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2011.08.28

「フィネスのあるこーひー」

20110828_photo

今朝起きたら、爽やかに晴れ上がり、秋の空気がいっぱいでした。今年は秋が長いと良いですね、果物も美味しそうです。今週は、酷い雨や風でジタバタしましたが…空気が入れ替わらないと季節も変わらないですから…仕方ありません。今も、これから日中は暑くなりそうな気配ですが…部屋を通り抜ける風は少し冷たさを感じさせて、とってもきもち良いです。

先日、いつもワイン会でご一緒していて、さかもとこーひーの常連さんでもあるKさんからご注文のメールで…「フィネスのある珈琲」…という言葉を頂きました。

「フィネス」って聞き慣れない言葉ですが、ワインで時々見聞きする言葉です。何と言ったらいいのか?ひと言では難しいらしいんですが、ネットで調べると…偉大なワインに対する最高の賛辞、傑出した優雅さ…なんて感じで、つかみ所が無いです。他には…透明感と余韻とか、味の究極のバランス、見事さ、繊細さ、上品さ、優雅さ、完成美…そんな言葉が出てきます。

19歳で飲食を仕事としてから…「美味しさ」ってなんだろう?…と、ずーっと追いかけてきました。それは、たぶんこの完成されたレベルの高い味わいを追いかけてきたんだと思います。

「美味しい」って言っても…国によっても、地方によっても違うし…ひとそれぞれの美味しさ、お好みもあるし…同じ人でも、その時々で感じ方が違うし…なんかつかみ所が無いんですよね。だから、逃げ道はもうそこらじゅうにありますし…「美味しさ」をもとめて仕事をしていても、手抜き妥協の罠だらけです。

でも…「美味しい」「不味い」は厳然としてありますし…味覚は自分が感じている感覚しか分かりませんし…仕事でなければ、自分が「美味しい」って感じれば良いんですが…仕事だと、お客様に美味しいって感じてもらうためのジタバタが常についてまわります。

特に、コーヒー、紅茶、お茶からお酒と、液体の美味しさは、これまた捉えどころが無くって…食べ物ですと、噛みごたえや触感がありますし、口の中に留まっている時間もありますから多少分かりやすいのですが…液体は、口の中をすーっと通り過ぎて、とっても頼りないんです、困ったものです。

二三日前、ケニアの焙煎について若い仲間と話していたんですが…そのケニアがとっても上手に焙けているんです…しかし、ロースティングポイントがほんのちょっと、1℃とか2℃とか深いんです。それを話すと…う~~ん、今でも美味しいですけど、浅くしたら、酸が強くならないですか?…と返ってきました。

で、直ぐに、僕が言ったロースティングポイントのケニアを送ってくれて…カッピングすると、その素晴らしい魅力がとってもよく伝わってきました。本人もすでに分かっていて、納得でしたが…最初のロースティングポイントのケニアから、こう変わるというのがイメージできないということです。まぁ、まだ経験すくないのに、それが分かったら、僕は腰抜かすしかありません。

(で、それはサンプルのカッピングで、その豆の酸の質とかキャラクターやボリューム、甘さとのバランス等々から、判断できて…質がそこそこでボリュームがあるとバランスが崩れてしまうけど…酸の質がとても良くて、とくに柔らかで…さらに甘さの質が良いと可能性がでてくる…そんな話しをしました。酸の質の判断はカッピングの基本ですが…甘さの質は話題に出ませんね。)

勿論、最初の焙煎でも、充分美味しいんですが…素材のポテンシャルが生かしきれていないんですね、ほんの1℃とか2℃で素晴らしい魅力を隠してしまうんです…それでも「美味しい」になってしまうんです。まぁ、日本のスペシャルティコーヒーのほとんどは、焙煎自体がまともにできていませんけど…それでも、本人は「美味しい」って思っているんです。

で、それは、自分にも跳ね返ってくるので…しかも、自分の味覚しか分からないんですから、自分の「美味しい」を常に疑うことも必要なんですね。

そんなこんなで…そんなこと面倒なんで…産地農園自慢、素材自慢、新鮮さ自慢レベルで思考停止したほうが楽なんでしょう。

おっと…それで…「フィネス」の感覚ですが…プロのデザイナーや写真家の人は、素人には分からない微妙なピントとか色のニュアンスを指摘しますね。うちの長男は美容師で、しかもカットをしないカラーリストなんですが…カラーの話しを聞いていると…化学的なアプローチと視覚の感覚的なアプローチが入り交じって、途中からなんだか分からない内容になってきます。でも、その仕上がりを見ると明らかに違ってるんです。その辺の微妙なブレが無くてピタッと決める感覚も「フィネス」に通じるのかなぁ?なんて思ってます。

こーひーでも、その辺がドンピシャに決まると…誰が飲んでも、素直に美味しいって感じるようになるんだろうなぁーと思いますね。勿論、その前に素材のクオリティが高いことが大前提になりますね。美味しさは人それぞれと言ってしまうと、何でもありですから…仕事ではなくなってしまいます。

さかもとこーひーが焙煎機を替えるとお知らせしてから…最近、特に男性の常連さんと新しい焙煎機の話しになります。同じ量を焙煎する大きさで、他の焙煎機の倍の重さがあって、その分蓄熱や断熱に優れているようですと説明しています。簡単に言うと…薄い鉄板と厚い鉄板で焼く肉やお好み焼きの違いって感じです。

