2009.09.10

コーヒーのコク研究(47)

日に日に秋めいてきてます…さかもとこーひーも秋のこーひーをどうするかで、色々と準備しています。これから、中米の新豆を順番にご紹介できますので、楽しみいっぱいです。

では、ひと月ぶりの「コーヒーのコク研究」で、47回目になります。

今回は…「本能」「学習」「修練」と3段階にコクを分けています。

-コアーのコクを求めるのは「本能」で、誰でも生まれつき持っている感覚といえる。

-その外側の第二層のコクは「連想のコク」と言いましたが、コクを楽しむ様々な技術でもあり、我々は自然にこのようなコクを「学習」している。

-第三層のコクは「面影のコク」「比喩・抽象のコク」と言いました。余分な要素を取り去ったものにコクの面影を感じる。「修練」が進むことによって獲得される高度な満足感によるコク。物質的要素がなくなった分だけ精神世界の肉付けが重要になる。

-人間の嗜好はコアーのコクから始まって外側のコクを目指しているようです。子供の味覚から大人の味覚へという言い方もできる。最終的には多くの達人は第三層のコクを楽しむ境地に浸って満足する。

コーヒーは栄養摂取の要素が弱いので、本能的に求める栄養素に由来するコクがイメージしづらいです。まぁ、砂糖や油、タンパク質等無い訳ではありませんが…説得力に欠けると思います。

で、連想のコクで…コクを連想する香り等によってコーヒーのコクを感じるというのは分かりやすいです。さらに、第三層の、余分なものを取り去ったものにコクの面影を感じて、それを楽しむ!なんて、嗜好品として受けとけるとけっこうみなさん感じていると思います。

なんだか、全体像が観えてきました。

ラーメンや天ぷらうどんは…油にダシ、タンパク質に炭水化物とコアーのコクが勢ぞろいして、人気になるのが納得ですが…そういった本能の由来するコクに対して、コーヒーは連想のコク、面影のコクといった「学習」「修練」のコクの要素が強いようですね、嗜好品ですからね。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2009.08.06

コーヒーのコク研究(46)

ちょっと間が空いてしまいました。日曜の夜に長男が帰ってきたので…月曜日の夜は、親子4人で焼き肉を食べにいきました。子供が小さい時は家でも肉をよく食べましたが…僕もかみさんも年とともに肉を欲しがらなくなり…次男は高校の食べ盛りなのに肉が減り、かみさんは夫婦とは別に次男用に肉料理を作るようになってます。で、久しぶりに焼き肉になりました。帰りにはミニストップでソフトクリーム買って、満足満足でした。

そんなこんなで…コーヒーのコク研究(46)です。

第二層のコクの次は…第三層のコクになります。

第三層のコクは精神性が加味されたコクとなるようです。食べ物のコクは第二層までのコクでほとんど表現されるでしょう。

そして、食べ物以外に使われる、物質的な実体の有無にこだわらない比喩・抽象のコク、味わう側の修練を要求するのが第三層のコクだそうです。

「コクのある人間」
「コクのある演技」
「コクのある表情、言葉」
「人生のコクを感じさせる後ろ姿」

いずれも人生を深く体験してきた人だけに通じる了解事項のようなもの。

この第三層のコクは、コクの最外層だそうです。

第一層はそれ単独で執着するほどの人間の生命維持に密接に関わっているコク。
第二層はとろみや風味のようにコアーのコクと密接に関係する感覚を刺激する学習のコクで、それ単独では執着するほど強くはないものの、コクの世界をさらに分厚く広げてきた。

第三層のコクは実体のないコクと言える。コアーのコクとはまったく次元に違う比喩的なコクと言える。

第三層のコクにも食の味わいを入れるとすると、極限まで要素を削り取って味わいの中に精神性を重視したコクが該当する。

例えば、吸い物は日本の料理人が目指してきた究極のコクだと思う。もはや抽象のコクと言える。味わうものの精神世界に大きく依存するコクである。

上品な吸い物は、それ自体の栄養価は高く無い、濃厚なコクがあるとも言えない、しかし、余分なものが削ぎ落とされたものの中にコクの純粋な形が感じられる。微かな手がかりや痕跡である。

感じる側が訓練されてこそ隅々まで味わえるようなもの、いわば修練のコクとも言える。ある程度和食に通じた人は、こういうギリギリのところに何とも言えないコクを感じる。

ここまで昇華したコクは第三層のコクと言っていいと思う。

第二層のコクがよりコアーのコクに関係しようとしているのに対し、第三層のコクは実体をできるだけ離れて新たな精神的満足を探求しようとする性格もあるようである。

人間というのは妙なもので常に過剰なまでに洗練を求めるようである。

コクの話しがえらい遠くまで来ました。

しかし、こーひーのコクを探して行くと…

人間の生命に密接に関係している栄養素のコアーのコクを無意識にも求め、魅力的に感じる味覚。

さらに、そのコアーのコクにより関係してコクの感じ方を高めようとする第二層のコク。

そして、精神的満足を探求しようとする第三層のコク。

全て、こーひーのコクにとって欠く事のできない要素だと実感しています。

特に、精神的な満足を求める第三層のコクは…

僕が紅茶やコーヒーの世界を目指した要因に関係しています。

食の世界はどうしても栄養摂取の一面が付いてきます。

その点、紅茶やコーヒーは栄養摂取の面が無い、乏しいので…
その魅力は精神的な要素の比重が高くなります。

その抽象的な要素に10代の頃、惹かれたのでした。

だらだら、続けてきたこの連載もいよいよ終わりが近づいてきたようです。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2009.07.18

コーヒーのコク研究(45)

今日から3連休…次男は高三の夏休みで、昨日の夕食後恒例のミーティングをしました。中学校の頃とは違って、もうあまり細かいことは言いませんが…自分で計画を立てて、実行する…それを確認して、アドバイスしてます。分かっただけでは、何にも力になっていない、その後の地道なトレーニングが地肉になることを確認します。勉強もスポーツも繰り返しの地味なトレーニングをする習慣は才能のひとつだと思ってます。勿論、自分の反省からきてます。

そんなこんなで…コーヒーのコク研究(45)ですが、今日は「連想のコク」について。

コクの周辺にあって、コクを連想させる情報を持つもの、これは学習によってコクと深く結びついているようです。そして、コクの本体と同一のごとく感じられるようになっているものがあります。

カニや貝風味のアミノ酸混合物などは、コクを増すと表現される事がありますが…これは、単独ではコクではないところが、コアーのコクと大きく違うことだそうです。

動物は、この連想のコク単独では執着行動を起こさないそうです。栄養素の実態がないからなんですね。

私達がコクだと思っている風味やうま味に対して、動物は容易には執着しないそうです。栄養素の裏付けがないものに執着することは動物には致命的だからだそうです。ただ、栄養素の存在の手がかりとしては動物に利用されるそうです。

栄養素の実体と学習による連想の違いですね。コクが生存に関わる栄養素に結びついていることが確認されます。

そして、コーヒーのコクになると…栄養素の実体と学習による連想のコクの結びついたものが、より魅力的になるんでしょう。本能に通じていることが納得できます。

これが、焙煎にもつながっていると思ってます。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2009.06.24

コーヒーのコク研究(44)

朝方大雨の予報でしたが、ここ千葉はたいしたことなく、風もなく、少し蒸しただけでした。夕方にはいつのまにか晴れ上がりました。注文してから、長く待たされてやっと届いた「SIMON&GARFUNKEL LIVE 1969」を聴いたら…びっくり…音が良い、あのハーモニーもギターもご機嫌です。このツアーの後離れてしまう二人の最高潮のライブが、目の前に浮かんできます。そして、40年前の曲にも詩にも影響受けていることを感じ、懐かしさが沁み入ります。達郎が…まだお祭りにならず、コンサートだった頃のライブ…そんなように言ってましたっけ。

で、コーヒーのコク研究(44)です。

前回は、香りとコクについてでした。

今回は、油と風味についてです。

-コアーのコクである砂糖や油と共存する物はコクとして認識されやすくなる。

-油分かれがたく共存する風味成分も、油を連想させる第二層のコクとして重要である。

-ステーキの焼ける匂いは油そのものではないが、学習された強烈なコク。

-ラクトンという有機化合物が和牛を煮たときに生じる甘い脂っぽいコクのある香りであると明らかにされているそうで、単独ではココナッツのような甘い香りがするらしいですが、肉の脂と分かれがたく結びついているそうで、これがコクにつながるんですね。

-クリームの風味は乳脂肪の存在を暗示する風味で、ごま油やオリーブオイルの風味も油への期待を高める。

-チョコレートのカカオの香りには甘味と同時に油脂の連想が加わる。

味わいだけでなく、香りや風味からの連想もコクを感じることに大きな関係があるということですが…素直に納得できます。

こーひーでも、チョコレートやドライフルーツ、黒いベリー系、バニラ、カラメル等からは味わいやコクの豊かさや余韻の長さが連想されますし、

柑橘系やフローラル系、赤いベリー系からは爽やかさが連想されやすいと思います。

しかし、そこから、コクと華やかさが複雑にからまったり、バランス良く調和したり、そんな魅力が実現すると、嬉しいです。

ましてや、こーひーだけではなく、お菓子や料理とのフードペアリングが上手く噛み合うと、こーひーだけよりも快感が高まりますね。

美味しいデザートを台無しにするコーヒーや、食後の哀しいコーヒーは最悪ですが…食後の美味しいコーヒーやエスプレッソでもなんだか寂しく感じてしまうようになってしまいました。

料理からデザート、さらにコーヒーまで流れるように魅力が噛み合っている、そんなイメージが楽しいです。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2009.06.05

コーヒーのコク研究(43)

このところ雨模様が続いてますが、店ではスプラッシュカフェや茜ブレンドでアイスコーヒーを作ってみなさんに楽しんでもらってます。スプラッシュカフェは夏のブレンドととして、後味の切れの良さがポイントですので、アイスコーヒーにした時にはより爽やかさが印象的だと思います。茜ブレンドも円やかなコクがアイスコーヒーにした時にも魅力になっていると思います。アイスコーヒーや特上アイスコーヒーとは違った魅力をお楽しみください。特にスプラッシュカフェのアイスコーヒーにミルクをたっぷり入れた美味しさはお勧めです。

そんなこんなで、あいかわらずスローペースですが「コーヒーのコク研究(43)」です。

今回は香りの重要さです。

食品の風味成分の中のコクに関わるものですね。うどんや蕎麦の天然鰹だしの香りなどは、匂いだけでお腹が減ってきますね。実際は匂いと味はイコールではないのですが麺類のコクの大切な要素になっています。

日本でも最近はシネコン等で甘いキャラメルやバニラの匂いのポップコーンが目立ってますね。バニラにもキャラメルの香りにも甘味はないですが、甘味と結合しているように感じます。

コーヒーにもバニラやキャラメルの香りの要素がありますが、そのようなキャラクターのコーヒーには甘味が連想されます。

チョコレートの香りからは濃厚さが連想されます。

とってもきれいな味わいのコーヒーに、チョコレートやバニラ、カラメル等の香りが加わるとよりいっそう魅力的になると思います。

鼻の中で風味を感じるのは口との合流点に近い奥の方だと言われているそうです。境界近くでは味蕾と嗅覚の細胞が混在する部分があるとも言われているそうです。

「甘い香り」をかぐと、風味と味覚の境界領域では、嗅覚と味覚信号とが脳のレベルで結びつき合って切れ離されなくなっているのではないかとも言われているそうです。

普段、カッピングしていて、香りと味を一緒に感じたり、別々に切り離して感じたり、色々な切り口で感じ取るようにしていますが…とっても納得できる風味と味覚の関係です。そんなところから、お客さんがどう感じるだろうか?とも探っています。

お客さんが「美味しい〜!」って感じた時が「美味しさ」ですから。

「美味しさってあるもんじゃなくて、感じるもの」…これを忘れないようにしています。

| | Comments (0) | TrackBack (1)

2009.05.01

コーヒーのコク研究(42)

きれいに晴れ上がって…お客さんはみなさん連休モードで…常連さんからはじめての方までいらしてくれて、いい感じでした。

なつおさん
>コーヒーのお話から、昆布や納豆などの単語が出てきていてびっくり。

>やみつきを感じさせる本能的な美味しさ・・・

>一見、関連の無さそうな食材などの共通項。
>深いし、面白いですね〜♪
-----

なつおさん、ありがとうございます。
そうなんです、スタートは
10年程前になるでしょうか、スペシャルティコーヒーのカッピングを勉強しだした頃…「コク」という表現が誤解を生みやすいという問題がありました。「コク」って分かったようで、人によって違う感覚だったりすることがあるんです。

で、「コーヒーのコク」なんですが…「ボディ」という表現もあります。ワインや紅茶、ウイスキーでも使います。ところが、旧来のコーヒーの汚れた味わいを「ボディがある」「コクがある」と捉えるミスを犯しやすいのです。

で、「ボディ」よりも「マウスフィール」の方が効果的な表現として使われることも多いのです。

しかし、「ボディ」と「マウスフィール」は微妙に違いますし「コク」も分かったようで、説明しづらい。

と、思っていたら目の前にこの「コクと旨味の秘密』って本があらわれたのです。食べ物の「コク」も「コーヒーのコク」も通じる事が多く、だいぶすっきりしてきました。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2009.04.30

コーヒーのコク研究(41)

きれいに晴れ上がって気持ちよいいち日です。来店されるお客様もこーひー飲みながらのんびりくつろいでます。体調を崩されていた長年のお客様が元気になられて来店され…こーひーが美味しいと仰って、2杯飲まれました。嬉しいです。

そうそう、今晩8時からNHK-hiでの100年インタビューは談志師です。談志師は最近日曜午前11時からMXTVで新番組スタートし、毎週お気に入りのゲストを招いて30分語ってます。好きなゲストとの対話なので、とっても機嫌が良い。和田誠さん、舞の海さん、権藤元監督。談志師の基準が清々しい。

さて、コーヒーのコク研究(41)です。

コアーのコクと呼ばれる糖、油、ダシ、タンパク質等のやみつきを生じさせる本能的な美味しさを感じるコクの周辺から色づけ、魅力を深めるものが…食感、香り、風味となるそうです。

そのひとつが、単独ではコクとは言えないが、コクを増強するものがとろみやねばりの効果です。とろみとする食感は豊富な栄養素を連想させるんですね。

油が豊富である状態を連想する柔らかさ、コラーゲン質は強いコクの満足感につながっています。

ジャムやゼリーのフルーツを濃縮した濃厚感、昆布や納豆のネバネバ、日本のカレーライスやハヤシライス、シチューのとろみ、和食の葛や片栗粉のとろみ、中華のとろみ等々コクを最大限に強めています。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2009.04.01

コーヒーのコク研究(40)

地道に続けてきた「コーヒーのコク研究」ですが…おゆみ野店移転でお休みしてままで…気がついたら、9ヶ月近く経ってました。フィニッシュが近づいてますので、もうひと踏ん張りして、再開です。

前回では、油のコクを高め、脳を興奮させ、その興奮が美味しいと感じる役割に大きく関係している…そんなところまで来ました。

さて、今回は…砂糖と苦味です。

コアーのコクの重要なメンバーである砂糖の甘さをどこで感じるのかは、なかなか研究者に捕まらなかったそうです。それは、糖は舌の受容体との結合が強くなかったからだそうです。結合が強すぎたら何時間も甘く感じ続けてしまいますから…そんな切れの悪い砂糖は嫌ですね…幸い、すぐに甘さは消えてしまいます。甘味は光りや匂い、味等の感覚と同じように、感覚が様々に発達し、分化してきたことを思わせるタイプのようです。また、甘味とうま味の受容はよく似ているそうです。

