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2015.06.28

プロのつぶやき801「シングルオリジンとブレンド、それぞれの魅力」

20150628
プロのつぶやき801「シングルオリジンとブレンド、それぞれの魅力」
梅雨で蒸し暑い毎日になっています、みなさんくれぐれもご自愛ください。休み無しの2ヶ月が明日月曜日のグアテマラ・カップオブエクセレンスのカッピング会で一応終わり…7月からは通常のペースになりそうです。
5週間で10回のこーひーレッスン終えて…さらにプラス1、もう1回おゆみ野店でのこーひーレッスンのお申し込みも頂きました。本当に有り難い事です。
そうそう、先週のプロのつぶやきが800回、今回は801回になりました。ホームページを作った時に毎週コーヒーテーマでコラムを書いて行こうと決めて15年が過ぎました。「世は〆切」と敬愛する山本夏彦翁が言っていましたが…自分で〆切を決めるのが自営零細経営者の大切な仕事なので…今日も日曜の朝こうやってパソコンに向かっています。
そうは言っても書いている事はいつも同じことばかりです。いくつかのことを繰り返しているだけですが…若い頃僕は好きな作家に出会うとデビュー作に遡ってほぼ全部読むのが楽しみでして、結果どの作家もいくつかのテーマを繰り返し書いているだけだと分かったので…このプロのつぶやきを書く時も安心して毎度おなじみのことを書いているんです。
そんなこんなで…先日市内の常連Aさんから嬉しいメールが届きました。
「いつもおいしくコーヒーをいただいています。基本さかもとこーひーさんで買うようになって、ブレンドの奥深さに驚いています。前は「コーヒーといえばストレートだろう。」と思っていましたが、さかもとこーひーさんに出会ったことでブレンドの魅力に取り付かれてしまいました。
さて、お聞きしたいのですが、定番のブレンドや人気のあるもの以外に、「今回はこんな一風変わったブレンドを用意してみました」というものは、作る予定は無いのでしょうか?いろいろなブレンド飲んでみたいですね。」
Aさん、いつも、ありがとうございます。僕がブレンドの魅力を感じたのは20代の頃紅茶やスコッチのブレンドでした。紅茶にも産地限定や農園ものがありますし…スコッチにもシングルモルトもあればブレンドされたものもあります。
その頃は紅茶専門で仕事していましたから…色々と届くサンプルをはじめ、国内国外の有名ブランド、店で扱っていた産地限定や農園限定の紅茶…さらにスリランカの紅茶農園巡りにも行けたので…各農園でのテイスティングやお土産の紅茶とひたすら飲んでいました。
で、ある日イギリスのブランド紅茶のブレンド技術にハッとしたんです。伝統的なイングリッシュブレックファーストやロイヤルブレンド等々それまで感じなかったブレンドの魅力がその技術の高さとともに感じられたんです。その当時のF&Mのロイヤルブレンドがお気に入りで450gの缶を何缶飲んだか分からない程飲み込んだのを思い出しました。
それと同じような体験がスコッチを色々と飲んでいた時にもありました。20代の頃は関税が今より高くてスコッチが気軽に飲めなかったんです。でも、その頃の国産ウイスキーに疑問があって、スコッチを少しずつ飲み始め…そのうちに竹下総理の時に関税引き下げになったのでさらに色々と飲めるようになったんです。
で、お決まりで最初はシングルモルトを飲んだりしたのですが…ブレンデットウィスキーの魅力にも惹かれていき…紅茶にしてもスコッチにしてもイギリスのブレンド技術は凄いものだなーと関心したんです。先日息子からマッカランもらったので久しぶりにゆっくりと味わおうと思ってます。
ブレンデットウィスキーはデュワーズホワイトラベルがお気に入りです、さり気なさと味わい深さが何も考えずに飲むのにちょうど良いんです。
そうなれば当然自分の仕事でもブレンドについて色々考えるようになります。で、結論は混ぜれば混ぜる程尖りと言いますか、個性が無くなっていくということです。