薄いと焦げやすく、冷めやすいって感じですね。厚いと、温度よりも豊富な熱量を加えていくって感じでしょうか。その分、焙煎機を暖めるのも、冷ますのも時間がかかりますが…。で、そのような焙煎機に替えてどうしたいかっていうと、お客様からよく言われるのが…特にはじめての方…コーヒーの味はよく分からないけど、好きで…とか、通では無いんですが…そんな感じなんです。そういった、普通のコーヒー好きの方が香りや味わいの違いを意識しなくても、分かりやすくしたいんです。

これも「フィネス」に通じるかもしれません。因みに、新しい焙煎機が入るのは、年明けくらいの予定です。発注から時間がかかります。今は、カッピングしながら、これが焙煎機替わったら、どこがどう可能性あるのかイメージしています。

震災をきっかけにして、Twitterはじめています。こーひーの話しをメインにぽつぽつやってます。
http://twitter.com/sakamotocoffee

「この味を知ることができて幸せです。」…お客様にそう言ってもらえるようなこーひーをお届けしたいと思っています。


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2011.08.25

「コーヒービジネスを考える(24)」

「コーヒービジネスを考える(24)」

前回は、
30代の方のスペシャルティコーヒーのカフェやビーンズショップを見て回ると…
これが、以外な程、新鮮さが無いことに、驚き、失望します。
というお話しでした。

表面的なデザインやファッション性は、
いい感じで、時代を現していますが、

欧米からサクッと持ってきました、
なんて感じなんですね。

或は、
昭和の自家焙煎専門店が、
エスプレッソに変わっただけとか…。

まぁ、それでもいいじゃないかと言われれば、
そうなんですが、

そこに、今のお客様の暮らしが見えないんです。

さかもとこーひーの常連さんには、
30代40代50代の主婦の方が多いですが、

みなさん、20年前30年前
…いやいや10年前でも考えられなかったような
成熟したと言いますか、
豊かな暮らしが伝わってきています。

そのような方の暮らしに、
スペシャルティコーヒーでも何か彩りを添えられると
思うんですが…。

単なる、素材自慢、農園自慢しか伝わってこないんです。

焙煎やブレンドのスキルはまだまだこれからでしょうし…。

今日はこの辺で…。

一年程前に書いたブログをご紹介します。
スペシャルティコーヒー・スモールビジネスマーケティング


さかもとこーひーのHPのバックナンバーから、
「独立を目指す君へ」
でも、色々と書いています。

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2011.08.21

「女子の古本屋」

20110821_photo

朝突然黒い雲に覆われ、強い風が吹き…空気が入れ替り…一瞬で涼しくなり、今週夏の終わりが訪れた千葉でした。お店での試飲を温かいこーひーに替えました。試飲がホットこーひーになりました…と、言うと…お客様がニコッと笑顔になります。まずは、新着の「グアテマラ・アゾテァ」を淹れていますが…グアテマラ・アンティグアの魅力がよく出ていて…みなさん甘いフローラルな香りと余韻を楽しまれています。

で、達郎のニューアルバム「Ray Of Hope」が発売されて、ヘビロテで聴いていますが、インタビューで…「最近はアラサーの連中と交流があって、話をしてみると、彼らの考えている事は自分の30歳の時とそんなに変わらないんですよ」…年取ると決まって言ってしまう…「最近の若いヤツの考えはよくわからない」ではなく 「人間が考える事の本質はいつの時代も一緒」…と、必ずインタビューで言っています。

この辺…とっても共感しています。さかもとこーひーは、おゆみ野店に移転して、この秋で3年になりますが…この辺の住宅地は、リタイア世代の方々から…僕と同世代の50代…そして、ひと世代若い40代の家族が多いのですが(以前は、ここまでの世代の家族のみなさんがさかもとこーひーのお客様でした。)…さらに、最近は30代の若い家族も増え続けているんです。(18年前開店した当時は、まだ子供だった世代ですね。)

30前後のまだお子さんがいないご夫婦、赤ちゃん生まれたばっかりのご夫婦、幼稚園小学校のお子さんがいるご夫婦と…気軽に来店してくれて…毎日、色々なお話しをしています。土曜日だとお夫婦で来られることも多いですが…やっぱり奥さんだけの来店が多いですね。

すると、うちの長男とそう変わらない年齢なんですが…けっこうフレンドリーにお話ししてくれるんで…有り難いと言いますか…嬉しいです。そんなアラサーのみなさんの暮らしを感じることから…これからのさかもとこーひーの魅力を探ってみたいと思ってます。

そんなこんなで…夏休みに「女子の古本屋」(ちくま文庫 )を読んでいました。高校と浪人の時、予備校さぼっては、神保町から水道橋の本屋さんをぶらぶらして…その後、紅茶の店タカノに修行に入ってからは、職場が神田神保町になって…当然、毎日通い、働き、暇をみつけては古書店に入り…帳場の旦那のプレッシャーにどきどきしながら、書棚を眺めていたものです。

内容も分からないような古書の並ぶ棚を眺めていると…なんか落ち着くんですね。すると、棚のどこに何があるか憶えてきて…新しい本が入ると、それだけが目に飛び込んでくるようになって、楽しいです。今は、行きつけの何件かの本屋さんの棚が頭に入っていますから…棚の前に立ってずーっと見ると…新しい本だけ見つけられるので、便利です。まぁ、最近はアマゾンで買うことがほとんどなんですが…やっぱり本屋さん行かないと出会えない本があります。

そうそう…それで、「女子の古本屋」です…とっても面白かったのですが…「はじめに」に…女性が経営する古書店を取材していった、と…で、女性古書店を連載を始めた際、多くの人から…一年連載できるほどそんなに女性の古本屋さんがあるのか?…と、驚きの反応があったようです。

