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2015.12.27

プロのつぶやき827「年忘れこーひー放談」

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プロのつぶやき827「年忘れこーひー放談」
お陰さまで忙しい毎日で…朝6時から焙煎して、通販の伝票を入力発行する11時12時には疲れ果て…夜9時10時には布団に入って体力回復に努める1週間です。来年には息子が戦力になりますから…人生最後のバテバテと言い聞かせて頑張っています。まぁ、同級生は定年ですから…年々体力が落ちるのは当然ですね。
そんなこんなで…今年最後の「プロのつぶやき」になりましたので…この1年を振り返ってみます。
まず、2月に次男を「グアテマラ・コスタリカ、グアテマラ」と20日間程はじめての産地訪問させました。店には週2日間程来て…あとは大手チェーン店で働き2年になるタイミングで…産地に行かなければ分からないことを体験させる為の訪問です。
2年間でコーヒー業界に馴染み…カッピングも少しずつトレーニングし…店だけでは無くインポーター等のカッピング会にも数多く参加してきたので…次のステップに進むには良いかなと思いました。
帰ってくると…かなりモチベーションが上がったようです。ビーンズショップは産地のこと、素材のこと、焙煎やブレンド、お客様のことと憶えることが多いので…時間をかけてひとつひとつ身体に覚えさせて行きます。年明けの2月にも又産地訪問を計画しています。そして、春からは完全に店に入り…店の仕事を全部できるように仕込んでいきます。
この7月に僕は還暦になりましたのでちょうど良いタイミングかなと思ってます。(プライベートでは中学の同窓会があり、40年45年ぶりの幼なじみに会いました。感覚は10代の男の子女の子…目の前には60の現実…なかなか深い余韻を味わえました。それと長男の結婚式があり…息子ふたりだったところにお嫁さんが来て女の子の笑い声がご機嫌です。)
僕自身の職人仕事としては…まず新しい深煎りの魅力ということで…「深煎りコスタリカ」を通常のさかもとこーひーの深煎りよりもダーク、ビターな感じで細心の火力コントロールをして仕上げました。
これはシアトル系の深煎りとも違う…昭和の深煎り自家焙煎の深煎りとも違う…焦がさずにダークな魅力を出すという試みでした…豆が黒っぽくなっていますが油が出ないギリギリの焙煎になっています。お陰さまでご好評頂き…第二弾として「深煎りコロンビア」も同じ焙き方で…「深煎りコスタリカ」よりもよりマイルドなコクをイメージし…今では2つとも無くてはならないさかもとこーひーの深煎りとなりました。
さらに新しい試みとしては…グアテマラ・エルインヘルト・パカマラを使った「アフター・ダーク」を出しました。これが予想を越える人気、リピートになり…グアテマラ・エルインヘルト・パカマラが無くなってからもご注文を頂いたので…先日再発売をして喜んで頂いています。今回の「アフター・ダーク」は微妙にダークな感じを強めています。
そして…「アフター・ダーク」はグアテマラ・エルインヘルト・パカマラを使った深煎りのブレンドですので…今度は「カラーズ」というグアテマラ・エルインヘルト・パカマラを使った中煎りのブレンドを発売しました。
今週おゆみ野店では試飲こーひーにこの「カラーズ」を淹れていますが…20数年さかもとこーひーをしてきて一番多くの「美味しい」を頂いている感じです。だまって試飲の「カラーズ」を出して…お客様がひと口ふた口「美味しい」を素直なひと言…なるほど、みなさんこういった味わいを素直に美味しいと言葉になるのかと感じています。
「カラーズ」を試飲で召し上がった男性の常連さんが…「コーヒーの酸あまり得意じゃないけど、この酸は美味しいね」と仰ってくださり…酸を美味しく感じてもらえるようイメージしたブレンドなので、とっても嬉しいひと言でした。