こーひーで言えば…シングルオリジン(ストレートコーヒー)はその豆の個性そのままです。ブレンドになれば…2種類のブレンド、3種類のブレンド、4種類以上のブレンド…多くなればなるほどそれぞれの個性は少なくなっていきます。
でも、それじゃー、魅力的なブレンドにはなりませんから…どういった魅力のブレンドにするかって言うイメージが大切になります。(ブレンドはシングルオリジンには無い、ブレンドによる魅力がないとブレンドする価値無いですからね。)
常連さんのお好みをイメージしたり…季節感をイメージしたり…メインに使う豆を決めてそこからどういったブレンドにするかイメージしたり…サンク・オ・ピエのデザート用のブレンドの時は前菜メインやワインの流れからデザートの盛り合わせからイメージしますし…すっかり人気になったゆすらカフェは和菓子をより魅力的にするイメージですし…勿論アトムの子やカフェヴィータ、カフェコージーといった500gパックのベーシックなブレンドの場合はただ飲みやすいのでは無く、ヘビーユーザーの常連さんやオフィスやカフェレストランで使われることが多いので…色々なお好みの方が飲んでもあまり好き嫌いが出ないよう個性を抑えて、その上でクリーンな味わいや余韻の心地よさを大切にしてイメージしています。
「今回はこんな一風変わったブレンドを用意してみました」そんなブレンドの代表はこの前の冬にだした「アフター・ダーク」ですね。グアテマラ・エルインヘルト・パカマラというシングルオリジンの最高峰をブレンドに使ってしまうというチャレンジです。
グアテマラ・エルインヘルト・パカマラはそのままシングルオリジンで素晴らしい最高峰の魅力ですから…ブレンドする意味無いと言いますか…だからこそ、エルインヘルト・パカマラの魅力を深く感じて、ブレンドで生かすというものです。
お陰さまで…作れなくなってからもリピートのご注文をたくさん頂き…毎年恒例のブレンドにしないと許されない感じになっています。
独立する若い人には…毎日ブレンドのカッピングをするようにアドバイスしています。最初は2種類から…1:1とか1:2や2:1、1:3や3:1と比率を変え…豆を変え…慣れたら3種類にして…それをノートにコメント書いて…1日10分20分のトレーニングが数年後に宝になるからと言っていますが…実行できる人は少ないようです。
これすると、頭の中だけであるていどブレンドできるようになるんですけどね…。
そうそう、勿論シングルオリジンの魅力も素晴らしいです。スペシャルティコーヒーを使えるようになって15年くらいになりますが…この10年、この5年ほんとに恵まれてきて…最初の頃とは比べられないような素晴らしい魅力のシングルオリジンをお届けできるようになりました。
このシングルオリジンは優秀な生産者のみなさんがいないと始まりませんが…その素晴らしい素材だけでは素晴らしいシングルオリジンにはなりません。シングルオリジンの魅力を味わい楽しんでくださる常連さんがいて…その素材と常連さんの間でイメージする魅力を焙煎するわけです。
結局、素材と常連さんの間でイメージするのが大切で…それはブレンドもシングルオリジンも同じという結論になりますね。
今、土曜日に届いたばかりの「ラテのもと カフェ エクル」を飲みながら書いていますが…今回の「ラテのもと カフェ エクル」はちょうどカップオブエクセレンスの半端に余った豆があったので…それをカフェ エクル用に焙煎してブレンドしてみました。
今迄のカフェ エクルでも薄めないでそのままでも美味しいと思っていましたが…もう少し円やかにもう少し華やかにもう少し余韻の魅力を…そんな思いがあったので…半端に余っていた豆ですがカップオブエクセレンスの豆を少しですがブレンドしたら…薄めないでそのままでも、水で薄めても、勿論牛乳でも…ご機嫌な仕上がりになりました。試しに遊んでみたら上手くいってニヤニヤしています。
さかもとこーひーは「部屋中にひろがる香りと後味の美味しさ」を大切にしています。

