« 「ブラジル・ペドラレドンダ」 | Main | プロのつぶやき747「小学3年生の仕事場見学」 »

2014.06.08

プロのつぶやき746「カッピング会、焙煎見学、ブレンド」

20140608

「カッピング会、焙煎見学、ブレンド」

梅雨入りした千葉で…肌寒い日々になっています。ところによっては梅雨らしからぬ豪雨になっているようで…毎年のこととはいえ嫌な季節ですね、体調崩しやすいですからみなさんくれぐれもご自愛ください。

僕は痛風の痛みが治まりひと安心ですが…7月半ばまで続くカップオブエクセレンス等のカッピング会で休みが当分ありませんので、疲れをためないことに集中しています。

カッピング会といえば…先々週の「パナマ・エスメラルダ・ゲイシャ」のオークションが昨年の倍以上の落札価格になり、しかも僕が一番素晴らしいと思ったロットでは無かったので…とっても残念なのですが、今年は「パナマ・エスメラルダ・ゲイシャ」は手に入れることができませんでした。「パナマ・エスメラルダ・ゲイシャ」を楽しみにしてくださっている常連さんがたくさんいらっしゃいますので申し訳ない気持ちでいっぱいです。しかし、販売価格が100g3000円4000円ていうのはどうしたものか?って感じですので…見送りました。

そして…先週の「グアテマラ・エルインヘルト・パカマラ」のオークションも昨年よりも高値になったのですが…カッピングして群を抜いていると評価した…「グアテマラ・エルインフェルト・パカマラ pacamara de Concepcion 2nd」を友人と一緒に落札できました。収穫期によってロットが分かれていて…収穫期ピークのもので、僕が抜きん出ていると思ったロットです。

アプリコット、フローラル、マスカット、マンゴー、ピーチ、オレンジ、レモン等々次から次へと香りや味わいが現れてきますが…なによりも素晴らしいと感じたのは…エレガントとしか言いようの無いような印象です。明るく華やかで…生き生きとしてキレが良く…円やかで滑らかなんだけどシルキーマウスフィールと言われる繊細な口当たり…上質な口当たりと甘さに品の良い酸がバランス良く…昨年よりも30%40%高値でしたが、まぁ仕方がありません、価格は変えずに楽しんでもらおうと思ってます。秋から暮れにはご紹介できると思います、ご期待ください。

そんなこんなで…このところ毎月のように続いている焙煎見学ですが…先日も遠くからいらっしゃいました。通常は6時半頃来てくださいと伝えるのですが…なんと焙煎の準備から見たいということで6時過ぎにいらっしゃいました、熱心さが伝わってきます。

しかし、朝6時過ぎから5時間6時間喋りっぱなしなので、流石に疲れますね。普段は誰もいないところで、ひとり焙煎に集中していれば良いのですが…焙煎の基本的な考え方を説明し、実際に焙煎しながら説明し、質問に答え…焙煎終わったらカッピングをし、豆を持って来ていたらその豆もカッピングして、そのコーヒーについてどう感じているのか聞き、その問題が焙煎のどこからきているのか考えを伝え…さらに、焙煎できただけではお客さん増えませんので…コーヒー好きなお客さんといっても様々ですから、通とかマニア相手では無くて地域のコーヒー好きなお客様にどう魅力とか価値を届けるかっていう考え方や…毎日の暮らしを大切にしている主婦のみなさんを遠ざけてしまう感覚とか…まぁ色々と話します。

で、さかもとこーひー以外で気に入っているお店を聞いたところ僕が知らないお店でした。で、そのお店のコーヒーの素晴らしいところを聞いたら…香りが良いと…なるほど。では、さかもとこーひーとの違いは?と聞いたら…甘さとマウスフィールが違うと。あれっ!!スペシャルティコーヒーで甘さと心地よい口当たりのマウスフィールが弱かったら、それって美味しく無いってことでしょう。香りだけ印象的でもねー。