一般に古書店の帳場に座るのは、圧倒的に男性で…たまに女性が座っていても、アルバイトだったり、店主の夫人が店番をしているというケースがほとんど、ということです。そりゃーそうだと思います。まさに、神保町の古書店のイメージですね。

そして、地方都市での相次ぐ古書店の撤退(もしくはネットへの移行)があり…本そのものが売れなくなったことによる古書価の暴落が追い打ちをかけ…ネット販売の増大、新古書店の販路拡大が進み…古本世界が大きく変貌したということです。

そこへ、21世紀に入る頃から…古本屋は女性に向いた職業として、女性古書店主の台頭、それに伴う女性客の増加があったそうです。

「これまで、男性の目でしか見てこなかった古本世界に、女性の目が加わる事で、別次元の扉が開かれることになった女性による古本新大陸の発見である。」…と、あります。

当然、女性であるがゆえのハンデもあるようです。本はまとまると重いですし…町の古本屋が日々の生活をしていくための日銭稼ぎとなるエロ本の販売が難しくなります。すれっからしの男性客は女性店主を甘く見る傾向がありますし…いいことばかりではありません。

しかし…ここに登場している女性店主達は、他業種でもまれ、経験を積み…女性らしいセンスを武器に、古本という素材で自分を生かしている…それは「表現」というにふさわしいやり方だと…。

ようするに、これは「編集」ですね。その店主の価値感や好みによって…古書やそれらにまつわるものを独自の編集をして…相性の良いお客さんに届けるわけです。

この本には、13店の女性店主の古書店が紹介されていますが…それぞれの個性が伝わって来て、そのお店のお客様の楽しそうな様子が伝わって来て…思わず足を運んでみたくなりました。遠くのお店には旅行がてら訪ねることも多いようです。

この「女子の古本屋」を読みながら…あぁ!これって、コーヒーの世界と一緒だぁー!と思ってました。

伝統的な自家焙煎珈琲店は…茶色の店内…煙草の煙…セラーメイトの硝子瓶…100gの量り売り…拘りの怖い男性店主…年中変わらない品揃え…お客さんは通と言われるお父さん…手挽きミル…ネルドリップ、抽出の拘り…深煎り珈琲…もう完成された世界です。

しかし、さかもとこーひーのファンが増えているアラサーの若い夫婦、奥さんにはは全く視界に入っていません…と、言いますか…彼ら彼女らにとっては、自分が近づいてはいけない店という存在になっているようです。それは、それで、全く問題無いのですが…スペシャルティコーヒーになると、問題だと思ってます。

この10年でスペシャルティコーヒーの素晴らしい素材が恵まれた流通環境になってきました。10年前だったら自分達で輸入する覚悟が必要だったものですが…今はいくつものルートで仕入れが可能です。

でも、業界を眺めると…その後の焙煎やブレンドのスキルは進んでいるように思えません。相変わらず素材自慢ばかりが目立っています。

本来ならば…焙煎やブレンドのレベルアップが進み…この成熟した日本の暮らしに新しい魅力を届ける…スペシャルティコーヒーの編集…があっても良いと思うのです。スペシャルティコーヒーという新しいものを、ただ紹介するだけでは、つまらないと思ってます。欧米の店をパクるだけではねぇー!

さかもとこーひーの常連さんは、女性が6割7割で、普段の暮らしの中で親しまれていますが…その女性のみなさんがどんどん成熟した暮らしになっていますから…昭和の自家焙煎店とは全く違った店が必要とされていると思います。(素材がスペシャルティコーヒーになり、ドリップがエスプレッソに変わっただけでは、同じだと思ってます。)

「女子の古本屋」には…それぞれの店主のみなさんの魅力も素晴らしいですが…その文章から、それぞれのお客様の好みや喜びが伝わってきたんですね。

そんなこんなで…30代のみなさんの暮らしを見続けていこうと思ってます。


震災をきっかけにして、Twitterはじめています。こーひーの話しをメインにぽつぽつやってます。
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「この味を知ることができて幸せです。」…お客様にそう言ってもらえるようなこーひーをお届けしたいと思っています。

