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2015.02.22

プロのつぶやき783「悩んでいる若い同業者に話した2時間」

20150222
プロのつぶやき783「悩んでいる若い同業者に話した2時間」
まだ、朝晩は冷え込みますが…晴れると気持ちの良い陽気になってきました…すると花粉が増えてきて厄介ですね、花粉症の薬を飲み始めました。
さかもとこーひーでは…常連さんが待っていましたって感じで「桜ぼんぼりカフェ」「ミモザカフェ」に人気が集中しています。やはり春の訪れは他の季節よりもひときわ待ち遠しい感じですね。
中米のコーヒー農園廻っている息子は…グアテマラからコスタリカ、そして再びグアテマラに戻り、メキシコ国境に近いウエウエテナンゴ地域を訪問…23日(月)に帰国します。
産地に行ったからといって簡単にこーひーが美味しくなるわけでは無いのですが…生産の現場を知ったり、生産者のみなさんとコミュニケーションとったり、農園の日射しや暑さ冷え込み、風や匂いは産地に行かないと分からないことが多いです。
そして…これからはカッピングトレーニングの際…こーひーのクオリティや魅力味わいが農園での経験と繋がりやすくなり…より深く理解しやすくなるでしょう。そうやって少しずつ実力を付け、常連さんに信頼されるようになっていけると思います。
そんなこんなで…先日お昼過ぎに同業の若い方が来店されて2時間以上色々と話しをしました。最初は試飲こーひー…次に何を飲みたいかと聞いたらケニアと言うのでカフェプレスで淹れ…さらに、ブラジルのナチュラルの話しが出たので深煎りブラジルをカッピングしました。
午後は外に出ていて店を留守にすることがあるのですが…たまたまタイミングが良くてゆっくりと話せてよかったです。本当はメールでも電話でもアポとってもらうと対応しやすいんのですけどね…。まぁ、僕がいないならいないで店を見て、豆を買っていこうと思っていたのでしょう。でも、それだと表からは見えない土台や柱のことが分からないので…せっかく遠くから来るんですからもったいないです。
プロ同士の話しは…表からは見えないところに重要なポイントがありますからね、もっとも、話さなくても見抜く実力があるんなら問題無いんですが…。
さかもとこーひーのブログで焙煎の話しを読んでいるそうなので…焙煎や素材の話しが多かったです。自家焙煎やってれば焙煎と素材については当たり前ですけどね。業界の情報では解決しないのが悩みのようでした。
この半年でも…独立3年位の方や、これから独立開店目指している僕と同世代の方の相談にのってアドバイス、サポートをしています。あとは、年に数人の方が北海道から九州まで…朝6時半におゆみ野店に来て焙煎見学しています。そういう方からは必死さが伝わってきますね。
焙煎見学の時に話すのは…「理論は現実に従う」ということです…そしてその現実は「何を美味しいと感じるか」です。感じる美味しさが違えば…求める素材も違いますし…焙煎の手法も違って来ます。
あと化学的科学的に解説してくれる方の話しは助かるのですが…大本の「何を美味しいと感じるか」を明確にされていないので…残念に思う事が多いですね。不特定多数が感じる美味しさと特定少数が感じる美味しさは一緒にできないことが多いと思います。
昔と違って、情報が多くなりましたし…欧米の有名な方の理論も入って来ますし…焙煎機も様々なものが出て来ています。
しかし…焙煎する人や飲む人が「美味しい」と感じるものをつくるのですから…理論や機械はその「美味しさ」のための手段でしかありませんし、再現性が高められるもので無いと意味がありません。データにしても…そのデータが求める「美味しさ」に対して効果的で無かったら意味無いですからね。
まずは…「美味しさ」を明確にして、追求しないことには始まらないというのが僕の考えです…自分のレベル以上の美味しさはつくれないので、自分の美味しさのレベルを地道に向上していくのが近道だと思ってます。
