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2012.08.27

プロのつぶやき653「音の塊、味わいの塊」

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*9/2(日)都合により臨時休業いたします。ご不便おかけしますが、よろしくお願いします。

毎日暑さに参っていますが…なんとか8月最後の日曜日になりました、もうひと息です。みなさん、くれぐれもご自愛ください。

おゆみ野店では…試飲のこーひーを、暑くなってから…まず「スプラッシュカフェ」のアイスこーひーにして…「夏の空」と続き…8月の真夏になってからは…「ボリビアNSアルベルト」をアイスこーひーにして、余韻のほのかなミントのようなキャラクターで少しお茶感覚で軽やかな感じに…昨日からは「ケニア・カリンドンドウ」をアイスこーひーにして夏の疲れのリフレッシュしようとフルーティな感じを出しています。

そんなこんなで…土曜日から達郎のシアターライブが始まりました。1985~2012のライブ映像90分ですからねー、月曜日に行くんですが、今から興奮してます。

今は、TwitterやFacebookでどんどん情報入ってきますから、よけいそわそわします。さかもとこーひーの超常連さんのOさんは初日に2回観て、はじめ7日間の予定が人気の為2日延長になったので、もう1回狙っているようです。年代毎に自分の歴史にも重なりますしね…昔のバックミュージシャンに映像で会えるのもすっごく楽しみです。

Twitterの中に…「音の「塊」感がものすごい。」…こんな言葉がありました。そうなんですよねー。歌以外に…ギターだったり、ベースだったり、ドラムス、キーボード、サックス、コーラスってそれぞれに集中して楽しみますが…結局は「音の塊」に圧倒される喜びに惹き付けられるんだと思います。

これって…さかもとこーひーの味作りでもかなり意識していることなんです。特にブレンドの場合はバランスと共に味わいの「塊」を大切にしています。

分かりやすい例では…8月になってさらに人気になっているドリップバッグで…「カフェデイジー」と「カフェフィガロ」のブレンドのデザインがあります。

近所の常連のMさんがブログ http://ameblo.jp/sankichi-fmrt/entry-11335780072.html で「カフェフィガロ」について書いてくださいました。

「今回はとくに、フィガロです。根底にあるのは、熟した果実が熟しすぎになるかどうかギリギリの甘さです。(これはデイジーも同じ)
たぶんこれ、ブラジルだと思うんですが・・・。そして、その上に乗ってくるキャラクター達も、すごい。」

「マンデリンボナンドロク独特のハーバルと甘苦さがきたかと思えば、桃やら柑橘やらのフルーツ祭りが来て、冷めてくると紅茶とワイン。・・・とても重層的な味わいなのですが、これだけいろいろな要素が、きちんとバランスが取れているのも素晴らしいと思います。「重奏的」といった方が、表現が正しいかな。」

ここなんですが…これって、僕がかなり意識的にイメージしていることです…最終的に「味わいの塊」になるようにバランスとってブレンドしているんです。

ドリップバッグ「カフェデイジー」と「カフェフィガロ」を出してから…同業者からの注文が時々あります。ドリップバッグをバカにしていた自家焙煎の人がさかもとこーひーのドリップバッグが気になっているようです。(味もですが…お客様の評価売れ行きも気になるみたいです。)

で、「カフェフィガロ」は濃いめのドリップバッグとなっているので…じゃぁー、深く焙煎すれば良いのかって思うんでしょう。そんな安易な味作りをさかもとこーひーはしません、それじゃぁー素人ですね。

ドリップバッグは淹れ方に工夫ができませんから…だから誰でも簡単に美味しく淹れられて素晴らしいんですが…深く焙煎した苦味と濃いめは違うんです。勿論、多少は深く焙煎していますが…苦くしたいわけでは無いんです。

1月にプロバットの焙煎機に替えたのも大きいです…ほんと微妙な焦げが無いので、ドリップバッグでの簡便な淹れ方でも不快な苦味の心配がありません。これが以前の焙煎機だったら難しかったと思います。

で…「カフェデイジー」は誰にでも安心してお勧めできる円やかさや爽やかな甘さをイメージしていますので…2種類の豆のブレンドにしています。

「カフェフィガロ」は6-7種類ブレンドしているんです。すると、ひとつひとつの豆のキャラクターの違いが重なって、味わいに複雑さ(専門的にはコンプレックスという言い方しますが…。)が出るんです。それが苦味が出るような焙煎をしなくても、「味わいの塊」になって濃いめの印象になるんですね。

勿論、バランスが取れていなくてはダメですし…きちんとマンデリンやブラジルの個性も感じられるようにブレンドします。(これって…達郎のバンドサウンドがとっても勉強になるんで…だから何回も観にいくんだと、スタッフに言ってますが…軽く笑われています♪)

さかもとこーひーは家庭向けのビーンズショップなので、淹れ方の上手下手とか、テクニックとかが必要ないように開店当時から豆での完成度を上げるようにしています。(この辺が、ドリップやエスプレッソの抽出テクニックを磨く自家焙煎&カフェとの大きな違いでしょう。)

なので、コツは…「細挽き」「95℃の熱湯」「4分カフェプレス」…あるいは、コーヒーメーカーやペーパードリップで気軽に淹れられるようにイメージしています。その行き着いたものが「ドリップバッグ」になりました。ドリップバッグは、バッグ自体が小さいので、お湯の注ぎ方の自由度が無いんですね。それが安定した味わいの役割をしていると思います。(不味いドリップバックだと、どう工夫しても美味しくならないでしょうけれども…。)