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2011.08.19

「コーヒービジネスを考える(23)」

「コーヒービジネスを考える(23)」

前回は、
カフェの優位点から…

ビーンズショップのカフェ併設は、
僕はお勧めしません…

というお話しでした。

そう頻繁ではありませんが、
機会を見つけては、
若い人のお店に行っています。

特に、この5年10年以内に独立したお店に興味があります。

自家焙煎店の流れからスペシャルティコーヒーに
切り替わった世代では無く、

スタートからスペシャルティコーヒーに出会って、
独立したような世代のお店です。

そういったみなさんは、

僕の世代が当たり前だと思っているような知識が
全く無いままに独立したり、

僕の世代とは、生まれ育った時代背景が違うので、
全く価値感や感覚が違ったりするので、

とっても、興味深いし、刺激になります。

まぁ、今の40代以上だと、なんとなく共通するところがありますが、
30代だと新鮮な驚きがあります。

そういった感じで、
スペシャルティコーヒーのカフェやビーンズショップを見て回ると…

これが、以外な程、新鮮さが無いことに、驚き、失望します。

表面的なデザインやファッション性は、
時代を現していますが、

僕は、そんな上っ面には興味が無くて、

不易流行と言いますが、

不易の変わらない土台、骨組みに新鮮な取り組みがあるかどうかで
驚きたいのです。

表面的な流行の変わっていくもの、外装内装はまぁ良いのです。

勿論、流行のエスプレッソでもカプチーノでも、
ラテアートでも良いのですが、

その本質に、若い新鮮な驚きが欲しいのです。

欧米からサクッと持ってきました、
なんてのは、もう飽き飽きです。

片付けの時間になったので、続きます。

今日はこの辺で…。

一年程前に書いたブログをご紹介します。
スペシャルティコーヒー・スモールビジネスマーケティング


さかもとこーひーのHPのバックナンバーから、
「独立を目指す君へ」
でも、色々と書いています。

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2011.08.15

「グアテマラ・アゾテァ、ケニア・キアラガナ、ユニティ2011、コスタリカ・ドンマヨ、ペーパームーン」

20110814_logo

・・・
*「ほのぼのこーひーの価格」についてお知らせです。

この春に、大きな話題になったコーヒー相場の高騰ですが、今年の新豆の手当がほぼ終わり、その高騰は、予想されたとはいえ、大変に大きなものでした。

が、各「セット」の価格と、「3000円以上・送料無料」の、2つは堅持いたします、ご安心ください。

そして、本当に心苦しいのですが…

「ほのぼのこーひー」の…「アトムの子」「カフェヴィータ」「カフェコージー」「アイスコーヒー」を…1575円/500g、945円/250gに…8月16日(火)から、変えさせて頂きます。

お支払い方法の変更と共にして、できるだけお客様のご負担を少なくするように考えました、よろしくお願いいたします。

・・・

*お支払い方法、についてお知らせです。

08/08(月)発送分から…
-お支払いは…「コンビニ、郵便振替払い(手数料無料)」…を、標準にさせて頂きます。

-「代金引換払い」は…「4200円以上、代金引換手数料・無料」…「4200円未満、代金引換手数料・210円」になります。

-「代金引換払い」をご希望の方は…「連絡欄」に…「代金引換」「代引き」「コレクト払い」等とお申し付けください。
ご記入の無い場合は「コンビニ、郵便振替払い(手数料無料)」でお届けいたします。

-送料は…「3000円以上・送料無料(こーひーの金額、税込み)」…のまま変更しません。

・・・

8/12(金)から夏休みに入っています。(8/15(火)までです。)18周年のお祝いメッセージをたくさん頂きまして、ありがとうございます。本当に励みになります。

12日の夜は…常連の関口さんがベースで活躍している外山安樹子トリオhttp://homepage2.nifty.com/akiko-toyama/ のCD発売記念ライブで千葉港のクリッパーに行ってきました。ますますパワーアップしたトリオにご機嫌でしたが…おひとりおひとりの上手さは勿論のこと…トリオとしての熟成が進んでいるような印象でした。

そうそう達郎のニューアルバム「Ray Of Hope 」が発売されたので…ネットやラジオ、雑誌のインタビューや他の人のコメントを読みあさっています。まぁ、コアなファンと言いますか、オタクと言いますか…。達郎の言っている事は、相変わらず昔から同じと言いますか、ブレ無いので、僕にとって安心?精神安定剤?みたいなものです。また、愚痴ってるとか、また、矛盾しているとか、突っ込みどころもあって楽しめます。

それと、そこに至った前提条件や流れをきちんと話してくれますので…前作以降の反省等もあったりして、そうなのかとニヤニヤしてしまいます。一番興味深かったのは…「菊地成孔、山下達郎を語る」 http://natalie.mu/music/pp/tatsuro/page/5 で、音楽の専門家からの話しは、なるほど!と面白いですね。特にポップスという青春ジャンルでの「ナイスエイジング」についてが興味深かったです。加齢の可能性について触れています。

後は、お墓参りして…それと、14日(日)にコーヒー仲間とサンク・オ・ピエでランチです。そのランチの為に…新しい豆使ってブレンドを作りました。これが、狙い通り上手くいったので…「ユニティ2011」として、みなさんにも楽しんでもらおうと決めました。「アニバーサリー2011」の流れですね。

そんなこんなで…8月のこーひーのご紹介です。まず…次々と通関が切れている中米の新着豆の中から…「グアテマラ・アゾテァ」です。僕がイメージしているグアテマラの魅力がとっても際立っています…次は、ケニアの第二弾「ケニア・キアラガナ」これは、サンプルでカッピングした時よりもさらにグッと素晴らしくなって「ケニア・カングヌ」とはキャラが変わって、その違いも愉しんでいただけます。

そして、サンク・オ・ピエでのランチの後のこーひーとして自分の為にブレンドした「ユニティ2011」こちらも高い豆だけで贅沢にブレンドし、18周年の感謝を込めました…新着豆の「コスタリカ・ドンマヨ」オレンジのキャラクターや余韻の滑らかさが暑さに疲れたこれからの季節にピッタリだと思います…最後は、少し早めに登場の「ペーパームーン」秋を先取りです。お楽しみください。

【グアテマラ・アゾテァ】
さて…2月の「グアテマラ・ラスロサス」以来久々にグアテマラの魅力をお届けします。ここ数年カップオブエクセレンス以外でも…トップ中のトップのクオリティの豆が色々と選べる環境になってきました。通関切れたばかりの…この「グアテマラ・アゾテァ」もまさにグアテマラのメインの産地アンティグア地方の際立つ魅力いっぱいです。

僕がいつもグアテマラに求める…特徴的なフローラルとハニーライクさが豊かに香り…余韻まで心地よく楽しめます。同時に、味わいは、柔らかできめ細やかな甘さが伝わって来て…上品さが印象的です。