(先日、紅茶関係の友人がさかもとこーひー向けにサンプルを送ってくれたのですが…僕の求めている紅茶の魅力を理解されていませんでした。そして、ブレンドは見積もりの金額にしては使っている紅茶のクオリティ低いと感じていたら…話して行くうちに、コストをもっとかけないと希望の魅力にならないとネタバレしました。その位分かるのに…。)
そうしたら、先日親しくさせて頂いている先輩経営者の方のメルマガでアガサ・クリスティの言葉が紹介されました。
アガサ・クリスティ経歴(プロフィール)【1890年~1976年】イギリスの推理小説作家。発表された推理小説は世界的なベストセラーとなり
「ミステリーの女王」と呼ばれた。
「もし事実と理論が合っていないとしたら捨てるのは理論の方ね」
ここから、経営していて、事実と理論が合っていないとしたら、事実を信じるのか、理論を信じるのか、本に書いてある事やコンサルタントの言っていることとは別に自社や自店に起こっている事実をしっかり見つめましょう…と繋がっているのです。
美味しさも全く同じで…目新しい焙煎機や有名な人の理論が飛び交い、その度に新しい焙煎機に移ったり、新しい焙煎理論に目移りする同業者がいます。
しかし、美味しさって、自分が何を美味しいと感じるかからスタートして、その美味しさを再現するための考え方や技術につながるものだと思います。
しかし、美味しさって人それぞれですから厄介です。業界の大先輩バッハの田口さんはもう30数年前に美味しいの前に良いコーヒー悪いコーヒーといった切り口を提示してくださいまして…それは大きな学びになりました。美味しさは人それぞれですから、美味しいよりも品質として良い悪いをクリアーすることの大切さを学びました。
で、スペシャルティコーヒーに出会って…際立つ魅力、美味しさがスペシャルティコーヒーだということになりますが…際立つ魅力、美味しさは感動する人もいれば、あまり感じない人もいるのが現実です、感じ方は人それぞれです。
すると…どういった方に美味しさが伝わるのか?…どういった人と美味しさを共有したいのか?…そこを明確にすることが答えに繋がってくると思ってます。誰にでも美味しいのは際立つ魅力とは別の世界なんだろうと。
その為には、自分が感じる「美味しさ」のレベルアップをしないと…素材のクオリティも、焙煎のクオリティも上げられないという話しになります。
で、2日後…帰ってからさかもとさんの豆を自分の豆と並べてカッピングしました、衝撃を受けました…スペシャルティコーヒーに出会って以来の衝撃です。さかもとこーひーの「細挽き、95℃以上の熱湯、粉は少なめ、ドリップでは蒸らししないで…」の意味がやっと分かりました。自分の淹れていたカフェプレスの淹れ方ではさかもとさんの豆の良さがぼやけてしまいました。素材と焙煎による違いも感じ取れました。…そんな電話を頂きました。
業界をリードしているような有名店の優れたところやレベルの低いところをかなり具体的に話したのですが…それらがスッと納得できたようです。
その他は…商いの話しもしたんですが…それもはじめて聞く内容だということでしたが…業界はコーヒーとかカフェとか最新でオシャレな雰囲気だけで…それを支える土台や柱が弱いんですね。きれいな壁紙だけではプロには慣れないという話しになります。
そして、それぞれのお店の常連さんに価値やお値打ちをお届けできないことになります。もうすぐ60ですので…若い人にその辺を伝えて行く大切さをより感じてきました。
「この味を知ることができて幸せです。」…お客様にそう言ってもらえるようなこーひーをお届けしたいと思っています。

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2015.02.15

プロのつぶやき782「パナマ・レリダ農園、桜ぼんぼりカフェ、ミモザカフェ」

20150215
