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2015.01.25

プロのつぶやき779「30代の仕事、60代の仕事…。」

20150125
プロのつぶやき779「30代の仕事、60代の仕事…。」
一年で一番冷え込みの厳しい季節になってきました。毎朝の焙煎は真冬の温度管理になっています。プロバツト焙煎機に替えてちょうど3年になりました、早いものです。今ではすっかり馴染んで無意識と言いますか、直感的に使えるようになっています。
先日お届けした毎月のお知らせ葉書に…2月に息子をグアテマラとコスタリカの産地訪問に行かせると書きましたら…多くのかたから励ましの言葉を頂きました、ありがとうございます。
勿論産地行ったからと言って簡単にこーひーが美味しくなるわけでは無いのですが…「種からカップまで」の流れを体験することが大切だと思い…はじめての海外旅行で2週間以上の農園訪問となりますが、若いのでなんてことないでしょう。農園の匂い、日射し、風、夜の冷え込み等々体験してくることでしょう。
息子はまだ20代前半ですので…その時間の可能性が羨ましいのですが…談志師のCD「談志30歳」と…DVD「遺芸」が届いて…その芸人の時間を感じています。
「談志30歳」は…処女作「現代落語論」がベストセラーになり「伝統を現代に」を唱え…司会をしていた、今も続く「笑点」が日曜夕方に放送開始されたころで…30歳の勢いあふれる芸が素晴らしいです。今の真打と比較するのもなんですが…まぁ入門が16歳ですので、15年前後のキャリアが30歳にしてありますし…最近は20代での入門が多いですからキャリア15年とすると40代って感じですか…早熟ですし、天才でしょうね。
「遺芸」は…最晩年の談志師の芸をDVDにしたもので…生涯最後に演じながらも、新境地を見出した「粗忽長屋」、国立演芸場で通し稽古をおこなった「芝浜 最後の稽古」、談志通のマニアから圧倒的に支持されている「鼠穴」です。
すでにコンデションに苦しんでいる時なんですが…それでもその迫力に圧倒されます…「芝浜 最後の稽古」は高座を終えて楽屋で着替え…そのまま立ったまま40分近くの通し稽古の映像です。コートを着て、立ったままの稽古なんですが…集中しグイグイ入り込んでいくところにお驚きです…30代の芸、50代60代70代の芸と味わい深いです。
そんなこんなで…今年還暦を迎えるので、自分の職人仕事のゴールを色々と考えてしまうのですが…同世代の友人は早期退職したものもあれば…定年が目の前のものもいて…ひとつのゴールを迎えるわけです。もっとも僕はあと20年は元気に仕事しようと思っています…まだまだ稼がないと生活できないですしね…。
スペシャルティコーヒーに出会って約15年…あの頃は農産物として理想的な素材に出会い…それをどうやったら使えるのか?からスタートし…当時コーヒーの相場が歴史的に暴落していて…生産者のみなさんが継続できないような危機に陥っていた状況でした。
で、素晴らしい素材を買いたたかず、価値に見合った相場よりも高い価格で買い付け、継続持続できる関係作りがスペシャルティコーヒーの重要な柱ということで…それは素晴らしいと共感しました。
あれから15年…相場は当然乱高下がありますから…相場が上がることも想定していましたし…円安円高も自分ではどうにもできません…さらに生産者の生活の向上を目指し、それが徐々に叶えられたら、以前と同じ買い付け価格では生産者の生活が維持出来なくなることも予想できました。
生産者の生活の向上という目的は徐々に達しているようですが…そこには仕入れ価格の高騰が一緒になっています。さらに円安もかぶってしまいました。
コーヒー業界では大中の会社から個人店まで値上げしていますが…仕入れが上がったから値上げでは…お客様に負担を強いるだけになってしまいます。お客様にとって日常の暮らしのこーひーの価格ってとっても大切です。