さらに、ゆっくりと味わっていくと…円やかなベリー系にほのかな柑橘系が寄り添って…とっても明るく切れの良い爽やかさに繋がっていると思います。余韻の柔らかな甘さは本当に素晴らしいですね。この柔らかな感じと、キレの良さが相まって…上品さを支えていると思います。まずは、今年のグアテマラの第一弾をゆっくりとお楽しみください。

1890円/250gパック(税込み)

【ケニア・キアラガナ】
先月ご紹介した、僕の中のケニアNO1「ケニア・カングヌ」に続いての第二弾「ケニア・キアラガナ」をご紹介します。サンプルの時は…「ケニア・カングヌ」と並べて比べると…紙一重「ケニア・カングヌ」が魅力的かなと思いましたが…自分で焙煎してみたら…個性の違いがありますが…この「ケニア・キアラガナ」の素晴らしさに驚き、反省しました。

「ケニア・カングヌ」のブルゴーニュの上質な白ワインのようなキャラを今でも自宅で楽しんでいますが…この「ケニア・キアラガナ」は、滑らかな口当たりとシトラスオレンジからカシスへと長く続く余韻に浸ってしまいます、素晴らしい。

まずは、ケニアとしてはクリーミーさと円やかさが印象的です。口当たりがご機嫌だと思います。そして、シトラスオレンジの感じからはじまり…カシスや赤ワインのワイニーさがコクや味わい深さを支えてくれます。冷めて来るとほのかなミルクチョコレートな感じが甘く柔らかな魅力に繋がっているでしょう。夏の終わりから初秋にかけてに、滑らかさとシトラスオレンジのキャラがピッタリだと思います、お楽しみください。

1890円/250gパック(税込み)

【ユニティ2011】
さかもとこーひー18周年記念感謝のブレンド第二段です。「アニバーサリー2011」が、華やかさ、柔らかな口当たり、上品な甘さをイメージしましたが…この「ユニティ2011」は、色々なキャラクターがひとまとまりになった洗練さ繊細さと同時にさりげなく複雑なコクをイメージしました。

実は…最初はプライベートなブレンドとして考えました。14日(日)にコーヒー仲間とサンク・オ・ピエでランチするんですが…その食後のこーひーを、新着の豆でブレンドして楽しもうと思ったのです。せっかくのコーヒー仲間同士のランチなんで…締めのこーひーは特別な企画モノにしたいですよね。

サンク・オ・ピエhttp://plaza.rakuten.co.jp/cinqchef5/はフレンチレストランで…素材の魅力が際立つしっかりとした調理、しかも洗練されたきれいな味わいなんです。前菜からメイン、デザートと、シェフのコース料理のリズムとメロディが心地よく楽しめるのですが…そのように2時間3時間ワインとともに味わってくると…どんなに素晴らしいシングルオリジンでも、ちょっと料理やデザートに押されてしまい、印象が弱まる感じなんです。

複雑なキャラクターを持っているシングルオリジンでも、やはり味わいがシンプルなんです。こちらの味覚嗅覚も疲れてきていますし…。そこで、ブレンドをイメージします。

クオリティの高い豆だけを使い…キャラクターの際立つ豆同士は、その魅力が喧嘩しやすいのですが…そこを上手に噛み合わせて…ひとつのまとまった魅力にブレンドすると…やさしく、滑らかな味わいであっても、料理からデザートの流れにスッと乗り、出しゃばらず押されずで、全体のバランスがとっても良く、最高にご機嫌なんです。勿論、シェフの料理もデザートも、よく知っていますから…特にデザートが分かっていれば、そこにピンポイントで合わせられます。その辺は、この10年、随分と研究しました。

そんなこんなで…「ユニティ2011」です。使った豆は…「グアテマラ・アゾテァ」に「ケニア・カングヌ」と「コロンビアCOEパロセコ」です、贅沢でしょ。これを…洗練、繊細を大切にして…ジャズのトリオが、ある瞬間にひとりひとりが消えて、トリオというひと塊になって圧倒されることがありますが…そんなひと塊のブレンドにしたいとイメージしました。

まず、最初の印象は…透明な味わいから…フローラルとシトリック系の香りが浮かび上がり…繊細なシルキーのような口当たり…そして、「グアテマラ・アゾテァ」のハニーライクさが顔を出して…全体の明るい味わいから、余韻の長い上品な甘さへと続いていくと思います。飲み終わった後に、すーっと柑橘系のフローラルな香りが上がってくると笑顔になります。かなり渾身のブレンドになりました、お楽しみください。unityを辞書引くと…ひとまとまり、統一といった感じの意味なので「ユニティ2011」としました。

1575円/250gパック(税込み)

【コスタリカ・ドンマヨ】
今日は最初予定になかった「ユニティ2011」が入ったので、5種類のご紹介になって大変です。こちらも、新着の「コスタリカ・ドンマヨ」です。

コスタリカのトップクオリティの豆には、いつもしっかりとした柱のあるような印象を感じます。その、しっかりとした味わいを、オレンジのキャラクターが鮮やかな魅力に仕上げています。明るい味わいになりますね。少し深めに焙煎してありますが…苦味が前に出て来る直前で煎り止めてありますので…しっかりとした味わいながら、すーっと親しみやすくなっていると思います。

少し冷めるとチョコレートやベリー系の味わいが感じられ…余韻の魅力が長く続きます。この辺のきれいな味わいの中のコクと円やかさが良いですね。暑さに疲れたときにぴったりだと思います。余韻の滑らかな感じも良いですね。ブルーベリーのパウンドケーキにドンピシャでした、お楽しみください。