そして、苦味の受容も似ていて、さらに苦味だけはその受容体が20種類以上もあり、これらを総動員すると、ほとんど全ての苦味を感じることが出来ると言われているそうです。

苦い味は身体にとって好ましくない物質がほとんどなので、もれなく検出して警戒することが安全のために重要だということです。なので、苦味はコクの主体にならないそうです。

コーヒーにとって、甘味と苦味はとっても重要なものです。その甘味の消えやすさや、苦味を感じる人間の舌の精密さが分かります。

とらえどころの無い、コーヒーのコクって何だ?からスタートしましたが…コクという何を差しているか分かりづらい言葉の中心に近づいてきました。あらためて、少しずつ進めていきます。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2008.07.10

コーヒーのコク研究(48)

あんまり評判が良いので…遅ればせながら…「下妻物語」を借りてきて観ました。いや〜、予想以上に面白かった。勢いが良いし、キャスティングもはまって…ロリータとヤンキー〜?…なんじゃそれ〜!…って思ってたら、いつのまにか引き込まれてました。いい塩梅でした。

では、コーヒーのコク研究(48)に進みます。

-「面影のコク」「比喩・抽象のコク」と例えた第三層のコクは、食べ物ばかりではなく、むしろ、食べ物以外にしばしば登場する。そして、なかなか味わい深い表現となることがよくある。
-食べ物以外にコクという言葉を使いだした事から、コクの範囲が飛躍的に拡大した。

-コクのある人間、コクのある言葉とか、使われることがある。
-登場人物の心のひだや性格の陰影まであぶりだしてしまう声の技術がある。コクのある声という表現がぴったりだと思える。
-落語の噺家の話芸もコクがある。
-朗読にしろ落語にしろ、視覚を借りずにただ耳だけで楽しむ話芸には、想像力をかきたてる効果がある。
-声だけでなくて間も抑制もコクのある噺には大切のように思う。
-ニュースや司会のアナウンサーにもコクのある声を持つ人がいる。
-俳優の中には年々演技にコクの出てくる人がいる。

-日本では「濃い人間」などと濃厚な存在感を表現するが、濃いだけではコクには至らない。

僕は落語を好きで日常的にCD、DVDを楽しんだり、年に数回(月いちまでは行けませんが)はライブに行って楽しんでます。寄席はもうずいぶんと行ってません。で、落語の特徴としては同じネタを違う噺家さんで聴いたり、同じ噺家さんの同じネタで違う会を比べたり、同じネタを繰り返し聴いたり…師匠と弟子で同じネタを聴いたり…昔の名人と今の名人で比べたり…それはそれは楽しみがたくさんあります。

そんななかから、勢いやパワーを感じたり、練り具合、成熟度、枯れ、花、洗練…それぞれが良いもんです。で、コクも確かに感じますね。40半ば位から感じることが多いように思います。40前後のお気に入りの噺家さんを見つけると…そこから20年30年は贔屓して楽しめます。昔は20代30代の勢いある若手を見つけると嬉しいもんでしたが…自分が50過ぎると、あんまり若いと馴染めない部分があって、どうせなら40過ぎくらいからの人になってしまいますね。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2008.07.01

コーヒーのコク研究(47)

今日は7月1日、53才の誕生日でした。50過ぎてからは残り人生を考える誕生日です。小学校の頃、21世紀になる45才はどんな感じなのか全くイメージできませんでしたが、そこから8年も過ぎてしまいました。そろそろ10年後に頑固じじいになるための準備はじめなきゃ。

今日の夕方少し時間に余裕があったので県内のカフェに飛んで行って…煮だしのミルクティとアイスミルクティを淹れてきました。それと、うちのこーひーの淹れ方についても色々と意見交換。紅茶もこーひーもレシピだけでは伝わらない部分があって厄介で楽しいです。(それにしても、いつも煮だしのミルクティとアイスミルクティを淹れてひと口飲んでもらった瞬間の笑顔が嬉しいです。)

さて、コーヒーのコク研究(47)は…「本能」「学習」「修練」と三層に分けたコクです。

-コアーの強烈なコクを求めるのは本能で、誰でも生まれつき持っている感覚といえる。
-その外側の第二層のコクは「連想のコク」、コクを楽しむための様々な技術でもあり、我々はこのようなコクを自然に学習している。

-第三層の最外郭のコクは「面影のコク」「比喩、抽象のコク」、余分な要素を取り去ったものにコクの面影を感じる、修練が進む事で獲得できる高度な満足感によるコク。

-物質的要素がなくなった分だけ精神世界の肉付けが重要になる。

-人間の嗜好はコアーのコクから始まってより外側のコクを目指しているよう。
-子供の味覚から大人の味覚へという言い方もできる。
-最終的には多くの達人は第三層のコクを楽しむ境地に浸って満足する。

ここまできて…嗜好がでてきました。嗜好品であるコーヒーのコクも、コーヒーの中にある本能的に人間が必要とする要素からくるコクからはじまり、コアーのコクを連想する要素の第二層のコク、さらに嗜好品としてのコク、それぞれがまとまって魅力的なコクになっているとまとまってきました。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2008.06.17

コーヒーのコク研究(46)

週末に観た周防監督の「それでもボクはやってない」と一緒に借りてきたのが「男はつらいよ」の第一作で、10何年?20何年?ぶりに観ました。たしかこの第一作は僕が中学の時で、オンタイムで観たのは3作目か4作目だったと思います。あの頃は正月とお盆と年2回新作があって、その間には寅さん祭りで旧作3本立てやって、それで追いかけて観たのを思い出します。で、エネルギーが凄いし、大きなウケを狙わずさりげない東京喜劇の笑い、出演者みんな芸達者だし、寅さん声は良いし動きも良いし、さくらは若くて可愛いし、これじゃヒットするわけだ。泣いて笑って…今日第2作借りに行ったら貸し出し中でした。

そんなこんなで、コーヒーのコク研究(46)です。

-コアーのコク、第二層のコク、第三層のコクと分けてあります。コアーのコクは動物が執着するような栄養素の裏付けのあるもの。第二層のコクはコアーのコクの周辺にあってコアーのコクを連想させるようなもので、もはやコクの本体と同一のごとく感じられるもの。「連想のコク」と考えられる。

-第三層のコクは、精神性が加味されたコク。食べ物のコクは第二層までのコクでほとんど表現できる。
-コクは食べ物だけで使われるわけではない。
-物質的な実態の有無にこだわらない比喩、抽象のコク、味わう側の修練を要求するのが第三層のコク。

-「コクのある人間」「コクのある演技」「コクのある表情、言葉」「人生のコクを感じさせる後ろ姿」

-これは、コクの最外層である…第三層のコク。実態の無いコク。コクを拡張していって実態のない世界にまで使いだしたと言える。

-第三層のコクにも食の味わいを入れるとすると、極限まで要素を削り取って味わいの中に精神性を重視したコクが該当するでしょう。

-例えば、料理人は腕によりをかけた吸い物。日本の料理人が目指してきた究極のコク、もはや抽象のコクと言える。味わう者の精神世界に大きく依存するコク。上品な吸い物はそれ自体の栄養価は高く無い。濃厚なコクがあるともいえない。しかし、余分なものが削ぎ落とされたものの中にコクの純粋な形が感じられる。感じる側が訓練されてこそ隅々まで味わえるようなもの。いわば修練のコク。こういうギリギリのところに何とも言えないコクを感じる。

-第二層のコクがよりコアーに関係しようとしているのに、第三層のコクは実態をできるだけ離れて新たな精神的満足感を探求しようとする性格もあるよう。

-人間というのは妙なもので常に過剰なまでに洗練を求めるようである。
-味覚だけでは無く、芸術もしかり、写実的なものから、最後には実態が捉えにくい抽象的な世界に行き着く。

コクをテーマにここまでくるんですね。どんどん終わりに近づいてきましたが…僕の中では、栄養摂取の食べ物から、精神的な要素が強まったお茶やコーヒー、紅茶、さらに音楽や絵画等芸術まで、或は花や種まで共通の答えが出てきました。コクもそこに繋がっています。とらえどころの無い「コク」に踏み込んで見えてきたものがこれからの魅力作りに役立てそうです。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2008.06.07

コーヒーのコク研究(45)

相変わらず平日にこの日記を書けてませんが…今日は梅雨の合間の心地よい風が吹き抜けて…久しぶりにCD聴きながらたっぷり本を読めました。ダイエットはひと月経って4キロダウン。禁酒していたんですが、ダイエットのストレスがキツくなってきて…これでいつも続かないんですが…先週手に入れた八海山の米焼酎を晩酌してます。ただ、ツマミがカロリーオーバーになるんで、焼き海苔1枚をツマミにして焼き海苔ダイエットでひとり云ってます。あとは野菜や煮物を先に食べて、肉やご飯は最後に少しだけにして、残します。もうひと月の頑張りかな。

さて、コーヒーのコク研究(45)は…油と共存する風味です。焙煎は乾熱調理と理解した時から…乾熱調理の3つのポイント「メラノイジン」「カラメル」「ディープフライフレーバー」…から、油の役割について意識してきました。そしてスペシャルティコーヒーをカフェプレスやエスプレッソで淹れた時のオイル分の役割や魅力にも関わってくると思ってます。

-コアーのコクである砂糖や油と共存する物はコクとして認識されやすくなる。
-砂糖と共存するバニラやキャラメル臭のコクは前に触れました。
-油と分かれがたく共存する風味成分も油を連想させる第二層のコクとして重要。

-ステーキの焼ける匂いは油そのものではないが学習された強烈なコク。
-すき焼きの匂いも同様。

-和牛を煮た時に生じる甘い脂っぽいコクのある香りのラクトンという成分が明らかにされている。
-そのラクトンは食品の風味として桃やラズベリー、バターなどに広く含まれている。

-クリームの風味は乳脂肪の存在を暗示する風味である。
-ごま油特有の香りやオリーブオイルの青葉のような風味は勿論油への期待を高める。
-チョコレートのカカオの香りには甘味と同時に油脂の連想が加わる。

以上は一般の食べ物のコクについて踏み込んだ研究の成果ですが…出てくる言葉がスペシャルティコーヒーにおなじみの言葉ばかりです。スペシャルティコーヒーの甘味やコク、香りの魅力と心地よい酸味による爽やかさの演出が如何に魅力的になるかというまとめに繋がっているように感じます。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2008.05.24

コーヒーのコク研究(44)

今日は雨の予報でしたが、千葉ははずれてどんより曇り、なんだか一日怠くて動けませんでした。夕方からは雨になって少し冷えてきています。最近、杏のグラッセというものを頂き、これがヒットでした。杏の砂糖漬けですが、きれいな味わいと香りで、コーヒーにバッチリです。ゆっくりと味わいながら、合うコーヒーがどんどんイメージできてきました。伊予かんの砂糖煮と同じ魅力です。

さらに、前から行きたかった阿佐ヶ谷のうさぎやさんという和菓子屋さんにも行ってきました。茜もちという求肥でかぼちゃの餡を包んだお菓子がご機嫌。なにより古い佇まいで、夕方年配の方から若い女性まで次々と訪れて、街のみなさんに愛されているのが伝わってきました。お気に入りのお店が増えました。

では、コーヒーのコク研究(44)です。今回はコクに関わる香りです。

-食品の風味の香り成分の中にもコクに関わるものが多くある。
-天然鰹だしの香りなどは、うどんそば屋へお客さんを引きつける。
-匂いだけでお腹が減る。
-実際、匂いと味はイコールではないが、麺類のコクの大切な要素である。

これは、コーヒーにも通じると思いますね。さかもとこーひーでは、店に入るとみなさん思わず「良い香り」と仰ってくださいます。(他所のコーヒー屋さんへ行って、コーヒーの香りがどのくらいするかどうか、いつもチェックしています。嫌なコーヒーの香りの時は頭痛がして困ります。)

-アメリカのマーケットモールでは、ポップコーンの甘いキャラメルの匂いとバニラの匂いが鼻を刺激する。
-バニラの香りにも、キャラメルの香りにも全く甘味はありません。
-しかし、ポップコーンやアイスクリーム等の濃厚な甘味とこの匂いは離れがたく結合している。
-チョコレートの香りがするだけで濃厚感は高まる。

これも、コーヒーに通じますね。バニラやキャラメルの香りは前面には出ませんが、控えめにあると魅力的になることが多いです。チョコレートの香りはコーヒーにとってもっと代表的な魅力になっています。

-鼻の中で風味を感じるのは口との合流点に近い奥の方だと言われている。
-「甘い香り」をかぐと、風味と味覚の境界領域では、嗅覚と味覚信号とが脳のレベルで結びつきあって切り離せなくなっているのではないか。

-第二層のコクとして味わいと強く結合した匂いは重要な要素と言える。

コーヒーの場合は、ローストによって、豆の持っている成分が発達し、味も香りも出来てきますので…まずその成分を豆が持っていること、そして、的確な焙煎工程によって、味と香りを発達させること…それらによって味と香りの魅力が結合し、コクにも影響されると考えられそうです。

だらだらと長く続けてきたこの連載も第四コーナーに近づいてきたようですので…そろそろ、焙煎についてもスタートしようかと思ってます。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2008.05.05

コーヒーのコク研究(43)

連休も3日目になると、すっかり疲れも取れて身体が軽くなってきた感じです。あいにくの曇り空でしたが…かみさんと買い物に出かけました。まず、次男の服があふれてきたとのことで、船橋のIKEAで安くて収納たっぷりのタンス?今はワードロープ?って云うんですか、を速攻で決めて…おとなりのららぽーとでお昼は大阪タイプのお好み焼きにモダン焼き、Tシャツやら靴下、トランクスに半袖シャツと夏の準備…大道芸の選手権やってまして、全くTV向きじゃない素晴らしい鍛えた技を楽しみました。

そんなこんなで、今日はコーヒーのコク研究(43)「とろみ、ねばり」です。

・コアーのコクはコクの中心部で、やみつきを生じさせる特徴がある。

まさに、生命、種の保存に関係するコクですね。しかし、コクの世界はそれほど単純ではないようです。

・コアーのコクの外側、第二層のコクはコクをさまざまに色づけしてコクの世界を深めている。
・第二層のコクは、食感、香りや風味です。

コーヒーのコクとしては…特にさかもとこーひーでお勧めしているスペシャルティコーヒーをカフェプレスで淹れる、僕の目の前にあるコーヒーの魅力に大きく影響している食感、マウスフィール、香り、風味の話しになってきました。

・コクの中には単独ではコクと言えないが食品の中でコクを増強するものがある。
・あんかけのとろみなど濃厚な食感を演出するものにはそのような効果がある。

・とろりとする食感は通常豊富な栄養素を連想させるからである。
・軟らかさは油が豊富である状態を連想させる場合がある。

・豚骨などを柔らかく煮た際のコラーゲン質は強いコクの満足感を感じさせる。
・ジャムやゼリーは同じ甘さのジュースよりもコクが感じられるのは、質感のある舌触りのおかげ。
・昆布はうま味としてのコクの増強もするが、とろりと糸をひく粘性は第二層のコクとしても協力。
・納豆の糸の粘りもなかなかのコクである。

・日本のカレーライスのトロトロ感は凄まじいコクの力を持っている。タマネギや野菜を煮ただけではあの粘性はでない。同様にハヤシライスやシチューなど粘度がないとどうにも貧相になってしまう。