通常のペーパードリップは、淹れる人によって、お湯の注ぎ方に大きな違いがでてしまうので、淹れ方の難しさや上手下手につながるのでしょう。

Mさんのブログの続きです。

「実家でも好評で、結局、オフィスパック(60包)の残り全部、お土産に置いてきてしまいました。しかし・・・なにがすごいって・・・、これ、ドリップバッグなんですよね・・・。いれ方なんて、カップにバッグをセットして、お湯を注ぐだけ。基本的には、仕上がり量が同じなら、誰がいれても同じ味。注ぎ方のポイントといったって、まぁ、ゆっくりめに注ぐことくらい?」

「デイジーやフィガロを飲むと、ホント、「テクニックって、なんなのさ?」と思ってしまいますね。とくにドリップはね・・・。ドリップ屋さんで、さんざん理屈こねるわりに、味は平坦っつーか、つまらないのがあったという話しは以前にもしましたが、ど~も、「甘さ・旨さ」と、「それ以外」の二元論に陥ってしまっている気がします。「日本のドリップ技術は世界に誇れる」と思っている人が多いかもしれないけど、正直、僕は、ちっとも、そう思わないのです。一応、深川生まれなんで江戸っ子風に言わせてもらえば、「そんなチマチマ注いでたら、冷めっちまわぁ!」って感じですね。」

そんなこんなで…今日はさかもとこーひーの味作りのかなり内緒の話しになってしまいました。若い人のヒントになれば幸いですが…まぁ、理解できないでしょうねー。

「この味を知ることができて幸せです。」…お客様にそう言ってもらえるようなこーひーをお届けしたいと思っています。


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2012.08.23

「スペシャルティコーヒービジネスのイノベーション 14」

「スペシャルティコーヒービジネスのイノベーション 14」

このシリーズは書くのに、かなり集中力を必要とされるんですが、
あまりの暑さで、さぼってばかりいます。

で、3年前に連載した
「スペシャルティコーヒー、スモールビジネスマーケティング」を
読んでもらい、
それを前提にすると次に書きやすくなるという、
妙案が浮かびました。

数日前から、
さかもとこーひー、アーカイブ「スペシャルティコーヒー、スモールビジネスマーケティング」
ってな感じで、
Twitter でご紹介しています。

Twitter は、
さかもとこーひー
@sakamotocoffee
で、見つかると思います。

他にも Twitter で何人かの方と濃く深いやりとりもあります。

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2012.08.20

超常連さんとはじめてのお客さんからのさかもとこーひーご感想届きました。

超常連さんとはじめてのお客さんからのさかもとこーひーご感想届きました。

8月の夏休みが終わると…お客様も店もなんだか夏の終わりを感じるのか、
アイスこーひーよりも温かいこーひーへシフトしていきます。

気持ちも身体も切り替えを求めているのでしょうか。
その辺の季節の移り変わりを考えながら、
どのようなキャラクターから
毎月の新しいこーひーのご紹介をするか考えます。

そんなこんなで、今日届いたお客様のご感想を紹介します。

まずは、超常連さん熊本のKさんです。

「久々の珈琲レポートになりますが、遅くなってすみません。

<ボリビアNSアルベルト>で感じたことです。
焙煎機が新しくなって、珈琲豆本来の香りが
以前にもまして、複雑にからみあって、
「ボキャブラ」が少ないので、文字で書くのに大変です(笑)
アルベルトは、香りの一声「カレー粉」を思わせながら
ピーナツオイル、そしてフローラルな花の香り
まぁ珈琲豆なのに、どうしてこうもミルフィーユみたいな
重なりがあるのって感じてしまいました。

味的には、クリーンなのに、キレよく酸味のバランスが
いいんですね。
私は夏にはほとんど<アイスコーヒー>を飲まなかった
(過去形に今年はなっちゃいました)のです。
その原因は、
1.喫茶店なんか大量に作り置きしていて、豆がそこまで
よくないので、ただ苦いだけとか、香りも時間がたって貧弱、
さらに氷を入れるので 「水?」と思うくらいの超アメリカンコーヒー
だったり、本当にアイスコーヒーに良い思い出がないんですね。

でも今年は、あまりの暑さに耐えきれず、自分でアイスコーヒーを
作ってわかりました。
「できたてのアイスコーヒーが美味しい!」って。
アルベルトは、日頃ホットで飲む豆の量より倍増して濃いめに
淹れて、急冷してみると、返って後味のキレがホットよりも
「いいね!」になって、ゴキゲンでした。
冷めた珈琲を飲むと、豆の善し悪しがさらにわかる気がしました。

今年の夏の発見です。
(1杯分豆で冷凍しておいたパナマエスメラルダ」も ホットと違った
楽しみができました。)

いろんな珈琲豆焙煎屋の豆もちょこちょこ買って、お試ししますが、
結局長く続いているのはさかもとこーひーさんです(本当です)。

毎回一言メモありがとうございます。
ハガキもしっかり使わせてもらっています。
ありがとうございます。」

Kさん、いつも、ありがとうございます。
素晴らしいご感想、励みになります。

次は、さかもとこーひーを飲むようになってふた月の
博多のAさんです。

「今日は、マンデリンと♪ボリビアと♪ニカラグア♪を飲み比べ♪

実は、僕はマンデリンが1番好き♪
独特の風味があって飲み終えた後に
フッ!って香りが鼻に漂ってくる部分が心地よい♪
柔らかな優しい、何だかまぁ~るい風味♪

こーひーをストレートで飲んでいるのに
後から忘れた頃に予想外のフックで打たれて
気持ち良くなる感じがたまらない♪

今まで飲んできた、マンデリンは色々な意味で
マンデリン臭さが目立って雑味を見ないふりして
飲んでいたけど・・・

このマンデリンは、嫌な臭さが無く
マンデリン特有の優しいまぁ~るい甘みがあって
冷めてくると、その甘みや独特の個性を持った
香り(何かのスパイスのような・・・)が、際立って
マンデリンの良い部分を存分に引き出してくれてるので
余計に美味しく感じもっとに好きになってしまった♪

ボリビアはそれとは反対で、
まさにフルーツの酸味って感じ♪
とても軽くて、でもはっきりした芯がありそして柔らかい♪
マンデリンを飲んだ後だったから余計に感じたのかもしれない!

