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2014.05.26

プロのつぶやき744「最後の最後まで自らの舌が頼りなのである」

20140525
プロのつぶやき744「最後の最後まで自らの舌が頼りなのである」
ここ千葉ではちらほらと夏日になる日がでてきました。これから毎日半袖になり…その後焙煎後にTシャツを着替えなくてはいけない夏がやってきます。焙煎は徐々に夏バージョンへとシフトしていっています。つい先日まで朝店に来た時の室温が10℃~だったのが、もう20℃前後になっています。
今日は日曜で息子が店に出てくる日です。日常の仕事を終えると…毎週カッピングトレーニングをしています。まだまだ初心者ですが…インポーターの方のカッピング会やセミナーがあると参加して、ひたすら数をこなすようにさせています。
日曜のカッピングトレーニングはそういったカッピング会とは別の狙いで…さかもとこーひーのクオリティや魅力を身につけるためのトレーニングになります。例えば…ブラジルを3種類…ひとつはブレンドでしか使っていない豆…次はシングルオリジンで販売している豆…最後はカップオブエクセレンスこーひー…この3つを並べてカッピングします。
で、まずはそれぞれの違いや印象を聞いて…それからひとつひとつ説明し…フォーカスするポイントを指示してカッピングします。するとそれまで見えていなかったものが少し見えるようになってきます。さらに仕入れ値も説明します。何故価格が違うのか、このクオリティや魅力だったら今ならいくら迄だったら使えるか…逆にこの価格ならばどのようなクオリティや魅力がなければ使う事が無いか…深煎りグアテマラとシングルオリジンで発売しているグアテマラを比べると…産地の違い、ロースティングポイントの違い、共通するクオリティと魅力、それぞれにどのようなお好みの常連さんがいるか…。
さかもとこーひーの常連さんはこの価格にはどのようなクオリティや魅力を価値として感じてくださるのか…常に、素材を焙煎と常連さんの感覚を意識するようにします。そうすることで…お客様に負担をかけずにクオリティの高い魅力的なこーひーをお届けできるからです。
その辺がインポーターの方のカッピングとは違うと思います。素材を買い付けるためのカッピングが基本になりますが…焙煎が適正がどうかを判断するカッピングスキルも重要ですし…ブレンドする感性や技術も重要です。さらに…常連さんがどう感じるのかをイメージできないと自己満足になってしまいます。
幕張本郷のサンク・オ・ピエシェフの親友であり…日本世界中を飛び回って活躍しているジャズピアニストクリヤ・マコトさんが最近2枚続けてアルバムを発表したんですが…クリヤさんとポーランドのスターテナー奏者シルヴェスター・オストロウスキーさんの「JUST MUSIC」…日本ジャズ界の元気所オールスターを集めた「NOTHIN’ BUT JAZZ」1曲目の名曲「Street walking Woman」を歌っているギラ・ジルカさんに圧倒されて一気に終わり迄…どちらも最高にご機嫌ですが…そのインタビューを読んで膝ポンしました。
 「アメリカ音楽へのあこがれが結晶した曲です。子供のころから親しんできた音楽が無意識に出てきてしまう。音楽は経験の中に答えがあるんですね」
「プレーヤー、アレンジャーとして表現する仕事に携わっていて感じることは、「聴く人の側に立って音楽をやっている人は少ないんじゃないかな」ということ。ジャズを演奏するのには技術が必要だが、それゆえ演奏者とリスナーとの間に壁ができてしまうことがあるのを残念がる。その上で音楽の本質を「芸術性とエンターテインメント性のバランスをどう取るかにある」と言い切る。」