・日本では片栗粉や葛などを使って、あっさりしたダシのうま味を生かしながらとろみを増す技術が発達してきた。油を多く使わない料理で満足なコクをだす工夫が必要だったのでしょう。

・中華料理もとろみは重要な技術で、仕上げの水溶き片栗粉は決まり文句ですね。中華のとろみにはコクを最大限に高める貪欲さが感じられる。

コーヒー教室で必ず試すのが…ペーパードリップで淹れ、同じコーヒーをカフェプレスで淹れ、比べます。今迄100%カフェプレスで淹れると、みなさん驚きます。そして、香りや甘味の心地よさを感じてもらっていますが…さらに、飲みやすさにも驚かれます。特に、ペーパードリップの透明な水色を見てから、カフェプレスで淹れた濃い水色で…わー!濃そう、苦そうと思いながらこわごわひと口飲んだ時の口当たりの良さ、余韻までの心地よさには落差が大きいだけに驚かれるようです。(要注意、これはさかもとこーひーを飲んだ場合です、他店のコーヒーではありません)

ここにも、油分等のトロミ感、食感の影響が感じられます。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2008.04.12

コーヒーのコク研究(42)

桜が散って新緑の季節になっていきますが、道道にはまだ遅咲きの桜がきれいです。今日は20℃にもなって気持ちいい一日でした。午前中にJAがやっている「しょいかーご」に行ったら、まだ11時前なのに、ひろい店内は野菜を買う人でいっぱい。入り口に積んであった筍がどんどん無くなっていってました。我が家は季節になるとあちこちから筍がたくさん集まってくるので…毎朝ジュースにする人参をまとめ買いしました。午後はかみさんが自転車ででかけて、僕は部屋でCD聴きながら本2冊読めました。

そんなこんなで、約ひと月ぶりのコーヒーのコク研究(42)、今回は「ダシと香りの深い関係」です。

・実験動物は鰹だしのおいしさに執着するのだが、味としてのうま味だけでは執着がみられない。
・やみつきになるには、天然のダシの香りの受容が必要。

・嗅覚を失わせたマウスではダシのおいしさに執着が無い。

・風味はダシのおいしさに対する執着の成立に必須。
・鼻が詰まっていると料理の味が分からない。
・やみつきになるような快感は得られない。
・記憶にも残らない。

・コアーのコクとしてダシが機能するには、味と風味、つまり味覚と嗅覚の両方が必要である。

・うま味はアミノ酸と核酸と一般には考えられているが、やみつきになるような高度のおいしさには嗅覚の助けも必要。

以上がコクの三層構造のコアーのコクになります、次回からは第二層第三層のコクに入ります。コーヒーのコクの謎に迫ろうとして、おいしさ全体のコクにはまっています。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2008.03.06

コーヒーのコク研究は(41)

夕方病院に行ったら、なんと2時間待ちました。花粉と痛風の薬もらいに行っただけなんですけどね、今迄で一番待たされたと思います。木曜日なんで他の医院が休みだったのか、花粉や風邪が多いのか。明日は花粉が増えるそうです、僕は薬飲んでるせいか、まだ症状らしい症状でてないので助かります。コーヒーのコク研究は(41)で、最後のコク「ダシのうま味」です。

・最後のコク「ダシのうま味」の受容体には2つの候補がある。
・甘味や塩味に比べるとうま味は抽象的な感じで、うま味が5番目のコクと認められるには専用の受容体が発見されるかどうかにかかっていた。

・舌に特有の構造を持つグルタミン酸の受容体がみつかった。
・甘味の受容体と同じ7回貫通型受容体ファミリーの組み合わせのひとつが、うま味の受容に機能していると結論づけられた。

・ただ、アミノ酸は甘いものから苦いものまで色々とあって、疑問が残っている。うま味の受容は非常にホットな話題になっている。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2008.02.26

コーヒーのコク研究(40)

寒さがばいぶ緩んできまして…今朝の焙煎は火加減がかなり違いました。6時頃は寒くても、焙煎が進み、8時9時になった時に違いがでますね。

のんびり進んできたコーヒーのコク研究の(40)。砂糖はどこで感じるかです。

・コアーのコクの重要なメンバーである砂糖の甘さはどこで感じているのか。
・砂糖は舌の受容体との結合が強くないので研究者に捕まらなかった。

・結合が強すぎたら何時間も甘く感じ続けてしまう。
・砂糖と受容体の結合が弱いのですぐに甘さは消えてしまうが、そのかわり受容体とも離れてしまう。

・最近になって甘味受容体の有力候補が捕まった。
・膜を7回貫通するタイプの受容体タンパク質。

・7回貫通するというのが重要。
・光りや匂い、味など感覚の受容の多くが7回貫通するタイプの受容体で感じられる。
・2つの受容体が合体したものが甘味受容体と考えられる。

・甘味の受容とうま味の受容はよく似ている。
・うま味の受容体は甘味の受容体の変形であるといえる。

・苦味の受容体も7回貫通型、これは単独で働き、20種類以上もある。
・甘味やうま味の受容体が1種類ずつなのに比べて、苦味だけが20種類を超えるのには理由がある。
・これらの苦味受容体を総動員するとほとんど全ての苦味を感じることができる。
・苦い味の物質は身体にとって好ましく無い物質がほとんどなので、安全にために重要。

・従って、苦味はコクの主体にはならない。

甘味、苦味とコーヒーの魅力に重要な感覚です。おぼろげながら、コーヒーの魅力の不思議がひもとけそうです。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2008.01.28

コーヒーのコク研究(39)

毎日寒い寒いと云っていたら、なんと今朝はマイナス4℃、ここ千葉は下がってもマイナス1℃か2℃がせいぜいなので、驚きました。明日は雨の予想なんで多少和らぐんでしょう。

先日、志の輔師のインタビューを読んだら…「もはや落語は庶民のための芸能では無い」「独演会で2時間も3時間も喋って、ただ面白かったでは済まないでしょう」「落語で何を語り、伝えるのか、知的エンターテイメントのひとつ」…そんな意味合いだったと思いますが、とっても印象的でした。確かに、TVがまだ普及していないラジオがメインの時代には近所の寄席で気軽に笑える芸能だったんでしょうが、その役割は今TVが気軽に笑いを振りまいていますね。チケットを取り、時間を作り、わざわざ出かけていくのですから…他のライブと同じですね。ライブの魅力はなんとも云えない良いもんです。


さて、暮れから正月のバタバタで、ふた月程空いてしまいましたが…コーヒーのコク研究(39)に進みます。「油はなぜおいしいのか」です。

・油は味が無いのに、なぜ料理をおいしくするのか?
・コクを高める食素材の代表の油は、味としてでは無く、脳を興奮させる刺激としてのおいしさに関係していると言える。
・油は味としてでは無く、コクの増強に働く物質である。
・興奮した脳は同時に食べている食品を格段においしく感じさせる。

・マグロのトロは、味としては醤油と山葵とほのかな魚の風味なのに、なんともいえない絶頂感や高まりを感じる。これが油のおいしさの実態であるといえる。霜降り肉も肉のうまみや塩味が一瞬後に舞い上がるようなおいしさの波に飲み込まれる。
・油の興奮は周辺のものを何でも格段においしくしてくる。

さかもとこーひーでは、スペシャルティコーヒーに取り組んでから、ペーパードリップよりもカフェプレスをお勧めしています。金属フィルターによるコーヒーに含まれるオイルの魅力を楽しみたいというのが大きな理由のひとつからなんです。

コーヒー教室では、まず最初に同じコーヒーをペーパードリップとカフェプレスで淹れて、比べてもらいます。そこには口当たりの滑らかさや余韻の心地よさ、香りの豊かさ、甘さの魅力等々違いが感じられて、みなさん挽き立て、カフェプレスでの淹れたての魅力に虜になるようです。(ただ、ペーパードリップでのキャリアが長く、ドリップの淹れ方も上手な方はなかなか切り替えが出来ないことが多いようです。)(それと、その魅力を楽しむ為には、焙煎でわずかな失敗があるともう駄目ですので、焙煎をクリアして、素材のクオリティも水準以上であることが条件なんです。なかなか厄介です。)


| | Comments (0) | TrackBack (0)

2007.11.23

コーヒーのコク研究(38)

今日から3連休ですが、急ぎのお届け分を明日発送するので、足りないコーヒーを今焙煎してました。伝票も発行して準備OKです。

そんな今日は国際千葉駅伝、毎年きれいに初冬の晴れになります。僕は朝イチで焙煎機の掃除して、届いた生豆を片付けて、1時間の散歩でコンデション作り。

午後はDVDで「椿三四郎」…織田裕二さんの椿三十郎の宣伝が目立ってきました。楽しみです。


さて、コーヒーのコク研究(38)は「油の受容体」油を含む食べ物は美味しいものばかりなんですが、そこから入ります。

・コクに関わる食素材で油は特異的。
・油を大量に含む食品は美味しいものばかり。
(トロ、霜降り肉、バター、クリーム、アイスクリーム、ウニ…)

・しかし、油にはいわゆる味はない。
・純粋で新鮮な油は無味無臭。

・それなのに、おいしさやコクを強力に高める食材。

・油の受容機構はコクの受容機構のひとつを言ってもいいかもしれない。
・ところが、その油の受容機構はまだ完全に明らかになっていない。

・油がいわゆる味としてではなく、舌を刺激していること、その刺激が神経系を通じて脳に伝わっていることが明らかになってきている。

さかもとこーひーは、カフェプレスで淹れることをお勧めしていますが…それはペーパーで濾さずに、金属メッシュでオイル分等を残すことがポイントのひとつになっていると考えているからなんです。

そして、そのコーヒーの食感触感が魅力のひとつになっています。

ここに、油とその刺激がコーヒーのマウスフィールと言っている刺激、感覚に繋がってきたようです。

・油の美味しさは舌の奥や端の方で感じられる。
・トロを舌先で味わうと弱い甘味やうま味はあるが、トロ特有の舞い上がるような美味しさは感じられない。噛むと舌の奥の方とその両側にまさに舞い上がるような美味しさが感じられ、唾液も盛んに出る。

・油の受容体は舌の奥の方にあることが実感できる。
・味はないはずなのに、美味しさを感じてしまう。

次回は油がなぜ美味しいか?に進みます。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2007.11.03

コーヒーのコク研究(37)

「サンプリング倶楽部21」でご感想頂いたみなさんに順番にお返事を出していて、間が空いてしまいました。今日は、朝食とったら、すぐに用意して、かみさんと一緒に「銀座ジャズ」へ行ってきました。

最初は松坂屋の屋上…「渡辺香津美エレクトリックバンド」が12時から。30分前でなんとか席に付けました。5分遅かったら立ち見です。お客さんは60前後の方が目立ちましたね。同世代の天才渡辺香津美さんは50過ぎても天才でした。磨きに磨いた刃が覗けて感動。ベースのグレック・リーは渡辺香津美やポンタボックス関係で知ってましたが、生ははじめて、最高にご機嫌。

軽くお昼すませて、かみさんは「イトシア」や「まめぐい」見たいってことで、ここで別行動。僕は三越屋上…「スーパー★スターズ」サンク・オ・ピエの中村シェフの友人クリヤ・マコトさん目当て。おなじみの大坂昌彦さんは今迄とまた少し違った色で良かったです、ベースが塩田 哲嗣さん、トランペット類家 心平さん、サックス太田 剣さん…バリバリいきまくり。


1時間前に行って50人目くらい、余裕で座れましたが、30分前になったら立ち見もぎっしり、若い人から年配まで年齢層ひろくてびっくり。こちらもものすごい勢い、グルーブ、盛り上がるだけ盛り上がって、最高。

CDやDVDがたくさん売れるジャンルじゃないし、TVにもあまりでないけど…みんな上手いし、魅力的です。ライブが最高ですねー。

無料で2ステージ堪能した贅沢な秋の銀座でした。

そんなこんなで、コーヒーのコク研究(37)です。今回からは「感じる舌の事情」がテーマで、舌の感じ方から考えていきます。

・にぎやかな舌…コク専用の受容体はまだ発見されていないので、脳が舌の上がにぎやかなように感じるのがコクという言い方ができるそうです。

・味覚受容体はタンパク質でできている、細胞の頭に毛のような構造があって、そこが味を感じる部分。
・コクを生み出し増強する基本成分の甘味、油、各種のうま味にはそれぞれ固有の受容機構がある。
・コクを増すとろみは物理刺激の受容体がキャッチしている。
・天然ダシの香りなどの匂い成分は嗅覚受容体が働いている。

・コクはこれらの受容体が総動員で脳に信号を送るために生じる感覚のように思われる。

このところは、コーヒーのコクから離れて、一般的な食べ物のコクについて続いていますが、なんとなくコーヒーのコクへのつながりが感じられてきました。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2007.10.20

コーヒーのコク研究(36)

風邪ひいている方が多いですね、みなさんご自愛ください。今朝起きたら冷え込み、昼間は暑く、夜また冷え込んできました。今日は朝イチで外の煙突掃除、定期的に掃除することが安定した焙煎にはかかせませんが…少し汚れるので少し億劫、日にちを決めて朝イチでやってます。

サンプリング倶楽部21のご感想が早くも届きました、楽しいです。アップはみなさんのご感想がまとまってからです、お待たせします。

では、コーヒーのコク研究(36)に進みます。今回から味を感じる舌の事情について進みます。

・甘味や苦味など味物質に対して舌の上には専用の受容体がある。
・味覚受容体はタンパク質でできており、味を感じる味蕾を構成する味細胞に発現している。
・細胞の頭に毛のような構造があり、ここが味を感じる部分。

味蕾についてはよく見聞きしますね。コーヒーの甘味や苦味も分かりやすいです。コーヒーのコクについては人によって受け取り方、感じ方、表現の仕方がまだ色々とあるようで、ボディとかマウスフィールとか云われますが、その辺が明確になるといいなぁーと思いながら、このシリーズを続けています。

・コクを感じるための受容体はあるのか?…コク専用の受容体はまだ発見されていない。
・コクを生み出し増強する基本成分の甘味、油、各種のうま味には、それぞれ固有の受容機構がある。
・コクを増すとろみは物理刺激の受容体がキャッチしている。

なるほどです、かなり整理されてきました。コーヒーのコクにも通じているようです。

・天然ダシの香りなどの匂い成分は嗅覚受容体が働いている。

コーヒーの香りも同様でしょうねー。

・コクはこれらの受容体が総動員で脳に信号を送るために生じる感覚のようである。
・「舌の上はにぎやかである」脳がそのように感じるのがコクという言い方もできる。
・コクに特異的な受容体というのはなさそうである。

心地よい魅力的なコクは、心地よい魅力的な舌の上のにぎやかさなんですね。コクは総力戦であったり、バランスだったりするんでしょう。素晴らしいポテンシャルを持った生豆であっても、焙煎ひとつ、ロースティングポイントひとつのブレでコクが無くなります。う〜〜ん!

