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2016.11.20

プロのつぶやき874「グアテマラ・エルインヘルト農園の凄さ」

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プロのつぶやき874「グアテマラ・エルインヘルト農園の凄さ」

11月も後半…さかもとこーひーは一年のピークの忙しさに向かっています。先日の火曜日新しいこーひーのお知らせをしてご注文が多く…去年までですとスタッフさんに残業してもらう状態でしたが…今年は息子がいるので、みんなで気合い入れて普段通りに終わりました…新しい体制が阿吽の呼吸で整ってきているようです。

秋が深まりワイン仲間と日本酒を味わいに千葉市中央蓮池の菜種彩を昨晩はじめて訪ねました。様々なお酒をお燗して、とってもきれいで柔らかな味わいで、次から次へと香り味わいの変化をつけてつまみとともに楽しませてくれました。

30代の頃は仕事帰りにふらっと知り合いの店に寄って、ひとりお酒を楽しんでいましたが…さかもとこーひーはじめてからは自宅が店だったり、おゆみ野店に移転してからは車通勤で自宅での晩酌…さらにこの2月からは晩酌も止めていますので…昨晩はひさしぶりにしっとりとお酒を楽しみました。その割には今朝お酒残っていなくて快調です。

僕が地酒にはまったのはもう30年位前で…この30年での日本酒のクオリティ&魅力の進化を実感した夜でしたが…コーヒーもこの30年で大きく進化しています。

そんなこんなで…今日は世界一だと思っている「グアテマラ・エルインヘルト農園」の話しです。

去年、今年…さらに来年も息子をグアテマラ・エルインヘルト農園に訪問させますが…世界のトップの農園を毎年訪問することがこれからのこーひー人生の基礎になると思っているからです。トップを知っていれば…次に他の農園を訪問したときにそのレベル等々分かりやすいと思ってます。

息子のレポートを読んだり、話しを聞いたりして…さらに農園主アギーレさんのプレゼンを聴いたりした結論は…「一発逆転は無い」…ということでした。グアテマラ・エルインヘルト農園の総合力が素晴らしいです。

例えば…農園の土壌が素晴らしいとか…マイクロクライメットという狭い範囲の気候に恵まれているとか…品種、肥培、完熟の収穫、乾燥…まぁ色々と条件がありますが…決めてひとつではどうにもならないということが伝わってきました。

有機栽培だから美味しいとかクオリティが高いわけでは無いですし…農園から直接買い付けているからクオリティが高くなるわけでは無いですし…焙煎に拘っているから美味しくなるわけでは無いですし…新鮮だから美味しくなるわけでは無いですし…キリが無いですが、ひとつひとつが大切なんです。

それと共通するポイントをアギーレさんが強く伝えようとしていました。

土づくり、施肥管理、収穫、生産処理、乾燥方法、生豆精選、パッキング、輸送などどれも大切で…ひとつひとつを「正確」にしていると…「正確」さを強調していました…そして「量」よりも「質」にフォーカスしていると。

グアテマラではまだまだ正確な農法が広まっていなくて…エルインヘルト農園では正確な農法をしているんだと…例えば農園を区画に分けて管理して…それぞれの区画毎に土壌分析をし役立てているとか…品種や地形によっても効果的なシェードツリーの種類と量が違い、区画に分けているのが役立っているとか…品種によって効果的な肥料、水やり、剪定をしている等々…全てを一緒くたにしていないんですね。

さかもとこーひーでも同じ考え方です…美味しいこーひーの為には…素材のクオリティや魅力が前提ですし…焙煎が的確で無いといけません…素材と焙煎が的確で無い豆ではブレンドも魅力的にはできません。

淹れ方は…「細挽き」「95℃以上の熱湯」「粉は少なめ」…「ドリップの場合は蒸らし無し」…そんなポイントを押さえればカフェプレスでも、ドリップでも、コーヒーメーカーでも、エスプレッソでも面倒なコツは必要無いです。

さらに「美味しい」というのは人それぞれですから…さかもとこーひーの常連さんにとっての美味しさをイメージしています。でないと、漠然とした美味しさになってしまいます。スペシャルティコーヒーは際立つ美味しさですから…際立つ美味しさは不特定多数の人に向けての美味しさにはならないと思ってます。

すると、アギーレさんの仰る正確さや区画に分ける大切さと繋がっているように感じるんです。美味しさも分けて、どのような人にとっての美味しさかということですね。

まぁ、理屈っぽい面倒な話しになってきましたが…その面倒なことは店の段階でクリアーしていますので…お客様は気軽に簡単に暮らしの中で楽しんでください♪…ということなんです。

あと印象的だったのは…社会的な責任についてで…まずきちんと給料を支払うといったことから…住環境のこと、医療のこと、サッカー場を作ったり、ピッカーが計量を待つ間のためにTVを用意したり…環境責任では殺菌殺虫除草剤不使用であるということや…パルプは堆肥に、パーチメントは燃料に、水資源の再利用、2つの水力発電で電力賄っているということまで色々とお話ししてくださいました。