ただ、嫌な酸味ではなく爽やかな上品な酸味♪
何だかよく解らないが、オレンジの皮を少し入れたような・・・
感じで、マンデリンがフックなら、
こっちはストレートパンチだ!って感じかな♪

ニカラグアは、嫁さんが
『私はこれが1番好き♪』って言ってました♪
このニカラグアは、ボリビアによく似た感じなんだけど
ボリビアよりもなんとなく繊細で上品?
(これも決して味が弱い訳ではなくて)
後味の余韻がなんか違う・・・

ボリビアはカカオ的な後味な気がするんだけど・・・
ニカラグアは、別のほのかに日本的な?甘みが
少し長く続く余韻って感じがする♪
凄く上品なこーひーだと思った♪

最近は、暑くてアイスコーヒーばかり飲んでたけど
嫁さん曰く・・・
『こーひーは、ホットの方がこーひーらしくて好き♪
ホットを飲むとホットするね~♪』と・・・
軽い親父ギャグを言い放ち・・・
リラックスしたのか、そのまま
寝てしまった・・・・(^^;」

Aさん、ありがとうございます。
奥さんの反応は、女性のお客様によくあることなんで驚きませんが、
Aさんは、男性で、しかも若くは無くなってきた。
そんな年齢の男性の言葉と感覚に驚いています。
素晴らしいです。

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2012.08.19

「味覚の怖さ」

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*9/2(日)都合により臨時休業いたします。ご不便おかけしますが、よろしくお願いします。

夏休みでゆっくりとできましたが…休み明けからの猛暑には参りました。休み明けなので、夏といっても焙煎量が多かったんですが、焙煎途中からクラクラしてきました。焙煎終わってクールダウンしても…午後になると店全体が熱せられている感じで…ボーッとしてしまいます。そんなんでも…ご注文のメールに焙煎の暑さを気遣ってくださるお言葉が添えられていると、ほんと励みになります、ありがとうございます。

そんなこんなで…お休み中に都内に出かける用事があって…それだけではもったいないので、近くのカフェを探しては寄ってみました。

それと、友人から最近頑張っているロースターの豆もいくつか届きました。さらに、常連さんが色々な店に行っては教えてくださるので…ここ数年に開店したようなカフェやビーンズショップのコーヒーを味わう機会が増えています。

で、感じることは…開店間もない店から10年以上のキャリアの店まで…なんなんだろうこのレベル?…これって、同好会?…。

かなりのクオリティの素材が流通するようになっていますので…勿論、そんな中でも、上中下とありますが…それほど大きな問題は無いのですが…焙煎が???

あるエスプレッソメインのカフェでは…暑かったので、まずはアイスラテを頼み、その後、エスプレッソやカフェプレスのコーヒーを飲もうと思っていたんです。それが、ひと口飲むと、焦げの苦味と辛味、しばらくすると重い酸味で、珍しく残してしまいました。で、そのまま帰りました。

あるスペシャルティコーヒーのロースターの豆は…やはり不快な酸味と苦味で、スペシャルティコーヒーの爽やかさも心地よい甘さの余韻もありません。冷めると、さらに不味くなっていって、怒りさえ憶えました。

勿論、そういった店はたまたまだったのかもしれませんが…個々の店の云々は別にしても…味覚の怖さを改めて感じました。多分みなさん、ご自身のコーヒーを美味しいと思っているんだと思います。

僕自身も…修業時代から独立してからの30年、いつも自分が美味しいと思うものしか販売してきませんでした。

しかし…自分の味覚は自分しか分からないという怖さをズーッと感じています。同じものを食べたり飲んだりしていても…各人が同じようには感じていない怖さですね。僕が美味しいって感じても…他の人が美味しいとは限らないですよね、当たり前なんですが…。(だから、美味しさって何なんだろう?って、38年追いかけているんですね。)

そういった「怖さ」「恐れ」を感じていないんじゃないかと思ったのです。

特に、コーヒーでも紅茶でもお酒でも、液体のものは、歯ごたえが無いし、噛んでいる時間が無いのでスーッと口の中を通り過ぎていってしまいます。なので、液体の味覚はちょっと厄介なんです。

そんな液体の味覚を仕事にする怖さを感じることから…素材から焙煎、ブレンド…そして、お客様とのコミュニケーションと丁寧に積み重ねることを大切にするのではないかと思うんです。

ましてや、ビーンズショップの場合、お客様がどう淹れて、どう飲んでいるのか?…お好みは?…自分が焙煎して、自分で淹れて飲むのとはだいぶ違う可能性大なんですね。

なので…上手な淹れ方を否定して…さかもとこーひーの基本的な淹れ方を伝えているんです。コーヒーメーカーでも、カフェプレスでも、基準の粉の量とお湯の量…細か目の挽き、95℃以上の熱湯…それできちんと淹れられるようにしています。(なので、ドリップの名人が、湯温を下げて、粗挽きにして、点滴抽出したら、さかもとこーひーは台無しなんですが…。)

お好みも…難しいことは避けて、気軽にガブガブ飲みたいって方から…それぞれの豆の魅力をしっかりと感じ味わいたいって方まで…優しい味わいからしっかりとコクのある味わいまで…色々です。