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2007.10.11

コーヒーのコク研究(35)

モニター募集中の「サンプリング倶楽部21」ですが、順調にお申し込みを頂いています。ありがとうございます。あと数名で締め切りたいと思ってます。8年前のサンプリング倶楽部では男性が多く女性は1割2割程でしたが、今回はほぼ男女半々で、とっても興味深いですね。普段でも女性の常連さんのご感想は、おじさんの僕にはハッとする切り口や表現があって、楽しんでいます。今回の「サンプリング倶楽部21」を続けることによって、スペシャルティコーヒーの新たな表現の共有が進んだらこんなに嬉しいことはありません。

では、コーヒーのコク研究(35)に進みます。今回は塩味についてです。

・塩とはじめ、ミネラルは生命維持に必須の栄養素である。
・塩が欠乏すると筋肉が動かなくなって死に至る。
・それでも、塩がコアーのコクの要素だとは考えない。

塩の大切さはよく戦国時代のエピソードでも聞きますね。専売公社が昔あったように、塩は国にとっても重要です。

・生理的な食塩水は動物の血液と同じ塩分濃度であり、動物は好んで飲むが、実験では塩水に対する病み付き行動が観察されない。
・塩はおいしいが、適当な範囲を超えると不快になる。

それほど重要でも、やみつきにはならないですね。ポテトチップス等の止められないのは、油と塩、でんぷんですか。

・吸い物の適度な塩分濃度は0.8〜0.9%程度といわれている。動物の血液の塩分濃度にほぼ匹敵する。
・これより薄いと物足りない、濃すぎると辛い。
・血液と薄めず濃くもしない、それが適当な吸い物の塩加減。

お吸い物は肉体労働や運動の後と、事務仕事等では全く塩加減が違うのはよく知られています。

・つまみなしでビールを大瓶2本飲んでもらった味覚の実験では、塩辛いものやつまみが欲しいと被験者が口をそろえて言い出した。
・ビールにはカリウムが多いので、2本も飲むと一時的にナトリウム欲求が高まる。
・塩味のおつまみを食べると、塩に対する欲求が沈静化する。
・油や糖分のように際限なく欲しいということはない。

なるほど、ビールには油物のおつまみをよく合わせますが、カリウムとナトリウムのバランスなんですね。

次回からは舌についてです。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2007.10.02

コーヒーのコク研究(34)

涼しさを通り越して寒いくらいになって、さらに雨模様、身体がついていきませんが、焙煎していて一番心地よい季節です。半袖で焙煎していると暑くも寒くもありません。コーヒーのコク研究(34)は「デザートは別腹」です。

・お腹はいっぱいだけど、ケーキは食べられる…デザートは別腹、よく云いますし、聞きます。
・甘いケーキに羊羹、和菓子、クッキー、アイスクリーム、果物、さらに飲んだ後のラーメン。

・このように、別腹に入る食物は、砂糖、油、うまみのコクトリオであると分かります。
・コクの根元である3つの食材は脳の中で興奮を生じ、本能の快感からやみつきになるので、この快感が満腹感を乗り越えてさらに食べさせるようです。
・これには、快感とどうじに生じるドーパミンの「もっと食べたい」という感覚が作用しているのかもしれません。

・別腹は脳の中にあったのです。そしてコアーのコクが別腹食材なのです。

なーるほど!いつものワイン会で美味しいフレンチとワインで大満足した後のデザートの快楽、そして最近は2種類持ち込んでの最後のコーヒー。別腹のデザートにには、爽やかなコーヒーが後押しします。納得♪

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2007.09.18

コーヒーのコク研究(33)

ようやく本格的に涼しくなりました。今日は連休明けでご注文が溜まっていたので、焙煎も最近にしては多くかったのですが、快適に焙けました。虫の音も心地よいです。そんなこんなで、約三ヶ月ぶりのコーヒーのコク研究(33)です。前回、ノンカロリー油脂から作られたポテトチップスで、マウスは最初普通の油脂をおなじくらい興味を示したのに、数時間以内に興味を失いという、本能はだまされないという不思議さがありました、その続きです。

・美味しさは、口の中で数秒以内にわかる。
・エネルギーになるかどうかは、消化吸収過程が必要なので、1時間以上かかる。
・それなのに、マウスはノンカロリーオイルを味わい分ける。

・数秒以内の味の信号と1時間後のエネルギー獲得信号がどのように脳の中で統合されるのかまだよく分かっていない。
・脳内に味の信号が数時間蓄えられるという証拠はたくさんある。
・数時間味は脳の中で記憶され、その後の消化や代謝の様子が見張られ続け、全ての情報が期待とおりに脳に揃ったら、脳の扁桃体という部位が「承認」という判断をくだし、それが記憶され、次からはその食物の味が止められないおいしさとして登録されるのであると想像している。

・味もよくて、エネルギーも豊富だと判断された油には「明日からも食べよう」…もし、エネルギー信号がこなかったら「先の油は要注意、ストップ」そんな抑制がかかるのでしょう。

・鰹だし単独では執着を示さなかったのに、水に溶けるデンプンであるデキストリンを添加するとやみつきの現象が観察された。
・これは、ダシのうま味の刺激とデキストリンのエネルギーの両方が満足されることが示唆される例のひとつ。

・これらから、私たちがコクと感じているのは、エネルギーがあることが確かめられているものと言える。
・ノンカロリーでコクがあるものはない。
・もし、舌の刺激をごまかせても、エネルギーにならないというからだの判断があればコクを感じることはなくなるだろうと思われる。

・コアーのコクとして記憶されるにはからだの承認が必要。

ふかーい内容になってきました。でも、なるほど!です。生命維持のためのコクがあきらかになっていきます。次回はデザートは別腹です。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2007.06.22

コーヒーのコク研究(32)

今日は梅雨らしい雨模様になった千葉です。さっそくヨーグルトに出来たばかりの杏ジャムを入れて頂きました。幸せー♪木で熟して、取り立てをジャムにして…香りも味わいもとっても爽やかです。この明るい爽やかな魅力がコーヒーでもお菓子でもジャムでも同じように魅力的に思います。

さて、6月はなんだかんだ日記の書き込みが出来ませんでした。書くことは色々とあるんですけどね。そんなこんなで、ひと月ぶりのコーヒーのコク研究は(32)です。

・動物はノンカロリー嫌い
・コアーのコクが本能の報酬快感であるとすると、本能を満足させるには「確かに欲しかった栄養素である」そんな保証が必要です。
・カロリーや糖分がいっぱいだと信じて食べたものが見せかけのものであったら、身につかないものに執着して馬鹿をみる。

・本能はだまされない。
・かつて開発されたノンカロリー油脂は、みかけは完全に油、その油をつかったポテトチップスは普通のポテトチップスと遜色ないできばえ。

・しかし、マウスの実験では、はじめは普通の油脂と同じくらいなのに、数時間以内に興味を失う。偽物にはだまされない。

・エネルギーの豊富な本物の油や糖であるという身体のお墨付きが…コクの深さ…に関わる可能性がある。

う〜〜ん、ふかいふかいコクの話しですね。僕は、例えばマーガリン嫌い、バター好き…と、いうように好き嫌いもありますが…食の仕事を目指した時から簡便な、あるいは偽物を避けてきました。とっても似ていても、違うんですよね。そうすると何が本物で何が偽物か?これも悩みますけどね。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2007.05.27

コーヒーのコク研究(31)

すっかり、月一ペースになってしまったコーヒーのコク研究ですが、もう少し続きます。今日は、新生児も喜ぶコアーのコクです。

・コアーのコクは本能を刺激する美味しさ。

・本能なので、学習していない新生児にも分かる好ましい味。

・しゃべることも出来ない新生児の舌の上に甘味やうま味を滴下するとほほえみのような表情をする。

・酢や苦味に対しては、あきらかに不快な表情をする。

・甘味や脂肪については、夜泣きする子供に少し与えるとおとなしくなることも報告されている。

・食経験を持たない新生児でさえコアーのコクを快感として受け入れる。

・「コアーのコクは先天的なおいしさ」といって間違いない。

だいぶ結論に近づいてきたようです。
僕は…コーヒーはフルーツだ!…という点から、大地水大気太陽等のエネルギーを受けて、熟した実、種のエネルギーとして飲んでいると思ってます。そうやって精神的な栄養をもらっているような気がしています。ちょうど良く熟した種(たね)は種(しゅ)を子孫につなげるエネルギーの塊ですよね。それが人間にも美味しい!と。勿論、カフェインの問題も避けられませんが。コーヒーにも、糖分も油もタンパク質もありますからコアーのコクに関連していると感じています。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2007.04.08

コーヒーのコク研究(30)

4月に入っていよいよ春らんまん、これから初夏に向けて毎朝焙煎していても心地よい季節です。そんなこんなで、このところ初夏向けのブレンド作りを進めていました。今年から軽やか系は「夏への扉」いい感じの苦味系は「スプラッシュカフェ」です。ともに去年までとは違って、一からのリニューアルです。夏への扉は数回の試作で順調に仕上がっていきました。が、スプラッシュカフェは試作するたびにイメージとは違った味わいになってしまい、色々とパターンを変えて作り直しました。最後に、ようやく夏の爽やかさ明るさがイメージとおりにでて、ひと安心。もう少し、検証してからデビューです。

さて、ひと月程空いてしまいましたが…コーヒーのコク研究(30)に進みます。今回はなんだか怪しげな麻薬の快感というテーマです。

・専門的に、油や砂糖、ダシのうま味によるやみつきの効果のメカニズムを検討すると…「コアーのコクは麻薬的においしい」というのが冗談ではなく本当なことが分かった。

・コアーのコクを形成する3つの食材(油、砂糖、ダシのうま味)はおいしさの快感を発生させるために脳内のいわゆる麻薬受容体を利用している。

・勿論、油に麻薬作用があるわけではなく、油のおいしさの快感とモルフィネの快感とが脳内では同じ方法で発生すると言えるということである。

・高カロリーの油を摂取したことは正しいゾ…そういうご褒美です。

生命維持の為の快感なんですね。それだけ餓えとの戦いが切実だったのでしょう。逆に生命維持に不都合なことには苦痛が与えられるんですね。ダイエットや激しい運動の苦しさは生命維持に不都合な苦痛なんですね。エネルギーの拒否や浪費を本能は許さないんですね。

・おいしさの快感は本能にしたがって価値のある食べ物を摂取したご褒美。しかし、油や砂糖やダシのうま味がどのように快感を出すのかについてはよく分かっていない。

・モルフィネの快感とメカニズムは同じでも、食事が終わった頃には快感は消え去って、食べ物による快感は弱いものである。

う〜〜ん、そうですね、食べ物の快感は一瞬のものなんですね。

・でも「おいしい」は「もっと食べたい」という本能の欲求を同時に生みます。これがやみつきの高津を発揮します。

そうそう、美味しいものは次のひと口次のひと口を誘います。コーヒーでも他のものでも本当に美味しいと、思わず次の手が伸びます。香りも味わいも生命維持のエネルギーにつながっているんだなぁーと整理できてきました。だいぶ終わりに近づいてきましたが、もう少し続きます。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2007.03.01

コーヒーのコク研究(29)

いよいよ春近しを感じさせる千葉です。夕方、近所のショッピングモールに出かけると、一気に春らしい装いが目立ってました。スタバでひと休みながら少し読書してましたが、平日の夕方に若い人おじさんおばさん、ずいぶん並んでました。

さて、コーヒーのコク研究(29)はダシのうま味から本能の美味しさに進みます。

・コアーのコクの最後、ダシのうま味ですが…ダシ溶液単独では油や砂糖のようなやみつきの行動は観察されない。
・ところが、これに水溶性のデンプンのデキストリンを添加すると顕著なやみつき効果がみられる。
・ダシのうま味風味とデンプンのカロリーの3者が揃うと強いやみつき感が得られる。
・今迄のところ、ダシのうま味、砂糖水、油以外に執着をもたらす食材は見当たらない。

ダシのうま味、油、砂糖のコアーな3つのコクに行き着きますね。天ぷらうどんや蕎麦なんかまさにこの3つのコクの要素で出来てますから(天ぷらが鴨になっても一緒ですね)こりゃー食べたくなるはずですね。

・人間を含め、動物にとって最も重要な物質は生命維持に関わるもの。うま味と油脂と甘味は、それぞれアミノ酸、脂肪、糖に対応する味わい。生命維持の為のタンパク質、脂肪、糖質という三大栄養素に対応する3つである。

・これは、偶然では無く、タンパク質合成、カロリー補給、血糖維持等生命維持のための主要条件を満たす食べ物を最も美味しいと思うのは動物の本能である。コアーのコクは生命維持のための本能的な味わいである。

コーヒー自体は生命維持に直接関係するようなものではないですが…コクの美味しさという点ではタンパク質、油、糖分があって、それらを加熱してコーヒーになりますから、全く関係無いわけでもないですね。この3つを180℃前後の熱で調理することが干熱調理で、僕が焙煎をスタートした頃からベースにしている考えなんです。
その糖分のカラメル、油のディープフライフレーバー、タンパク質と糖分のメラノイジンが干熱調理の魅力なんです。だから、僕の焙煎はその干熱調理をいかに魅力的にするかにフォーカスしています。

では、まだまだ続きます。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2007.02.03

コーヒーのコク研究(28)

心地よい陽射しの冬の一日でした。今日は、僕があんまり欲しそうだったからでしょうか、かみさんがボーズのアコースティック・ウェーブ ミュージックシステムを買ってくれました。ものすごく嬉しい!帰ってから早速お気に入りのCDを順番にかけて、ニコニコしてました。お昼はデパートの地下でバイキング式の自然食レストランに行ってみました。広い店内が若い人から年配ま女性女性女性時々男性。みなさん楽しそうにおしゃべりしながら気分良くお昼してました。僕ひとりでは絶対入らないお店なので、たまにはかみさんと一緒も良いですね。

そんなこんなで、コーヒーのコク研究(28)です。

・コアーのコクはやみつきとなる…マウスは人間や他の動物と同様、脂肪や砂糖、ダシのうま味を非常に好む。私たちもこれらの組み合わせの料理にやみつきとなる。コアーのコクと呼んだ3つの物質は脳に作用して有無を言わさず美味しく感じさせる作用があるようです。

う〜〜ん、執着するほど美味しいんですね。そのやみつきの現象を客観的に評価できる実験を行ったそうです。耽溺性の実験だそうです。

・マウスは油脂に「やみつき」…100%コーン油の実験では、3回油を経験するだけで実験につかったマウスは油を忘れられなくなったそうです。同じ実験で砂糖水でもやみつき効果を確かめているそうです。

・次に、やみつきの強さを実験したそうです…コーン油ではやみつきになっていることがあきらかで、やみつき行動の原動力になっているのは美味しさの期待によって脳内に出現するドーパミンだということです。砂糖水よりもコーン油にやみつきがやや強いようです。

・ケーキやパンやラーメンに並ぶ行列の長さとマウスのやみつきが似ている

まぁ、何に対しても執着の強い人と弱い人もいますし、土地柄や習慣にもよって違いがあるでしょう。マウスの系統によっても執着度が違うようです。

コクについておいかけていたら、なんだか「やみつき」にたどり着いてきました。次回はダシから本能の美味しさ、麻薬の快感に進みます。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2007.01.27

コーヒーのコク研究(27)

昨晩は雨音がしていましたが、ぐっすり寝て起きるときれいに晴れ上がっていた千葉です。今晩は今年はじめてのサンク・オ・ピエさんでのワイン会。テーマはブルゴーニュの超人気ドメーヌであるコシュ・デュリ特集だそうです。その前に仕事を片付けないと。では、コーヒーのコク研究(27)に進みます。「コクは三層構造」と捉え、コクの全体像をひもといていきます。

・コアーのコク…生きる為に食事をする→油、糖分、ダシのうま味は生命を維持する必須の栄養成分で、これらの単独やいくつかの組み合わせが非常に強いコクを生む。この糖と脂肪とダシのうま味の三要素、この根源的なコクをコアー(中心部)のコクと呼びたい