プロのつぶやき782「パナマ・レリダ農園、桜ぼんぼりカフェ、ミモザカフェ」
まだまだ朝は冷え込み厳しいですが…天気が良いと昼間はポカポカ気持ち良くなりました、明るくなった日射しがなにより嬉しいですねー。
中米のコーヒー農園廻っている息子は…グアテマラのアンティグア地区からコスタリカ・タラス地区に移り…又グアテマラに戻り今度はエルインヘルト・パカマラやイエローナンス、今お届けしているトラッディショナルのエルインヘルト農園のあるウエウエテナンゴ地区を廻ります。ちょうど今回の産地ツアーの半分過ぎたところです。
グアテマラのアンティグア地区にいる時にグアテマラで火山の噴火があり…着いた翌日には空港が1日閉鎖されたようです。コスタリカへの飛行機の移動を変更して…バスでエルサルバドルへ、エルサルバドルからコスタリカへ飛行機となったそうです。色々ありますね、元気でいるそうです。来店される常連さんからも息子の産地訪問の話題がよくでます…少しずつ力を付けて、お客様から信頼されるようになっていくことでしょう。
そんなこんなで…2015年春に向けてのこーひーのお知らせです。コーヒーのビーンズショップって冬が忙しいイメージなんですが…春もけっこう忙しいんです。転勤や移動が多いせいか…気軽なギフトも多いです。
まずは…パナマの名門でフローラルさや優しい上品な味わいが最高な「パナマ・レリダ農園」…もう14年目になるさかもとこーひーの季節のブレンドの代表「桜ぼんぼりカフェ」…春のベラ・ノッテ系深煎りブレンド「ミモザカフェ」…の3種類です。
そして、この1週間おゆみ野店の試飲こーひーで淹れていた「モカ・イルガチェフェ(ハマ)」もお勧めです。試飲こーひーでひと口ふた口飲んで…「これ、どのこーひーですか?」「美味しい♪」そんな声がとても目立ちました。一般的なモカとは違った鮮烈な香りと円やかな甘さに印象を受けた人が多かったようです。
【パナマ・レリダ農園】
復活してご紹介して3年目の「パナマ・レリダ農園」…3年目にしてさらに魅力的になったように感じました。
まず、フローラルな気持ち良い香り…次に印象的だったのは熟成した白ワインのように感じたことでした。おぉ!って感じでした。さっぱりした白ワインな感じでは無くて…円やかエレガントな熟成した白ワインの口当たり味わいな感じです。
そして、ピーチなキャラが後押しして…繊細で円やかな口当たり…冷めてくるとジューシーさや甘さ…ピーチ系フローラルにオレンジな感じも加わった素晴らしい余韻…春にぴったりな魅力だと思います。
パナマこーひーと言えば「パナマ・エスメラルダ・ゲイシャ」が有名ですが…それ以外にも「ベストオブパナマ・アルティエリ」「パナマ・ベルリナ農園」「ベストオブパナマ・カフェランダウ」等々いくつものパナマの素晴らしいこーひーを今迄ご紹介してきました。
それらのこーひーはパナマ共通の魅力で…口当たりの柔らかさと繊細さに上品な甘さが素晴らしいと思います。優しいだけで無く、滑らかと共に、フルーティな甘さが素晴らしいですね、お楽しみください。
パナマ レリダ マイクロロット
品種:ティピカ、カツーラ種
栽培地: ボケテ地域 北西部 
標高:1600~1700m
収穫時期:1月~3月
生産処理:水洗方式(FW)、天日乾燥
ゲイシャ種で最近話題のパナマですが、パナマのコーヒーはその甘い風味で日本の消費者に親しまれてきました。コスタリカ国境沿いのボケテ地域は、コーヒー生産で最も有名な地域です。花卉栽培が盛んな同地域は、気候が良く、近年欧米からの観光客が増加しており、レリダ農園など、コーヒー農園内にホテル(ロッジ)を併設しているところがあります。また最近同地域内では宅地化が進んでおり、コーヒー栽培が難しい環境にあります。元来生産量がコスタリカの一か月分といわれ、生産量が少なく、品種、処理方法、マイクロロットなど個性と品質で勝負というのが最近のパナマの傾向です。レリダ農園は、パナマで最も標高の高い、素晴らしい生産環境に恵まれた農園の一つです。