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2015.06.21

プロのつぶやき800「ブラジルCOEカパハオ、ニカラグア・ラコパ、コロンビア・エルディビソ」

20150621
プロのつぶやき800「ブラジルCOEカパハオ、ニカラグア・ラコパ、コロンビア・エルディビソ」
5週間で10回のこーひーレッスンの最後は和菓子テーマで…どら焼き、わらび餅、水まんじゅう、甘納豆他たくさんの和菓子にゆすらカフェで大盛り上がりでした。最初ゆすらカフェだけでひと口飲んで頂き…お好きなお菓子をひと口…そしてゆすらカフェ…その瞬間に参加のママさんたちの歓声が嬉しいものでした。
こーひーが美味しくなるのでは無くて…和菓子がとっても美味しくなると…的確なご感想♪…まぁ、僕が如何に和菓子が好きで、ゆすらカフェをブレンドしたかが伝わったようです。今度はチョコレートやしっかりとした焼き菓子で又こーひーレッスンしたいと言って頂き…疲れがピークになっていましたが元気になりました。
そんな疲れの中…月曜日にカッピング会の後、チャーの還暦祝い武道館に飛んでいきました。次から次と泉谷、ユーミン、布袋、ムッシュ、奥田、福山、山崎等々豪華なゲストでしたが…最初からサイドギターで参加した佐橋佳幸さんとのギターが素晴らしく、アンコールからのお馴染みな曲が圧巻でしたね。同い年のギターヒーローの還暦ステージでエネルギー充電してきました。
そんなこんなで…2015年もうすぐ夏がやってくる季節のこーひーお知らせです。
まずは…ブラジルのナチュラル式コーヒーのカップオブエクセレンス受賞した「ブラジルCOEカパハオ」…毎年お馴染み訪問農園「ニカラグア・ラコパ」…華やかで円やかさが素晴らしい「コロンビア・エルディビソ」…の3種類です。
【ブラジルCOEカパハオ】
ブラジルを訪問した時に…その当時カップオブエクセレンスにナチュラル式コーヒーは参加していなかったのですが…生産者の方からナチュラル式(果肉ついたまま乾燥)コーヒーに対する魅力の可能性やプライドが伝わってきたのが印象的でした。
ただ、選別が難しいことがハードルだったのですが…それもクリアーして、とってもクリーンでナチュラル式の魅力いっぱいのブラジルコーヒーが手に入るようになり…ここ数年さかもとこーひーではブラジルのナチュラル式コーヒーを積極的にご紹介しています。ブラジルのナチュラル式特有の甘さや口当たり、その余韻と香り…他の産地には無い魅力を感じます。
今回のブラジル、カップオブエクセレンス、Late Harvest Competition受賞の「ブラジルCOEカパハオ」は…ナチュラル式で完熟度合いをきっちりと高めた魅力がいっぱいです。
華やかな香りで甘さも素晴らしいのですが…その華やかな甘さがナチュラル式特有のもので…甘さにフローラルな香り…アプリコットのようなキャラクターにジューシーさが寄り添い…少し冷めて来るとフランボアーズの感じがきれいに感じられ…最後はミルクチョコレートにパッションフルーツやマンゴーのようなトロピカルフルーツのようにも感じられます。
この辺が完熟のナチュラル式コーヒーの凄さでしょうか。味わいは円やかな甘さ、柔らかな口当たりと華やかな余韻…素晴らしいです…挽いた時にひろがる香りから…淹れている時の香り…ひと口目から冷めてからの余韻まで…ゆっくりとお楽しみください。徹底した選別と完熟具合の揃い、さらにその完熟具合の素晴らしさ…ブラジル・ナチュラル式最高峰の魅力だと思います。
農園名 Sitio Caparaó  (シティオ カパハオー)
農園主 José Carlos Pereira (ホセ カルロス ペレイラ)
地域 MG Araponga (ミナスジェライス アハポンガ)
農園面積 100 Hectares
コーヒー栽培面積 50 Hectares
標高 1200masl
品種 Catucaí  (カツアイ)
生産処理(精製) Natural