プロとして、お客様の満足に集中するからには…やはり「味覚の怖さ」を忘れないことがポイントなんだと改めて感じたのです。

素材だけスペシャルティコーヒーではお客様が迷惑ですからね。

そうそう、都内に行った時に、仲間との食事で、ワインを中心にしたお店に行ったんです。まぁ、気軽な店ですが。で、フォアグラとか鹿肉を頂いたのですが…まぁ、あれが普通なのかもしれませんが…サンク・オ・ピエのフォアグラや鹿肉が基準になっていますので…その雑な火の通し方にビックリしました。

両方ともに、見ただけで雑な火加減が分かってしまうんです。食べたらもっと分かります。調理している人は満足しているんでしょうか。それ以上のイメージが無いのでしょうか。高いとか安いとかの問題とは別に、目の前の素材をどう美味しくするかって…イメージと技術の問題ですからね。頂きながら…スペシャルティコーヒーのことを考えてしまいました。

数日前に、横尾忠則さんがTwitterで以下のようにつぶやいていました。

「真面目なアートは駄目です。不真面目なアートも駄目です。何をやってもアートはアートでしかないんです。」

「アーティストである以前にアルチザンでありたい。このことはぼくのアートの原点だ」

「芸術家は朝起きて、「さて今日は何をするか」と考えるが、職人はやることが決まっている。」

「朝起きて、やることが決まっていることほど自信が持てることはない。」

「職人の肉体は魂を呼び寄せる能力(技術)を知りつくしている。」

「芸術家の中から名人は出にくいが、職人には名人がいる。」

なーるほどなー!と思いました。

コーヒーはアートでは無いので…常に、職人としての仕事を考えていますが…「芸術家は朝起きて、「さて今日は何をするか」と考えるが、職人はやることが決まっている。」…これは、膝ポンでした。「スペシャルティコーヒーはクラフト」のはずなのに、なんだか同好会レベルが目立っています。

「この味を知ることができて幸せです。」…お客様にそう言ってもらえるようなこーひーをお届けしたいと思っています。

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2012.08.13

 「ブラジルCOEベラビスタ、ケニア・カリンドンドウ、グアテマラ・アゾテァ、ユニティ2012」

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*8/12(日)-16(木)夏休みになります。ご不便おかけしますが、よろしくお願いします。

猛烈な暑さがきたと思ったら…数日で少し和らぎました、ひと安心です。毎年、カーッと強い日差しを感じる度に…さかもとこーひー開店前のポスティングを思い出します、あの日は暑かった。でも、暑さに負けず必死にポスティングしましたね、今思えば若かった。

それが、あっという間に…あれから19年、お陰さまでなんとか19周年を迎えることができました。お祝いのメッセージをたくさん頂きまして、ありがとうございます。本当に励みになります。振り返れば…19年間で、使っている素材のクオリティが飛躍的に向上し…素晴らしいお客様に恵まれ…素材とお客様の間でこーひーの美味しさの可能性を追いかける理想的な商いになってきています。

流石に体力の衰えを実感していますが、コンデションは良いですし…クリエイティビティはますます旺盛になっていますので…まだまだ、これからです。元気に頑張っていきますので、ご期待ください。

さて、この「プロのつぶやき」を書いたら…幕張本郷サンク・オ・ピエさんにかみさんと一緒に「夏休みのおつかれさまランチ」へ行ってきます。8月9月のコースを頂きます。フランス産桃のソルベと白ごまのブラマンジェに合わせたサンク・オ・ピエブレンドのマリアージュはどんな感じになっているでしょう…ワクワクします。

そんなこんなで…次々と通関が切れている新着豆の中から…8月の新しいこーひーのご紹介です。今回は…ブラジルで初めてのナチュラルコーヒーのみを採り上げたカップオブエクセレンスから「ブラジルCOEベラビスタ」…お待たせしました、ケニアのトップクオリティ新着豆「ケニア・カリンドンドウ」…昨年ご紹介して人気だった「グアテマラ・アゾテァ」…19周年アニバーサリーブレンドの第2弾「ユニティ2012」の4つです、お楽しみください。

【ブラジルCOEベラビスタ】
10年程前のブラジル農園訪問で…その頃はカップオブエクセレンスが年々成長しはじめた時ですが…ナチュラル式(収穫した実をそのまま乾燥させる伝統的な精選処理方法)は、選別のし辛さ等により、味わいのきれいさに問題があり…ブラジルのカップオブエクセレンスではパルプトナチュラルという方法の豆が高得点を得ていました。

しかし、その訪問で、実験的に作られた徹底的に選別されたナチュラル式の豆を紹介されたのです。その時の興奮を忘れません。なぜなら、そこには水洗式やパルプトナチュラルには無いナチュラル式特有の魅力がきれいな味わいとともに際立っていたからです。

その後、数年すると、そのようなナチュラル式の豆が流通するようになり、ブラジルだけでは無く、中米でも作られるようになりました。さかもとこーひーでも毎年使ってご紹介しています。

資料の一部をご紹介します…「今回ブラジルで初めてのナチュラルコーヒーのみを採り上げた Cup of Excellence Competition が開催されました。ブラジルの90%以上はナチュラルコーヒーで、ブラジルでは以前から独自のLateCompetitionを開催していましたが、完璧にCOEのプロトコルを用いて、ナチュラルのCup of Excellenceが実施できたことにより、今後多くの生産者が参加する可能性が高まり、ブラジルスペシャルティコーヒーのさらなる発展が期待されています。」

そして、このブラジルのナチュラルコーヒーのカップオブエクセレンスのカッピング会に参加した時に…またまた興奮しました。この10年の生産者の可能性へのチャレンジ、ブラジル伝統のナチュラル式の魅力への誇りが香りや味わいになって伝わってきたからです。