この農園で素晴らしいコーヒーが出来ないわけがないと関係者からいわれていた程です。2001年のベストオブパナマ品評会で見事優勝、その後数回の入賞を経て、高品質コーヒーを産出する農園として認知されてきました。しかしながら2000年代後半、経営上の問題から品質が低下し、市場から姿を消しました。2011年より新しいオーナーによる経営がスタートし、農業技師を招き、新しい生産体制が始まり、農園内のホテル、レストランもリニューアルオープンしました。新しい体制でスタートした中で、農園内の区画に着目、セレクトされましたのが、このマイクロロットです。元来レリダはパナマの甘さに、柑橘系の酸がある素晴らしいコーヒーですが、このマイクロロットは農園内の標高の高いところで生産されたものですが、非常に強い果実味が感じられる個性的なロットです。今後も続くレリダ農園の新しいプロジェクトにご期待下さい。
2000円/250gパック(税抜き)
【桜ぼんぼりカフェ】
もうすっかり、さかもとこーひーの春を告げる季節のこーひーとして人気になっています。2002年にデビューですので、もう14年目になります。2月に入ると「桜ぼんぼりカフェもう発売しましたかー?」とお問い合わせを頂いている春の人気NO1ブレンドです。
毎年「桜ぼんぼりカフェ」のお知らせをすると…「桜ぼんぼりカフェ、もう春ですねー♪」と常連さんから言われたり、メールを頂いたりします。桜餅のように日本の暮らしに春を告げるこーひーを目指したブレンドですが…ホームこーひーとして、こーひーで四季を感じてもらいたいというイメージを常連のみなさんと共有できてきてとってもお気に入りのブレンドです。
さかもとこーひーの春は「桜ぼんぼりカフェ」から訪れます。「花のような爽やかな香り」と「親しみやすい甘さ味わい」が、長かった冬から解放された今の季節にぴったりだと思います。透明感のある春の香りと心地よい豊かな口当たりをイメージしました。使ったこーひーは…「エルサルバドル」…「コロンビア・ロスイドロス」…「モカ・イルガチェフェ(ハマ)」とブレンドしました…飲みやすさだけでは無い…円やかで優しく、又味わい深さもイメージしています。
桜餅やイチゴのケーキと相性のよい円やかさですね…イチゴのケーキ、シフォンケーキやサブレ、ムース…りんごや洋梨のケーキ…桜餅に草餅…ご機嫌なひとときになると思います。カジュアルなギフトにもピッタリだと思います…お楽しみください。
1500円/250gパック(税抜き)
【ミモザカフェ】
こちらは、11年目のベラ・ノッテ系深煎りブレンドの「ミモザカフェ」です。常連さんに頂いて、店の前に植えた、ミモザが今年もさらに順調に育っています。僕の好きな花は、桜にミモザ、杏の花も好きです。基本的に木に咲いている花に惹かれます。
ミモザカフェは明るく爽やかないい感じの苦味系をイメージしています。明るい素直な親しみやすい感じです。春のいい感じの苦味系の爽やかな甘さ、円やかな優しいコクが印象的な魅力になっていると思います。新しい焙煎機になって、さらに円やかさが魅力になったと思います。「桜ぼんぼりカフェ」と並んで春を告げる深煎り系「ミモザカフェ」がすっかりお馴染みの人気ブレンドになりました。
使ったこーひーは「深煎りエルサルバドル」に「深煎りグアテマラ」と「ケニア・カイナムイ」で…さかもとこーひーらしいベラ・ノッテ系のブレンドです。
生クリームのケーキやプリン、チーズケーキ、チョコレートやクッキーにマカロン。ナッツやチョコレートのアイスクリームにもドンピシャですね。お楽しみください。
1500円/250gパック(税抜き)
【モカ・イルガチェフェ(ハマ)】(200gパック)
以下、去年のご紹介文ですが…今年の「モカ・イルガチェフェ(ハマ)」は…円やかさとマスカットなキャラクターが抜きん出ているように感じます。この年ごとに微妙に違うキャラクターも楽しみのひとつだと思います。
