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2014.09.07

プロのつぶやき759「ひと口食べればその料理人の人生が分かるんだ。」

20140907

プロのつぶやき759「ひと口食べればその料理人の人生が分かるんだ。」

*9/14(日)15(月)…臨時休業頂きます。ご不便おかけしますが、よろしくお願いします。
錦織選手の活躍に驚いてばかりですが…なんと全米決勝で戦うなんて凄すぎますね。日曜は仕事あるので…夜中の準決勝を録画しておいて夜ゆっくり観ようと思ってたのですが…起きて勝ったと知り、我慢出来ずに少し観てしまいました。決勝は早朝で焙煎している時間なので…前日夜に焙煎してライブで観ようか迷ってます。 プロのテニスで印象的だったのは…もう40年位前、セイコースーパーテニスを代々木体育館ではじめて生で観た時…試合は凄すぎて何が凄いのかもよく分からなかったのですが…ウオーミングアップでのマッケンロー選手のあまりにも基本の完璧さです。一見変則的に見えるマッケンローがゆっくりとストロークでもボレーでもすると…その基本通りのプレイの凄さが良く分かったのでした。(下手でしたが、一応テニス少年でした♪) そんなこんなで…先週土曜日のいつものワイン会…毎年夏恒例のシャンパン尽くしなんですが…デザートのアーモンドとAOCブレスバターのパイにシャルドネの甘口シャンパンとのマリアージュに感嘆し…パナマ・レリダで余韻を楽しんでいると…シェフが、いやー、この前、南仏の避暑地が似合いそうな80代のご老人がランチに来て、普通のランチコースだったんだけど…と話しだしたんです。 http://plaza.rakuten.co.jp/cinqchef5/diary/201408310000/ で、前菜のテリーヌで…「テリーヌをひと口食べればその料理人の人生が分かるんだ。」…なんて言ってたそうなんです。素材、技術、感性、毎日の仕事…と分かるんでしょう。 お帰りの際には「今日は楽しかった。良い冥土の土産が出来た(笑)」と名刺をくれたそうです…旅のご老人におほめの言葉をいただいたと思ったら、黄門様だった!くらいの驚きだったそうです。 この話を聞きながら…自分のことのように嬉しかったんですが…何が嬉しいといって、一番安い普通のランチを選び、それを評価してくれたことなんです。 高かったり、珍しい素材の料理は楽しいし、美味しいのですが…そして高度な技術や感性が無くては凡庸な高級料理に堕してしまいますが…同時にその料理人の素材を選ぶ力、技術、毎日長年手を抜かない仕事やお客様に対する姿勢がでるのが普通のコースだからです。 安いコースですから使える素材の価格に制限があります。しかし、同じ原価であっても…プロが選べば一定のクオリティで魅力的な素材があります。その一定のクオリティの基準を持ち、選ぶのはそんなに簡単なことではありません。そして、その素材を生かし、お客様に喜んでもらえるよう技術と感性を駆使するわけですね。 「テリーヌをひと口食べればその料理人の人生が分かるんだ。」…このひと言にそれが現れていると思い…分かる人に評価してもらったんだと感動しました。普通の安いコースでも毎日毎日気合いを入れ、誰も見ていなくても手を抜かない、そんな仕事を10年20年30年続けることの大切さをまともな職人なら知っていると思います。まぁ、誰も見ていなくても自分が見てますからね…。 今、アトムの子を飲みながら書いてますが…さかもとこーひーのアトムの子、カフェヴィータ、カフェコージー…この3種類のブレンドは同じような考えのこーひーです。 1500円/500g…100g当り300円ですから…スーパーに並んでいるコーヒーと同じ位か安い位です。さかもとこーひーの常連さんはヘビーユーザーの方が多いので…やはり価格も大切になってきます。しかし、クオリティは下げることは考えられません。定番こーひーとして売り切れには出来ません。 家庭以外に、オフィスやカフェやレストラン美容院等で不特定多数の方に飲まれることも多いので…個性がありすぎてはいけません。 素材のクオリティを維持し、原価も一定に抑える必要があります…そうは言っても一番原価率高いのがこの3つのブレンドなんですけど…そこで、汚れが無くクリーンなことは最低条件で、酸の質や甘さをしっかりと持った素材を抑えていきます。使える価格で探して行くとどんどんクオリティが下がっていってしまうんです。価格で探さないで…別の視点で素材を探していかないとこの3つのブレンドは作り続けることができません。 焙煎機や焙煎の技術はどの豆でも同じですが…ブレンドの技術を駆使します。この場合は一定の魅力やクオリティを出し続けるための技術ですね。まぁ、ブレンドの技術と言っても…アニバーサリーブレンドのように限定の素材を使ったブレンドや…季節のブレンド…サンク・オ・ピエのデザートにピンポイントで合わせるブレンド…色々とあります。 1991年山下達郎の「ARTISAN(アルチザン)」というアルバムは…ARTIST芸術家に対して、アルチザン職人の匿名性を込めたそうで…その1曲目の「アトムの子」から…定番ブレンドのネーミングを頂いたのです。そのアトムの子がさかもとこーひーで常に1番売れているということは大きな喜びになっています。一番安い商品にその職人・店の気合い(矜持)が見えると思ってます。 「この味を知ることができて幸せです。」…お客様にそう言ってもらえるようなこーひーをお届けしたいと思っています。

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