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2013.06.09

プロのつぶやき694「有機夏みかんのジュレや濃厚木イチゴのソルベとこーひー」

20130609
プロのつぶやき694「有機夏みかんのジュレや濃厚木イチゴのソルベとこーひー」
先週の月曜日は「グアテマラ・エルインフェルト」と「エルサルバドル、カップオブエクセレンス」のカッピング会があり…水曜日は「グアテマラ・エルインフェルト」のオークションがありました。オークションでは「グアテマラ・エルインフェルト・パカマラ」のロットのうち、自分の評価が一番高かったロットを確保できました。(もっとも、カッピング会の参加者の中では他のロットの人気が高くて、不思議だったり、人気が無いことは落札しやすいとほくそ笑んだりでしたが…。)
明日月曜日は「ベストオブパナマ」と「ホンジュラス、カップオブエクセレンス」のカッピング会がありますので、参加してきます。日本にいながらその年のその国の頂点と言える豆を一気にカッピングできるのですから、恵まれています。
そんなカッピング会でも参加者が溢れる程多かったり、それほどでも無かったりと色々です。毎年通っていると、毎回見る熱心な方もいますし、最近来なくなった方、若く新しい参加者の方、大手のコーヒー会社の方もいらして、興味深いものです。
自分が欲しいロットを見つけるという目的の方もいますが…僕の場合は、トップクオリティの豆をカッピングすることで、そのクオリティやキャラクター、魅力を深く細かく感じられるようになるためのトレーニングの要素が大きいですね。
それによって、素材の魅力をしっかりと感じて、焙煎やブレンドによって、お客様がより魅力的に楽しんでもらえるように仕上げて行けるようになると思ってます。その辺が買い付けや輸入をされる方々と職人の違いでしょう。
そんなこんなで…先日、千葉市の住宅街の中にある隠れ家的な「本町厨房 Tetsu流」<a href="http://www.tetsuryu.jp/">http://www.tetsuryu.jp/</a> さんでひとりご飯してきました。元々フレンチの料理人だったりパティシエだったりしたシェフが自由自在に魅力的な料理お酒デザートまで用意していて、居酒屋的にも使えるご機嫌なお店なんです。
で、冬だったんですが…facebookで「ノルマンディ風りんごのフラン」の写真をアップしていて、あんまり美味しそうだったので、勝手にマリアージュするようにイメージしたブレンドを差し入れしたんです。
(ノルマンディ風りんごのフラン。ソテしたりんごをスポンジ型の底に並べてカルヴァドス(りんごのブランデー)を加えたフラン生地を流し込み、薄く切ったスポンジをそっと乗せこれまたカルヴァドスをたっぷりしみこませてオーブンで焼く、しっとりしていてお酒の上品な香りが口中に広がる。子供さんにはちょっと無理かな・・)
そうしたら…今度は先月「有機夏みかん、ハイビスカス、ローズヒップのジュレテリーヌ仕立て」という普通考えつかないようなデザートの写真もアップされたんです。(写真のデザートです。)
素晴らしい有機夏みかんを頂いたかなにかで、そこからこうなるかってデザートですね。まぁ僕は紅茶の店テ・カーマリー時代、もう30年前ですが、ハーブティー出していましたし、庭で育ててもいましたから、夏みかんにハイビスカス、ローズヒップときたら、酸味や甘さ、香り等イメージして…ブレンドしちゃったわけです。
その後シェフからメールで…「普通に考えたら紅茶向きとされそうな中あのこーひーは口の中ではんなりお菓子と溶け合いました。フレンチ系の人間の性でコーヒーは深煎りと勝手に決め付けていましたがまさに目から鱗、でした。やさしくて深い味わい、飲んでいてホッとしました。こーひーってほんとうにフルーツだったんですね。」…と頂きました。