お客様にとっての価値のある価格を実現しながら…如何にクオリティを上げ、自分の納得できる仕事をできるか?…そんな矛盾の解決がポイントになります。
そこで何にコストをかけて、どこをコストカットするか見極め…一気にはできないので時間をかけて経営の体質を改善…10年以上かけて仕入れが高騰しても値上げを抑えられるようにしてきました。
(簡単に言えば…お客様に直接関係するところはコストカットしない…直接関係しないところは徹底してコストカットする…そんな感じです。
さかもとこーひーにこられた方には…夫婦と1日3時間のパートさん2人でおやつしながらのんびり仕事しているように見えると思いますが…これが実は結構生産性高い仕事しているんですね。その辺は総合的な仕組みが出来ているからなんです。同業他店とはかなり違う店になっていますね。)
そこには…今回の「アフター・ダーク」「ハートバレンタインカフェ」が良い例なんですが…良い素材を使いたい時に使えるよう妥協せずにすむようにという思いがありました。ここで、この豆使うと素晴らしいんだけど、原価率がなぁーと妥協することを避けたいと思ってます。
勿論、さかもとこーひーで一番安いブレンド…「アトムの子」「カフェヴィータ」「カフェコージー」…の100g当り300円のクオリティも同様です。ヘビーユーザーの常連さんはやはり気軽に楽しめる価格が大切です。100g当り300円でどこまでクオリティを上げられるかにかなりエネルギーを使っています。(まぁ、実際100g当り300円はかなり厳しいのですが…当分大丈夫です。)
さらに最近は「ホームタウンこーひー」でカフェやレストランへの卸も少しずつ増えてきています。カフェやレストランにとってはこーひーの仕入れ原価よりも料理の原価の方が大切ですから…卸価格で出来るだけ応援できるようにしたいと思ってます。
それが、自分の60代のピークの仕事につながっていくと思っていました。そして…それが、日常の暮らしの中の「ホームこーひー」や「ホームタウンこーひー」…「上質さと気軽さ」の向上につながっていくと思ってます。
素材に恵まれ…焙煎・ブレンドの技術と感性を磨き…常連のみなさんとラリーを楽しむ…そんな60代の仕事のピークを目指しています。
「この味を知ることができて幸せです。」…お客様にそう言ってもらえるようなこーひーをお届けしたいと思っています。

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2015.01.18

プロのつぶやき778「ブラジルCOEモンテアレグレ、ハートバレンタインカフェ、陽だまり」

20150118
プロのつぶやき778「ブラジルCOEモンテアレグレ、ハートバレンタインカフェ、陽だまり」
お正月気分が終わって…日に日に冷え込みが厳しくなってきました。千葉はインフルエンザの警報が出ましたが…全国的にピークになっているようです。さかもとこーひーの周りでもインフルエンザにかかってしまう人が出ています、みなさん、くれぐれもご自愛ください。
先日、ジャズピアニストのクリヤマコトさんを聴きにお茶の水ナルに行ってきました。クリヤさんはサンク・オ・ピエのシェフの親友で、その縁で知ったのですが今や日本で世界でバリバリに活躍していて…5年位前に銀座ジャズの時デパートの屋上ステージで聴いたのですが…そういったフェスでは無く小さなところでがっつり聴いてみたくてやっと行けました。
セッションはサックス2人トランペット1人ベースにドラムの6人で…クリヤさんのソロに入った瞬間、その凄さに一気に持って行かれました。一瞬で惹き付けられました。リズム、メロディ、パワー、柔らかさ、アドリブ…サンクでお会いした時の握手でその手の柔らかさと力強さが印象に残っていますが…あのプロのピアニストの手を思い出しながら…千葉まで帰ってきました、追っかけになりそうです♪