さて…その「ブラジルCOEベラビスタ」です。

まず、印象的だったのは…上品できれいな味わい…さらに、ナチュラル式特有の柔らかな甘さいっぱいの口当たりの素晴らしさを感じました。その柔らかな甘さいっぱいと一緒に穏やかなフルーツ感に包まれると、味わうことに集中していきます。

少し気を落ち着けて味わうと…オレンジ、フローラル、アプリコット、ピーチと魅力的なキャラクターが顔を出してきます。冷めてくると…ライムのようなキャラクターが前に出て来て、柔らかな甘さとシルキーマウスフィールをより際立たせています。この柔らかな甘さとシルキーマウスフィールと呼ばれる口当たりの繊細さがこの「ブラジルCOEベラビスタ」を伝統的なナチュラル式とは思えない上品さに仕上げているんだと思います。

完全に冷めると…ココアとスパイシーな余韻が出て来て、この「ブラジルCOEベラビスタ」にさらに味わい深い魅力を感じます、お楽しみください。

2100円/250gパック(税込み)

【ケニア・カリンドンドウ】
お待たせしました…少しお休みしていたケニアのトップクオリティが届きました。ケニア・カングヌ、ケニア・キアラガナ、ケニア・カンゴチョ、ケニア・ンディアラ…と、同じケニアのトップクオリティでも様々なキャラクター、魅力をご紹介してきました。

今回の「ケニア・カリンドンドウ」は…ナイロビより北に121km、ニエリ地域マシラ地区 、標高1770mのカリンドゥンドゥ農協の素晴らしいコーヒーです。

まず…華やかさと鮮やかな味わいが印象的でした。ケニア特有の豊かな味わいがクリーミーな円やかさに包まれています。香りは…フローラルにフランボアーズが加わって、より魅力的になっています。さらに…明るくキレの良い味わいにオレンジのキャラクターが重なって…冷めると紅茶のアールグレイのような余韻になり、味わいをより深くして行っています、素晴らしい余韻だと思います。お楽しみください。

1890円/250gパック(税込み)

【グアテマラ・アゾテァ】
新着豆が続きます…去年はじめてご紹介して人気だった「グアテマラ・アゾテァ」を値下げしてお届けできます。この素晴らしいクオリティ、魅力をたくさんのみなさんにお届けできるようになってとっても嬉しいです。(去年の1890円が1575円にできました。)

グアテマラのメインの産地アンティグア地方の際立つ魅力いっぱいで…僕がいつもグアテマラに求める…特徴的なフローラルとハニーライクさが豊かに香り…余韻まで心地よく楽しめます。同時に、味わいは、柔らかできめ細やかな甘さが伝わって来て…上品さが印象的です。

さらに、ゆっくりと味わっていくと…円やかなラズベリーにほのかな柑橘系が寄り添って…とっても明るく切れの良い爽やかさに繋がっていると思います。余韻の柔らかな甘さは本当に素晴らしいですね。この柔らかな感じと、キレの良さが相まって…上品さを支えていると思います。まずは、今年のグアテマラの第一弾をゆっくりとお楽しみください。

1575円/250gパック(税込み)

【ユニティ2012】
去年の「ユニティ2011」がとっても好評で…今年も同じキャラクターで「ユニティ2012」を仕上げました。さかもとこーひー19周年記念感謝のブレンド第二段です。

トップクオリティの豆だけを使い…色々なキャラクターがひとまとまりになった洗練さ繊細さと同時にさりげなく複雑なコクをイメージしました。

使った豆は…「グアテマラ・アゾテァ」に「ケニア・カリンドンドウ」と「コロンビアNWミラフローレス」「コロンビアCOEブエナビスタ」です、贅沢でしょ。これを…洗練、繊細を大切にして…ジャズのトリオが、ある瞬間にひとりひとりが消えて、トリオというひと塊になって圧倒されることがありますが…そんなひと塊のブレンドにしたいとイメージしました。

まず、最初の印象は…透明な味わいから…フローラルとシトリック系の香りが浮かび上がり…繊細なシルキーのような口当たり…そして、「グアテマラ・アゾテァ」のハニーライクさが顔を出して…全体の明るい味わいから、余韻の長い上品な甘さへと続いていくと思います。飲み終わった後に、すーっと柑橘系のフローラルな香りが上がってくると笑顔になります。かなり渾身のブレンドになりました、お楽しみください。unityを辞書引くと…ひとまとまり、統一といった感じの意味なので「ユニティ2012」としました。

1575円/250gパック(税込み)


「この味を知ることができて幸せです。」…お客様にそう言ってもらえるようなこーひーをお届けしたいと思っています。


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2012.08.12

夏休み特集「スペシャルティコーヒービジネスのイノベーション 13」

前回は、
「好きなコーヒーで、幸せなライフスタイルを」するためには、

「のんびりした幸せなライフスタイルは、
現実の競争を勝たなくても負けないことが
必要です。」

「お客様は自分の店だけで買っているわけではないし、
お客様といっても多様なお好み、価値感があります。
どこで買うかはお客様に100%決定権があります。」

「選ばれなかったらお店続けられません。
経営にハンデキャップは無いのです。」

と、いうことを書きました。

別にそんなに儲けなくても良いんだ、
好きなコーヒーで、
食べて行ければ…。

そう思って、
この業界で38年、
独立して30年やってきました。

スペシャルティコーヒーに踏み込んでからも、
頑固に、家庭向けに、セールもしない、
ボリュームディスカウントを考えたのは僕が関わっていましたが、
さかもとこーひーとしては、

