSフジのプライムニュースに曾野綾子さんが出演されていて、ラジオ聴いたり、TV見たりで、ひとりジタバタしてました。

曾野綾子さんは、10代にまとめて読んだ切りで、もう30数年読んで無かったのですが…今80歳になられるそうで、そのエネルギー、笑顔、表情の若々しさ、口跡の良さ、頭の回転の早さ、必ず柔らかなユーモアと共にある語り…いや~、感服しました。

80歳であんなに生き生きとしているなんて、勇気百倍です。曽野さんからの影響で一番大きかったのは…10代でスポーツをする意味です…スポーツは必ず負ける、オリンピックで金メダルを取っても、その後負ける、負けるのに練習をして云々…ということで、未だにはっきりと憶えています。

人は必ず死ぬ、これだけははっきりとしている、しかし、それでも日々懸命に生きる…たしか、そう続いていたと思います。TVで曽野さんの語りを聞いていて、なんか懐かしくなりました。小説家になりたくて、懸命に修行して、なれる場合もなれない場合もある、それでも好きで云々…人生ままならない…そんなお話しをしていました。上手くいくかどうか分からない、それを敢然と受け入れ、それでも好きなことを、忍耐と継続をしていく…。

60歳が目の前にきて、そういった話しを聞くと…「人生ままならない」が実感としてありますし、ままならないなりに好きなことに熱中してきたし、これからもおなじように毎日仕事していくんだろうなと思います。

最近…おゆみ野店では、「ボリビアCOENWアルベルト」のアイスこーひーを試飲で出していて…お客様の感想を聞いてきました。元々、アイスこーひー用の焙煎では全く無いのですが、ミントのキャラクターが隠し味になってとっても爽やかなアイスこーひーになり、お客様の評判も上々なので…来年は、このようなキャラクターのアイスこーひーを新しくブレンドして発売しようと思ってます。

フルーティな浅めの焙煎のコーヒーをアイスコーヒーにする可能性もあるのですが、それだとやはりもの足らなさがあるんです…アイスコーヒーを飲んだ満足感を大切にしたいんです。で、そういったものとは、又別の可能性が見えてきました。こういったイメージがふっと出来上がる瞬間があるのが…たまらなく快感で、醍醐味なんです。

アイスコーヒーというと、苦めで冷たいって感じですよね。後味のキレのよい苦味のアイスコーヒーなら良いのですが…どうも、余韻にざらついた苦味が残るってのが、ただでさえ暑いのに、鬱陶しくて暑苦しいと思うんです。で…「ボリビアCOENWアルベルト」が爽やかなキャラクターなんで、試しにアイスこーひーにしたら、とっても良かったんです。アイスコーヒーと冷たいお茶の中間の感じですね。

元々、さかもとこーひー開店した時から、アイスコーヒーを2種類3種類と品揃えしてきました。1種類ではつまらないですから。でも、自家焙煎の人達と知り合うと、みなさん1種類なので、びっくりしました。考えることがあまりにも違っていることにも驚きました。これで、又ひとつアイスこーひーの新しい魅力をご紹介できそうです。

そんなこんなで…今日は、プロのつぶやき600回記念です。500回の時は…山本夏彦翁の「世は〆切」はしっくりきます。今回、プロのつぶやきが連載500回目になって、すっかり表紙の色が変わってしまった「世は〆切」を本棚から引っぱり出してきて、久しぶりに読み返しました。2009年8月30日…そんな感じでした。

「毎月また毎週〆切が追いかけて来て、そのつど切りぬけているうちいつか十年二十年たったのである。」「「世は〆切」というよりほかない。」「世は〆切というのは何も原稿のことばかりではない。」「浮き世のことはすべてそうだと言うつもりで紙幅が尽きた。」

そして、黒澤監督のエピソードで…黒澤監督が助監督時代、監督修行の為には、脚本を書く事…そう、監督にアドバイスされ…毎晩、布団にくるまって書いたそうです。監督の仰るには…一日一枚書けば、一年で300枚以上の脚本が書ける。黒澤監督についた助監督にそうアドバイスしたそうで…それを実行できた人は後に一本立ちしたそうです。…まぁ、そんなことから職人仕事に繋げていました。

まくらが長くなりましたが、さて…「プロのつぶやき600回記念・焙煎は、技術とイマジネーション」です。

先日、新しい焙煎機を発注しました。今までの、焙煎機では、進化する素材と技術に追いついてこれなくなってきたと感じたからです。もともと、焙煎機は職人の道具なんで…業界には次から次へと目新しい焙煎機に替えていく人もいますが…僕としては、道具と自分が一体化して、道具を手足のように使えないと、思ったような仕事が出来ないと考えているんです。

何か、魔法の道具があって、今思うように焙煎できないことをさておいて、目新しい焙煎機に逃げる人もいます。そういった人は、新しい道具を手に入れるとその素晴らしさを言いますが、しばらくすると新しい道具に替えて、前の道具のことは何にも言わなくなるので、驚きます。