2011年の12月に発売して、2012年2013年とお届けしてきた…常連のOさんが「パナマ・エスメラルダ・ゲイシャに通じますね。」…さらに、スタッフのKさんがカップに注いだだけで「なんですか!この香りは…」と驚き…ワイン会に持ち込んだら…シェフをはじめ、みなさんから驚きの声声声があがった「モカ・イルガチェフェ」を凌ぐ「モカ・イルガチェフェ(ハマ)」です。
まず、鮮烈なフレーバーに包まれます…さらに、エレガントで滑らかな口当たり…そして、長く印象的な余韻が際立っています。きれいで鮮やかなレモンキャラクターがひと口目から余韻の30分までベースになっています。
ゆっくりと味わっていくと…オレンジからフローラル…クランベリーやチェリー…冷めてくると、ほのかなスパイシー感が奥行きのある味わい深さになり…最期にはブルゴーニュの赤ワインのようなときめき感まで感じました。
味わいはシルキーマウスフィールと言われる繊細でさらに滑らかで気品あふれています、エレガントと言われますね。バランスよくきれいな酸が後味のキレを良くして、さらに長い長い余韻を支えています。
さかもとこーひー21年にしてこのようなモカを手にする事ができて、焙煎し、お客様にお届けできることに驚いています。さかもとこーひーはじまって以来最高の「モカ・イルガチェフェ(ハマ)」になりました。
品 種: エチオピア系統品種
栽培地: イルガチェフ地域 コチャレ地区 ハマ エリア
標 高: 1,600m以上、2,000m付近の小規模農家も存在。
収穫時期: 11月下旬より1月頃まで
農 園: イルガチェフの小規模農家   グレード:G1
アラビカ種発祥の地であるエチオピアの南西部ジマ地方には、現在でも多種の品種が自生しているといわれ、貴重な遺伝資源の宝庫となっています。有名なゲイシャ種もこのジマ地方が由来といわれています。
エチオピアのコーヒーの中で、風味上最も特徴的なものは、イルガチェフそしてシダモのコーヒーです。フローラル、紅茶、レモン、エレガント、ジンジャー、シナモン等多様な風味を有しております。ゲイシャが話題になったのも、エチオピア系コーヒーの風味がスペシャルティコーヒー産業における価値のあるものであるからです。
 
イルガチェフとは、現地の言葉で「湿地とその草」を意味します。その言葉の通り、この地域は水源に恵まれ、良質の水洗式コーヒーの生産に適した場所です。更には1,600m以上、高いところでは、2,200mにもなる栽培地の標高、なだらかな景観、昼夜の寒暖差、生産性は低いですが、中米のティピカ種同様に若葉がブロンズで、横に枝が大きく伸びる古いタイプの品種、有機質肥料(コーヒー由来の廃棄物、家畜の糞尿など)、肥沃な土壌など、コーヒー栽培に適した土地ということができます。
小規模農家によって収穫された赤い実は、水洗工場(ウオッシング・ステーション)搬入前に選別され、熟度の良いものがタンクに投入されます。赤い実はマッキノン製のディスク式パルパーで皮むきされ、水流によってパーチメントはP1、P2、P3に比重で分類されます。(P1が重く、最上級。)パーチメントは醗酵槽に導かれ、そこで約36時間の醗酵処理、水路での水洗、約半日のソーキング(ヌメリの除去が充分であればパスすることも)、そしてパーチメントの水を切り、アフリカンベッドで天日乾燥します。天日乾燥中に不良なパーチメントは手選別され、更に精製されます。 パーチメントを休ませたのち、首都アディスアベバの脱殻工場(ドライミル)にパーチメントが搬入され、不純物除去、脱殻、比重選別、ハンドピックを経て精製され、生豆は麻袋に充填され、輸出されます。
 
現在エチオピアでは、国営などの農園(比較的大きい)、農協など一部の例外を除いては、ECXと呼ばれる取引所にコーヒーを納めなければなりません。イルガチェフの場合、ECXに搬入されたロットは、地区やグレードにより分類されますが、基本的にはロットが混ざることになります。これが品質安定しない原因です。