味覚も子供の頃から親しんできたものが無意識にでてきてしまいますね。美味しさは経験を避けて通れないので…そうするとどういった経験を積み重ねるかが大切になってくると思います…特に美味しさを仕事とする場合はですね。
「芸術性とエンターテインメント性のバランス」も共感します。こーひーはお客様が楽しむものですから…親しみやすさを常に意識しています…が、飲みやすいだけでは愉しみが広がりませんので…通常のコーヒーとは全く違うような魅力のこーひーも用意するようにしています。
あと、ミュージシャンのインタビューや伝記が好きで出会うとよく読んでますが…「聴く人の側に立って音楽をやっている人は少ないんじゃないかな」というのは聞きません。味の場合は味わう人の感覚を無視して美味しいものは出来ないので…とっても共感しました。
常に自分に言い聞かせていることが…「美味しさはあるものじゃなくて、感じるもの」なんです。味覚は自分の感じたものしか分かりませんから厄介です、他の人の感覚は想像するしかないですし、自分の味覚のブレも考慮しなければいけないです。
美味しい不味いは好みがあるからといって避けていては、美味しさは永遠に作れないんだと思います。勿論、好みはあるんだけれど…だからこそ、自分のクオリティや味わいのタイプを明確にして、それと相性の良いお客様を増やし、それでもそれぞれのお好みがあるから、品揃え等で満足や価値を届けることになります。
それがスペシャルティコーヒーの美味しさだと思います…特定少数の顧客カスタマー向けの美味しさですね。不特定多数の消費者コンシューマー相手のコモデティコーヒーとの違いだと思ってます。
そうそう、音楽繋がりで…ネットで…「やっと」と言うべきか、「ついに」と言うべきか。ドイツ音名に4分の1音の「音名」がオーソライズされた。このことは、今後音楽教育を展開してゆく上で大事件だと思う。…というのを読み、なんなんだろうと思ったら…色々と専門的なことの最後に…。
「より細かな目盛りの物差しを持つことは、音楽の可能性を限りなく拡げることになる。4分の1音を意識することで、半音の幅が感覚的に「かなり広く」感じられることになるだろうし、全音に至っては、今までの3度以上の幅を感じることだろう。このことは今まで以上に音程に注意を払うきっかけになるだろうし、より美しい音程を得るための大きなヒントになると確信する。」
「どちらにしても、この理論的な内容を実践に移すには、洗練された「耳」が何より必要である。音楽研究者は細かな単位を用いてその音程の幅を示してくれる。しかし演奏者には、このようなさらにデリケートな音を実際に出すためのよい耳を必要とされるのだ。3dプリンターで拳銃が作れる時代でも、音程に関わる仕事をする者たちには、最後の最後まで自らの耳が頼りなのである。」
「最後の最後まで自らの耳が頼りなのである。」…なるほど。
結局は人間が聴き表現するものなのだから…「最後の最後まで自らの耳が頼りなのである」なんですね。
美味しさも…色々と化学的に分析されて分かってくることもあるでしょう…焙煎理論ひとつでもまだまだ進化していくでしょう…焙煎機ももっと進化していくでしょう…それは大変に有り難いことですが…「最後の最後まで自らの舌が頼りなのである」と自分に言い聞かせるのでした。それが美味しさを仕事とすることの基本であると。
日々トレーニングです…勿論コーヒーだけでなく何でも美味しいものは食べ飲まないとね。
「この味を知ることができて幸せです。」…お客様にそう言ってもらえるようなこーひーをお届けしたいと思っています。

