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2013.09.22

プロのつぶやき709「今日は20周年さかもとこーひーの商いの話し」

20130922
プロのつぶやき709「今日は20周年さかもとこーひーの商いの話し」
台風が去って、秋らしくなってきました。昼は半袖、朝晩は涼しいこれからの季節が一番好きです。9/20(金)赤坂ACTシアターで「志の輔らくご中村仲蔵」を観てきました。大満足の3時間近いライブを終えて外にでると十六夜の月がビルとビルの間に浮かんで輝いていました。吹く風も気持ちよくいい夜になりました。
帰りには赤坂の「69ロールワン」という前から行きたかったラーメン屋さんに行きました。醤油ラーメンがガッツリ系のラーメンとは違って優しい味わいで、きちんととったダシの円やかなコクもあり、後味もきれいで、水もあまり飲まず、とっても美味しくて元気になりました。
8月末からスタートしている達郎の還暦ライブに、10月11月12月と行けそうなんですが…志の輔師も達郎も3時間に及ぶライブをひとりで引っぱり続ける技術とエネルギーに同世代としてほんと感心します。なによりも、落語や音楽を成り上がりの手段にしていないところが好きです。自分の好きなことを仕事にして、お客さんが増え続けているところにもエネルギーをもらっています。
そんなこんなで…今日は20周年さかもとこーひーの商いの話しをします。お陰さまで、さかもとこーひーは好きな仕事でなんとか食べられるようになったのですが…どんなに美味しいコーヒーをだしていてもそれで長く商いを続けられることはありません。それはレストランでもケーキ屋さんでも他の業種でも同じだと思います。
昔から同業の若い人には地域でお客さんが増えてちゃんと食べていけるようになるポイントをアドバイスしてきていますが…年とったせいなのか、最近は異業種の独立して1年2年の若い人に話しをすることが多くなってきました。ケーキ屋さんだったり、カフェやレストランだったりですね。美容院やエステや他にも色々とありますが…。
で、近所の独立して1年半くらいのケーキ屋さんのシェフが一生懸命で、色々と質問してきます。年は違っても、同じ自営同士、失敗は許されない立場ですから、なんでもアドバイスします。基本的に、誰にでも平等に話しをしますが…それで終わってしまう人と、食いついてくる人がいます。食いついてくる人には深い話しになっていきますね。
で、素直にアドバイスされたことを少しずつ実行していき、順調にお客さんが増えているのですが…話しをしていると、毎日の売り上げをとっても気にしています。まぁ、売り上げを気にするのは良く分かりますが…もうその日の売り上は終わってしまった過去なんです、取り替えしようがありませんし、愚痴がでます。経営者に愚痴ってる暇はありません。
その度に、売り上げよりも、お客さんを増やすことを考えることをアドバイスしています。正しく言うと、増やすと言うよりも、お客さんが増えるような店にするにはどうしたら良いか?ってことです。自分の店はどういったお客様に満足してもらいたいのかを明確にしないとはじまりません。お店だったら、その近所とか地域ですね。勿論、業種や店のスタイルによってその範囲は広がったり狭まったりしますけどね。
で、そのお客様に喜んでもらえるにはどうしたら良いのか、満足してもらうにはどうしたら良いのか、飽きられないようにするにはどうしたら良いのか等々考え、実行していけば良いのです。まぁ、それにはひとつひとつ階段を登って行くような地道な毎日が必要なんですが…流行に乗るとか、行列を作るとかそういうのとは違う地道な世界です。
しかし、それでも商売はそんなに上手くはいかないのが現実です。そんな中で、基本中の基本で忘れてはいけないことが…「お客さんに忘れられないようにすること。自分がお客さんを忘れないようにすること。」なんです。
ケーキ屋さんのシェフは僕と時々食事に行くんですが、知り合った頃彼が良く行っていたレストランがありました。評判の良い、素晴らしい人気のお店です。僕は行ったことがなかったので、そのお店に連れていってもらいました。噂通りのよいお店でした。
2回目は幕張本郷サンク・オ・ピエに連れて行って欲しいと言われたので一緒に行きました。彼は感激して、僕と何回かサンク・オ・ピエに行くようになりました。お店のスタッフとも行ったようです。
気がつくと1年以上経っています。最初に行った店にその後彼は1回も行っていないのです。勿論、不満があったわけでは無いんです。まぁ、サンク・オ・ピエとの出会いが衝撃的だったようですが…。パティシェとしてサンクのデザートに刺激を受けることもあるようです。ホテルに勤めていたこともあるようで…ホテルの仕事からは考えられないような料理に驚いたこともあるようです、その辺一般のお客さんとは視点が違っていて、食後サンクのシェフとの話しを横で聞いていても面白かったですね。
で、彼に言います。もし、そのレストランから売り込みやセールで無い絵はがきの一枚でも来てたら、1年以上行かないってこと無いでしょ?たまには行くんじゃないかな~?
でも、何の連絡も無かったら、気がつくと1年以上行っていないんだよね。それに、こちらはお気に入りのレストランのひとつであることは変わらないし、常連のつもりだしね。ハガキと言っても、割引やセールの来店お誘いDMだと又違ってしまうんですけどね。
お客さんが増えれば、あとから売り上げは付いてくるものです。売り上げだけ上げようとすると、お客さんとの駆け引きになって、最初は良いのですが、時間が経つと飽きられたり、他店に真似されたりして、果てしない競争になってしまいます。
世界的な大きな会社でよくありますが…最初急成長する時はお客さんのこと考えているんですね、もっともそれは他の会社がしていないお客さんが不満に思っているところに集中するんですが、で成長すると今度はお客さんを操作しようとします、或は競争相手に勝とうとします、戦いになってしまうんですね。なんか上から目線と言いますか…。あと、利益を高める為に、効率化という名で分からないように削っていくところがありますね。でも、お客さんはそんなこと感じ取ってしまいます。売り上げや利益の為って感じです、それらは結果なんですけどね。
お客さんにはそんなことは関係ありません。嫌になったらそこに行かないだけですからね。長くなりますので、もうおしまいにします。
お客さんを忘れないようにする、お客さんに忘れられないようにする、お客さんの立場になって考え実行する、で、お客さんが増えるようにしていく。
最後に、そんな坂本の話しをして欲しいと頼まれ、100人以上の社長さんたちの前でさかもとこーひーの商いの話しをすることになりました。まぁ、さかもとこーひーの話しですから、急成長とか拡大といったことではありません。職人として腕を磨くだけでは食べていけない危機があって、経営を学び、それによって職人として充実した仕事をできる環境を得て、お客様に喜ばれ、お客様が少しずつ増えるようになった話しです。一応、ご紹介しますね。 
<a href="http://lanchester-tokyo.jp/100th/">http://lanchester-tokyo.jp/100th/</a> 
うちの近所でも、時々小さくて素敵なお店ができて、スタッフから評判を聞いたりします。そんな店の多くが数年で閉めてしまうんですよね。勿論、それぞれ事情は違うんでしょうけれどもね。でも、小さくても素敵なお店が長年地域に親しまれていくって、その街が住みやすくて魅力的になると思うんです。一緒に暮らしていくって感じですよね。大きなチェーン店も優秀で昔から見るとずいぶんとクオリティアップしています。僕も便利に使いますけど…そんなチェーン店もあって、地域の小さなお店もあるといいなぁーと思ってます。
「この味を知ることができて幸せです。」…お客様にそう言ってもらえるようなこーひーをお届けしたいと思っています。

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