ハマはコチャレ地区に位置し、周辺には小規模農家が存在する緑の山々がそびえたっています。赤い実を搬入する生産者に割増しの賃金を払い、より品質の高いコーヒーの生産に取り組んで頂いております。またパーチメント以降の精製過程にも注意を払い、生豆選別については通常の二倍の行い、欠点豆の少ない仕上がりとなっております。それが今回のロットの甘く、コクのある風味に現れております。ハマに紅茶のような爽やかな風味と自然な甘味が感じられます。
1500円/200gパック(税抜き)
「この味を知ることができて幸せです。」…お客様にそう言ってもらえるようなこーひーをお届けしたいと思っています。

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2015.02.08

プロのつぶやき781「チョコレートとコーヒーペアリングのコツ」

20150208
プロのつぶやき781「チョコレートとコーヒーペアリングのコツ」
雪の予報がでた週でしたが…千葉はみぞれにもならない雨で助かりました。今の季節は寒いですが…焙煎は安定してご機嫌です。一年で一番寒い時期の火力ですね。去年の今頃は中米に向かう友人が大雪で成田にたどり着けなく一日遅れになって大変だったことを思い出します。グアテマラ・コスタリカの産地へ向かった息子からグアテマラのアンティグアに着き、これから農園に行くとメールが来ました。
グアテマラと言えば…「深煎りグアテマラ」の豆が替わり、最近の常連さんのお好みを生かし…深煎りの円やかさがより感じやすいように仕上げました。「深煎りブラジル」も同様で…前よりも深く焙きながら、円やかな甘さが印象的になるように仕上げました。お客様とコミュニケーション重ねながら…使う素材やバランスを微調整していきます。
そうそう…昨日常連のお客様から…「最近はアフターダークを切らせなくなりました。仕事を終え夕食の準備中に、家庭人の自分への切り替えの一杯に飲むことが多くなりました。飲んだ後心を穏やかになった自分がいます。満足感でにっこりしている自分に気づきます。」…といったメールを頂き嬉しくなりました。暮らしの中のこーひーが伝わってきます。
そんなこんなで…チョコレートとこーひーが幸せな季節になりました。さかもとこーひーでも色々なチョコレートを手に入れて…「アフター・ダーク」や「陽だまり」に「ハートバレンタインカフェ」といった間違い無い組み合わせから…「ブラジルCOEモンテアレグレ」と一緒で最高に相性良かったり…「モカ・イルガチェフェ(ハマ)」でも上手くいったりと…みんなでワイワイあーだこーだとおやつしています。
北海道の悪天候の影響だそうですが…いつもより少し遅れて…「サンク・オ・ピエ、ジビエ尽くしのコース」がスタートしました。対馬産イノシシの自家製スモークハム、エゾ鹿とイノシシのテリーヌ、エゾ鹿タリアータ、網採り鴨ポワレ…ときてデザートがイタリア産栗粉とアーモンド粉レーズンと胡桃のケーキ、生チョコパヴェのコアントロー風味、イチゴのムースケーキです。
シェフのコメントで…「デザートです。これにはもちろん、さかもとこーひー、ハートバレンタインカフェ! いつもの季節のコースにはさかもとさんにお願いしてデザート専用のブレンドを作っていただくのですが、たまには私の方が、さかもとこーひーの季節の定番に合わせてデザートを考えてみようと思い、作ってみました。
焼き菓子はイタリア産のローマ法王にも献上する栗の粉とアーモンドの粉を半々にブレンドした生地にラムレーズンとクルミを混ぜて焼いたもの。これは山のジビエが木の実を食べているだろうというイメージもあります。
イチゴのムースは、ひたすら軽くあっという間に消えてなくなる感じです。
そして、コアントロー風味の生チョコはバレンタインの美味しいチョコレートのためにブレンドされたこのこーひーにはぴったりです。