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2014.05.18

プロのつぶやき743「ベストオブパナマ・カフェランダウ、グアテマラ・ラスロサス、ブラジル・レクレイオ」

20140518

吹き抜ける風が気持ちの良い毎日になっています…扉を1枚開ける度に夏に向かって行くようなまさに「夏への扉」を感じますね。常連のみなさんは…いつものお気に入りこーひーと「夏への扉」や「スプラッシュカフェ」を組み合わせてのご注文が目立っています。毎日お客様とお話ししたり…通販のご注文を入力したりしながら…「夏への扉」も「スプラッシュカフェ」もほんとさかもとこーひーの季節感をお届けするブレンドになってきたなーと喜んでいます。

そんなこんなで…2014年初夏…3種類のこーひーのご紹介です。今月のこーひーは…パナマとグアテマラがメインです。パナマのこーひーを10年位ご紹介してきましたが…ここ数年女性の方からのリピーターが目立ってきまして…パナマの素晴らしい農園のこーひーもいくつか扱えるようになりました。そんなパナマこーひーの素晴らしさを続けてご紹介していきます。

まずは…柔らかく円やかな味わいフローラルフルーティな香りの「ベストオブパナマ・カフェランダウ」…ウエウエテナンゴ地方甘く華やかな香りの「グアテマラ・ラスロサス」…先にご紹介してご好評頂いている「ブラジル・レクレイオ」…の3つのこーひーです。さかもとこーひーの魅力と気合いいっぱいのこーひーばかりだと思います、お楽しみください。

【ベストオブパナマ・カフェランダウ

パナマこーひーの魅力をお届けするシリーズは…「パナマ・エスメラルダ・ダイヤモンドマウンテン」が終わりましたので…ベストオブパナマを受賞すた「カフェランダウ農園」です。

「パナマ・エスメラルダ・ゲイシャ」がパナマの代表ですが…ゲイシャ種という際立った個性の品種なので、それ以外の品種でのパナマこーひーの魅力もお届けしたいと思ってます。今迄にベストオブパナマを受賞した農園の数々と「パナマ・ベルリナ農園」や「パナマ・マウニエル農園」「パナマ・レリダ農園」等…その女性的と言えるような柔らかな口当たりや甘さ香り余韻が年々常連のみなさんにひろまってきたようです。

今回の「ベストオブパナマ・カフェランダウ」…最初のひと口目で印象的だったのは…柔らかく繊細な口当たりなのにクリーミーな円やかさでした。香りは…ピーチからチェリーと上品なフルーツ感…フローラル感が追いかけて来て…優しい柔らかな甘さから余韻にはオレンジの爽やかさも漂って…初夏のこの季節にピッタリだと思います。

品種は伝統的なティピカ種で、コスタリカ国境に近いボケテ地区、標高は1700mと高く、火山灰土壌…その恵まれた環境で3年連続でBest of Panamaを受賞している素晴らしく優秀な技術…気品溢れる香りの素晴らしさと優しさ繊細な口当たりをクリーミーな円やかさがより魅力的にしています。カフェ・ランダウ農園の魅力をゆっくりとお楽しみください。

農園名 :Café Landau(カフェ ランダウ)

農園主 :Rafael Landau(ラファエル ランダウ)

地域・市 :Alto Quiel, Boquete(アルト キエル、ボケテ)

標高 : 1700 m

品種 : ティピカ

Internet AuctionBest of PanamaとはSpecialtyCoffee Association of Panama主催でSCAA(アメリカスペシャリティーコーヒー協会)の採点フォームを使用し、パナマの2013年最高のコーヒーを決める品評会です。国内審査、そして消費国のカップテイスターを交えた国際最終審査にて選ばれたコーヒーのみが今回『ベスト・オブ・パナマ2013』を受賞しオークションでと落札されました。パナマではほとんどが小農園ということもあり、受賞したものは極めて品質が高く選りすぐりの良いところだけを厳選されたコーヒーです。本年度のベストオブパナマ品評会は、トラディショナル(従来のウォッシュド)部門、ナチュラル部門、ゲイシャ(ウォッシュドのみ)部門と3つに分かれて構成されており、このカフェ・ランダウは、見事トラディショナル部門で受賞を果たしました。カフェ・ランダウは、海抜3400mとパナマで最も高いバル火山の東側、ボケテ地区に位置しています。ボケテ地区は標高が高く、火山性土壌を有し、規則的な雨量と適度な湿度といった最高の条件が揃い、高品質なコーヒーを生産するエリアとして有名な地域です。カフェ・ランダウは、3年連続でBest of Panamaを受賞し、名実ともに高品質なコーヒーを育てる農園として国内外で評価されています。

2000円/250gパック(税抜き)