生命維持と魅力的なコクの関係をまとめるとこういうことなんですね。捉えどころのないコクが明確になってきました。食品の美味しさを追求していくと必ずこの三要素に突き当たるそうです。

・食べ物にコクとつけようとするとき、甘味か油かダシを足すのは料理や食品関係の専門家の常識。

この辺は意識していなくてもやってますし、家庭の主婦のみなさんも自然とそうしてますよね。これらが高度な満足感につながり、料理のできばえを左右しますね。

・動物は油と砂糖とうま味、この3つだけに特別に執着することが実験的に明らかになったそうです。次回をその驚くべき結果に進みます。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2007.01.18

コーヒーのコク研究(26)

来週デビューのコーヒー3つの仕上げに励んでいます。特に[ハートバレンタイン・カフェ]は使う豆の微妙な焙き具合を変えながら検証しています。焙き上げの温度を1℃変えたり、ブレンドのバランスを変えたりして比較するんですが…そんな時はとっても楽しいです。では、コーヒーのコク研究(26)に進みます。今回はコクのメカニズム、コクの構造に入って行きます。いよいよ核心になっていきそうです。

・色々な種類のコクについて述べてきたが、誰にでも分かりやすい露骨ともいえるコクもあれば、味わうのに修練の必要なコクもある。食感のような味として実体のないものまで我々はコクとして捉えているようである。

非常に納得します。そんな全体像をものにしたくてずーっと味のトレーニングしているようなものです。最初はプロの感覚が欲しくて、そして、今度は普通の人の感覚も分かりたくて、いったりきたりです。

・著者はコクは次元の異なる概念の集まりとして三層の階層構造をしていると思っているそうです。その結論は『コクは動物や人間が生きる為に大切な栄養素を摂取するための手がかりの味』としているそうです。

ここにたどり着きました。なーるほど!って感じです。

では、次回からコクの構造の全体像に進みます。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2007.01.06

コーヒーのコク研究(25)

せっかくの3連休なのに、発達した低気圧がきて荒れ模様なようですね。今朝はゆっくり起きて、試作中のブレンド飲んで、だいぶ通常ペースになってきました。焙煎機や煙突の掃除を予定していましたが、この天気ではできるかどうか?最近ヘビーローテーションで聴いているピアノとオルガンの「デュオ・イン・パリ」で事務仕事ですね。ピアノとオルガンだけなのに、素晴らしいグルーブ、僕の好みど真ん中。ひたすら音に揺さぶられ、引きづりまわされる感じがたまりません。ソロも良いし、お互いソロとっている時のバッキングが絶妙で…変なはなし、こういうのからブレンドのヒント浮かんだりします。バランスというかアンサンブルといいますか、何が魅力につながるか、面白いです。

では、12月に1度も書けなかったコーヒーのコク研究ですが、(25)に行ってみます。今回はワインに醤油というコクの請負人と呼ばれた方のお話しです。

・食品開発のアドバイザーをされていた方は「コクは作れます」と断言されていたそうです。

・一番簡単なのは、少し粘度を上げることで相当コクが深まる

なるほど、なるほど、云われてみれば納得です。

・だし系のうま味を足すと効果てきめんで、油が使えれば話しは簡単

コクのポイントですね。

・大昔の内緒の話しでは、売れ残りの赤ワインにほんの僅か醤油を滴下、見事なコクのワインに変身

まぁ、それやっちゃーいけないんじゃない?って内容ですが、コクの上級編として凄いテクニックですね。

・コクを作るのはジグゾーパズルと一緒で、最後のピースがぴったり収まった時にコクが高まり、料理が完成する

そうですよねー、バランスがとれてこそのコクであり、それが魅力的に感じられるんでしょう。コクといってもたくさんの要素からできているので、その複雑な構造を手のうちにして思い通りに使いこなすのは簡単では無いですね。次回からは、そのコクの構造に進むようです。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2006.11.16

コーヒーのコク研究(24)

暖かい暖かいといいつつ、少し冷え込んできた千葉です。夕方5時すぎるともう真っ暗になってきます。気がついたら、コーヒーのコク研究がひと月空いてしまいました。今日は、ビールと日本酒のコクについて…僕の好きな飲み物で、とっても興味深い内容になりました。先日、取れ立てホップ一番搾りについて書いたばかりですしね。

・ビールや日本酒の味わいは食べ物のコクとは縁遠い代物である…それなのに、コクという言葉が多用されている。日本のビールはほとんどがピルスナータイプと呼ばれるもので、味の違いはかなり狭い範囲に収束されている。

そうなんですよね、日本のビールは個性が無いといわれ、さらに個性が無い発泡酒が登場しましたが、その揺り戻しでしょうか、色々新しいビールが出てきましたし、それぞれ魅力的です。

・ビールで一般的にコクがあると云われるのは…オールモルトタイプで発酵後に残る成分も多様で濃い感じとコクを与えるようです。

僕の好きなオールモルトタイプビールですね。デンプン足して発酵させたビールはすっきりコクも無いし、若い頃二日酔いで往生しました。香りも味わいも単調に感じます。

・発酵を充分に進行させるとドライな味になる。

どんどんアルコールになっていきますからね。

・一方、日本酒は糖分やうま味成分、乳酸等の有機酸、アミノ酸、苦味、舌触り、時には老ね香(ひねか)までもが上手く調和した時にコクが強いと評価されるようです。尖った味は広がりを阻害する。コクの濃厚感とシャープないわゆる辛口とが両立しにくい。

地酒にはまったのが、もう20年以上前で、三千盛という辛口のお酒でした。それまで、ベタ甘の日本酒で嫌なおもいを重ねて日本酒嫌いでしたが…なんときれいで切れの良いお酒だとひと口で気に入りました。それから地酒三昧、あちこちの酒屋さんで買い求め、地酒屋さんの常連になり、そのグループで蔵見に行きました。

・コクはあるが、舌の上でさらりと消える大変好ましいお酒がある。

これ!これですね…お酒もそうですし、僕の好きなコーヒーのイメージも全く同じです!

・消える感覚とは、舌を覆っている唾液と一体化して、存在を感じなくなると云えます。

う〜〜ん、そうなのか!?…それは気がつかなかったなぁー。

・体液と似たミネラル組成を持つ、いわゆるアイソトニック飲料が口の中ですっと消えた感じになるのと同じ。純水は消えずにいつまでも喉にまとわりつく。水っぽい、水くさいと云われ、消えるとは表現されない。

・日本酒はある程度の成分の濃さが無いと浸透圧などが低すぎて、唾液と一体化しないと云われている。充分なコクがあってしかも舌の上で消えてくれるのは、唾液に近い浸透圧を持つ成分の濃さがあって、雑味のない酒の特徴。後に残されるのは、舌先の甘さと香りだけという風雅な酒になる。

う〜〜ん、なるほど…僕が飲み物たべものに追い求めてきたイメージの答えがここにあるかもしれません。豊かな味わい、爽やかな余韻。しかし、そこに唾液が関わってくるとは!面白くなってきました。結局、成分が豊かで、雑味が無いってことでしょうね。豊かな土壌、天候、熟し具合、的確な焙煎が栄養豊かな味わいと雑味の無いクリーンな魅力につながるのでしょう。

コーヒーのテイスティングで、ウオータリー、水っぽいって表現がありますが…焙煎工程で成分が未発達な場合に云われることが多いので、その辺も納得です。

| | Comments (0) | TrackBack (1)

2006.10.14

コーヒーのコク研究(23)

秋晴れの千葉です。最近、常連さんからのメールでも、あったかいコーヒーが美味しい季節になってきたとの内容が目立っています。うちの秋のエース「ベラ・ノッテ」に人気が集中して、嬉しいです。あんまり良い天気なんで、これ書いたら、うちから車で10分ほどのところにある古民家を使ったカフェに自転車で行ってこようかと思ってます。春ころにオープンしたらしいんですが、最近お客さんから教えてもらいました。では、ひと月ぶりのコーヒーのコク研究です。

・鰹だしの香り、最近ラーメン界の一部であっさり系の流れにも人気があるようですね。豚骨ベースの油っぽいコクのかたまりも人気ですが、僕はあんまり強烈なタイプはちょっと苦手です、年のせいかもしれません。鰹やトビウオの淡いながらも複雑な旨味にもコクを感じます。どちらもコクという点では共通するものを感じます。

・日本には鰹だしの文化がありますが、鰹節のコクには香りが大きな役割をしているそうです。マウスの実験で、鰹だしに明らかな執着やみつきの行動をしめすそうですが、鰹だしと同じ組成になるように人工的に作ったものでは、旨味は充分にあるのに執着が起こらないそうです。その違いは鰹だしの香りの有無なんだそうです。

・また、鰹だしをコンソメスープに代えても、執着があるようですが、昆布だしに代えると顕著な行動がみえないそうです。昆布は香りも鰹ほど強くなくって、出汁の下支えをする役目のようです。動物性の風味の魅力って大きいようですね。香りの魅力を考えますね。

・和風懐石ではダシが命と云われますね。板前さんが命をかけると云う椀ものは洗練の極みでしょう。くどくなく爽やかな中に非常に深い味わいを仕立てますが…これなんかコクの極地と云えるでしょう。要素が多くあって複雑なコクもありますが、日本料理のコクはその先を行く洗練されたものでしょう。不必要なものを削ぎ落とす日本文化に関わってきますね。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2006.09.15

コーヒーのコク研究(22)

今日は久しぶりに晴れ上がって…爽やかな秋空になった千葉です。明日の土曜日が幼稚園の運動会が多そうです、なんとかお天気が持って欲しいですね。我が家は長男次男ともに保育園でしたが、ふたりとも最初の運動会の時の思いは格別なものがありました。お陰さまで、ふたりとも少し生意気な男の子に育ってくれているので、ひと安心です。

さて、明日から3連休ですが、月曜日は完全に一日仕事の予定で、土日はいつものように、仕事したり、野暮用片付けたりです。では、コーヒーのコク研究(22)です。

・蕎麦のコクは不思議なものですね。そばつゆにはコクがありますが、そば自体はコクを避けたような孤高の味わいが魅力です。コクのあるそばといえば、鴨そばや天ぷらそばでしょうか、たぬきや狐もコクを足していますね。鴨せいろや天せいろは好きですが…たまに訪れる気合いの入ったおそばやさんでは、どうしてもせいろや3色になってしまいます。千葉にも美味しいおそばやさんが増えていますが…そばは良くても、そばつゆのバランス、コク、切れが良いお店は少ないように感じています。

・先日、吉野家さんで牛丼復活のニュースが流れていましたが、牛丼はコクのお手本のようなものですね。醤油のうま味、砂糖の甘味、牛肉の脂の典型的なコクの構造になっています。僕は予備校に通っている頃、まだ店数の少なかった吉野家さんで牛丼初体験して通いつめたものでした。豚丼じゃぁ、ちょっと違いますね。

・次は、牧場の牛乳の美味しさ、コクについてです。乳業メーカーの技術者のみなさんの間では、乳脂肪の直径が大きい程コクが感じられるということが常識だそうです。乳脂肪は脂肪の球のまわりを膜が包んでいて、その膜は母親の乳腺から脂肪の球が放出されるときに細胞膜を巻き付けて出てきたものだそうです。絞り立ての牛乳は放っておくと大粒の脂肪球が固まって上に浮かんでしまいますね。それをホモゲナイズといって、圧力をかけて狭い隙間を通し、脂肪球を小さく均一にしています。そのプロセスでコクが失われるようです。ホモゲナイズしていない、絞り立ての牛乳には脂肪球が大きく、それがコクの理由のひとつと考えられるようです。で、新鮮だと爽やかさがあるのでより美味しく感じるのでしょう。あと、殺菌の問題も大きいですね。我が家はずーっと低温殺菌牛乳にしていますので、たまに高温殺菌の牛乳を飲むと焦げ臭さをが気になります。あと、乳脂肪が不自然に多いのも気になります。あんまり濃い牛乳よりも柔らかな爽やかさが美味しいと思います。ミルクティに入れるのも、乳脂肪は普通で低温殺菌の方が優しく飲み飽きないように思ってます。

牛乳、バター、生クリームの話しになると長くなりますので、今日はこの辺で…。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2006.08.27

コーヒーのコク研究(21)

昨日に続いて今日も涼しい千葉でした。午後自転車に乗って、用足しに出ましたが、約1時間ちょうど良い汗がでました。さて、コーヒーのコク研究は「家庭料理のコク」の2回目です。

・前回は貝類のコクで終わりましたが、その他魚介類の美味しさ、コクがアミノ酸の集まりから魅力的になっているそうです。しかも、単に無秩序なアミノ酸の複合体ではなくて、ちょうど美味しく感じる割合に混ざっている複合のコクということです。ラーメン店の秘伝スープのコクも色々な出汁がブレンドされていますが…その美味しく感じる割合が秘伝なんでしょう。

・ニンニクを上手に使った料理もなんともいえない魅力がありますね。油で焦がさないように熱すると、香りにも味にもコクを感じます。実は僕はあんまりニンニクがとくいでは無いんですが、それでもさりげない使い方をするととっても美味しそうに感じます。

・そのニンニクがどうして美味しいのかあんまり分かっていないそうです。ニンニク、ネギ、タマネギ、ニラ等に特有の揮発性の香り、ツンとする強い香りは、いずれも硫黄分子を含んでいるそうです。香りが強い干し椎茸にも硫黄が関係しているそうです。どの匂いも好き嫌いがありますが、好きな人にとってはその匂いの先にある美味しさをしっているのでたまらない魅力になりますよね。でも、かなりギリギリの匂い、魅力と云えますね。

・これら硫黄を含む成分がコクをます感覚を生じるそうです。硫黄は人体に必須でありながら、硫化水素等有害なものもあるので、動植物に含まれる特定の形のものしか身体は受け付けず…だからこそ、身体に重要な硫黄を含む安全な含硫化合物の香りに人間は敏感にならざるおえなくて…好ましい香りとしてコクを増すのに一役かっていそうなんだそうです。

コクって人体に必要なものに感じるようです。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2006.08.20

コーヒーのコク研究(20)

蒸し暑さにうんざりしていたら…「コーヒーのコク研究」がひと月以上空いてしまいました。今回は家庭料理のコクについてひとまとめにしてみました。

-家庭料理は絶品揃い…家庭料理は長い歴史の果てに完成され、生き残ってきたある意味完成された料理だと云えるでしょう。それぞれの美味しさがあり、コクとしても「油」「うま味」「甘味」やそれらの合わせ技の優秀なものでしょう。

-カレーのすごさ…コクのある家庭料理の代表はカレーライスですね。濃厚な油の美味しさ、野菜や肉を煮込んだうま味、さらに香辛料を使った複雑さ濃厚感、適度なとろみ。僕もカレーなら何でも好きです。

-イタリア料理魅力…イタリア料理も人気ですが、コクがありますよね。チーズのコクが色々な場面で上手に使われています。チーズは熟成されたうま味の宝庫で、発酵食品の魅力ですね。最近な強烈な臭いのチーズでも抵抗の無い人が増えましたが、それらを上手に料理に使うととっても濃厚なコクを演出しますすね。イタリアのトマトはグルタミン酸等のうま味が多いそうです。オリーブオイルも広まって、アイスクリームも美味しいし、アンチョビも隠し味でなんともいえないコクをだしますね。