チョコレートに合わせるこーひーと言うと、深炒りで濃い目で苦味系のイメージが一般的なのかもしれませんが、さかもとこーひーのハートバレンタインカフェは全く違いますよ!ラベルにも書いてありますが、華やかで軽やかな味わいにチョコレートと合わせた時の心地よい余韻が魅力です。さかもとこーひーの上品な味わいが遺憾なく発揮されていると思います。ペアリングの相性がチョコレートだけに特化しているわけではないので、盛り合わせた焼き菓子やムースともばっちりです!」…とあります。
チョコレートにはチョコレートキャラクターのコーヒー…まぁ、これが基本ですね、間違いありません。チョコレートキャラクターの豆を少し深煎りにすると幸せな相性になります。
ただ、深煎り好きの方には良いのですが…毎回チョコレートとコーヒー一緒に頂くわけではありませんので…深煎りがお好みで無いお客様はちょっと困ってしまいそうです。
それと…最近増えてきている高級なチョコレートに深煎りのコーヒーって、繊細なチョコレートの魅力とちょっと合わないことがあります。高級チョコレートの滑らかさは勿論、豊かな余韻の膨らむ味わい、色々な香りやほのかに活躍している酸の魅力…そんなチョコレートにコーヒーを合わせるポイントは酸にあると思ってます。
勿論、酸っぱいとかそういった酸ではありません。完熟したフルーツのような甘さと一体になったきれいな酸ですね。そんな酸から…どういうキャラクターか?…クオリティはどうか?…ボリュームは?…そうしていくと、高級なチョコレートの魅力を生かしながら、次のひと口、次のひと口と、ひと口毎に新鮮な美味しさで最後まで楽しめますね。ただ、食べ過ぎ要注意ですけどね…♪
深煎りのコーヒーでも一緒で、深煎りの中にいかに質の良い酸を潜ませるかどうかで、コーヒー自体の魅力も、チョコレートと一緒になった時の魅力もひときわ違ってくると思います。
もっとも、昔からの深煎り自家焙煎店の深煎り珈琲とは全く違いますね。勿論、スペシャルティコーヒーであっても、水分抜き甘かったり、ウオータリーであったりではダメです…おっと、余談でした。
サンク・オ・ピエで…ヴァローナ使ったチョコレートデザートにリキュールやデザートワイン合わせるとほんと幸せで大人の快楽って感じですが…チョコレートとこーひーでもそういった成熟した楽しみになるよう毎年色々と楽しんでいます。こういうのはスペシャルティコーヒーのクオリティが手に入るようになったからで…素材やお客様、素晴らしい料理やデザート、ワインに恵まれ、職人仕事のやりがいを感じています。
そうそうエスプレッソとも楽しみたいので…ちょっと贅沢なチョコ差し入れしながら…タポスコーヒー行っていつものタポスエスプレッソブレンドや今ならブラジルCOEモンテアレグレのシングルオリジンエスプレッソもあるので…エスプレッソとチョコレートの快楽に浸ることにしよー。
「この味を知ることができて幸せです。」…お客様にそう言ってもらえるようなこーひーをお届けしたいと思っています。

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2015.02.01

プロのつぶやき780 「種からカップまで…美味しさの色々」

20150201
プロのつぶやき780 「種からカップまで…美味しさの色々」
先日、青山のブルーノートでチキンシャックに行ってきました。サックスの土岐さん、ギターの山岸さん、ピアノの続木さんがメインの80年代に活躍していたバンドです。CD聴くだけでライブに行ったことが無かったんですが…3年前にリユニオンしてライブ…1年半前に新しいアルバム出してライブ…そして今回になります、3回とも行けてご機嫌です。
みなさん60代になって…しかし、懐かしのライブになる心配はご無用で…前2回よりもパワーアップした感じで、勿論円熟の艶っぽさ滑らかさ…極上のリズムグルーブ…感動の夜になりました。土岐さんのソロをお腹いっぱい聴いて…山岸さんの高速カッティングにどこまでも伸びて行く艶やかな音色…もう最高でした。