【グアテマラ・ラスロサス】

「グアテマラ・ラリベルタッド」に続いて…今年で4年目毎年とってもご好評頂いている「グアテマラ・ラスロサス」です。グアテマラのメインの産地アンティグア地方とは違う、ウエウエテナンゴ地方で、COE入賞実績もある優秀な農園です。

グアテマラ・ウエウエテナンゴ地方は、素晴らしいフレーバープロファイルを持ったコーヒーが産出され…有名な「エルインヘルト農園」も「ラリベルタッド農園」もウエウエテナンゴ地方です。

豆の状態の甘く華やかな香りで…あぁ!久しぶりのラスロサスだなぁー♪と嬉しくなりました。最初に優しい滑らかさの印象が素晴らしいです。そこに香りが追いかけてきます。オレンジからフローラル、余韻を味わっているとチェリーやクランベリーのような感じがご機嫌です。少し冷めて、さらに味わっていくと円やかクリーミーさが繊細さを伴って優しい魅力いっぱいです。

完全に冷めると…ミルクチョコレートのキャラクターの中にブルーベリーやチェリーが顔を出し、ワイニー&チェリーなエレガントさで…余韻にブルゴーニュのよく熟成した白ワインを感じると…う~~ん♪と唸り…完全に冷めると滑らかで甘い口当たりにりんごな感じが顔を出す、素晴らしいグアテマラです。

熱いときから冷めて冷たくなってからも…尖った味わいの全く無い、とっても円やかで優しい滑らかさが素晴らしいこーひーだと思います。柔らかで円やかな口当たりに…華やかさや気品が加わり…余韻には複雑な味わい深さが愉しめる…このウエウエテナンゴ地方のグアテマラの魅力をお楽しみください。

以上、去年のご紹介分ですが…飲みながら読んでいると…そうそうと頷いてしまいました。毎年素晴らしいクオリティ、魅力のこーひーを届けてくれる「ラスロサス農園」はさかもとこーひーに無くてはならないこーひーになりました。バラをいう名のラスロサス農園の魅力をお楽しみください。

品 種: ビジャサルチ、カツーラ、ブルボン、ムンドノーボ種

栽培地: グアテマラ ウエウエテナンゴ地域 サンペドロネクタ地区

標 高: 1,370~1,680m 年平均気温22℃、相対湿度60%

土壌: ローム・粘土質

雨量: 1,700mm

収穫時期: 1月から4月

生産処理: 水洗方式(FW)、天日乾燥

グアテマラ8つの地域の一つ、ウエウエテナンゴ地域は、グアテマラ市より西に最も遠く、メキシコ国境沿いにある標高の高い産地です。 土壌は岩石を多く含み、険しい景観が印象的な地域です。 有名なインヘルト農園を始め、高品質及び個性的な品質で有名な農園が多数みられる地域です。 ラスロサス農園は、1915 年に開園され、現在のオーナー、ローランドさんは 4 代目になります。 ロサスとはバラのことを意味します。2011 年より毎年訪問しておりますが、自然環境豊かな場所にあり、コーヒーはすくすくと育っておりました。 コーヒー生産に適した標高の高さ、理想的な環境条件で、高品質のコーヒー生産に取り組んできた結果、カップオブエクセレンス(国際品評会)入賞の実績を何度も上げております。ローランドさんは、典型的なラテン気質の方で、直ぐ意気投合しました。 風味はウエウエテナンゴ特有のフルーティな風味に加え、チョコレートのような甘み、粘性のある触感が印象的なコーヒーです。

1500円/250gパック(税抜き)

【ブラジル・レクレイオ】

シングルオリジン(ストレートコーヒー)をはじめて焙煎する時は、ロースティングポイントを何℃にするかに神経を使います。素晴らしい素材になればなるほど1℃の違いで魅力の際立ち具合が違ってくるからです。それほどでは無い素材ですと、大雑把なロースティングポイントでも多少苦味や酸味のバランスが違うだけなんですけどね…。