-貝のコク…ムール貝、あさり、蛤、ホタテ、貝類も魅力的でコクを感じます。アミノ酸、有機酸、ミネラル等の絶妙なバランスがコクになっているそうです。出汁も最高ですね。僕のおふくろやおばあちゃんは海苔も浅蜊もとっていて、浅蜊剥きがやたら早かったものです。おばあちゃんの浅蜊のかき揚げはお祭りの思い出です。

今日はこの辺で…。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2006.07.16

コーヒーのコク研究(19)

暑い暑いと言っても夕方になると気持ち良い風が吹いている千葉です。風邪も痛風も治まってきたので、あらためて普通のコンデションの有り難さを感じています。では、コーヒーのコク研究(19)です。

・漬けると浸ける

・コクをたっぷり含んでいる床に漬ける秘策、漬ける間に発酵してさらにコクが増す場合もありますね。糠床、麹、味噌、溜まり醤油に漬けた漬け物は野菜に不足しているコクを付け足しています。

・しかし、最近は長期間の発酵をしないで、コクだけ移す浸け物が主流になっていますね。

・魚は味噌漬け、粕漬け、麹漬け、ぬか漬け等本当に様々な工夫があります。元々は保存性を高める意味が大きかったのでしょうが、今は冷蔵技術や物流の発達もありますから、コクを増して美味しくするのが目的ですね。

・こがす、いぶす

・スモークのコクは食品業界で不思議とされることのひとつだそうです。ただ、煙の構成要素は複雑だそうです。

・スモークによって付く匂いの成分は100種類以上になるそうです。これも保存性を高めますが、風味とコクに関係するんですね。

・この暑い夏にはコクよりも、さっぱり味に惹かれますが、こってりした料理にお酢や大根おろし、レモンでさっぱり清涼感をだしますね。しかし、中国の黒酢やイタリアのバルサミコ酢だとコクもありますね。円やかな酸味とともにうま味が特徴になってます。

ずいぶんと長く19回にも及んでコクについて書いてきましたが、なんとなく一筋縄ではいかないコクの全体像が
整理されてきたような感じです。まだまだ、コーヒーのコク、料理のコクについて探っていきます。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2006.06.30

コーヒーのコク研究(18)

昨日6/29は、パッキング終わったら、急いで都内に…仕事の用事で…終わったらとんぼ返り…エルサルバドルのカップオブエクセレンス、オークション…夜中の3時半頃だったかな、終了して…倒れ込み…起きて、焙煎パッキング…届いた豆の片付け、夕食…気がついたら寝てました。なかなかせわしないです。今お風呂入ったらなんとかすっきりしてきました。もうすぐ30分程で、51才。小林信彦さんのコラム本で[人生は51から]というのがありますが、読んだ当時はそんなものかと気に留めてませんでした、それが、その年になるとは…。届いているのにまだ読んでいない新刊の[うらなり]を明日読もうかな。坊っちゃんにでてくるうらなりがみた人生を描いています。坊っちゃんもたしか小学校5年か6年ころに読んだきりなので、取り寄せてありますので、一緒に楽しもうと思ってます。小林信彦さんはたしか73才か74才になられるはず、昔からシャイな愚痴っぽさ頑さがキャラになっていますが、根底に洒脱な魅力を感じます。新作の瑞々しさを見習いたいもんです。

そんなこんなで、コーヒーのコク研究(18)は[混ぜる、合わせる系のコク]です。

-キムチに続いて、韓国のビビンバは混ぜ合わせの魅力ですね。野菜に油、海鮮に肉味噌卵黄コチジャン、それに焦げの魅力まで加わって、強烈な美味しさコクですね。和食ならば、雑炊おじや。鍋のうまみを最後に食べ尽くす快楽。

-混ぜ合わせの魅力はとっても複雑ですが…もう少し簡単単純な合わせ技の魅力は、アメリカ人が大好物な、ピーナツバターとジャムのペア。僕も大好きで、薄く塗らないで、厚くのせるってくらいが好きなんですが、日本の方、特に女性だとそんなに塗ったら気持ち悪いって感じかもしれません。和食だとマヨネーズと醤油の合わせ技がありますね。僕はこの組み合わせはそんなに好きじゃないです。まぁ、嫌いってほどでもないですけど。油脂とダシのうま味の組み合わせですね。

-コクの主役の砂糖とうま味の組み合わせは、すき焼きや牛丼、佃煮…砂糖醤油で頂くお餅は子供の頃何個も食べてました。焼き鳥蒲焼きテリヤキハンバーガーは、砂糖に醤油タンパク質に焼きが加わり、コーヒーと同じメラノイジンの魅力になっています。僕が追い求めている干熱調理の魅力です。砂糖を焦がしたカラメル、オイルのディープフライフレーバー、タンパク質と砂糖が一緒になったメラノイジン。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2006.06.17

コーヒーのコク研究(17)

ちょっと間が空いてしまったのですが…コーヒーのコク研究(17)です。今回はキムチの真贋についてです。

・豊富な栄養素を含むものにはコクがある。

・その代表は味噌で…大豆や小麦のタンパク質、糖質、油に加え、発酵によるアミノ酸、核酸のうま味、発酵で低分子化された糖質の甘味、保存のための塩分とご飯とあわせて完全栄養食品になるものを人工的に作った。

なるほどですね、味噌を使った携帯食を持ったのもコンパクトで栄養素に優れ、その栄養素がコクになり、美味しさとなり、調味料にもなるのですね。

・韓国のキムチは長く厳しい冬の保存食。
・魚やエビや塩辛、肉類等様々な食材を混ぜた発酵食品。

日本のキムチには辛みばかりで、発酵食品になっていないものが目立ちますよね。やはり深いコクがなければキムチの魅力を感じないと思います。日本のキムチは、キムチとは呼べない別物なのではないかという激しい論争もあったようですが、もっともです。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2006.05.22

コーヒーのコク研究(16)

昨日今日は晴れましたが…今月は30%も40%も日照が少ないようですね。農業に大きな影響でしょうが、こうなると人間も辛いですね。どうも調子が上がりません。昨日の陽射しと風はなんとも気持ちの良いものでした。さっき夕食の時に次男の顔を見たら、昨日の運動会で真っ赤に日焼けしてました。今頃の陽射しは怖いんですよね、女性には常識でしょうけども。気がつけば、閉店の7時頃まで明るくなっています。

さて、コーヒーのコク研究(16)です。今日は砂糖のお話しです。

・砂糖にコクがあることは言う迄も無い

タンパク質だったり、脂肪だったり、色々なコクがあって、それぞれに人間に必要なものばかりという流れですが…砂糖にもコクの魅力があって、必要なコクなんですね。

・調味料としてもコクに貢献している
・味醂の甘味は日本料理のコクを支えてきた
・日本料理は砂糖を良く使う
・海外では、蜂蜜やジャムの甘味をコクを強める為に使う

料理での甘さの役割は大きいですよね。また、家庭料理やお酒のつまみ、料理屋さん、それぞれで甘味の役割やバランスが違っていますね。素朴な料理には素朴な使い方、洗練された料理には洗練された使い方。気取ったお店で野暮な味付けだとがっかりです。素朴なお店で気取った味付けも寂しい。

そうそう、他の地方ではあるのかな?…千葉にはみそピーナッツていうお惣菜があって、子供の頃からずーっと食べてます。千葉名産のピーナッツを甘いみそで和えてあるんですが、白胡麻かなんかふってあって。これが、なんとも好きで、ついつい食べ過ぎてしまうんです。で、なんでこんなに惹かれるんだろう?と…真剣に味見してみると・・・甘さに蜂蜜がさりげなく使ってあるんです。その蜂蜜の甘さとほのかな香りがなんとも魅力的なんだと分かりました。ほんとさりげないバランスで味付けしているんですね。

・甘味もコクの主役
・人工甘味料があらわれるまで、砂糖は世界の戦略物資だった
・世界中の誰もが砂糖を食べたがるので砂糖を制するのは最重要だった

そうですよね、世界史を砂糖から見るとわりと分かりやすいですね。コーヒーもそうですし、綿花もそうですし…他でも色々な食べ物が原産地から遠く離れて定着していますね。食肉の飼料としても必要ですしね。

・戦後の日本では甘ければ何でも売れたそうです
・エネルギーが足りない時代や地域には砂糖は何よりも美味しい味
・甘味に対する欲求はエネルギーの充足に関係する

僕の子供の頃はグリコの一粒300メートルが有名でした。コーヒーにお砂糖3杯が普通でしたからね。

・糖分は脳のエネルギーとしても重要
・脳はグルコースしか食べない
・血液の糖分、血糖が常に脳にグルコースを供給している
・血糖値が極端に低下すると昏睡を起こす

昔お腹が空いてくると『血糖値が下がった』と言うと…当時の仕事仲間から白い目で見られてました。しかし、ダイエットしていて、空腹になると集中力下がって困るんで、なかなかダイエットが進まないんです。

今日は、砂糖や味醂のコクはエネルギーのコクというお話しでした。エネルギーは脳にも身体にも重要ですね。

| | Comments (0) | TrackBack (1)

2006.05.09

コーヒーのコク研究(15)

春から梅雨の間は以外と不順な天気が多いですが、GWはなんとかお天気に恵まれた千葉でした。今日の夕方ハーゲンダッツのナッツカフェという新商品をコンビニでみつけてさっそく買ってきました。う〜〜ん、さすが♪幸せ。昔では、考えられない贅沢な魅力ですね。青山にはじめてハーゲンダッツの店ができた時に(15年?20年?前)夜車で買いに行ったのを思い出しました。暇だったのか?元気だったのか?

さて、コーヒーのコク研究(15)は内蔵のコクです。

・肉食動物の好み
・野生動物は獲物の内蔵を真っ先に食べると云われる

そうですよね、TVで時々見ますね。獲物を倒したら、内蔵に食らいつきますね。内蔵は美味しいです。僕は内蔵が昔から好きなんです。かみさんは嫌がりますね。通風には良く無いらしいです。

・世界中に内蔵料理が無数にある
・イカの塩辛、イカの新鮮な内蔵を酒と調味料で煮詰めたコク、ホタルイカ、アンコウのキモ

イカの塩辛はおばあちゃんの手作りが僕の基本です。千葉の海っ辺りでしたから、良くどんぶりいっぱいにありました。お箸が滑って食べづらかった思いでがあります。初めて地酒やさんでホタルイカの沖漬けや生のホタルイカをつまみにしてからそればっかり食べてた頃があります。アンキモもいいですが、カワハギのキモが繊細で最高だと思ってます。

・フォアグラ、レバーペースト

フォアグラは行きつけのサンク・オ・ピエのシェフが名人芸で料理してくれて、いつもご機嫌です。

・カニ味噌、タラの白子、血のソース、血を使ったソーセージ、豚骨や鶏ガラの骨髄

ほんと、たくさん内蔵系がありますね。

・内蔵は動物の身体そのものなので、必要な栄養素の大半が上手く揃っていて、身体を維持するために最適な素材

・内蔵は身体再生産の材料のコク

なんですね。コクはいつも人間にとって必要なものに感じるようです。

今度の土曜日は久しぶりのワイン会なんで、今はその日が楽しみです。

| | Comments (1) | TrackBack (1)

2006.04.27

コーヒーのコク研究(14)

春になったと思ったら、今日の千葉は肌寒い陽気で雨模様でした。あいかわらずバタバタしていて落ち着かない日々が続いてます。そんなこんなで、今日は少し時間があるので、久しぶりの「コーヒーのコク研究」です。今日はミルクのコクについて。

・ミルクも卵に劣らない完全栄養素
・卵は卵殻という狭い中で受精卵から雛が育つのでコンパクトに濃縮された栄養素の固まり
・牛乳は栄養素が薄くても子牛がたくさん飲んで栄養素を身体の中で濃縮できるので、卵に比べて濃縮度がやや低いがたくさん摂取すれば完全栄養素に近い

そうですね、昔から卵と牛乳はなんだか高級品や美味といったイメージが付いています。もう随分前から卵も牛乳も物価の優等生で・・・先日は牛乳があまっていて大変だとニュースでやってました。高級というか、栄養たっぷりなんで、生産を増やしたんでしょうし、セールの目玉として活躍もしたんでしょうね。最初の修業先のフルーツパーラーでは毎日ミルクセーキを何杯も作っていたのを思い出します。卵黄にミルク・・・それに少しのアイスクリームも入れてました。僕はバターも生クリームも純正じゃないとダメで・・・マーガリンやホイップクリームはつらいです。

・牛乳を鍋ものに入れるとコクがでて美味しいと云われる
・牛乳のクリームはエネルギーとなる乳脂肪分を集めたもので、ヨーロッパの料理のコクを担っている
・ヨーグルトやチーズ等もそれぞれが濃厚なコクをもたらしている
・これらは、卵同様に完全栄養食品のもたらすコクとみなせる

なるほどです。コクという魅力を完全栄養食品に感じるんでしょうね。コーヒーと生クリームやミルクはご機嫌な相性ですね。ここでも、上質な生クリームや焦げ臭さの無い低温殺菌のミルクだとより魅力的になると思います。それ以上に、きれいな味わいで余韻の切れの良いコーヒーだとより魅力的になると実感します。汚れた雑味のある後味に爽やかさが欠けるコーヒーだと、どんなにクリームやミルクと合わせても、その嫌な味わいは消えないですね。

| | Comments (2) | TrackBack (0)

2006.04.08

コーヒーのコク研究(13)

晴れたり、曇ったり、雷が鳴ったり・・・不安定な一日でした。今日は休みで、午前中に事務仕事・・・午後はごろごろしながらCD聴いて本を読んでました。では、コーヒーのコク研究(13)です。今回は卵のコクについてです。

・美味の事情・・・日常的にコクを感じるものについて分類をすすめます。

・卵類は完全栄養素→コクのある食材の代表格→濃厚なコクの旨さであると云える
・ウニはウニの卵巣、たらこ・辛子明太子は庶民的な魚卵の横綱、イクラ、数の子、子持ちシシャモ、ワタリガニの卵巣、コノコ、カラスミ、キャビア・・・海産物の卵の豊富さには驚きます

・理屈抜きに卵はご馳走って感じですね・・・晩酌を止めているので、最近は日本酒をあんまり飲みませんが、昔地酒にはまっていた頃・・・カラスミの良さがもうひとつピンをこなかったんです。どこが美味しいのかなぁーと思っていて・・・行きつけの地酒屋さんの会で常連さんが持ってきた最高のカラスミとコクの豊かなお酒が出会った時に、何とも云えない魅力に翻弄されたことを思い出します。あれもコクの魅力だったんでしょう。お酒は山廃だったと思います。その会で毎年のように蔵見に行きました。お酒好きの仲間や蔵元さんとの話しが楽しかったですね。

・卵には油のエネルギーが豊富で、ミネラルやビタミンも揃っているし、タンパク質のアミノ酸組成も子供の成長に最適
・このような濃縮された完全栄養食品に強烈なコクを感じるというのは、コクへの欲求が基本的に栄養素への欲求であると考えれば当然と云える
・それぞれの味を持つ多種類の栄養素が卵のような理想的なバランスにより最適化された時に、尖らないコクとしての味わいが生じる

なるほど《尖らないコク》というのはシックリします。尖るというのは、どこか突出しているので、バランスに問題がありそうです。僕の中では《サワル》って感じがあります。尖るに近いです。どこか邪魔になる味ですね。しかし、尖らなすぎるのはつまらないと云うか印象が弱いことがあります。少しバランスを崩して、サワラない、印象的な魅力・・・アンサンブルの魅力・・・コクに欠けるとバランス悪いですね。

| | Comments (2) | TrackBack (0)