そんなこんなで…2015年最初のこーひーのお知らせです…冷え込むこの季節向けにはこーひーとチョコレートと幸せなひとときが最高です。今日ご紹介する3つ+ご好評頂いている「アフター・ダーク」とどれも柔らかな口当たりの親しみやすさとチョコレートにピッタリ合う魅力です。
まずは…訪問農園のブラジルカップオブエクセレンス受賞こーひー「ブラジルCOEモンテアレグレ」…華やかで軽やか、チョコレートにピッタリな「ハートバレンタインカフェ」…真冬向け、まったり円やかな「陽だまり」…お陰さまでご好評頂いている「アフター・ダーク」の4種類です。
「アフター・ダーク」に続き…「ハートバレンタインカフェ」と「陽だまり」…昨年よりもさらに贅沢なブレンドで際立つ魅力を目指しました…暖かな部屋でお好みのチョコレートと美味しいこーひーでほっこりとお楽しみください♪
【ブラジルCOEモンテアレグレ】
ブラジルのスペシャルティコーヒーをリードしてきている名門農園です。10年以上前になりますか、モンテアレグレ農園を訪問した時に…そのロット管理をきちんとしていることが印象的でした。その時の説明で…トヨタの生産管理手法を学んだと聞き、スペシャルティコーヒーのマイクロロットの将来が見えて来たのを思い出します。実際、今多くの生産国でマイクロロットとして…エリア、収穫時期、品種、精選処理方法等きちんと分けられ…日本のマイクロロースターでそれらを使えるという恵まれた状況にあるのは、そのようなリーダーのお陰だと思ってます。
さて、そんな思い出の「ブラジルCOEモンテアレグレ」ですが…まず挽いた時の豊かな香り…柑橘系のフローラルな素晴らしい香りです。熱い時にはそのオレンジやフローラルな香りが…きれいで爽やか味わいとともに魅力的で…冷めてくると、フランボアーズやチェリーの感じに…繊細で円やかな口当たりが一体となってこの「ブラジルCOEモンテアレグレ」の素晴らしさにときめきます。さらに冷めると、クリーミーな円やかさにミルクチョコレートのキャラクターも顔を出して来ます。優しい甘さとバランスの良い余韻ですね。
今回この「ブラジルCOEモンテアレグレ」を選んだのは…ブラジルのカップオブエクセレンスこーひーの魅力を楽しんで欲しいのは勿論…チョコレートと一緒に味わってさらにこのシングルオリジンの魅力が楽しめると思ったからなんです。少し高級なチョコレートには…柔らかな味わいを支えているコクが合うのと…オレンジ、フランボアーズ、チェリーなどのキャラもチョコレートにぴったりだからなんです。
ブラジルの最高峰の魅力をお楽しみください。
農園名:Sítio Monte Alegre       シッチォ モンテ アレグレ
農園主:Glycia Emerenciana Pereira Carneiro グリシア エメレンシアナ ペレイラ カルネイロ
地域・エリア名:Carmo de Minas カルモ・デ・ミナス/ミナスジェライス州
農園面積:30ヘクタール
コーヒー栽培面積:20ヘクタール
標高:1,100m
品種:イエローブルボン
生産処理(精製):パルプドナチュラル
2000円/200gパック(税抜き)
【ハートバレンタインカフェ】
さかもとこーひーとチョコレートの相性の良さは年期が入っています、元々お菓子好きチョコレート好きですから…さかもとこーひー開店以来21年以上こーひーとチョコレートのご機嫌な相性の魅力を追いかけています。
さて…今年の「ハートバレンタイン・カフェ」ですが…私60代を職人としてのピークに!!と言っていますが…今回の「ハートバレンタインカフェ」はその答えのひとつにと思ってブレンドしました。
息子と一緒にいくつかのパターンでブレンドのカッピングをして…3つほど候補が出来たのですが…昨年のブレンドのパターンが完成度高く意見が一致したんです。しかし、それでは成長が無いという思いがありまして…さらに「ブラジルCOEモンテアレグレ」をテスト焙煎して…ブレンドに使うブラジルを「ブラジルCOEモンテアレグレ」にしてカッピングしたんです。