1575円/250gパック(税込み)

【ペーパームーン】
最後は…7年目になった秋の爽やか系ブレンド「ペーパームーン」です。「木陰」が作れなくなってしまうので…少し早い登場です。日が暮れるのがどんどん早くなってくる季節、夕方買い物にでた帰り、車から見上げるお月さんの奇麗な事、そんな季節をイメージしました。

今年の「ペーパームーン」は、今までのブレンドからリニューアルしました。「アニバーサリー2011」に使った「ボリビアCOENWアルベルト」の可能性がどんどん見えてきましたので…その「ボリビアCOENWアルベルト」の魅力を違った角度から生かしてみようと思いました。

色々なパターンを試したのですが…一番「ペーパームーン」のイメージにぴったりだったのが…「ボリビアCOENWアルベルト」と「エチオピアモカ2.0」のブレンドでした。

秋の爽やか系に相応しく…明るく爽やかな味わい…そこに、「エチオピアモカ2.0」の繊細さや、味わい深さ、さらに、フローラルやスパイシーな香り、そしてきれいな余韻と…いいペーパームーンになったと思います、お楽しみください。

1575円/250gパック(税込み)


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「この味を知ることができて幸せです。」…お客様にそう言ってもらえるようなこーひーをお届けしたいと思っています。


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2011.08.10

「コーヒービジネスを考える(22)」

「8/12(金)-15(月)夏休みです、ご不便おかけします。」

「コーヒービジネスを考える(22)」です。

前回は、
スペシャルティコーヒー業界では、
この10年…品質品質と合い言葉にしています。

しかし、お客様の価値の中で、
品質は当たり前で、
いくら品質を高めても、
お客様の満足は高まらないのです。

という、話しでした。

今回は、カフェの優位点について書いてみます。

暗い話しばかりになってしまいますが、
では、
カフェの優位点はなんでしょうか?

やはり、
気軽に入れるということが一番だと思います。

だからこそ、
素人が、カフェに憧れ、独立を目指すのでしょうか。

経営者として、
最初から、カフェの支店経営、チェーン化を目指すのならば、
お勧めしませんが、ありだと思います。

それ以外には、
客数が少なかったり、
客単価が高かったり、
客層が狭かったりの業種で、
カフェを併設するケースがあります。

これは、
カフェの入りやすさが生かせますので、
お客様に気軽に足を運んで頂きながら、
お店に馴染んでもらったり、
コミュニケーションを深めたりすると
とっても良いですね。

さかもとこーひーのお客様でも、
ギャラリーだったり、
古書店だったり、
ワインや焼酎地酒の専門店だったり、
色々なお店があります。

普通の本屋さんやケーキ屋さん、パン屋さんの
カフェ併設もありますが、
これは、少し意味が違ってくると思います。

あと、5時開店のパブが、
2時3時開店にして、
ビールや軽いつまみも出しながら、
カフェとして、喫茶利用ができるというのは、
お客様にとって、とっても使いやすいですし、
お店にとっても、営業時間を無理無く伸ばせますので、
なかなか良いと思います。

まぁ、後考えればまだまだ可能性が出て来ると思います。
こんな感じですね。

ビーンズショップのカフェ併設は
普通にありますが、
僕はお勧めしません。

今日はこの辺で…。

一年程前に書いたブログをご紹介します。
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でも、色々と書いています。

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2011.08.08

夏休みのお知らせ。

「8/12(金)-15(月)夏休みです、ご不便おかけします。」

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2011.08.07

「600回記念・焙煎は、技術とイマジネーション」

20110807_photo


・・・
*お支払い方法、についてお知らせです。

08/08(月)発送分から…
-お支払いは…「コンビニ、郵便振替払い(手数料無料)」…を、標準にさせて頂きます。

-「代金引換払い」は…「4200円以上、代金引換手数料・無料」…「4200円未満、代金引換手数料・210円」になります。

-「代金引換払い」をご希望の方は…「連絡欄」に…「代金引換」「代引き」「コレクト払い」等とお申し付けください。
ご記入の無い場合は「コンビニ、郵便振替払い(手数料無料)」でお届けいたします。

-送料は…「3000円以上・送料無料(こーひーの金額、税込み)」…のまま変更しません。

・・・

*「ほのぼのこーひーの価格」についてお知らせです。
この春に、大きな話題になったコーヒー相場の高騰ですが、今年の新豆の手当がほぼ終わり、その高騰は、予想されたとはいえ、大変に大きなものでした。
各「セット」の価格と、「3000円以上・送料無料」の、2つは堅持いたします、ご安心ください。
そして、本当に心苦しいのですが…「ほのぼのこーひー」の…「アトムの子」「カフェヴィータ」「カフェコージー」「アイスコーヒー」を…1575円/500g、945円/250gに…新豆を使い始める8月中旬から、変えさせて頂きます。

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先日金曜日の夜…19-21時、 bay FM に、達郎が生出演していて…20-21時にBSフジのプライムニュースに曾野綾子さんが出演されていて、ラジオ聴いたり、TV見たりで、ひとりジタバタしてました。

曾野綾子さんは、10代にまとめて読んだ切りで、もう30数年読んで無かったのですが…今80歳になられるそうで、そのエネルギー、笑顔、表情の若々しさ、口跡の良さ、頭の回転の早さ、必ず柔らかなユーモアと共にある語り…いや~、感服しました。