で、この「ブラジル・レクレイオ」のはじめての焙煎の時、イメージしたロースティングポイントの3℃5℃手前から頻繁に香りをチェックしていき…その変化で今成分がどう発達しているかを想像して…ここ!!と思った瞬間に釜から出すんです。で、カッピングして、そのロースティングポイントでOKなのか、もう1℃深く、或は浅くしたほうが魅力的になるのか判断します。もっとも最近は1回でほぼ決まってしまいますけどね…。

そのロースティングポイントの手前で香りをチェックしている時から、この「ブラジル・レクレイオ」の甘く華やかな香りに圧倒されていました。ゆっくりと味わっていくと…甘く華やかな香りは…ピーチとかフローラルにオレンジやチェリーが寄り添って豊かで華やかな香りになっています。

少し冷めると…滑らかでクリーミーな味わいが次のひと口を誘います。円やかな口当たりで、スッとキレの良い余韻がまた素晴らしいです。甘さの中にミルクチョコレートのようなキャラクターを感じて、オレンジやチェリーの爽やかさが漂っています。

こーひーだけでも…焼き菓子やムース系、チョコレートのお菓子にもピッタリでしょう、お楽しみください。

農園名:レクレイオ

農園主:オメロ ティシェイラ ヂ マセード ジュニオール

エリア:南ミナス

プロセス:ナチュラル/パルプド・ナチュラル

品種:イエローブルボン

標高:1,000~1,300m

São Paulo州のSão Sebastião da Gramaに位置するRecreio農園は高品質コーヒーの生産することで知られています。豊かな土壌、穏やかな気候、1000m~1300mの標高、そして日照の良さが熟度の高いコーヒーチェリーを育てる完璧な環境を作り出しています。かつてはJoaquim José de Carvalho Dias氏が所有していましたが、現在はHomero Teixeira de Macedo とMaria Dias Teixeira de Macedoの夫妻がオーナーであり、息子である農学者、Diogo Dias Teixeira de Macedo氏が農園の管理を行っています。労働者の住宅が68件建てられ、サッカーフィールド、教会、ヘルスセンター、コンピュータールームが労働者の子供たちに用意されスポーツや文化活動も盛んです。農園には正規雇用の労働者が75名、収穫時の短期労働者が60名在籍しています。オーナーの環境への関心は高く、農場は自然林や動植物の生態系を包括する広大なエリアの環境状態を把握しています。従業員とその家族は環境保護やサステナビリティ(持続可能)のコンセプトについての教育を受けています。チェリーの収穫は5月に始まり、布の上に手で落とす方法で行われます。収穫後その日のうちに、水流による比重選別機、グリーンセパレータにかけ熟度の高いパーチメントを採り出します。 パーチメントは、平均水分値が20パーセントになるまでパティオに広げられ、その後、乾燥機に通され水分を11パーセントに調整され、均質化して休息させるために倉庫に保管されます。パーチメントコーヒー豆は少なくとも30日間は置かれ、次の行程に進みます。Recreio農園で生産された全てのコーヒーは農園、積み込み、倉庫への格納までの輸送経路がトラッキング(商品情報の追跡)されています。

1500円/250gパック(税抜き)