そんなこんなで…都内が雪になりましたが…千葉は冷たい雨ですんでほっとしました、やはり千葉、それも海に近いところは海洋性気候で温暖ですね。
こーひーの話しをする時に「内陸性気候」と「海洋性気候」の違いを時々します。内陸性気候は寒暖の差が大きく…海洋性気候は温暖…そんな感じです。
分かりやすいのはハワイやカリブ海の島の産地です。周りが海ですから温暖な気候で穏やかな親しみやすい味わいが基本ですね。高品質な豆ですと円やかさが魅力になるでしょう。
さかもとこーひーにはハワイやカリブ海の豆が無いので…エルサルバドルでよく説明します。エルサルバドルは中米の海岸沿いで四国より少し大きい位…海岸からコーヒー農園のある山岳地域まで平野が続きます。四国の真ん中の山脈みたいな位置関係ですか…。
で、海からの風が吹き付けて温暖なんですね。(この風が猛威をふるうこともあるんですが…。)農園での説明は50年以上の樹がたくさんあるとのことでした、しかもブルボン種がメインです。(だからか、今回のさび病の被害が大きかったのですが…。)
選別収穫した完熟実は見事に紫色でした。なので…温暖な気候で熟しやすく、ブルボン種特有の甘さが魅力となり、円やか滑らかな甘さが親しみやすく…さかもとこーひーでは色々なブレンドで活躍しています。
内陸性気候はグアテマラやコロンビア、エチオピアやケニア等有名な産地がたくさんあります。気温の日較差年較差…一日の寒暖の差、年間の寒暖の差が大きいです。昼間はTシャツ一枚で照りつける強い日差し…夜は上着無しでは震えてしまう冷え込みって感じです。
高品質な豆は一般に標高の高い産地になりますが…標高だけでは分からないところがあって…ザンビアは標高それほど高く無いですが内陸性気候で、深煎りにして後味のきれいな魅力になります…これは内陸性気候による寒暖の差によると以前説明を聞きました。
日較差年較差が大きいとゆっくりと熟していって味わい深くなったり…酸がきれいだったり…香りが華やかで印象的だったり…さかもとこーひーの求める魅力がいっぱいです。勿論、土壌やその栄養を吸い上げる樹の健康…日射しや雨風…理想的な完熟での収穫…的確な精選処理と条件はたくさんありますけどね…。
今週は「ブラジルCOEモンテアレグレ」を試飲こーひーで淹れていましたが…すっきりして美味しいというご感想が目立ちました…あと、詳しい方はブラジルらしくない、こんなブラジルあるんですね…そんなお話しもでました。
すっきりして美味しいってことは…熟し具合が揃った完熟豆を選別収穫してあるってことで、きれいな味わい、後味の良さが上手くいっているからだと思います、勿論雑味えぐ味などはありません。そこに香りの良さや柔らかな口当たりと甘さが魅力となって…ブラジルらしくないという評価にもなるんでしょう。
普段サポートしている人達や、今週グアテマラとコスタリカの産地訪問に向かう息子にカッピングしながらこういった話しをしています。カッピングの言葉だけをそれらしく言ったり…カッピングスコアを付けたりできるようになっても…お客さんが感じる美味しさにはならないのが厄介なんです。
なので…産地の基本的な話しから…豆の状態…それぞれの特徴…それらをどうバランスとったらお客さんがどう感じるのか?…できるだけ中高生でも分かるような工夫をして話しています。
お客さんもお好みや感じ方が様々ですから…苦味や酸味に対する感じ方の違いによって…どう品揃えしたり、バランスを変えたりするのか…美味しさってデリケートですので…色々と話します。
さて…はじめての産地訪問ですし…まだまだスペシャルティコーヒーの入り口に立ったばかりの息子です…とりあえず産地農園を廻ってきたら…カッピングの指導のレベルを上げていけるでしょう。
「この味を知ることができて幸せです。」…お客様にそう言ってもらえるようなこーひーをお届けしたいと思っています。

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