2006.04.02

コーヒーのコク研究(12)

今日は一日曇り空、夕方からは雨模様。明日は花散らしの風になるようです。僕は朝からずーっと仕事でした。午前中はテストローストしたり、カッピングしたり、午後からは書き物したり、コーヒーの本読んだり・・・なんとか予定が終わりました。午後は届いたばかりのCD「Smile」・・・先日のメトロライブでノックアウトされたNAOHさんのミニアルバム・・・をさっそく聴きながら、仕事してました。音を聴いていると、あの可愛らしいイメージは消え去ってしまい、ライブでの印象よりもさらに柔らかく太く魅力的に伝わってきます。重実さんのピアノやオルガンも素晴らしく、二人の表現力に引きずり込まれています。

さて、では、コーヒーのコク研究(12)に進みます。最近常連さんからこの連載へのご感想が続いて頂き、気を良くしています。自分のメモのつもりで書いてますが、感想をもらうと嬉しいです。

今回は、濃すぎると飽きてしまうというテーマです。

今迄で、コクは多くの味の混成から感じるという話しでした。

・空間的時間的に拡がった口腔内への刺激→強いコクへつながる

色々な味わいの刺激が強烈なコクにつながっているんですね。

・非常に多くの食材からダシをとる秘伝のつゆや秘伝の味噌のコク
・ラーメンの長時間煮込んだ焼豚と自慢のネギ油のコク

こう書いてあるだけで、コクを想像できますね。

しかし、逆にシンプルであっさりしていて深い味といった人気のラーメンもあります。

・行列の方向は強烈なコクとあっさりしたコクの間を周期的に振れているように見える

行列が出来る程の人気は、流行や勢いといった面が強いので一定レベルを超えると反動で揺り返しがありますね。

・強烈すぎるコク→強い感激→飽きられやすい

強烈なコクは誰にでも強い感激、第一印象を与えられるパワーがありますが、あまりにも強い満足や印象には、人間の飽きというこまった感覚を持ちやすいようです。まぁ、誰でも感じていることです。

・誰もが求めるコクが強すぎると飽きやすい不思議

しかし、誰もが求めているコクなのに、それが強すぎると飽きやすいんですから、不思議というか、面白いというか、その辺にも栄養のバランスのポイントが感じられます。美味しすぎるのは飽きられやすいんですね。美味しいって何なんだろう?と思います。

・「出会いの背後に別れの影」まさに喜びははかないものですね。(僕の敬愛する大瀧詠一さんの名言で「期待は失望の母」というのがあります。)

・抑制の利いた味付け→強烈なコクが必ずしも究極絶対ではない
・コクとおいしさの関係はもっと複雑な面を持っているらしい

結局この辺に行き着きますね、難しいもんです。しかも、人それぞれでキャパが違いますし、受け止める感覚も違いますから・・・何が強すぎて、何が抑制が効いているかも違います。

味作りを仕事にしていると、マスに向けての魅力は考えられなくなります。うちの常連さん、それもこういったタイプを好む常連さんならこの味わいや香りはとっても喜んで頂けるんじゃないか・・・そんなイメージで仕上げないと、なかなか無理だと思ってます。

次回からは実際の食品の中でコクがどれほど重要かに入って行きます。

| | Comments (1) | TrackBack (0)

2006.03.21

コーヒーのコク研究(11)

すみません、昨日アップできなくて、プロのつぶやきの残りはすでにhttp://www.sakamotocoffee.com にアップされています。SCAJの第一回会員シンポジウム「スペシャルティコーヒーに対する取り組みと課題」についてです、ご覧ください。

今日は野球のWBCを気にしながら、店の屋根に登ったり、焙煎機の掃除をしたり、先月の伝票入力したり、サンプルローストしたり・・・なんだかんだ予定を終えました。しかし、WBCは盛り上がりましたね、素晴らしい!!若い選手がかっこ良かった。

そんなこんなで、コーヒーのコク研究(11)ですが・・・進み方がゆっくりになってまして、ページが進みませんが、のんびり行きます。

・コーヒーにミルクを入れて、かき混ぜる派とかき混ぜない派→かき混ぜない派は、そのほうがコクがあると云う
・ドレッシングもわざと分離したまま使うものがある→充分に乳化したドレッシングはなんとも云えない円やかさがある
・不均一なあじわいには時間的空間的な拡がりがありそう
・チョコレートが均一に混じったアイスとチョコチップのアイス
・ラムレーズンやりんごのアイス

テーマが混ぜ方による印象の違いになってきました。
スポンジケーキで、肌理の細かい柔らかな仕上がりが上手と云われることが多いと思います。
僕は、肌理の細かいスポンジの美味しさもあるし、肌理のあらいスポンジの魅力もあると思います。
あとは、どういった魅力にするかで、選べば良いと思ってます。

うちのショートケーキはわざと粉を少なくして、あまり膨らませないで、肌理の荒いスポンジにしていました。
そして、焼き上がった底と表面を内側にして、スライスした柔らかな面を底と上に持っていきます。
そうすると、固い面が内側になり、舌に触れません。
さらに、シロップをたっぷり塗って、牛乳でほんの少し薄め濃度を加減した純生クリームを使いました。
さらに、その生クリームを泡立てる時に、最初砂糖を入れずに、途中で砂糖を入れて泡立てました。
その方が、甘さがべったりとしないで印象が良いと思いました。

ショートケーキひとつでも、不均一な魅力をあちこちで使っていたので、このテーマはとっても共感できます。

・そうそう、もうひとつ、昔、オリジナルのりんごのケーキを作った時に、1/3のりんごを薄くスライスし、残り2/3はさいころに切って 混ぜました。さいころのりんごが歯触り良く、スライスしたりんごがケーキの生地と上手く混じって味わいの一体感をイメージしました。

・わさびでも醤油に溶く時と刺身の上にのせる時がありますね。溶かないほうが通っぽかったりして。僕は上質な刺身でわさびの時は醤油には溶きませんが、そうでも無い時は結構醤油に溶いて頂きます。気合いの入った蕎麦の時は、最初は何も付けないで、そして終わりのほうで わさびを蕎麦にちょちょっと付けて頂きます。そばつゆに浸けるときは、完全に入れないで蕎麦猪口の内側に付けたりもしてます。

といった、不均一のあじわいのお話しでした。

| | Comments (1) | TrackBack (0)

2006.03.05

コーヒーのコク研究(10)

今日の千葉はぽかぽか春の陽気でしたが・・・一日部屋で仕事でした。昨日のワイン会のワインがみな少しアルコール分が強かったようで、いつもよりも酔っていたようで、午前中はなんだか調子がでませんでした。それでも、気合い入れて順番に片付けて、お昼はひとりカレーのパックを温めて済ませ、サンデーソングブックやCD聴きながら無事夕方には終わりました。では、コーヒーのコク研究(10)に進みます。

今日は身体を温める食材、冷やす食材とコクの因果関係です。

・食べ物には、身体を温める性質のものと冷やす性質のものがあることが分かっている。
・中国の家庭料理ではそのような分類を上手に利用している。
・温める食材・・・トウガラシ、ネギ、タマネギ、ニラ、ショウガ等
・冷やす食材・・・豆腐、大根、キュウリ、カニの身、アサリのむき身、ほうれんそう等

この辺はわりと情報が出回っていますし、経験的にもなんとなく分かっていますよね。
寒い日暑い日で食べたいものも違いますしね。

・温める食材には、コクのある「濃い」味がする
・冷やす食材には、あっさりして強いコクを感じないものが多い

なるほど、そう云われてみればそうですね。

・食べて身体が温かくなること自体がコクを感じさせるのか、コクが体温を上げるのか、
 どちらが先か分かっていないが、強い因果関係があるのは明らか

・多くの香辛料や香味野菜等がコクを強めるのも体内で熱を生むことと無関係ではないよう
・豆腐や麺類等には香味野菜を薬味として添えるが、あっさりした食材にインパクトを与えていることに
 なるが、冷やす食材に温める食材を合わせるよいう形に見える

コーヒーでも、暖かい季節と寒い季節で飲みたいタイプ、美味しく感じるタイプがあると思います。

さかもとこーひーでも、《旬・瞬》コーヒーとして、出来るだけ季節に合った、魅力的な味や香りになるよう色々とトライしてきました。一緒に頂きたいお菓子も違ってきますしね。

でも、コクにも関係するみたいです。なんとなく実感できます。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2006.02.22

コーヒーのコク研究(9)

今日の千葉は花見の頃の陽気で、のんびりぽかぽかでした。ちょっと遠方から美容院関係に詳しい方が見えて、
ランチをしながら色々とお話しができました。長男がカラーリスト修行中ですので、親ばかでついつい心配で質問が多くなってしまいます。まぁ、結局はビーンズショップも美容院も暮らしの豊かさや心地よさをお届けするので、
根底では同じになりますね。如何にお客様の立場から考えられるかという基本に行き着きました。勉強になりました。では、久しぶりになりますが、コーヒーのコク研究(9)です。

前回は、豚骨スープからコクに進みました、その続きです。

・濃厚なタレや煮詰めたソースのように粘度が高いものはそれだけでコクが感じられる。
・ねっとりした食感やさらさらした感じは味覚では無くて食感という物理的な刺激→テクスチャー

粘度が高いものに感じるコクってありますね。ねっとり感やさっぱり感は物理的な刺激、テクスチャーになってきます。カフェプレスで淹れた時にオイルの役割による魅力を感じますが、それもこのテクスチャーに近い感覚かもしれません。

・上あごの内側、軟口蓋は食感に対して特に敏感。

味は口全体、時には喉も関係するようですが、軟口蓋は特に敏感だそうです。スパゲティや蕎麦、うどん等が口の中で暴れる感覚、魅力等も軟口蓋で敏感に感じているようです。

・食感のような物理的な刺激を化学的な信号に変換する役目を持った細胞がセロトニン産生細胞だろう。
・セロトニン産生細胞は物理的刺激に感じてセロトニンという化学物質を放出する細胞。
・この細胞は非常に多く全身に存在するが、最も密に存在するのは生殖器の表面。
・ところが、これに負けないくらい濃密に存在するのが口の中の軟口蓋で、これをフルに動員して料理の
 細やかな美味しさを堪能している。

セロトニンという名前が出てきました。セロトニン産生細胞という細胞から出るそうですが、全身にあって、とりわけ生殖器に多く、それに負けないくらい軟口蓋にあるというのはとっても興味深いです。

人間に必要な栄養素の糖やアミノ酸を上手くみつけ摂取するために味が活用され、さらに生殖器と軟口蓋に多く存在するセロトニン産生細胞によって、料理の細やかな美味しさを堪能し、だからソースの濃厚な食感をコクをして感知できるのですね。なんだかコクが生存に繋がってきたようです。

| | Comments (1) | TrackBack (0)

2006.02.01

コーヒーのコク研究(8)

今日から2月、千葉は冬の雨でした。夕方からは結構激しく降りました。昨日今日で休み明けの発送を無事終えたので、コーヒーのコク研究(8)に進んでみます。

ラーメンの豚骨スープからコクの話しに入って行きます。僕はず〜っと千葉ですのでラーメンといえば醤油が普通でした、なるとにのり、ほうれん草、薄い焼豚が一枚・・・最近は時々豚骨ラーメンも頂きますね。横浜、博多、先日は八重洲地下街で和歌山の豚骨をはじめて食べました。それぞれ違うんですね。もう若くないんでちょっとヘビーに感じ始めています。

さて、その豚骨スープですが、ラーメンの中でもかなり濃厚なほうでしょうね。う〜〜ん、濃いな〜と思いつつ、ひと口ひと口レンゲが進んでしまいますが、そのスープのコクです。

・豚骨スープも巨大分子→豚骨スープ、ラーメンの中でも濃厚さの代表→このスープのコクは?

・コラーゲン質の食感とそれを長時間煮ることで得られる→コラーゲンは特殊なタンパク質で
 必須アミノ酸が非常に少なくグリシンやプロリン等のアミノ酸が豊富→味の無い大きな分子のコク

コラーゲンはお肌の保水成分としても有名ですね。良質なタンパク質とは云えないそうですが、豚骨スープのコクでは重要な役割を果たしているそうです。味が内大きな分子のコクなんですね。

・煮こごりもコラーゲンから生じたゼラチン質が冷えて固まったもの→コクの固まり

淡白なイメージの日本料理でも、コラーゲンのコクが活躍しています。

・デキストリンやタンパク質は糖やアミノ酸に変わる元の分子→通常は大きいままでは味は無い
 →その分解質である糖やアミノ酸はコクの主成分→大きいままでは無味の高分子成分がコクの
 ような味わいを持って存在を主張している→人間には糖やアミノ酸が栄養素として必要

・デキストリンやタンパク質はその宝庫→それらをうまく見つけて摂取するために味が活用されてきた

人間には糖やアミノ酸が栄養素として必要なので、その宝庫であるデキストリンやタンパク質を見つける為に、それらが分解された糖やアミノ酸の味が活用されて、分解途中の大きな分子も味とは感じないのに、コクとして感じる神経を磨いてきたと考えられそうです。

生きるための味覚として活躍したり、発達したりしてきたみたいですね。今日はこの辺で・・・。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2006.01.19

コーヒーのコク研究(7)

またまた、冷え込んできました、明日はもっと寒いようです。お陰さまで、ここのところ忙しい毎日でしたが、今日はひと息いれました。久しぶりのコーヒーのコク研究で(7)になります。

光には可視光線と見えない赤外線や紫外線があり、見えないけれども影響は受けているといったことから、味わえない美味しさに入って行きます。面白くなってきました。

・味わえない美味しさ→見えない光、可視光線→人間には感じられないが動物は感じる味がある

人間に感じられる味だけが味の全てでは無いというお話しです。今迄、そんな視点では思ってもいませんでした。
が、云われてみれば尤もですね。

・糖分→グルコースが3.4個結合した糖はそれなりに甘い→10個以上結合したデキストリンと
 いったサイズになると人間には甘く感じない(デキストリンはでんぷんの1種)

人間には甘く感じないデキストリンを、ネズミは感じているようです。ネズミはデキストリンの味が好きで、砂糖と同じくらい好むようです。面白いですね。しかも、砂糖とは味を区別しているのが分かっているそうです。

・デキストリン→発酵を抑えてコクを重視したビールに多く残っている→ビールのコクに関与している
 →味は感じないがコクは感じる→味醂や清酒にもデキストリンが含まれている→料理に使うとコク

デキストリンの「味は感じないがコクは感じる」なんてことがあるんでしょうか。甘いとは感じないで、無意識に感じているなんて・・・。人間は紫外線を見る事はできませんが、日焼けはしますから、感じることはできていると云えるようです。

・デキストリンの他の人間が味を感じない大きな分子→タンパク質→分解するとペプチド(無味、苦味)
 →完全に分解するとアミノ酸→グリシンやアラニンは甘い、グルタミン酸は旨味成分として固定される
 →タンパク質やペプチドは料理のコクを増す→無味のものがコクを増す

一般的に味が無いとされるタンパク質ですが、豆腐の大豆タンパク質、チーズ等の原料の牛乳に含まれるカゼインタンパク質、卵白の主成分アルブミンやグロブリン類にも特に味は無いそうです。(例外のタンパク質もあるそうですが、基本的には人間はタンパク質の味を感じないそうです)