すると…グッと魅力がアップしまして…原価計算しないで「ブラジルCOEモンテアレグレ」をブレンドに使うことに決めてしまいました。ブレンドに使っている「ケニア・カイナムイ」も高い豆ですし…「ブラジルCOEモンテアレグレ」はさらに高い豆ですが…際立つ魅力を常連のみなさんに楽しんでもらうのが一番ですし…実は10数年かけて、原価が高騰しても継続していけるように商いの仕組みを作ってきました。
美味しさの為にコストをかけて…無駄なコストをかけない…どこに資源やエネルギーをかけるかを見極め…常連さんの暮らしの中のこーひーをどこまで魅力的に価値のあるものにできるかを磨いています。
余談が長くなりました…そんな「ハートバレンタインカフェ」ですが…円やか爽やか系で、とってもきれいで上品な味わいに…柔らかな口当たりと甘さが心地よいものとなっています。そして…チョコレートをひと口、そしてハートバレンタインカフェをひと口…チョコレートがグッと魅力的に、そして後味がきれいに、次のひと口へと進みます。少し高級なチョコレートにもピッタリ合うように…華やかさ、円やかさに…柔らかなコクをイメージしてブレンドしました…そして、上品な甘い余韻。
使った豆は…「コロンビア・ロスイドロス」…「ブラジルCOEモンテアレグレ」…「ブラジル・セハドボネ」…「ケニア・カイナムイ」です。「ハートバレンタイン・カフェ」の魅力を、寒さ厳しいこの季節に、お気に入りのチョコレートと一緒にお楽しみください。高級なチョコレート、滑らかな口溶けの心地よいチョコレートとスッと寄り添ってしまう相性の良さ、口の中で一緒になった時の心地よさ、柔らかく長く続く余韻がご機嫌だと思います。
チョコレート向けと言っても…深煎りの苦いタイプではありません。円やか軽やか爽やかなこーひーで、チョコレートにもぴったり合います、是非お楽しみください。
1500円/250gパック(税抜き)
【陽だまり】
真冬向けこーひー8年目の「陽だまり」です。風の無いよく晴れた冬の日、窓辺でお気に入りのチョコレートと一緒に和む…そんなあったか~い美味しさをイメージしました。真冬の寒さに縮こまった気持ちや身体がふっと緩む心地よさを感じるようなブレンドを作りたいと思っています。
今回の「陽だまり」は…円やかな深煎りブレンドに「ルワンダCOEルワタノ」を使おうと暮れから思っていました。深煎り好きの常連さん向けですが…「アフター・ダーク」で深煎りに「グアテマラ・エルインヘルト・パカマラ」のブレンドがご好評頂き…常連さんのご感想でそのマウスフィールのニュアンスの魅力や隠れている酸の魅力が伝わっているのを感じましたので…「陽だまり」には「ルワンダCOEルワタノ」をブレンドして…深煎りの魅力に「ルワンダCOEルワタノ」のフランボアーズやピーチの魅力を生かして…深煎りブレンドの新しい魅力をお届けしたいと思いました。
使った豆は…「深煎りコロンビア」に「深煎りブラジル」と「ルワンダCOEルワタノ」です。深煎りの円やかで味わい深いコク…そこに「ルワンダCOEルワタノ」の柔らかで上品なキャラがブレンドされて…余韻の魅力を引き立てていると思います。深煎りの円やかさ滑らかさ甘さ長い余韻の心地よい魅力…お気に入りのチョコレートをひと口…「陽だまり」をひと口…チョコレート…「陽だまり」…もう止まりませんね。さて、あちこちのチョコレートを買いにいきましょうか♪
1500円/250gパック(税抜き)
【アフター・ダーク】
今回の目玉は…深煎りの新境地と言いますか…元々深煎り自家焙煎店だったさかもとこーひーがスペシャルティコーヒーに出会って15年…その頃最初にインパクトあったのがピーツコーヒー&ティーのスペシャルティコーヒーの深煎りでした。スタバもその流れですね…スタバの高級版って感じでした。
スペシャルティコーヒーを求めてはじめてマイアミに行った時…サンフランシスコ近くのバークレーにも飛んで、工場を見学させて頂きましたが、その高品質な生豆の数々や焙煎に触れて…あぁ!こんな生豆使って焙煎したいなぁーと思ったものでした。