「この味を知ることができて幸せです。」…お客様にそう言ってもらえるようなこーひーをお届けしたいと思っています。

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2014.05.11

プロのつぶやき742「さかもとこーひーをペーパードリップで…。」

20140511
プロのつぶやき742「さかもとこーひーをペーパードリップで…。」
長いGWが終わり…春から初夏へと季節が進んでいます。僕のGWは…5/5(月)6(火)の2日間で…月曜日は本屋行ったりしてぶらぶら、火曜日は幕張本郷のサンク・オ・ピエでランチして、ららぽーとに行って買い物しながらカロリー分を歩き、ついでにイオン幕張にも寄って蔦屋書店覗いたりしてさらに歩きました。
サンク・オ・ピエには4月5月コースを目当てで行ったのですが…デザートがポアブルロングという長い胡椒のようなスパイスとゲランド産の塩をふった円やかなクリームチーズのムースと完熟イチゴのソルベ…それに合わせた専用ブレンドの相性を確認するのも目的のひとつだったんです。
クリームチーズのムースとイチゴのソルベ両方にこーひーを合わせるのはそう簡単ではありませんが…そこに甘さやエキゾチックさが印象的なスパイスにも合わせるんで…そんなアバンギャルドなデザート考えるシェフが変なのか…そんなデザートがくると喜んでブレンド作ってしまう僕が変なのか…まぁそこは職人同士阿吽の呼吸って感じですね。
ブレンドは…パナマ・エスメラルダ・ダイヤモンドマウンテン、コスタリカ・シンリミテス、モカ・イルガチェフェ(ハマ)を使い…結果はムースにもソルベにも優しく寄り添い…ポアブルロングのスパイシーさが余韻に漂い…シェフからは「チーズのムースに塩と特殊なスパイス、イチゴにバルサミコの酸味などこーひーには合わなそうな要素ばかりですが、さかもとこーひーの坂本さんはさすがのマリアージュ!スパイスの香りもイチゴやバルサミコもまるで昔からの友人のごとく何の違和感もなくデザートに寄り添います。素晴らしいですね。坂本さん良い仕事してます。ありがとうございます。」…と言って頂けました。
もっとも、お客さんは何の違和感も無く、当たり前のように自然にこのデザートとこーひーを楽しんでいると思います。こういった先鋭的なこーひーにチャレンジできるのもスペシャルティコーヒーの素晴らしいクオリティが使えるようになったからで…楽しい仕事になっています。
そんなこんなで…先日、さかもとこーひーを使いだして1年2年の僕の高校の同級生がはじめたカフェからの注文ファックスに…「いつもと違い美味しくありませんでした。何か変えました?」と書き添えてあり…おっと、これはいけない!!と即電話すると…苦味があるとか、味が薄いとかと言う事なので…実際に飲んでみないと分かりませんので飛んでいきました。
お店に着いて、カウンターに座り…目の前でいつものように淹れてもらいました。ブレンドは「カフェヴィータ」を選んでくれています。
ハリオのペーパードリップで、1人前10g細挽きで沸騰したお湯を使っています、この辺はさかもとこーひーの豆を使う基本通りです。ドリップを見ていると…少量のお湯で蒸らし、何回かに分けてドリップしています。
飲むと、クリーンで円やかさもあります…素材の問題も焙煎やブレンドの問題もありません(「300円/100gでこのクオリティはあり得ない」と褒めて欲しいんですけどね~。)…ただ少し苦味が前に出て、味わい深さとか円やかさやコクが弱い感じです。
で、僕がカウンターの中に入りドリップしました。
豆の量は同じで10g、少し細挽き、沸騰したお湯…蒸らしはしないで、ゆっくりとお湯を注ぎ続けます、抽出の時間は僕の方が短いですね。お湯はドリッパーの真ん中から2/3くらいまでを目安に軽く円を描いて注ぎました。真ん中にだけ注ぎ続けてもOKです。
で出来上がったコーヒーを飲んでもらうと…「とっても美味しい!!なんでなんだ???」…前に出ていた苦味が円やかなコクになって、全体のバランスが良くなっています。そのまま余韻も心地よく続きます。
で、説明したのは…お湯の温度が下がらないように淹れたんだよと。先ほどのドリップを見ていると…少量のお湯で蒸らして、粉が膨らみ次のお湯を注ぐまでの時間に冷めていっているし…その後もかなりお湯が落ちるまで待って次のお湯を注いでいるので、また冷めていて…僕がお湯を注ぎ続けた淹れ方と比べると成分の抽出が悪くなっているんじゃないかな…そんなことでした。で、僕の淹れ方は実際の抽出時間も短いので…お店の場合サービスがしやすくなりますしね…。
さかもとこーひーでの試飲こーひーは金属フィルターを使ってコーヒーメーカーで淹れています。コーヒーメーカーのドリップなんですが、ペーパーを使っていないのでその分ペーパーが濾してしまう成分が入ります。カフェプレスだとさらに4分お湯に漬けますので、より成分が多くなると思ってます。
ペーパードリップは、ペーパーが濾してしまう成分がありますが、それでも沸騰に近い湯温で、冷めないようにドリップするとかなり円やかなコクが豊かでバランスの良い魅力になりますね。
世間の美味しいコーヒーの淹れ方は…粗挽き、湯温を下げて、ゆっくり丁寧にドリップ…そんな感じでしょうか。勿論それはそれで良いのですが…その淹れ方に合っている豆もあれば、合わない豆もあるわけで…コーヒーならなんでも通用するわけでは無いんですね。素材や焙煎によって向き不向きがありますね。
ビーンズショップとかカフェとかは…淹れ方の説明する時に…「当店の豆の淹れ方は~」というようにすれば良いのにと思います。それぞれの店の豆のお勧めな淹れ方なのに、まるでコーヒーならなんでも通用するような説明なんですよね。これは本でもTV等でもそうですから、お客さんはコーヒー全般のコツだと思ってしまいます。本当は、素材のクオリティも焙煎の技術も目指している魅力も違うんですけどねー。
さかもとこーひーを淹れるのは…細挽き、95℃以上の熱湯、豆は少なめ…なんです。しっかりと豆の持っている成分を抽出すれば大丈夫です。
余談ですが…近所の常連の奥さんが…これまた近所の常連のMさんのマキネッタの淹れ方に興味を持って(マキネッタdeさかもとこーひー
<a href="http://ameblo.jp/sankichi-fmrt/entry-11585663319.html">http://ameblo.jp/sankichi-fmrt/entry-11585663319.html</a>)…しばらく使っていなかったマキネッタで淹れたそうなんです。
「ドリップの時のあのほのかな苦味はどこにいったの、スプラッシュカフェ⁇こんなマイルドなエスプレッソに変身するなんて、君は一体何者?」とfacebookで書いていました。これも、ペーパードリップと金属フィルターの違いが背景にあって面白いです。
「この味を知ることができて幸せです。」…お客様にそう言ってもらえるようなこーひーをお届けしたいと思っています。