多様な魅力を楽しむスペシャルティコーヒーで、
家庭向けに500gパックで安く売るのは、
どうも違うなと思い、
すぐに止めてしまいました。

今は、500gボリュームディスカウントが広がっていますが、
どうも最初の主旨を知らないで、
表面ばかり真似しているケースが目立ちます。

僕に聞けば、表に出ない考え方とポイントを教えてあげますよ。

おっと、横道にそれました。

で、今日のテーマは、
手段の目的化です。

まぁ、日本中にみられることですが…。

素晴らしい素材を仕入れることは手段です。
農園主とコミュニケーション取るのも手段です。

カッピングスキルを向上させるのも手段です。
バリスタのみなさんがエスプレッソやラテの
スキルを向上させるのも手段です。
焙煎技術を磨くのも手段です。

色々なコンテストがあるのは素晴らしいです。

それを目標にすることで、
モチベーションがアップし、
スキルアップのスピードが上がるし、
情報も増えます。

最近、キャリア4年程のロースターの方と
やりとりがありました。

あるグループに入っているそうです。

焙煎にも、
売り上げにも、
大きな壁を感じているようです。

僕がドリップバッグについてブログに書いていることから
興味を持ったようです。

やりとりの中から、
その方の豆を送ってくれました。

本人は悩みと同時にそれなりの自負もあったと思います。

その豆をカッピングして怒りを憶えました。

スペシャルティコーヒーの爽やかさも香りも余韻の心地よさも
全くありません。

重い味わい、冷めるとますます不快になります。

しかし、これが日本のスペシャルティコーヒーの
現実の側面なんでしょう。

この焙煎で、
ドリップバッグにして、
何の解決になるのか。

それらの原因が、
手段の目的化にあると思いました。

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2012.08.06

「プロのつぶやき650回記念・さかもとこーひーの尖った仕事」

20120805_logo

*8/12(日)-16(木)夏休みになります。ご不便おかけしますが、よろしくお願いします。

おゆみ野店に移ってきてもうすぐ4年になりますので…店の屋根や壁の外回りが汚くなってきていたので…きれいにペンキ塗ってもらいました。店の前は交通量の多いバイパスなんですが…ペンキの剥げが無くなり、信号で止まった車内からもきれいに見えるでしょう。

この4年間で店の外も中もお花できれいにしてきました…で、駐車スペースの奥でガーデニングしているんですが、お隣との間が味気ない金網のフェンスなので…フェンスに合わせてラティスを作ってもらうようにしました。

これで、最初にイメージした感じにかなり近くなります。女性のお客様はほんとみなさん、外も店内もお花を楽しみにしてくれるので、もっときれいにしていきたいですね。(さかもとこーひー開店当初からの常連さんで、フラワーアレンジのSさん、ガーデニングのHさんがとってもよくしてくれるので、助かっています♪)

そんなこんなで…HPスタート以来、毎週アップしてきた「プロのつぶやき」が650回ということで…記念に何か書いてみます。

ではではと…「600回記念・焙煎は、技術とイマジネーション」を読み直してみました。

因みに…500回の時は…「山本夏彦翁の「世は〆切」はしっくりきます。今回、プロのつぶやきが連載500回目になって、すっかり表紙の色が変わってしまった「世は〆切」を本棚から引っぱり出してきて、久しぶりに読み返しました。)2009年8月30日…そんな感じでした。

「毎月また毎週〆切が追いかけて来て、そのつど切りぬけているうちいつか十年二十年たったのである。」「「世は〆切」というよりほかない。」「世は〆切というのは何も原稿のことばかりではない。」「浮き世のことはすべてそうだと言うつもりで紙幅が尽きた。」…ほんと、この言葉を噛み締めてきた職人人生でした。

600回記念は…焙煎は、技術とイマジネーションということで…「先日、新しい焙煎機を発注しました。今までの、焙煎機では、進化する素材と技術に追いついてこれなくなってきたと感じたからです。もともと、焙煎機は職人の道具なんで…業界には次から次へと目新しい焙煎機に替えていく人もいますが…僕としては、道具と自分が一体化して、道具を手足のように使えないと、思ったような仕事が出来ないと考えているんです。」…そうそう、今使っている焙煎機を発注した時でした。

で、幕張本郷サンク・オ・ピエのシェフの…「うちの厨房のガス台がプラックというちょっと特殊なガス台なんです。」…と、プロ専用の特殊なガス台の話しから…「“とりあえず食える”という事と“最高に素材の魅力が引き出されて美味しい”というレベルの違い、、、。そのあたりをずっと追求してきたわけです。肉や魚を焼くなんて本当に誰にでも出来ることなんですが、そんなシンプルなことをちょっとマネの出来ないレベルにまで高めたいという気持ちでずっとやってきて、最近だいぶ上手になってきたような気がします。もう50過ぎましたからね、、、。ちょっと一人前になるのに時間かかりすぎですが、シンプルなものほど奥が深いです。」…そんな、お互い共通する「技術とイマジネーション」に持っていってました。

日本にスペシャルティコーヒーが紹介される導入期からスペシャルティコーヒーに関わってきて…ずーっと業界を横目で見続けていますが…この「“とりあえず食える”という事と“最高に素材の魅力が引き出されて美味しい”というレベルの違い」をまさに実感しています。

素材が素晴らしいだけに…クオリティの低い素材と比べれば、それだけで"とりあえず飲める"レベルまでは焙けるでしょう。家庭で焙煎する方も増えていますし、その楽しみはとっても好感もてますし…この業界はまともに焙煎したことないのに、いきなり独立開店する人がとっても多いように感じます。まぁ、10年20年焙煎してもずーっと同じレベルを右往左往している人も多いですが…。

"とりあえず飲める"と“最高に素材の魅力が引き出されて美味しい”というレベルの違いを今迄も追求してきましたし、これからも引退するまで追い続けるでしょう。

先週の土曜日は、毎年夏の恒例のシャンパーニュ尽くしのワイン会でした。その時に後ろからスッと一枚のメニューが差し出されたんです。それはサンク・オ・ピエ8月9月のコース http://plaza.rakuten.co.jp/cinqchef5/diary/201208020000/ でした。