で、大きな分子が分解されたら味を感じるというのは、デンプン、デキストリン、糖質の関係と同じそうです。そして、食品の開発分野ではタンパク質やペプチドは料理のコクを増す重要な因子であることが知られているそうです。う〜〜ん、無味のコクですか。次回は豚骨スープに繋がります。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2006.01.03

コーヒーのコク研究(6)

元旦、2日とごろごろして完全にネジを緩めたら、少しずつエネルギーが出てきました。今日は午前中に明日からいつも通りに仕事をスタートできるように、お店の準備をしたり、年末に買い込んだ本を読んだり・・・そして昼寝。

では、しばらくご無沙汰していたコーヒーのコク研究の(6)に進んでみます。味覚の「空間的な拡がり」から「時間的な拡がり」まで来ていました、今日はそのまとめです。

・味細胞の組織構造の違い→色々な部位で味を感じることが味覚の空間的・時間的な拡がりを生む

と、あります。これは何となく分かります、

・舌の前半部分→茸状乳頭(味蕾が数個集まってキノコのような形、味蕾は味細胞が集まったタマネギのような
  形の固まり)

・舌の奥の方→渡り鳥の編隊飛行のように10個に満たないつぶつぶが整列している→有郭乳頭
 →数百の味蕾がくっついている

・舌の奥の左右の端→鮫のエラのような横縞→葉状乳頭

・舌の先と奥で異なった神経系につながっている→味の感じ方も部位によって同じではない

・舌の前半、茸状乳頭の味蕾→鼓索神経、主に甘い味塩味が速やかに伝えられる

・奥の有郭乳頭、葉状乳頭の味細胞は舌咽神経、うま味油のおいしさを敏感に感じる
  →「美味しい味は舌の奥で味わうものだ」フランスの言い伝え
  →舌の奥は舌咽神経の領域→コクのあるスープや油のおいしさ

なるほど!!
昔から舌先で味をみてはいけないと自分に言い聞かせていました。

・舌の部位である程度敏感な味の違いはあるが→実験では、舌の各部分が味覚を完全に分担しているわけでは無いと分かっている→味覚地図は少々単純化しすぎでしょう

そうですよね、よく本で見る味覚地図は分かるような、納得できないような感じでした。

・味を感じるのは舌だけでは無い→軟口蓋(口の中の天井の部分)も甘い味を感じる、食感にも敏感
  →口と鼻の穴の合流点やのどの奥の方にも味や食感を感じる→非常に幅広い空間で味わいは感じられる

・風味→口の中に入れた食物から出た香りが鼻に抜ける際に感じる匂い
 →口に近い鼻腔領域で感じる風味は食物の美味しさに大きく関係している

・甘みの受容体は1種類だが、嗅覚の受容体は数百で脳に直接的に信号が届くので記憶が確か

・味と思っているものが実は風味であることはよくある→これら多くの部位が一斉に味や匂いを感じる
 →そして、嗅覚や食感までもが次々にあじわいに参加する→空間的時間的な拡がりの正体
 →口の中のオーケストラ

味覚、味わいを届けることの不思議さ、難しさを実感します。それだけに、僕の届けたい魅力とお客さんの感じた魅力が通じ合うととっても嬉しいです。同じ魅力を感じていても、表現する言葉が違うこともありますので、お客さんからの声をしっかりと受け止めるように心がけています。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2005.12.04

コーヒーのコク研究(5)

今日の千葉は冷え込みました、一番嫌な寒さです。午前中は片付け仕事をして、午後は焙煎しながら暖まっていました。焙煎していると暖かいですよ。さて、コーヒーのコク研究(5)です。前回は「空間的な拡がり」でしたが、今回は「時間的な拡がり」です。

・「時間的な拡がり」
 →味わいは一瞬では無い→口に入れた直後の素早い味、その後の中間的な味わい、後半の味わいと余韻

味わいに時間差があるのは日常的に経験しますね。香りでも揮発性のものは早く感じて、後から香るものとは違うタイプだと思います。

 →甘みによっても特徴があり、味わいに時間差がある→時間的な拡がりのある甘さ、厚みのある甘さ

『料理上手は黒砂糖』ということばがあるそうです。黒砂糖は精製度が低いので原料の成分が多く、色々な味を感じますね。砂糖の甘さだけが突出しないので時間的にも拡がりのある甘さになります。

料理のコクにこのような『厚み』のある甘さが有効なのは日常的に経験すると思います。

 →塩も同様

塩も同じで、最近はたくさんの塩が出回っていて楽しいし、助かります。

日本酒にも、最初の印象が強くスッと味が消えるものもあれば、はじめは穏やかで、やがてぐっと味わいが高まるものもありますね。20年位前はちょうど素晴らしい地酒がひろまってきた頃で、気合いの入った地酒屋さんと親しくなって、蔵見に行ったり、地酒の会で色々と飲み比べたりしていました。ここ数年はそれほど飲み比べていません。知らない蔵でもとっても美味しいお酒が出てますね。

 →余韻が無かったり、高まりが不足で拍子抜けしたりするような味わいではコクがあるとはいえない

お酒でも料理でも云えることですね。コーヒーでも、最初の印象、口当たりの良さ、馴染みの良さだったり、最後の余韻の心地よさだったり時間的な拡がりの魅力がとっても大切だと思います。その時のコクの役割を考えてしまいます。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2005.11.26

コーヒーのコク研究(4)

2005年後半の集大成・・・『ハッピーX'マスブレンド2005』が満足いく仕上がりで完成しました。最後まで残った候補が2つあったのですが・・・それ以外にもいくつかの可能性を求めて、試していました。これで、ほっとひと息です。そんなこんなで、ひさしぶりに、コーヒーのコク研究を進めてみます。

・脳の機能から見たコク→まだ明らかになっていない
 →ヒントはある

と、いったところで、まだまだ明らかになっていないことが多いようです。

・「空間的な拡がり」
  →美味しい料理は舌の隅々まで甘み、塩味、うま味等々
     全ての感覚をくすぐる。
  →味覚でけだはなく、歯触り、舌にさわる柔らかさ、
     上あごの口腔側での感触、濃厚さを醸し出す粘り
     等物理的な感触も空間を拡大する

味覚を空間的な感覚と時間的な感覚から話しが進んできました。昔ケーキの美味しさを探っている時に日本的なものとフランス的なものの違いを知りました。日本的なケーキ、洋菓子は柔らかさとか滑らかさとか、
肌理の細かさの方向に集中しがちで、フランス的なケーキは、勿論柔らかな美味しさ等もあるんですが、サクッとしたとかカリッとしたとか触感、テクスチャーの魅力が豊富であるといったことを学びました。

一番基本的なスポンジ生地でも、ふわっとした肌理の細かいものの魅力もあれば、肌理のあらいスポンジが効果的な魅力もあるという理屈です。それをイメージする美味しさによって使い分けるわけです。

その点、コーヒーや紅茶、お酒等飲み物はテクスチャーの感覚に頼れないので難しく感じています。

・口の中全体を動員した美味しさの拡がりが空間的な拡がりで、調和の取れた拡がりをコクがあると感じる

舌先だけで味わっていては感じられない味があると思ってますが、美味しさはたくさんの感覚を使ったほうが豊かに味わえそうです。

・空間的な拡がりと平行して、締まった感じや焦点が鈍い感じ
  も空間的な感覚
・調和が取れて、全体がうまくコーディネートされた時、
  「きりっと締まった感じ」が派生する
・締まりという用語は利き酒にもあり、味のまとまりやキレを
  表す

締まった感じや鈍い感じも空間的な感覚とは意外でしたが、調和や全体のコーディネートに繋げると納得できました。味のまとまりやキレはコーヒーでも大切ですね。

次回は『時間的な拡がり』になります。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2005.11.12

コーヒーのコク研究(3)

昨日今日と晩秋から初冬の冷え込みになってきた千葉です。これから焙煎機の掃除です。先日のSCAJのワールドスペシャルティコーヒー・コンファレンス2005では、暫くお会いしていなかった方2人から声をかけていたいだいて、有意義なコミニケーションをとれました。ザンビアからのお客様とはミーティングとセミナーで今迄より深くザンビアの生産状況等知る事ができました。最後はサマンバイア農園のカンブライア氏との食事をしながら、今とこれからの計画や方向性を聞き、彼からは色々な要望を質問されました。まだまだ進化上昇していくサマンバイア農園に感心しました。では、忙しさにかまけて少し間が空いた《コーヒーのコク研究(3)》「コクと旨味の秘密」からです。

・栄養は美味しい
・甘みは糖質、塩味はナトリュームや塩素、うま味は各種アミノ酸→味は特定の栄養素の存在を示すシグナル
・甘み→糖質、油→エネルギー、塩味→ミネラル

栄養は美味しいもので、それが生命の維持につながっているんですね。
もともと本能的に美味しいものを食べれば栄養のバランスがとれれば良いのですが・・・なかなか今はそうはいきません。

・塩辛すぎる、苦すぎる→コクは失われる
・動物の細胞は適切なミネラルバランスの下で活動する→血液や体液は細胞にミネラルを提供
 →ミネラルバランスは生命活動を支えている

コーヒーにもソルティーといった評価がありますし、塩辛味を感じるコーヒーにはコクを感じないと思います。
しかし、土壌のミネラル分はとっても重要なようです。

・タンパク質を構成するアミノ酸→強いうま味を感じさせる→核酸がそれを増強する
 →アミノ酸が豊富な食材はタンパク質が豊富

砂糖の次はタンパク質ですね、身体に必須ですし、動物性植物性と美味しさ、魅力を持っていますね。

・たくさんの味が混ざり合って一つ一つの区別が付かない状態→豊富な栄養素を含む状態→生物にとって非常に好ましい

生物にとって好ましい栄養素の状態を美味しいと感じるのが理想的なんでしょうが、人間は贅沢なもので、嗜好や飽きがあります。砂糖にしろ、タンパク質にしろ他のものでも、何かを突出させて少しバランスを崩すところに
変化をつけて惹き付けるポイントもありますね。

・少数の栄養素の味だけが強い→栄養素バランスが悪い食べ物→このような尖った味ばかりを食べ続けることは危険

バランスの悪い食べ物の危険性ですが・・・栄養素の偏った味を美味しいと感じてしまう食習慣の怖さを感じます。心身ともにバランスを崩すようですね。

・豊潤、分厚い味わいの重なり→コクと感じる→コクは栄養素に富む味わいを表す
・コクに近い言葉→厚み、リッチな、ボディ感のある
・人や動物がコクのある食べ物を求める→豊富な栄養素を確保する本能的な感覚

なるほど、コクのある食べ物は栄養素に富んで、生命維持の為の豊富な栄養素の確保をする本能的なものなんですね。

先日のカンブライア氏との話しで、土壌について色々と伺いました。それによって香りや味が変わってきますが、
食べ物にしろ、コーヒーにしろ、栄養素に富むことからくるコクの感覚、分厚い味わいの重なり、香りの種類豊かさ
の関係を考えました。

コーヒーのコクを考える事は、土壌の栄養の問題やその栄養を如何に実に届かせるかといったことにつながっていきますね。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2005.10.29

コーヒーのコク研究(2)

日に日に秋が深まってきた千葉です。朝、店の入り口を開けた時の冷気が気持ち良いです。さて、「コクと旨味の秘密」を読みながら《コーヒーのコク研究(2)》に進みます。

・コク→口に入れた瞬間に感じられるものでは無い→単純な味覚では無い

なるほど、単純でないですね。

・コクのある→褒め言葉、熟成、豊富な経験、豊潤、円熟→総合的なレベルの高さ、薄っぺらでない魅力

と、いった流れがあるようです。
単純でなくて、薄っぺらでない魅力って感じますね。

・コク→尖った単純な味覚とは正反対に位置する→特定の味の刺激が突出せず、多くの味覚が複雑に絡み合い、 個別の味覚としては認識できないほど多くの刺激がある場合にコクのような総合的な感覚に至る
 →たくさん味が混じっている→集合

で、尖っていない、熟成、豊潤とイメージがまとまってきました。
コーヒーで云えば、口当たりの滑らかさや香り味わいの豊かな印象、余韻にもつながっていきますね。

・甘いものが好きでも→砂糖を舐めてもコクは感じない→もっと複雑な甘みを感じた時にコクを感じる
 →甘みはコクの中で重要な役割を果たしている→コクの感覚は甘み抜きではあり得ない
 →甘みは優しさ→コクのある食べ物には甘みが前面に出ていないものも多くある
 →甘み無しではどうにもコクにならない→コクは種々のあじわいの総合で、甘みはその多くを支えている

ついに、甘みですね。
甘みはそうとう大きな役割をしているようです、甘み抜きではコクは感じられない。
しかし、単純な砂糖のような甘みが前面にでてはいけない。

砂糖を入れない場合のコーヒーの甘みが大きなポイントになると思います。
その甘みの質と量、印象度によってコクの感じ方、魅力の感じ方に大きく関係してきますね。
今日はこの辺で・・・。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2005.10.21

コーヒーのコク研究(1)

雨が降ったり、晴れたりしながら、寒さに向かっているようです。『コクとうま味の秘密』から、少しずつまとめて、コーヒーのコクに踏み込めたら良いなぁ〜と思ってます。

コーヒーのコク研究(1)

コクって割合良く使われる言葉ですよね。しかし、コクとは何か?・・・なかなか正確に、分かりやすく説明しようとすると難しいし、
そのような説明もみかけない印象です。

そして、それが『コク』という言葉の特徴のようです。

・コクは極めて複雑な要因が絡み合い、それが絶妙のバランスを取った時に発生する

う〜〜ん、複雑さ・・・カッピングでは『コンプレックスな魅力』とか表現することがありますが、そんな単純で無い
複雑な要素と、その要素が絶妙にバランス良い時に・・・コクの魅力を感じるようです。

・世間でいう「うまみ」→旨味、総合的なうまさ、美味しさとイコール
・科学の世界での「うまみ」→アミノ酸、イノシン酸といった具体的な物質→舌の受容体の存在もあきらかにされている
 →「うま味」と記述→「UMAMI」学術用語

『うま味」って学術用語なんですね。

・コクはうま味よりも曖昧→美味しさにとって重要なキーワード

『コク』と『うま味』をきちんと分けることからスタートして・・・コクと美味しさの世界に突入していきます。

今日はここまでです。
のんびり、コクや美味しさについて考えて行きますね。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2005.10.19

コーヒーのコク

最近冷え込んできたと思っていたら、今日はさらに冷え込みました。雨も多いし、冬に向かっていますね。そうしたら、さっき大きな地震がきました。ここ千葉で震度4くらいに感じました。最初の揺れから、じょじょにゆっくり大きく揺れたので震源は遠いでしょう。

『コクと旨味の秘密』をメモしながら読んでいます。メモしては、色々と過去の経験やコーヒーのことや、考えています。よって、新書なのになかなか進みません。久しぶりにじっくり楽しんで読んでいます。

・コク→口に入れた瞬間に感じられるものでは無い→単純な味覚では無い

まとめながら、この日記に書いて行きますね。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2005.10.16

『コクと旨味の秘密』

先日偶然本屋さんで『コクと旨味の秘密』を見つけました。料理、お酒にしても勿論コーヒーにしても《コク》というのは良く使われながらも、しかもなんとなく通じているようで、正確には説明できない不思議な言葉だと思います。読みかけだった本を昨日の都内への往復の電車で読み終わったので、これから読もうと思います。料理の化学についてや農業の基本的な話しの本からヒントをもらうことが多いので、今回も今からワクワクしています。楽しみ楽しみ

| | Comments (0) | TrackBack (0)