で、先日ひとりご飯で伺った時に…「コーヒーは合うわけが無いのに、何故かピッタリと合っている不思議さ」って話しから…酸味や甘さに香りの話しに盛り上がっていきました。
デザートとこーひーのマリアージュといったら…サンク・オ・ピエとのコラボは年期が入っています。今年の6月7月のコースは…「世界一の地鶏フランスブレス産プーレを味わうコース」となっていて <a href="http://plaza.rakuten.co.jp/cinqchef5/diary/201306080000/">http://plaza.rakuten.co.jp/cinqchef5/diary/201306080000/</a>  前菜の次の「自家菜園の新玉ねぎの甘いピュレポタージュフォアグラのソテーを浮かべて」の写真見ただけで早く駆けつけたくなりましたが…メインの「世界一の地鶏フランスブレス産プレのポワレ、ジュを添えて」は写真だけで生唾ごっくんです。
で、デザートですが「マスカルポーネチーズのムース、フランス産グリオット(チェリー)入りパウンドケーキ、フランス産木イチゴの濃厚ソルべ」とシェフが言う通りで「味わいの濃さやニュアンスが違う3種類のデザート」なんです。
どれかひとつのデザートにマリアージュさせるのならイメージしやすいですが…組み合わせに強弱があります。さらに、ブレス鶏のポワレにはブルゴーニュの赤ワインでしょうから…そのワインから木いちごのソルベと自然な流れになっていますので…できたら、その自然な流れのままにきれいな余韻となって店を後にしたいのです。
さらに、マスカルポーネチーズのムースの口当たりがとっても繊細さがあるんです。勿論クリーミーで円やかです。濃厚なソルベに気を取られているとその繊細さを台無しにしてしまいがちです。
で、仕上がったブレンドは…「今回のデザートは軽くてまろやかなマスカルポーネチーズのムースとしっかり甘いパウンド生地に甘酸っぱいグリオット入りのケーキと濃厚で酸味がきいた木イチゴのソルベという組み合わせで強弱をつけてあります。もちろんあわせるこーひーは、さかもとこーひーサンク・オ・ピエのブレス鶏のコース専用ブレンドです。
今回もまたいい仕事してます!味わいの濃さやニュアンスが違う3種類のデザートに少しずつ表情を変えながら、心地よくデザートを上げてくれるこーひーです。特に一番コーヒーに合いそうにない木イチゴのソルベともまるで昔からの友人のように平然と語りあいますね。この辺のさかもとさんのブレンド能力にはいつも驚きます。」…ホッとひと安心して、あとはサンク・オ・ピエに予約いれるだけです♪
シェフへの返信は…「まさに、味わいの濃さやニュアンスが違う3種類のデザートとのマリアージュなんでバランスの取り方がポイントでした。ブレス鶏とブルゴーニュの赤ワインからの流れの木イチゴの濃厚ソルベも当然受け止めて…さらにマスカルポーネチーズのムースの繊細な口当たりもきちん受け止めないと台無しですから…シルキーな円やかさのコロンビア・ロスイドロスをベースにしてイルガチェフェとルワンダCOEルシジ・ムヘウエのクオリティの高い酸と甘さでソルベとパウンドケーキも引き立てるですね。」
「パナマ・エスメラルダ・ゲイシャ」も「グアテマラ・エルインフェルト・パカマラ」も自分が一番高い評価をしたロットを手に入れました。こーひーのヴィンテージを楽しむ準備が進んでいます。カップオブエクセレンスのカッピング会でも年々それぞれの豆を深く細かく感じ取れるようにトレーニングしています。
今回のような思いっきり尖ったデザートとのマリアージュの経験も増えています。さかもとこーひーはこの8月で満20年を迎えます。還暦が近づいてきましたが…10代では予想も出来なかった仕事になってきました。まだまだ張り切っていきますね。
「この味を知ることができて幸せです。」…お客様にそう言ってもらえるようなこーひーをお届けしたいと思っています。

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