80歳であんなに生き生きとしているなんて、勇気百倍です。曽野さんからの影響で一番大きかったのは…10代でスポーツをする意味です…スポーツは必ず負ける、オリンピックで金メダルを取っても、その後負ける、負けるのに練習をして云々…ということで、未だにはっきりと憶えています。

人は必ず死ぬ、これだけははっきりとしている、しかし、それでも日々懸命に生きる…たしか、そう続いていたと思います。TVで曽野さんの語りを聞いていて、なんか懐かしくなりました。小説家になりたくて、懸命に修行して、なれる場合もなれない場合もある、それでも好きで云々…人生ままならない…そんなお話しをしていました。上手くいくかどうか分からない、それを敢然と受け入れ、それでも好きなことを、忍耐と継続をしていく…。

60歳が目の前にきて、そういった話しを聞くと…「人生ままならない」が実感としてありますし、ままならないなりに好きなことに熱中してきたし、これからもおなじように毎日仕事していくんだろうなと思います。

最近…おゆみ野店では、「ボリビアCOENWアルベルト」のアイスこーひーを試飲で出していて…お客様の感想を聞いてきました。元々、アイスこーひー用の焙煎では全く無いのですが、ミントのキャラクターが隠し味になってとっても爽やかなアイスこーひーになり、お客様の評判も上々なので…来年は、このようなキャラクターのアイスこーひーを新しくブレンドして発売しようと思ってます。

フルーティな浅めの焙煎のコーヒーをアイスコーヒーにする可能性もあるのですが、それだとやはりもの足らなさがあるんです…アイスコーヒーを飲んだ満足感を大切にしたいんです。で、そういったものとは、又別の可能性が見えてきました。こういったイメージがふっと出来上がる瞬間があるのが…たまらなく快感で、醍醐味なんです。

アイスコーヒーというと、苦めで冷たいって感じですよね。後味のキレのよい苦味のアイスコーヒーなら良いのですが…どうも、余韻にざらついた苦味が残るってのが、ただでさえ暑いのに、鬱陶しくて暑苦しいと思うんです。で…「ボリビアCOENWアルベルト」が爽やかなキャラクターなんで、試しにアイスこーひーにしたら、とっても良かったんです。アイスコーヒーと冷たいお茶の中間の感じですね。

元々、さかもとこーひー開店した時から、アイスコーヒーを2種類3種類と品揃えしてきました。1種類ではつまらないですから。でも、自家焙煎の人達と知り合うと、みなさん1種類なので、びっくりしました。考えることがあまりにも違っていることにも驚きました。これで、又ひとつアイスこーひーの新しい魅力をご紹介できそうです。

そんなこんなで…今日は、プロのつぶやき600回記念です。500回の時は…山本夏彦翁の「世は〆切」はしっくりきます。今回、プロのつぶやきが連載500回目になって、すっかり表紙の色が変わってしまった「世は〆切」を本棚から引っぱり出してきて、久しぶりに読み返しました。2009年8月30日…そんな感じでした。

「毎月また毎週〆切が追いかけて来て、そのつど切りぬけているうちいつか十年二十年たったのである。」「「世は〆切」というよりほかない。」「世は〆切というのは何も原稿のことばかりではない。」「浮き世のことはすべてそうだと言うつもりで紙幅が尽きた。」

そして、黒澤監督のエピソードで…黒澤監督が助監督時代、監督修行の為には、脚本を書く事…そう、監督にアドバイスされ…毎晩、布団にくるまって書いたそうです。監督の仰るには…一日一枚書けば、一年で300枚以上の脚本が書ける。黒澤監督についた助監督にそうアドバイスしたそうで…それを実行できた人は後に一本立ちしたそうです。…まぁ、そんなことから職人仕事に繋げていました。

まくらが長くなりましたが、さて…「プロのつぶやき600回記念・焙煎は、技術とイマジネーション」です。

先日、新しい焙煎機を発注しました。今までの、焙煎機では、進化する素材と技術に追いついてこれなくなってきたと感じたからです。もともと、焙煎機は職人の道具なんで…業界には次から次へと目新しい焙煎機に替えていく人もいますが…僕としては、道具と自分が一体化して、道具を手足のように使えないと、思ったような仕事が出来ないと考えているんです。

何か、魔法の道具があって、今思うように焙煎できないことをさておいて、目新しい焙煎機に逃げる人もいます。そういった人は、新しい道具を手に入れるとその素晴らしさを言いますが、しばらくすると新しい道具に替えて、前の道具のことは何にも言わなくなるので、驚きます。

そうそう、それで…ここで、焙煎機を新しくして、そこから先のスタンダードを目指していこうと思ってます。先週のサンク・オ・ピエでのワイン会でも、その話題になったのですが…シェフから即それはうちのプラック http://plaza.rakuten.co.jp/cinqchef5/diary/201106060000/ と同じだと言われました。そうなんです。