で、そのデザートが…「アプリコット入りアーモンドケーキ、フランス産桃のソルベ、白ゴマのブランマンジェ」です。これに合わせたブレンドをよろしく!ってことです♪

次の料理が出てくる迄…気もそぞろでメニューを読み込み…デザートをイメージしました。ポイントは桃のソルベですね。桃に合わせるのならパカマラ種かな。でも大粒だからブレンドに使うと、片寄ってブレる危険があるし…。桃のスープにはミントがよく合うからボリビアNSアルベルトも使えるかな。

まぁ、そんな感じで翌日…無事、ブレンドして、届けました。ちょうど、昨日土曜日来店されたご近所のMさんが誕生日で、奥さんが桃のケーキを作っているとのことなんで…サンク・オ・ピエ用のブレンドを少し作ってプレゼントしました。僕も気になったので…最近親しくして頂いているおゆみ野のパティスリーメグンさんに行って…ちょうど旬のまるごとピーチともうひとつ桃のデザートを買って来て…そのブレンドでおやつにしました。

結果は、ひと安心♪…うまく桃を引き立てています。Mさんからも感想のメールが届き…喜んでいただきました。

サンク・オ・ピエのシェフには…「今回は桃のソルベがこーひーにとっては曲者のはずなんですが、合わせてみると違和感全くないです。昔からの知り合いのように桃やアプリコットとなじんでますね。しかもこーひー自体がとても上品!(当たり前のことですが、、、)ゴマのブランマンジェも炒りゴマを使わなくて正解でした!炒りゴマでゴマの風味がたちすぎていたら、このこーひーには嫌われてしまったかもしれません。 楽しい食事の〆が、さかもとこーひーによってより幸せな時間になると思います。紅茶党の方にもぜひ試していただきたいと思います。重く苦い雑味が多いようなそこいらのまずいコーヒーとは違います。むしろ綺麗なお茶に近い味わいなんですよ。さかもとこーひーは、、。」…と書いて頂き、今回もうまくいったようです。

で、長くなりましたが…やっとまくらが終わり、テーマの「さかもとこーひーの尖った仕事」のお話しをいたします。

最近、家でも会社でもさかもとこーひーを使ってペアリングに勤しんでいるMさんは…ひとつひとつのデザートに合わせたこーひーならばなんとかイメージできそうだけど…3つに合わせるってどういうことなんだ!!…って唸っていました、まぁ、それが仕事ですからね♪

で、若い仕事仲間に聞かれるんですが…焙煎できて、ブレンドできて、お菓子や料理のことも分かっていて…それに合わせてブレンドするのは自分には出来なくても、まぁ坂本さんなら出来るってのは理解できるんだけど…打ち合わせもしていないのに、無茶振りでくる3つのデザートにマリアージュする素材がいつもいつもタイミングよくありますよね?…ってことです。

まぁ、それは…シェフも僕もその季節を感じながら、メニュー考えていますから、当たり前と言えば当たり前なんです。ベースになるものはどこか底流で通じ合っているんだと思います。それぞれが、季節感をもって、素材を準備し、メニューを考えていますから…自ずと、どこか相通ずるものがあって…ブレンドしようとすると、不思議と前もって準備されたように、ドンピシャの素材があるんですね。

(勿論、これがなくちゃ出来ないなんて、狭い感覚ではなくて、手持ちの中から融通無碍に選択するんですが…これは、一定の修練を積んだ職人ならみなさんできることでしょう。)

また、なんの打ち合わせも無い、ほんとジャズのアドリブ的なアプローチですから…毎回毎回、最初は少し緊張するというか、集中します。不安は無いですが…ドキドキはありますよね。

ただ、ジャズのアドリブもたんなる思いつきとは違って、ルールもあるし、それぞれの素養や技術、センスも問われます。それと同じなんだと思います。料理やデザート、ワイン、こーひーに対する感覚や基礎知識、技術もあります。

(ポイントは桃のソルベですね。桃に合わせるのならパカマラ種かな。でも大粒だからブレンドに使うと、片寄ってブレる危険があるし…。桃のスープにはミントがよく合うからボリビアNSアルベルトも使えるかな。…この辺は、桃にミントを知っていたり経験していたり…ボリビアのほのかなミントキャラクターを使いこなしていたり…しているから、一瞬でイメージできるんです。)

全くの初対面だと完成度高まらないと思いますが…もう8年くらいだったかな?、お互い味わっているからこそできることなんだと思います。

余談ですが…達郎のファンクラブ会報で…3シーズンツアーしたバンドのサポートミュージシャンについて…「演奏が上手い人ってね、往々にして多弁になるんです。バンマスとしてはそれを抑制する必要があるんだけど、録音を聴く限り、今回はそういう所を越えて、自然な抑制が出て来ている。」「上手い人たちって、一歩間違えると隙間に飛び込んで主張しようとする。」…そんなことをインタビューで言っていました。

「ボーカルのバッキングとしての整合性」「アンサンブルとしての各自のポジションが自覚的になってきた。」…ってことのようです。「音の隙間がはっきりと見えると。」…これなんか、とっても勉強になります。

さかもとこーひーとしては、こーひーの多様な魅力をいつも意識しているんですが…何にも考えないでこーひーでひと息つきたい時…届いたばかりのこーひーの魅力をしっかりと味わいたい時…家庭での食後やおやつと一緒にこーひーを楽しみたい時…職場や出張や旅先で…それぞれに合った魅力をイメージしています。

サンク・オ・ピエのデザートに合わせたブレンドでは、まさに、ボーカルのバッキングとしてのサポートミュージシャンのように…その食事のひととき全体が華麗なバンドサウンドに包まれるようなイメージになったら嬉しいなぁーと思ってます。どうやら、なかなかいい感じになってきたようです。