僕自身としては…スペシャルティコーヒーという素晴らしい素材に出会って15年…焙煎やブレンドに精進し…どのような魅力が常連さんに合っているのかを感じ取る毎日ですが…年のせいかどうなのか…最近はバランスとか洗練成熟といったことにフォーカスしてしまいます。
そして…グアテマラ・エルインヘルト・ゲイシャを使ったのが「カフェビーボ」という深煎りのブレンドです。パカマラときたら…ゲイシャでのブレンドをイメージしました。そうきたら…次はゲイシャを使った中煎りのブレンドですね…もうイメージできていますので…春か初夏にはお届けできると思います。
通常「グアテマラ・エルインヘルト・パカマラ」や「パナマ・エスメラルダ・ゲイシャ」といったとびっきりの豆はシングルオリジンでその豆の魅力を味わいますが…毎年毎年味わってきたので…それだけではつまらないと感じ…かといってせっかくのそれだけの素材をブレンドしてもその魅力がくすんでしまったら台無しです。
まぁ、こんな仕事できるようになったので…恵まれた職人仕事だと思います。
そうそう…日本最高峰のゴスペルシンガーであり有数のバックアップシンガーの亀淵友香さんのインタビューで
…80年代初頭にクルセーダーズの前座を務めて、リハーサルの時にジョーサンプルの伴奏をバックに歌ったことがあって…「バンドの音をよく聴いてごらん」「そんなに大きな声を出さなくていいよ」「声はニュアンスなんだから、バンドの音をよく聴いてごらん。歌の場所が空いているでしょ」…声を出すことばかり考えていると歌の場所が空いているなんて分からない。
…でも、よく聴いてみると、ベースが時間を刻んでいて、ドラムはリズムのスタイルを打っている。ギターは斜めに時間をカットして、ピアノは和音で歌っている、すごく整理されている。そうすると、スペースが見えてくるから、大きな声を出す必要はない。
…もっとニュアンスをつけろ、歌はニュアンスなんだと。…スペースを作って、自分の歌を整理して歌っていくには、テンポキープが大事、音楽のストラクチャー、構成がどうなっているのか、もう少しクールに対応しろと言われて、これは勉強になった。…そんなことが書いてありました。
この「スペース、ニュアンス」って感じが…ブレンドしていても…さらにサンク・オ・ピエのデザートに合わせるブレンドをしていてもピッタリです。
それぞれの豆の「スペース」を感じてブレンドする…デザートの「スペース」を感じてそこにハモるようにイメージしてブレンドする…「ニュアンス」を大切にしながら…味わいや香りのストラクチャー、構成もイメージして。
ということで…職人仕事のピークを60代の10年になるよう目ざして来たのですが…来年はもう後戻りできない60代真っ只中になります。
達郎の会報「TATSURO MANIA 冬号」インタビューで
…キーボードの難波弘之さんが、昔からメジャーなシンガーからの依頼がたくさんあるけど、全部断ってる。歌のバックやってるのは、僕の他は、昔からつながりのあるロックンロール系・プログレ系のシンガーだけ。どうしてやらないのか聞いたら、メジャーの歌バンはつまらないし、その中の駒のひとつになりたくないそうですよ。…って感じでありました。
言われてみれば…難波さん、凄腕でキャリアもあるんだから…メジャーなシンガーのバックで大忙しでおかしく無いのにそういった仕事ほんと少ないです。表に出ない仕事は大忙しらしいですけど。
でも、こういった了見良いです…ご機嫌ですね。食べられないようじゃ困りますけど…世間並みに食べられて…自分の納得した仕事して…その仕事を待っていてくれる常連さんがいるのが理想でしょう…ビーンズショップってそういうのに向いている商いですね。
これからも…「ホームこーひー」「ホームタウンこーひー」の魅力を磨いて行きたいと思ってます。
いつも、ありがとうございます♪良いお年をお迎え下さい。
さかもとこーひーは「部屋中にひろがる香りと後味の美味しさ」を大切にしています。

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