ナチュラルコーヒーのみを採り上げるCOE、Late Harvest Competition。ブラジルの90%以上はナチュラルコーヒーで、ブラジルでは以前から独自のNatural Competitionを開催していましたが、完璧にCOEのプロトコルを用いて、ナチュラルのCup of Excellenceが実施できたことにより、いまでは多くの生産者が参加しています。1984年、この地の気候そして豊かな水源に惹かれ、コーヒーの木など全くない牧草地を買い、1万本のコーヒーの木を植えたのがカパハオー農園の始まりです。予想していた通り、この素晴らしいマイクロクライメットからは、風味特性豊かなコーヒーが生まれました。この結果が後押しとなり、段階的に増産を進め約13万本の苗が植えられ現在に至ります。パルプドナチュラルを中心に生産を重ねながらも、毎年少量を厳選して収穫し、COEなどのコンペティション向けのナチュラルプロセスロットの完成を目指し試行錯誤を重ねていきました。ナチュラルプロセスらしいフルーティで熟度の高い風味特性を再現するために、コンクリートパティオと機械、2つの乾燥工程を徹底的に管理し、理想の風味特性を再現させました。ホセ氏は、高品質なコーヒーの生産を第一に考えながらも、こうして理想的なコーヒーが生産できる陰には、隣接するセーハ・ド・ブリガディロ州立公園の豊かな生態系と水資源の支えがあり、それを日々感じているからこそ自然環境への配慮は誰よりも熱心に実践しています。
2000円/250gパック(税込み)
【ニカラグア・ラ・コパ】
すっかりお馴染みとなった、訪問農園のニカラグア、セルヒオさんの「ニカラグア・ラコパ」です。その栽培精選の徹底ぶりからくるきれいな味わい、華やかなキャラクターのこーひーです。ニカラグア・カサブランカ農園内の1400-1500mの特に高地エリア限定ロットです。
まずは、徹底した選別からくるクリーンさがより際立っています。滑らかな口当たり、華やかな魅力、余韻の心地よさ…オレンジ系フローラルさも素晴らしく、そこにシトラスな感じがあってより魅力的になっていると思いました。
冷めてからの心地よい口当たりと華やかな印象に…白ワインのキャラクターが滑らかな触感と重なり、この「ニカラグア・ラコパ」の素晴らしい魅力が伝わってきます。どなたにもお勧めできる華やかな香りと、バランスの良い味わいと甘さです。華やかな香りと円やかさが加わった味わいをお楽しみください。
農園を訪れた時の…朝の日射し、吹き抜ける風の気持ち良さ、触った土の感触を思い出します。土壌の豊かさの大切さは勿論ですが…午前中の日当りや風の通り抜け具合が栽培には大切なんですが、高地エリア限定ロットでとても良い環境のエリアでした。
朝6時頃ラコパ農園の山頂に立ち…東からの朝日をたっぷりと受け風通しの良い斜面…そこから山の麓の方へ下っていくと、日当りが変わり、風の通りも変わり…さらに下ると湿気を感じるようになりました。
勿論、ニカラグア・ラコパはその斜面の高地エリアだけの素晴らしいロットです、お楽しみください。
農 園 名: カサ ブランカ (ラ・コパ地区)
エ リ ア :ディピルト・ヌエバ・セゴビア
生 産 者: セルヒオ・ノエ・オルテス
プ ロ セス: フリーウォッシュド
品 種 :カトゥーラ
標 高 :1,400m~1,500m
カサ ブランカ農園は、ニカラグアの北西部のホンジュラスとの国境に近い、崖と谷が入り組んだ山岳地帯に位置します。農園を少し奥にはいると、バナナ、グアバなどのシェードツリーが覆い茂っており、リリオと呼ばれるピンクの小さな花がいたるところで咲いています。 また、さまざまな昆虫、野鳥も生息しており、夜になるとサル、キツネ、シカ、ティピクインテ(ヒョウ)などが活動を始めます。豊かな自然資源を保護し環境と調和しながらコーヒーを丁寧に育てております。 なかでもラ・コパ地区は、1,400m~1,500mと、この農園で最も標高の高い地域で生産されています。カサ ブランカ農園は、COE(カップ オブ エクセレンス)に2003年、2004年、 2005年と3回入賞しています。