そうそう、それで…ここで、焙煎機を新しくして、そこから先のスタンダードを目指していこうと思ってます。先週のサンク・オ・ピエでのワイン会でも、その話題になったのですが…シェフから即それはうちのプラック http://plaza.rakuten.co.jp/cinqchef5/diary/201106060000/ と同じだと言われました。そうなんです。

「うちの厨房のガス台がプラックというちょっと特殊なガス台なんです。これがとても仕事の助けになっています。 事務用のデスクくらいのガス台なんですが、このようにどこにも火が見えません。中心部に、、、、このように強力なバーナーが付いていまして、普段は蓋をして使います。バーナーの真上は一番強火で、温度は最高で600度くらい(強く吸いこんでいない時のたばこの先くらいの温度)になります。火加減の調整は、中心からどの位置に鍋を置くかで決まります。強火から弱火、保温まで鍋を置く場所で使い分けられます。 それから、プラックの一番肝心なところがこの鉄板の上に出来る“熱気”なんです。このガス台の上には棚が作ってあって、その棚の辺りが60度から80度くらいの温度になっています。車などが急に止まれないのと同じで、素材への火の通しもちょうどよく焼き上げてから火を止めても、余熱というものがあります。」
「“とりあえず食える”という事と“最高に素材の魅力が引き出されて美味しい”というレベルの違い、、、。そのあたりをずっと追求してきたわけです。肉や魚を焼くなんて本当に誰にでも出来ることなんですが、そんなシンプルなことをちょっとマネの出来ないレベルにまで高めたいという気持ちでずっとやってきて、最近だいぶ上手になってきたような気がします。もう50過ぎましたからね、、、。ちょっと一人前になるのに時間かかりすぎですが、シンプルなものほど奥が深いです。」
このように書かれています。シェフなら同じ肉を普通のガス台で焼いても、上手に焼くでしょうけれども…素材が素晴らしくなればなるほど…このプラックのようなガス台が無いとその素材の魅力を最高に引き出すことが難しいんしょう。素材の質が高くなればなるほど、その違いが大きくなると思います。
ここ数年、これと同じように感じていたので、新しい焙煎機を発注しました。同じ大きさの他の焙煎機よりも2倍位の重さがあるということでも分かりますが…蓄熱と安定性が優れているので決めました。又、この2年程、その焙煎機を使っている人の焙煎のアドバイスを数人の方にしてきて…その特徴も癖も可能性も手の内にできたので、安心して決めることができました。安易に替えて、今までと全く違うさかもとこーひーになってしまう危険は冒せませんから…。
焙煎はカロリーをどう与えるかですので、道具によっては、イメージ通りに熱を加えられないんです。こーひーの焙煎は、生豆の持っている成分を熱を加えることによって、化学変化させると言いますか、成分をデベロップさせると言ってますが、発達させるわけです。魔法で何でも無いんです。そのデベロップを、こちらが美味しい、魅力的だと感じるようにさせたいんです。

例えば、この味わいをもっと出したいんだけど、そうすると焦げやすいとか…それで焦げないように、こちらだけデベロップさせたい。或は、ローストした味わいを抑えたいんだけど、抑えると酸味とのバランスが崩れるとか。素材のクオリティが高くなっていますし、その魅力をどうしたら、お客様のお好みにぴったり合うか、或はお客様の想像を越えて美味しいと感じてもらえるか、その辺の技術とイメージはこの10年でずいぶんと進化してきていますので…最近はもどかしいことが多かったんです。

蓄熱と安定性が向上すると…微妙な検証を繰り返せるんです。安定していないと、再現性がそこそこになってしまいますから…検証もそこそこになるんですね。技術とイマジネーションが先に行っているので…そこに追いつけるよう、蓄熱と安定性の素晴らしい焙煎機で、さらなる魅力的なこーひーを目指していけそうです。

余談ですが…先週のサンク・オ・ピエでのワイン会についてシェフがブログに書いています。http://plaza.rakuten.co.jp/cinqchef5/diary/201108030000/ こういった似た者同士のシェフとコラボできるようになったので…こーひーの可能性を追求する楽しみが増えました。信頼している職人同士、にこやかなガチンコって感じでしょうか…こういった緊張感は、仕事を磨きますね。

で、お盆休みに、こーひー仲間とサンク・オ・ピエでランチするんですが…そのランチの為のブレンドを考えていて…せっかくだから、新着の豆を使ってみようと思ったのです。そのランチの料理は…メインにブレスの地鶏をリクエストして、あとはお任せです。で、色々と考える訳です…まぁ、10分かそこらですけどね、その分集中しまして…。

そしたら、なかなかいい感じのイメージが出来上がってきたので…ネーミングを考えて、急遽発売しようと思ってます。上手くいったらの話しですが…。何かお題、テーマがあるとパパッと閃くんですよね。

震災をきっかけにして、Twitterはじめています。こーひーの話しをメインにぽつぽつやってます。
http://twitter.com/sakamotocoffee

「この味を知ることができて幸せです。」…お客様にそう言ってもらえるようなこーひーをお届けしたいと思っています。

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