それから15年近く経ち…スペシャルティコーヒーの焙煎が浅めの魅力も、深めの魅力もお届けできるようになり…それぞれの魅力にファンの常連さんがいらっしゃいます。
で、最近思っていた事は…昭和の深煎り自家焙煎でも無い…ピーツやスタバのような深煎りでも無い…スペシャルティコーヒーに出会って15年経ったさかもとこーひーが今のスペシャルティコーヒーの魅力を生かした深煎りブレンドを作りたいなぁーということなんです。
円やかでコクが豊かで上品で余韻が長く…あくまでもクリーンな味わい…スペシャルティコーヒーの滑らかさ華やかさ輝き…熟成したような深い味わい…使った豆は…「深煎りコロンビア」に「深煎りエルサルバドル」…そして「グアテマラ・エルインヘルト・パカマラ」
アニバーサリー2014で「グアテマラ・エルインヘルト・パカマラ」を使い…予想以上にご好評頂き…豆が無くなりブレンド出来なくなってからもリピートのご注文を頂いたのですが…では、それを深煎りのブレンドでお届けしようと思ったのです。
「アフター・ダーク」は…サックスの土岐英史さんのアルバムに入っていて、年に何回かライブで聴いていて大好きな曲なんですが…お嬢さんの土岐麻子さんが新しいアルバムで英語詩を付けて歌ったんです。それを聴いていて…After Dark Before Light 暗闇の後、光りの前…という言葉がピッタリだと思いました、是非お楽しみください♪
1500円/200gパック(税抜き)
「この味を知ることができて幸せです。」…お客様にそう言ってもらえるようなこーひーをお届けしたいと思っています。

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2015.01.12

プロのつぶやき777「さかもとこーひー初心者がよく陥る失敗パターン」

20150111
プロのつぶやき777「さかもとこーひー初心者がよく陥る失敗パターン」
2015年の最初の1週間が経ち…日常の仕事ペースになってきました。冷え込みはこれからひと月が一番厳しくなってきます、みなさん、くれぐれもご自愛ください。
僕は2日からの微熱と咳がようやく全快して…頭もスッキリして…バレンタイン用のブレンドの仕上げに集中してきました。ほんとコンデションが大切です。
店の方は…「コスタリカ・シンリミテス」と「アフター・ダーク」が相変わらず人気になっていて気を良くしています。千葉市新宿公園のタポスコーヒーさんで…通常のエスプレッソブレンドの他にシングルオリジンの豆も楽しめるのですが…今回の新しい豆は「アフター・ダーク」にしました。
さっそく「アフター・ダーク」のエスプレッソを味わったら…素直で円やかなコクのあとにグアテマラ・エルインヘルト・パカマラの長い長い余韻が華やかに続いて…感動的でした。
その2日後に「アフター・ダーク」のラテを飲みに行ったら…これも柔らかで円やかな口当たりに上質なコクがあり…やはりきちんとグアテマラ・エルインヘルト・パカマラの余韻に繋がって素晴らしいものになりました。
これから60代の10年をピークにしたいと 「新春こーひー放談2015」で書きましたが…そのピークとはこんな「ご機嫌なラリー」をしたいってことなんです。
作品として自分の代表作を残したいとかそういうジャンルではありませんし…別に記録が残るわけでもありません。では、さかもとこーひーにとってのピークとは…常連のお客様、勿論様々なお客様がいらっしゃいますが…「ご機嫌なラリー」を質も量もしたいってことです。
サンク・オ・ピエやタポスコーヒー等レストランやカフェとはそのお店の魅力がより輝くように…ご家庭のお客様にはそれぞれのお好みやライフスタイルに合ったこーひーになるよう…ヘビーユーザーの常連さんにも、初心者のお客様にも…スイートスポットに良いボールをだせる、そんな10年にしたいと思ってます。勿論、そのラリーが常連さんにとって他では味わえない楽しさ快感であってほしいと思ってます。