1500円/250gパック(税込み)
【コロンビア・エルディビソ】
昔から「コロンビア・マイルド」という業界用語があるんですが…そうやって他の産地とは区別されるような素晴らしい魅力がコロンビアにはあるんですね。その「コロンビア・マイルド」の素晴らしい魅力をご紹介します。
さかもとこーひーがコロンビアを選ぶポイントは…まずきれいな味わいで余韻の甘さが心地よいこと…華やかさがあること…一番のポイントはコロンビア・マイルドと言われる円やかさが魅力になっていることなんです。
今回の「コロンビア・エルディビソ」もそうやって選んだ素晴らしいこーひーだと思います。きれいな味わい、華やかな香り、バランスが良く、余韻の甘さが心地よく、ひと口目から余韻まで続く優しく円やかな口当たり…オレンジやピーチのようなフルーツ感、フローラルな華やかさ、余韻には少しハニーっぽい甘さも感じながら、フローラルさがながく感じられますね。
「コロンビア・ロスイドロス」と同じ、コロンビア南部ウイラ地区1800mの高地です、コロンビア・マイルドの心地よい円やかさをお楽しみください。
農園名:エルディビソ
農園主:ルイスロペス
エリア:ウイラ県ピタリート
プロセス:フリーウオッシュド
品種:ティピカ、ブルボン
標高:1810m
カウカ、ナリーニョとならびのコロンビア南部でもっとも重要な産地ウィラ。この地方はマグダレナ河が流れる山脈地帯に挟まれた谷合に位置しています。南西地方の高い標高で育まれたこのコーヒーはその品質の高さが有名であり、小規模生産者によって生み出されるウオッシュドコーヒーはここでしか味わうことのできない、この上なく素晴らしいフレーバーにあふれています。このフレーバーを生み出す2000mに近い高い標高のテロワールは、ジャスミンの香りを帯びたアシディティーを生み出し、温暖に保たれる気温は年間を通して頻繁な開花を促します。また当地の秀逸な特徴の秘密は7エーカに満たない生産者たちが、小規模故に家族で丹念に育てることに起因しています。マイルドな酸質、花の様な風味が香り、美しい余韻を残す、アロマティックなコーヒーをお楽しみください。
1500円/250gパック(税込み)
さかもとこーひーは「部屋中にひろがる香りと後味の美味しさ」を大切にしています。

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2015.06.14

プロのつぶやき799「コロンビア・エルディビソ」

20150614
プロのつぶやき799「コロンビア・エルディビソ」
梅雨にはいり湿気の多さからか…たんなる疲れからか…いまいち調子が上がらないのですが…毎週のカッピング会に加えて…5週間で10回のこーひーレッスンというスケジュールの終わりが見えて来ました。昨日は町内の常連さん宅で8名のこーひーレッスンでした。来週大網でのこーひーレッスン終えたらとりあえず予約の入っているこーひーレッスンがひと段落です。
昨日のこーひーレッスンでは…さかもとこーひーはじめての奥さんが「グアテマラCOEエストレージャ」を飲み終えそうな時…「冷めてくると色々な味や香りがしてきますね♪」って仰って…その素晴らしい感性に驚きました。嬉しい瞬間でした!! 別の奥さんは後味に甘さ?みたいな感じがする♪って仰ってくださいました。
さかもとこーひーのこーひーレッスンは上手な淹れ方教室では無くて…こーひーの色々な魅力を体験して頂きながら、2時間を楽しく過して頂くことを大切にしていますので…そういった体験が言葉になって、そこから又会話が弾むとほんと励みになります。
いつも言っているのですが…熱い時は熱さが刺激になって、味をきちんと感じにくいんですね、冷めてくるとその刺激が少なくなり味を感じやすくなると思ってます。なので、完全に冷めてからの美味しさをさかもとこーひーは大切にしていますし…カッピングする時もかならず冷めきってからも確認しています。