それと、完熟豆を選別収穫することがとっても大切ですが…勿論収穫のトレーニングするのですが…その前に良い労働者を見極めることを話していました。ただ人数を集めて、トレーニングしても効果的では無いですからね。

この辺もとっても共感しました…大きな会社でも、小さな店でも、最初に誰と一緒に仕事をするのかを間違えるとなかなか上手くいかないと思ってます。人手が足りないからといって条件だけで雇うことは危険ですね。

さらに、25年前から自社輸出を夢見て来て、今はドライミルを完備し、自社輸出出来るようになったそうです。長期の目標を持って実現してきているんだと納得しましたね。

そうそう、現場の品質責任者の方がカッピングをしているそうです。誰がカッピングしているかもポイントです。最後にゲイシャやパカマラの樹齢を質問して答えて頂きました。

農業は天候の影響を受けますので毎年同じ品質というのは難しいのですが…それでも生産者のレベルによって天候の影響の大きさが違います。

以前のお米の冷害の時…東北でほとんど全滅なのに、畦道ひとつとなりの田んぼに稲がたわわに実っていて、それが農法の違いによってそれだけ差がでていると読んだことがあります。

アギーレさんの話しを聞いていて、その話しを思い出しました。正確な農法の実践があって毎年安定して素晴らしい際立った魅力、クオリティのエルインヘルトの豆が生産されているのです。

今、グアテマラ・エルインヘルト・パカマラを使ったブレンド「アフター・ダーク」を飲みながら書いていますが…円やかな深煎りの余韻にエルインヘルト・パカマラが漂って、自分のブレンドの中でも最高に気にいっているブレンドです。エルインヘルト・パカマラが無かったら出来なかった魅力ですね。

そんなエルインヘルト農園ですが…これから1年かけて…パカマラ、ゲイシャ、イエローナンス、トラディッショナル、ブルボンと5種類をお届けしていきます。最高峰だと思う農園の5種類のこーひーをご紹介できるようになって、楽しみが増えました。勿論、それらを生かしたブレンドの可能性もあります…ご期待ください。

普通にとびっきり美味しいこーひーの為の「ブラジル」や「グアテマラ」がようやく目処がたち(約5年かかりました)…最高峰レベル「グアテマラ・エルインヘルト農園」の5種類もお届けできるようになりました。

さかもとこーひーのスペシャルティコーヒーが出来上がってきたように感じています…16年かー、けっこう時間かかりました。

農園: エルインヘルト   

農園主:アルツロ・アギーレ氏

栽培地: グアテマラ ウエウエテナンゴ地域 ラリベルタッド地区

地形: クチュマタン山系に位置する険しい地形

標 高: 1,770-1,830m

土壌: ローム   

雨量:1,600mm   

気候: 年平均22°C、相対湿度 75%

収穫時期: 2月から4月

生産処理: 水洗処理方式(FW  フー リー ウ オ ッシュド、発酵時間 48-60時間)、天日乾燥

グアテマラの8つの地域の内、ウエウエテナンゴは、グアテマラ市から最も離れたメキシコ国境に位置します。「ハイランド・ウエウエ」といわれるように、岩肌がところどころみられる非常に険しい、標高の高い産地です。冬の収穫時期の朝には、霜がみられることがあるほどです。しかしながらメキシコからの乾燥した熱風がこの地域には吹き、ユニークな微気候を生み出し、それがコーヒー生産を可能にします。 ラリベルタッド地区は、メキシコ国境付近のウエウエテナンゴ地域の南側に位置し、過去カップオブエクセレンス品評会では、多くの入賞農園を生み出して参りました。同地区でも有名なのは、入賞常連のエル・インヘルト農園が挙げられます。 非常に高い標高のブルボン種は小粒で、熟度の高い風味が高く評価されてきました。2008年のカップオブエクセレンス品評会で同農園のパカマラ種がポンドあたり$80.20(当時の普通のコーヒーの約50倍!)を付けて以来、インヘルトのパカマラは強い個性を有するトップオブトップのスペシャルティコーヒーとして認知されるようになりました。 現在ではパナマのエスメラルダ・ゲイシャと並ぶ世界最高峰のコーヒーとして、農園独自のインターネットオークションによる販売を行うまでになりました。 高品質コーヒー生産に真摯に取り組み、大成功を収めているといってよいでしょう。同農園のパカマラ種は、1シーズンで三回の収穫期があり、コンセプションは最盛期である二番摘みとなります。紅茶のダージリンに例えれば、セカンドフラッシュのようなものです。一般的にコーヒーは、最盛期の収穫が品質的には最も優れているといわれておりますが、今回のコンセプションは、パカマラらしいクリーミーなテクスチャーに加え、カシスや黒ブドウのような凄いフレーバーを放っています。 この貴重な風味を皆さま、ぜひ味わってみてください

さかもとこーひーは「部屋中にひろがる香りと後味の美味しさ」を大切にしています。

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