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2014.05.04

プロのつぶやき741「アイスこーひー、2014・夏」

20120527_photo

「アイスこーひー、2014・夏」

*GW…5/5(月)6(火)と連休頂きます、ご不便おかけしますがよろしくお願いします。

GW後半に入りました、爽やかな初夏の風と日射しが心地よいです。「夏への扉」「スプラッシュカフェ」に季節を感じてのご注文が増えてきました。「ラテのもと カフェ エクル」のご注文にも勢いを感じます。

今朝(4日(日))は朝6時半から関西からの焙煎見学があり…いつも日曜は焙煎しないんですが、早起きして焙煎したり、説明したりでエネルギー使いました。このひと月で3人の焙煎見学があり…独立前や独立して間もない人が何に困っているか?伝わってきています。

そんなこんなで…通販でもおゆみ野店でもアイスこーひーのご注文やお問い合わせが目立ってきましたし、水だしアイスこーひーもご注文頂き、あわてて作ったりしました…さかもとこーひーの「アイスこーひー、2014・夏」のご紹介です。

新しい焙煎機になって3度目の夏です。新しい焙煎機になった当初は、深煎り好きの常連のみなさんから…豆の色が濃くないことや、深煎りの微妙な焦げの味わいが無くなったことで…色々な声が届きました。

その後、みなさんのご感想を参考にしながら…前の焙煎機のようには微妙に焦げませんが…ロースティングポイントやブレンドでしっかりとしたコクのあるさかもとこーひーの新しい深煎りの魅力を作っていってます。そこで、アイスこーひーです。