明日はコスタリカのカップオブエクセレンスのカッピング会に行ってきます。
そんなこんなで…「コロンビア・ロスイドロス」が終わりましたので…「コロンビア・エルディビソ」のご紹介です。華やかさ、柔らかな口当たり、コロンビアマイルドと言われる特有の円やかさが素晴らしいこーひーです、お楽しみください。
【コロンビア・エルディビソ】
昔から「コロンビア・マイルド」という業界用語があるんですが…そうやって他の産地とは区別されるような素晴らしい魅力がコロンビアにはあるんですね。その「コロンビア・マイルド」の素晴らしい魅力をご紹介します。
さかもとこーひーがコロンビアを選ぶポイントは…まずきれいな味わいで余韻の甘さが心地よいこと…華やかさがあること…一番のポイントはコロンビア・マイルドと言われる円やかさが魅力になっていることなんです。
今回の「コロンビア・エルディビソ」もそうやって選んだ素晴らしいこーひーだと思います。きれいな味わい、華やかな香り、バランスが良く、余韻の甘さが心地よく、ひと口目から余韻まで続く優しく円やかな口当たり…オレンジやピーチのようなフルーツ感、フローラルな華やかさ、余韻には少しハニーっぽい甘さも感じながら、フローラルさがながく感じられますね。
「コロンビア・ロスイドロス」と同じ、コロンビア南部ウイラ地区1800mの高地です、コロンビア・マイルドの心地よい円やかさをお楽しみください。
農園名:エルディビソ
農園主:ルイスロペス
エリア:ウイラ県ピタリート
プロセス:フリーウオッシュド
品種:ティピカ、ブルボン
標高:1810m
カウカ、ナリーニョとならびのコロンビア南部でもっとも重要な産地ウィラ。この地方はマグダレナ河が流れる山脈地帯に挟まれた谷合に位置しています。南西地方の高い標高で育まれたこのコーヒーはその品質の高さが有名であり、小規模生産者によって生み出されるウオッシュドコーヒーはここでしか味わうことのできない、この上なく素晴らしいフレーバーにあふれています。このフレーバーを生み出す2000mに近い高い標高のテロワールは、ジャスミンの香りを帯びたアシディティーを生み出し、温暖に保たれる気温は年間を通して頻繁な開花を促します。また当地の秀逸な特徴の秘密は7エーカに満たない生産者たちが、小規模故に家族で丹念に育てることに起因しています。マイルドな酸質、花の様な風味が香り、美しい余韻を残す、アロマティックなコーヒーをお楽しみください。
1500円/250gパック(税込み)
さかもとこーひーは「部屋中にひろがる香りと後味の美味しさ」を大切にしています。

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2015.06.07

プロのつぶやき798「たまには、焙煎の話しをしましょうか。」

20150607
プロのつぶやき798「たまには、焙煎の話しをしましょうか。」
カッピング会が続く6月です…「パナマ・エスメラルダ・ゲイシャ」の次は「グアテマラ・エルインヘルト・パカマラ」でした。世界のトップ2とも言われる際立った魅力&クオリティの農園を2週連続でカッピングする恵まれた環境に感謝です。
「パナマ・エスメラルダ・ゲイシャ」はあまりの高額なので見送りましたが…「グアテマラ・エルインヘルト・パカマラ」は毎年高騰しているものの、なんとか抑えることが出来ましたので…今年もみなさんに楽しんで頂けます。(価格も据え置きます♪)
ゲイシャも他の農園のものを探して…勿論、クオリティ&魅力が満足できるもので無いと意味無いのですが…みなさんに楽しんで頂けるよう手を尽くしています。
それと…このひと月ふた月こーひーレッスンが急増しています。23年続けていますが…このペースは開店して数年と、10年位前にあったのと同じ感じです。
いつもは、月に1回とか2回でのんびり続けてきましたが…この2週間だけでも…公民館、おゆみ野店、出張が5回…週に2回3回ペースですね、有り難いことです。まぁ、これから梅雨と真夏ですので…秋まで静かになるでしょう。上手な淹れ方教室では無くて…2時間を楽しむ感じなのが良いのでしょうか。