「香りと味わいの隙間がはっきりと見える。」…なんて最高ですね。

新しい焙煎機になって半年がすぎ…ひとつひとつのこーひーの魅力アップを進め…そこからカフェデイジー、カフェフィガロといったいつでもどこでもさかもとこーひーを楽しめるようにもなりました。

これからも…「いつでもどこでも」から「尖った仕事のこーひー」まで…暮らしの中のこーひーを追いかけて行きます。

「この味を知ることができて幸せです。」…お客様にそう言ってもらえるようなこーひーをお届けしたいと思っています。

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2012.08.05

好きなコーヒーで、幸せなライフスタイルを「スペシャルティコーヒービジネスのイノベーション 12」

マックがどうした、コメダ珈琲がどうした、スタバがどうした…
めんどうなことをグダグダと書き続けていますが…

まぁ、喫茶店やりたいとか、カフェしたいとか、
自家焙煎でコーヒー屋したいとか…

そういった人は、
そんなに儲けるつもりはないから…
好きなコーヒー仕事にして、
幸せに暮らしたい…

そんなライフスタイルだったり、価値感だったりだと思います。

今書いている僕自身が10代の頃から、
のんびり喫茶店しながら本読んだり、映画観たりしながら、
暮らしたいって思ってましたしね。

今でも、
コーヒー関連であってもやりたくないことは一切しませんし、
素晴らしいお客様に恵まれて、
あいかわらず自営レベルの商いですが、
なんとか子供を学校だして、
好きなこーひーで、
好き勝手に暮らしています。

最近の若い人の価値感を見ていても、

「ビジネスの成功よりも暮らしの安定」

「成功と関係のない幸せを多くの人が求めている」

「仕事よりもライフスタイル」

って、感じが伝わってきます。

これって、40年前の僕と重なっています。

そこでです。

そんなのんびりした幸せなライフスタイルは、
現実の競争を勝たなくても負けないことが
必要です。

お客様は自分の店だけで買っているわけではないし、
お客様といっても多様なお好み、価値感があります。

どこで買うかはお客様に100%決定権があります。

選ばれなかったらお店続けられません。

経営にハンデキャップは無いのです。

成長期ならば、
成功している店の真似、
欧米のパクリでも、
なんとかおこぼれに預かれたでしょう。

衰退期、成熟期の今、これからはかなり厳しいです。

その為には、学んでいかなければ
「好きなコーヒーで、幸せなライフスタイル」
なんて画に描いた餅です。

ましてや、独立にはけっこうな額の資金を投資します。

手っ取り早くハッタリで通用するほど甘くないですからね。

そんなこんなで、
「スペシャルティコーヒービジネスのイノベーション 」を
書いて行きます。

業界に不足している情報だから…。

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2012.08.04

続・カンブリア宮殿コメダ珈琲に学ぶ「スペシャルティコーヒービジネスのイノベーション 11」

前回が7/28の土曜日でしたので、
1週間振りになってしまいました。

真夏ですから、店はそれほど忙しく無いのですが、
なんだか毎日することが多くて…。

そんなこんなで、
続・カンブリア宮殿コメダ珈琲に学ぶ
「スペシャルティコーヒービジネスのイノベーション 11」
に進んでみようと思います。

コメダ珈琲の安田社長ははっきりと言ってました。

「昔ながらの喫茶店がチェーン店に駆逐されていったのは…

1店舗当りの売り上げの規模に問題がある。
特に駅前立地は東京だと商業立地は1坪4-5万円。

そういうところで、
喫茶店は1日の売り上げが4-5万円。

これでは、ビジネスモデル的にやっていけない。」

こんな内容でした。

僕が繰り返し書いている、
年間一人当たりの粗利が400万円届かないのが
喫茶店であるというのと表現が違うだけです。

それをマスコミは、
情緒的に最近は昔ながらの喫茶店が無くなって云々…。

ノスタルジーで何を言っているのかと思います。

ただ、
喫茶店が勝手に無くなっただけで、
喫茶店のニーズが無くなったわけでは無いとも
言っています。

まぁ、そこをコメダ珈琲は掬い上げていますからね。

でも、その為には、個店レベルでは解決しないし、
立地、規模、商品、スタッフ、教育等々作り上げた
真似の出来ない仕組みがあるからです。

恐ろしい。

ベースにあるのは、客数ですね。

カフェをしたいコーヒー男子は
客数を真剣に考えないと、

10年じゃ短いですね、
20年30年と強い店には出来ないでしょう。

で、浮かんだのは、
これは本来ファミレスが狙っていたお客さんなんだということです。

ファミレスは40年35年前に
輸入文化の目新しさで一気に成長しましたが、
拡大優先で、効率化効率化をすすめ、
自ら価値を失い、
お客様から見放されてしまいました。

コメダ珈琲は、
ファミレスが苦しんでいる朝の時間から繁盛し、
ランチも午後も夜まで繁盛している。

ファミレスの苦戦は、
ランチはある程度入っても、
夜が苦しいところです。

夜入らないと利益性悪いですから。

しかも、
コメダ珈琲は、
ファミレスよりも、
内装も設備も軽装備でローコスト。

商品も効率優先のファミレスよりも、
調理が簡単、料理器具も大したものいらない。

調理のトレーニングも必要ない。

TVでは言ってませんでしたが、
数年前の専門誌では、
コーヒーは工場で集中して抽出し、
各店舗に配送、店舗では温めるだけという徹底。

で、喫茶店のメニューで、
シロノワールというヒット商品を作り、
ボリュームたっぷりのサンド等で、
けっこうお値打ち感つくっています。

怖いですね。

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