最近カッピング会等でも、気になっていたんですが…カッピング会でのコメントを聞いていると…香りの印象以外で…甘さとか口当たり、酸の質やキャラクターについてがあまり伝わってこないんです。その辺、友人に聞いて見ると、確かに香りにフォーカスしていて酸や甘さ、マウスフィールは弱いかなって感じているそうです。

確かに、質の悪い素材に比べたら雑味が少なく飲みやすく印象的な香りがあるので…それだけで美味しいと感じるのも分かりますが…それではせっかくの素晴らしい素材を生かしているとは言えません。

そいう店のコーヒーは熱い時は香りが感じやすくて良いのですが…冷めると雑味や後味の悪さが顔をだしてきますのでごまかしが効きません。素晴らしい素材を的確に焙煎したら…冷めきってからも滑らかで心地よい余韻が際立っていると思います。

美味しさの魅力は質感抜きではありえないと思います…ちょうどサンク・オ・ピエの6月7月コースのデザートがその質感と酸や香りが際立っているので…そのデザートに合わせたブレンドと共にご紹介します。

シェフのブログに…「デザートです。AOCブレス産バターのパウンドケーキ、フランス産アプリコットのソルベ、コアントロー風味の生チョコです。」

「AOCのブレス産バターは、花のような香りや蜂蜜のようなニュアンスがあり、シンプルなパウンドケーキながら、ちょっと普通じゃない美味しさです。後味の余韻の長さもこのバターならではですね。」

「アプリコットのソルベも美味しいですよ!私はソルベを作るときに元のフルーツの味を越えるというイメージで作っています。つまりこの場合なら、アンズよりアンズらしい味わいですね。このソルベもまさにそんな感じです。美味いですよ!」

「 このデザートに合わせるさかもとこーひーのスペシャルブレンドがまた良い仕事してくれます。パウンドには蜂蜜やフローラルのニュアンス、ソルベにはアンズの香りを引き立てるやはりアンズっぽい香り、生チョコのコアントローのオレンジリキュールの香りともマッチして、それぞれのデザートの余韻が一層引き立ちますね!坂本さんのさすがのブレンドです!こーひー自体も上品で美味いですよ!」…と、あります。

このAOCブレス産バターのパウンドケーキの香りや質感がほんと繊細なのに豊かさがあって…アプリコットのソルベはアプリコットの上品さに穏やかな酸があるし…コアントロー風味の生チョコも滑らかな生チョコにコアントローが余韻でしっかり魅力的に顔だします。

メインのパウンドケーキの質感に合わせるには…即「コスタリカ・シンリミテス」が浮かびました。アプリコットにソルベ、生チョコにコアントローも引き立てるのに…「ブラジルCOEシティオブレジーニョ」に「グアテマラ・ラスロサス」をブレンドしたんですが…他の候補は「モカ・イルガチェフェ(ハマ)」や「コロンビア・ロスイドロス」も試しました。

パウンドケーキにソルベに生チョコと今回はオーソドックスなデザートだったので…ブレンドも直球勝負でしたが…AOCブレス産バターのパウンドケーキの質感が素晴らしいので…こーひーの質感をどういった質感にするかがポイントでした。こーひーだけ飲んでも美味しいですよ。

この辺…スペシャルティコーヒーの香りだけで無く…甘さやマウスフィール、酸の質感をモノにしていないと手も足もでないでしょうって話しになりました。カッピング用語でマウスフィールの表現に…クリーミーとかバタリーといったものがあるのですが…このAOCブレス産バターのパウンドケーキを味わったらバタリーの印象が変わってしまいます。

「この味を知ることができて幸せです。」…お客様にそう言ってもらえるようなこーひーをお届けしたいと思っています。

|

« 「ブラジル・ペドラレドンダ」 | Main | プロのつぶやき747「小学3年生の仕事場見学」 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/42520/59782711

Listed below are links to weblogs that reference プロのつぶやき746「カッピング会、焙煎見学、ブレンド」:

« 「ブラジル・ペドラレドンダ」 | Main | プロのつぶやき747「小学3年生の仕事場見学」 »