昨日常連のAさんから…「これからの10年が、坂本さんにとっての黄金の10年ですね。焙煎、ブレンド、何よりも優れた生豆の入手、期待しています。」…とコメントを頂きました、ありがとうございます。(錦織選手が、試合で、試合前のアップで、練習で、チャリティー試合で、TVのお遊びで…それぞれに素晴らしいラリーを見せてくれますが、そんな感じでしょうか。)その為の、素材や技術、感性、経験が揃ってきたと感じています。
そんなこんなで…ラリーをするには、さかもとこーひーに合った淹れ方をして頂くのが前提となります…が、何も難しい淹れ方が必要では無いのです。ただ、他店の珈琲の上手な淹れ方とかなり違いますので…はじめてのお客様がいらっしゃると、こちらもどう伝えるか緊張します。
「細挽き、95℃以上の熱湯、少なめの粉」
と、シンプルなんですが、これが長年の上手な淹れ方とされているのは…
「粗挽き、湯温を下げて、たっぷりな粉」
と真逆なので…さかもとこーひー初心者がよく陥る失敗パターンがあるのです。まぁ、前提となる「豆」…素材や焙煎が違うってことです。
おゆみ野店では…はじめてのお客様に試飲のこーひー召し上がって頂き…お好み等お話しして…こーひー決まると…「豆」のままか「粉」に挽くかとなります。
で「豆」だと…見本の挽いた粉を見て頂きながら…「普通より細かめにお願いします。」…ペーパードリップですか?と聞き…「お湯は冷まさないで、95℃以上の熱湯でお願いします。」…「粉は少なめでお願いします。」と続けます。
「それとドリップする時は…蒸らしをしないで、ずーっとお湯を注ぎ続けてください。蒸らすとその間に冷めてしましますから…。」
「他の専門店でも…雑誌や本でも…TVでも…粗挽き、湯温を下げて、蒸らして、丁寧に淹れる…そんな上手なコツを言ってますが…さかもとこーひーの豆はその逆ですのでよろしくお願いします。」
「粗く挽くことは、出が悪くなります。湯温を下げるのも出が悪くなります。」「苦いとか酸っぱいとか、雑味えぐ味を出さないで、如何に円やかに飲みやすくするかが上手な淹れ方なんです。」「と、言う事はその嫌な味があるってことです。」
「さかもとこーひーは素材でも焙煎でも完成度を高めることにエネルギー使ってますので…細挽き、95℃の熱湯でよーく豆の成分を引き出せば良いのです。すると豆の量も少なくてすみますから…1杯当りが経済的になります♪」「家庭で気軽に楽しんで欲しいので…経済的なことも大切ですよね。」
こんな話しをずーっとしています。これは「カフェプレス」でも同じで…カフェプレスで粗挽きにしたり、湯温下げたり、お湯の注ぎ方工夫したり…色々なお店がありますが…そんな工夫はさかもとこーひーには必要ありません。
「細挽き、95℃以上の熱湯、少なめの粉」…とってもシンプルです。
まぁ、これはコーヒーのキャリアが長かったり、詳しかったりする人向けなんです。本当の初心者や詳しく無い方はさかもとこーひーに言われるままに淹れますからすぐ憶えて、しかも粉少なくてお得なので喜んでもらえます。
中には…こいつ何言ってんだ、こっちは何十年も上手にコーヒー入れてんだ、そんな話し聞いたころないぞ。そんな方もいらっしゃいます。他の豆はそれで良いのです。さかもとこーひーの豆は違うってことです。
なんか、コーヒー関係者って、うちの豆の淹れ方はこうですよ!って言えば良いのに…世間全部のコーヒーの淹れ方みたいに言うからいけないんだと思います、話しひろげますよね。
現実、同業者やマニアのみなさんはなかなか受け入れてもらえませんね。ようは豆の成分をお湯に溶かすだけですから…その豆にあった溶かし方がポイントです。で、さかもとこーひーの豆は世間の豆とはかなり違うポイントがあるってことですね。コーヒーメーカーやエスプレッソでも同様です。
「この味を知ることができて幸せです。」…お客様にそう言ってもらえるようなこーひーをお届けしたいと思っています。