そんなこんなで…1年振りのご注文を頂いたコーヒーで独立を目指している方から…「こーひー届くのを楽しみにしています。ブログの焙煎のお話しを何度も読み返しております。以前お試しセットを購入した時の香りが忘れられなくて注文してみました。」…と、メールが来たので、今回はたまには焙煎の話しをしてみようかなと思いました。
継続的に焙煎のサポートをしている人以外にも…もうすぐビーンズショップを開店する人の焙煎のサポートもしていますし…2年振りに再度サポートをはじめた人もいるので…技術的なことよりも根っこの話しがいいかなと思ってます。
最近焙煎のサポートを再開した方からのメールも嬉しいものでした…「坂本さんに良いといってもらえると自信が持てますね。今グアテマラを基準通りに焙煎して、飲みながら書いていますが、いやな苦みもなくまろやかな甘さがあって。。自分の焙煎したコーヒーが美味しくなってきてうれしく思っています。」
そうそう、はじめてのご注文頂いたお客様から…こーひーが届いた翌日に夏への扉を淹れたが、香味がほぼ抜けているように感じ…挽きのサンプルと冊子の湯温、分量でカフェプレスで淹れたので淹れ方は問題無いはず。で、パナマ・エスメラルダ・ダイヤモンドマウンテンも開封したが、封を開けても香りが立たず、淹れても同様に香味が抜けている感じ。体調のせいかと間を置いて試しても結果が変わらず、困ってしまいメールした…とのことです。
なるほどと思い…「先日はどうも、ありがとうございました。また、このたびはご期待に添えず申し訳ありませんでした。夏への扉もパナマ・エスメラルダ・ダイヤモンドマウンテンも香味が抜けているとのこと、申し訳ありません。
お店での試飲でも時々香りが無いと言われることがあります。同時に香りの素晴らしさに感動される方もいらっしゃいます。お店で豆の香りをかいでもらう時もうわー!!と言われる時と、香りが無いと言われる時があります。
そのような時にお話しするのは、期待、イメージしている香りで無い時に香りが無いという言葉になるのではないかということです。私自身は香りが抜けているとは思っていませんが、お客様のイメージする香りで無いことがあると思ってます。
確かにさかもとこーひーは他所の自家焙煎店の豆とはかなり違いますので、その辺の問題は常にあります。細挽き、95℃以上の熱湯を使って淹れて頂いていれば淹れ方の問題では無いと思います。納得して頂ける答えになっていないかもしれませんが、以上が私のお答えです。
完全に冷めてからの味わい、余韻の心地よさも味わって頂けると幸いです。ありがとうございました。また、聞いてください。」…と、お返事しました。
すると、ご丁寧なメールが届きました…先入観というよりも、今迄と何もかもが違う戸惑いが正しい言い方かもしれない。そういった感覚が大きい。仰るように、冷めてからの甘さと爽やかな酸味、それらを感じさせるクリーンさは初めての経験であると。今回の答えで色々と気づきがあり、勉強になった…そんな内容でした。
また、さかもとこーひーのメニューに馴染みの銘柄があるので、次回注文したいそうで…いつもの銘柄を新鮮な気分で試せるのがとても楽しみだそうです。
味や香りっていつもこういうことがありますね。美味しさってほんと感じるものなので、味わう人が感じたことがそのものなんですよね。なので…さかもとこーひーの常連さんに美味しいと感じてもらえるようにいつも気をつけていますが…はじめてのお客様は様々なので…ひと口で感動してくれる方もいれば…なんだこれってがっかりされる方も当然いますので…なかなか厄介です。
で、焙煎についてですが…さかもとこーひーの焙煎の考え方は…焙煎は乾熱調理で180℃前後で加熱される調理のひとつだということです。ケーキやパンを焼くこと…油を使った天ぷらやフライ…みんな乾熱調理です。