「うちの厨房のガス台がプラックというちょっと特殊なガス台なんです。これがとても仕事の助けになっています。 事務用のデスクくらいのガス台なんですが、このようにどこにも火が見えません。中心部に、、、、このように強力なバーナーが付いていまして、普段は蓋をして使います。バーナーの真上は一番強火で、温度は最高で600度くらい(強く吸いこんでいない時のたばこの先くらいの温度)になります。火加減の調整は、中心からどの位置に鍋を置くかで決まります。強火から弱火、保温まで鍋を置く場所で使い分けられます。 それから、プラックの一番肝心なところがこの鉄板の上に出来る“熱気”なんです。このガス台の上には棚が作ってあって、その棚の辺りが60度から80度くらいの温度になっています。車などが急に止まれないのと同じで、素材への火の通しもちょうどよく焼き上げてから火を止めても、余熱というものがあります。」
「“とりあえず食える”という事と“最高に素材の魅力が引き出されて美味しい”というレベルの違い、、、。そのあたりをずっと追求してきたわけです。肉や魚を焼くなんて本当に誰にでも出来ることなんですが、そんなシンプルなことをちょっとマネの出来ないレベルにまで高めたいという気持ちでずっとやってきて、最近だいぶ上手になってきたような気がします。もう50過ぎましたからね、、、。ちょっと一人前になるのに時間かかりすぎですが、シンプルなものほど奥が深いです。」
このように書かれています。シェフなら同じ肉を普通のガス台で焼いても、上手に焼くでしょうけれども…素材が素晴らしくなればなるほど…このプラックのようなガス台が無いとその素材の魅力を最高に引き出すことが難しいんしょう。素材の質が高くなればなるほど、その違いが大きくなると思います。
ここ数年、これと同じように感じていたので、新しい焙煎機を発注しました。同じ大きさの他の焙煎機よりも2倍位の重さがあるということでも分かりますが…蓄熱と安定性が優れているので決めました。又、この2年程、その焙煎機を使っている人の焙煎のアドバイスを数人の方にしてきて…その特徴も癖も可能性も手の内にできたので、安心して決めることができました。安易に替えて、今までと全く違うさかもとこーひーになってしまう危険は冒せませんから…。
焙煎はカロリーをどう与えるかですので、道具によっては、イメージ通りに熱を加えられないんです。こーひーの焙煎は、生豆の持っている成分を熱を加えることによって、化学変化させると言いますか、成分をデベロップさせると言ってますが、発達させるわけです。魔法で何でも無いんです。そのデベロップを、こちらが美味しい、魅力的だと感じるようにさせたいんです。

例えば、この味わいをもっと出したいんだけど、そうすると焦げやすいとか…それで焦げないように、こちらだけデベロップさせたい。或は、ローストした味わいを抑えたいんだけど、抑えると酸味とのバランスが崩れるとか。素材のクオリティが高くなっていますし、その魅力をどうしたら、お客様のお好みにぴったり合うか、或はお客様の想像を越えて美味しいと感じてもらえるか、その辺の技術とイメージはこの10年でずいぶんと進化してきていますので…最近はもどかしいことが多かったんです。

蓄熱と安定性が向上すると…微妙な検証を繰り返せるんです。安定していないと、再現性がそこそこになってしまいますから…検証もそこそこになるんですね。技術とイマジネーションが先に行っているので…そこに追いつけるよう、蓄熱と安定性の素晴らしい焙煎機で、さらなる魅力的なこーひーを目指していけそうです。

余談ですが…先週のサンク・オ・ピエでのワイン会についてシェフがブログに書いています。http://plaza.rakuten.co.jp/cinqchef5/diary/201108030000/ こういった似た者同士のシェフとコラボできるようになったので…こーひーの可能性を追求する楽しみが増えました。信頼している職人同士、にこやかなガチンコって感じでしょうか…こういった緊張感は、仕事を磨きますね。

で、お盆休みに、こーひー仲間とサンク・オ・ピエでランチするんですが…そのランチの為のブレンドを考えていて…せっかくだから、新着の豆を使ってみようと思ったのです。そのランチの料理は…メインにブレスの地鶏をリクエストして、あとはお任せです。で、色々と考える訳です…まぁ、10分かそこらですけどね、その分集中しまして…。

そしたら、なかなかいい感じのイメージが出来上がってきたので…ネーミングを考えて、急遽発売しようと思ってます。上手くいったらの話しですが…。何かお題、テーマがあるとパパッと閃くんですよね。

震災をきっかけにして、Twitterはじめています。こーひーの話しをメインにぽつぽつやってます。
http://twitter.com/sakamotocoffee

「この味を知ることができて幸せです。」…お客様にそう言ってもらえるようなこーひーをお届けしたいと思っています。

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2011.08.02

「コーヒービジネスを考える(21)」

「コーヒービジネスを考える(21)」です。

前回は、
カフェを考えると暗い話しになってしまいます、という話しでした。

バリスタの中には、
とっても熱心にスキルアップに励んでいる方がたくさんいます。
素晴らしいことですが、

バリスタで一流になっても、
どれだけのお客様が価値を感じるのか?

ここに、
紅茶の店テ・カーマリーを営業していた10年の自分を
重ねてしまいます。

つまり、どんなに高いスキルがあっても、
食べていけないってことです。

カフェの強みの中でのバリスタの部分は、
ウエイト配分が低いのです。

また、スペシャルティコーヒー業界では、
この10年…品質品質と合い言葉にしています。

しかし、お客様の価値の中で、
品質は当たり前で、
いくら品質を高めても、
お客様の満足は高まらないのです。

コモデティコーヒーに対して、
品質の高いスペシャルティコーヒーを選んだのですから、
品質落としたら話しにならないのです。

品質高くても、
お客様の感じる価値は高まりません。

品質以外の部分のウエイト配分が大きく、
そこにイノベーションが無いとビジネスになりません。

この場合、
イノベーションは、お客様に高い価値と満足を届けるってことです。

では、暗い話しが続いたので、
次回は、カフェの優位点について書いてみます。

今日はこの辺で…。

一年程前に書いたブログをご紹介します。
スペシャルティコーヒー・スモールビジネスマーケティング


さかもとこーひーのHPのバックナンバーから、
「独立を目指す君へ」
でも、色々と書いています。

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