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2015.01.05

プロのつぶやき776「新春こーひー放談2015」

20150104
プロのつぶやき776「新春こーひー放談2015」
明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
1/4(日)の今日から通常営業です。
1/1は家族の新年会で…2日は微熱と咳で一日ごろごろ…3日は身体を動かさなきゃと午後からブラブラして…今朝4日はいつものように6時から焙煎しました。しかし、今朝寒かったですねー、店に入ると4℃でした。当然焙煎のカロリーコントロールも12月と違ってきます。まぁ、その辺は毎年のことですので、なんなく調整しています。
で、焙煎終わって…店での今年最初のこーひー「アフター・ダーク」を選び味わいながら書いています。この「アフター・ダーク」メールやfacebookでとってもご好評頂いていまして…かなり気分良くしています。
焦げの苦味の無い深煎りなのは当然ですが…円やかさ滑らかさに味わい深い余韻…そこに「グアテマラ・エルインヘルト・パカマラ」のキャラが顔を出して…他に無い際立った魅力をイメージしています。その魅力が常連のみなさんに伝わっていて、こんなに嬉しいことはありません。
お正月用に家に持って帰ったのは「コスタリカ・シンリミテス」と「アフター・ダーク」でした。「コスタリカ・シンリミテス」は僕が大好きなこーひーなのもありますが…その柔らかで繊細な味わいが和菓子にも合うと思ってお正月用に選んだのです。そうしたら常連さんが栗きんとんにも合って美味しかったとTwitterで仰ってくれました。我が家も塩瀬のお饅頭に「コスタリカ・シンリミテス」合わせたんですが…イメージ通りご機嫌でした。
そんなこんなで…「新春こーひー放談2015」ですが…去年は何書いているのかなぁーと読んでみたら…「上質さと気軽さ」から入り…あとは大瀧詠一さんの急死についてばかりでした。
あと半年で還暦を迎えるんですが…以前から60代に職人のピークを目指して来ましたので…「上質さと気軽さ」を大切にしながら…体調を整えまだまだ少しずつ進歩していきたいと思います。
職人が良い仕事をするには…素晴らしい素材と常連さんが不可欠です。自分だけでは素晴らしい仕事はできません。お陰さまで…素材と常連さんに恵まれていますので…職人冥利に尽きる環境になっていると思います、ありがとうございます。
あとは、後に続く人に色々と伝えていく必要性を感じています。
まずは、息子ですが…2年間大手のカフェで仕事しながら、週2回程店に来て…日常の仕事はだいぶ慣れてきました。まぁ、そんなに難しい作業はありませんから誰でもすぐ慣れます。
後はカッピングと焙煎ですが…焙煎も基準通りに温度進行するのに慣れれば良いので…数ヶ月あれば大丈夫です。で、難しいのがカッピングです。味の仕事なので…全て自分の味覚で判断しなければいけません。しかし、自分の感じ方は分かっても…他の人、お客さんの感じ方は分からないです。
さらに…素材の見極め…焙煎の見極め…ブレンドの見極め…とカッピングといっても少しずつズレてあります。なので…ゆっくりゆっくりとこの2年間基本だけにフォーカスしてカッピングトレーニングしてきました。どうやら、基本的な味覚が出来て来たようなので…2月に中米の産地訪問にいかせます。まだまだスタートしたばかりで…作業自体はすぐできるようになりますが…味覚に関することは5年10年~長期的にトレーニングしていきます。
自分の職人仕事と息子のトレーニングと2本立てで行く10年になりそうです。
「この味を知ることができて幸せです。」…お客様にそう言ってもらえるようなこーひーをお届けしたいと思っています。

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