で、一番美味しいと感じるように必要な時間に必要な熱を加えるってことです。熱と言っても現実にどうしたら良いのか分からないので…ちょうど良い時間で規準の温度から温度に上げる…つまり、過不足の無いカロリーを与えるってことです。
しかし、豆は丸いし、水分があって芯から上手に焼くにはちょっと工夫が必要なんです。なので…水分抜きの工程とその後のロースティング工程と分けて温度上昇のスピードを決めています。
あとは、焙煎初期にカロリーオーバーすると…表面焼けと言ってますが…酷いと辛味が出たり、そうで無くても円やかさや滑らかさ甘さを阻害したり…水分抜きが悪くなったりするので…この感覚はとても重要だと思ってます。排気も強すぎたり、弱すぎても上手くいきませんね。
それらがクリアされたら…あとはロースティングポイントです。クオリティの高いポテンシャルのある豆はロースティングポイント1℃の違いで急に際立つ魅力がでたりしますが…これはイメージする感性が必要ですね。
良い素材だと、そのポイントになっていなくてもそれなりに美味しいので…この辺は厄介です。逆に、それほどポテンシャルが無い豆なのに、もっと香りが出ないか、もっと甘さが欲しいとあれこれやって迷路に迷い込む例もあります。その辺は素材を見抜くカッピング能力が必要ですね。
結局…味の仕事って…何にOKだすか、全て自分の舌次第なんです。勿論、記録も必要ですが…それらは再現性を高めたり、検証の為で…その再現性や検証も結局舌で判断するわけです…なので、怖い仕事です。自分の舌の感覚は自分にしかわかりませんから…自分の舌がブレても分からないのです。
なので、常にカッピング、色々なものを味わう、他の人の感じ方に注意する…その繰り返しの40年だったわけですし…これからも続くわけです。機械の専門の方は機械には詳しくても味覚は専門では無いわけです…生産者は農業の専門であっても味覚は専門では無いのです。化学者も同様ですよね。なので…そういった方とコミュニケーションとれることも大切になってきます。
コーヒーの専門家と言っても…インポーターの方は素材には詳しくても、焙煎やブレンド、お客様のお好みは専門ではありません。素材だって、どんなにキャリアがあっても…コモデティコーヒーとか言いますが…普及品レベルの素材しか知らない方はスペシャルティコーヒーと言われるクオリティや魅力は専門では無いのです。
余談ですが…サンク・オ・ピエのシェフが「料理の基本、塩と焼き話」<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/cinqchef5/diary/201506020000/">http://plaza.rakuten.co.jp/cinqchef5/diary/201506020000/</a>
で、フランス、ブレス産の地鶏の焼きの難しさを書いています。
この話しでも、いくらベテランでも、何十年とブロイラーしか焼いたこと無い料理人がいきなりブレス鶏は焼けないのです。焼きの技術もそうですが…ブレス鶏の魅力も分かりませんからね。
シェフは当然長年の修練による焼きの技術と素材を見抜く力が素晴らしいのですが…同時にその素材の魅力をイメージする感覚にいつも関心しています…舌と感性でしょうか。もう安定した技術を確立したベテランシェフですが…以前素晴らしいと感じた素材でも、半年1年すると…ニコニコしながら「ちょっと変えてみました♪」って言ってくるんですね。それにOKだすのはシェフの舌です。
それが、まぁはじめてのお客さんだとただ美味しい!!でおしまいだと思いますが…常連にはその少しの違いに驚き、ニコニコしてしまうわけです。その辺に鍛えた舌と感性を感じて…自分もまだまだ行くぞ!!って、エネルギーになりますね。
焙煎の話しから…味覚の厄介さの話しになってしまいました。
さかもとこーひーは「部屋中にひろがる香りと後味の美味しさ」を大切にしています。

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