-「アイスこーひー」…後味のきれいなすっきりガブガブタイプです。

-「特上アイスこーひー」…コクのあるアイスこーひーをお楽しみください。

-「スプラッシュカフェ]…コクと切れの良さが一番だと思い、お勧めです。ミルクを入れても味わいの深さと切れの良さが生きてます。

-「カフェフィガロ」…豊かなコクと香りがアイスこーひーでも魅力的です。

-「茜ブレンド」…円やかさと茜ブレンドの香りが、アイスこーひーで美味しいです。

以上、アイスこーひーでお勧めの5つのこーひーです。(どれも、ホットこーひーでも楽しめます。)

今年は…「ラテのもと カフェ エクル」も加わりました。お好みの濃さでミルクを入れて、氷とひとつふたつ、カフェで飲むアイスラテよりもきれいで後味爽やかなラテがいつでも簡単に楽しめます。勿論、冷水で割ればアイスこーひーになります。僕は原液のまま薄めずに氷だけ入れて飲むのが好きです。薄めずにそのまま飲んで円やかなコクで味わえることを最初に基準としたんです。

では、アイスこーひーの基本的な淹れ方からご紹介します。

*アイスこーひー・オンザロックス

-粉の挽き具合、量はホットと同じで大丈夫です。(細挽き、95℃以上の熱湯、粉少なめ)

-カフェプレスでも、ペーパードリップでも、コーヒーメーカーでも、豆の量、挽き方といつもと同じです。

-お湯の量だけ、いつもの60%位に減らしてください。

-すると、濃いめになりますので…それを、たっぷりの氷に一気に注ぎ混ぜ、急冷します。

そして、「夏の空(水だしアイス)」のご紹介です。

【夏の空(水だしアイスパック)】

復活して8年目の「夏の空(水出しアイスパック)」です。暑い夏には、お湯を湧かしたくない、まとめて作って、いつも冷蔵庫に用意しておきたい…でも、香りが良くって、後味が爽やかなアイスこーひーじゃないと!…で、今年も専用のブレンドを作りました。

ブレンドは基本的に去年と同じです。ブラジルとマンデリン・ボナンドロクの深煎りが「水だしアイスこーひー」の豊かなコクと円やかさを引き立てています。

1Lの水に、1パック一晩が標準です…濃さは…水の量で加減してください。円やかなコクがあると思いますので、ミルクをお好みでたっぷりと入れると、手軽にアイスラテが楽しめます。

*水1リットルに、水出しアイスパックを1パック、冷蔵庫で、一晩(約12時間)で、出来上がります。

*保管は、冷蔵庫で2~3日間が目安です。

*お好みの濃さは、水の量で加減してください。

*パックを水の中にきちんと沈めてください、しっかり濃くなります。

1200円/1L用3個入り(税抜き)

【夏の空】

こちらは…「夏の空(水だしアイスパック)」のブレンドをいつもの「250gパック」にしたものです。市販の水だしアイスこーひー用ポットやフィルターでご利用できるようご用意いたしました。

勿論「アイスこーひー・オンザロックス」の急冷式でも、ホットこーひーでもお楽しみ頂けます。

*水だしアイスこーひー

-ハリオの水だし珈琲ポット、1000ccで説明します。

-「やや細挽き」(さかもとこーひーの通常の挽き具合です。)を使います。

-50-80g位が目安です。

-爽やかゴクゴクタイプは「50g」

-コクまろ満足タイプは「80g」

-お好みで、粉の量を加減してください。

-水を注ぎ入れ「8時間-ひと晩」冷蔵庫に置きます。

-筒状のフィルターを抜き取って冷蔵庫で保存します。

1500円/250g(税抜き)

*アイスこーひー・オンザロックス

-粉の挽き具合、量はホットと同じで大丈夫です。

-「スプラッシュカフェ」「カフェフィガロ」「茜ブレンド」「特上アイスコーヒー」「アイスこーひー」等を、ホットの60%の湯量で淹れます。

-たっぷりの氷に注ぎ入れ、よく混ぜて急冷します。

-カフェプレス、ペーパードリップ、コーヒーメーカー全部同じです。

「この味を知ることができて幸せです。」…お客様にそう言ってもらえるようなこーひーをお届けしたいと思っています。

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